放浪編~アジア・韓国『クァンジュ(光州)市』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回は、放浪編~アジア。当分海外を旅することができそうありませんので悔しさ紛れに過去の旅を都市ごとにレビューしています。今日は、韓国クァンジュ(光州)市です。

 

 

クァンジュ(光州)市は

韓国南西部に位置する広域市で

人口は約150万人

韓国で6番目に大きな都市です。

 

芸術の都、食の都とも言われ

多くの文人を輩出するとともに

独特の食文化も創成されています。

 

クァンジュには3泊し

地下鉄『サム(尚武)』駅近くの

『Queen Hotel』に投宿しました。

 

 

1泊素泊まり2万5000ウォン(約2500円)

日本で言うラブホテルですが

韓国では一人旅の安宿として重宝します。

 

 

クァンジュでまず訪れたかったのは

『5.18民主運動記録館』。

 

1980年5月17日

当時陸軍少将で同年9月に大統領となった

チョン・ドゥファン(全斗煥)がクーデターを起こし

クァンジュで絶大な人気を誇った

・デジュン(金大中)を逮捕しました。

 

これを契機に翌18日には

クァンジュの学生たちが

クーデターに抗議するデモを起こしました。

 

当初は3万人程度の学生デモでしたが

軍による学生たちへの暴行が激しかったため

これに怒った市民も参加し

デモ参加者は20万人に膨れ上がりました。

 

 

抗議活動はその後

チョラナド(全羅南道)一帯に広がり

市民軍と化した群衆は武器庫を襲い武装し

軍・警察との銃撃戦の末

チョラナド庁舎を占領しましたが

数千名の陸軍部隊が戦車とともに市内に入り

5月27日に市全域が制圧されました。

 

この運動では

多数の市民・学生が犠牲となり

逮捕者も続出しました。

 

逮捕されていたキ・デジュンに対しては

同年9月の軍法会議で

内乱予備罪、陰謀罪を理由に死刑判決が下されました。

 

 

発生当時、軍はこの運動を

『クァンジュ・プドン(光州暴動)』と称していましたが

その後、政府は『クァンジュ・サゴン(光州事件)』と

呼称するようになりました。

 

チョン・ドゥファンと後継者のノ・テウ(慮泰愚)が

大統領に在任していた間は

事件に触れることはタブー視されていましたが

・ヨ(金泳三)大統領の時代に入り

真相究明が始まり

1995年には公式名称を

『クァンジュミンジュファウンドン』~

光州民主化運動に改め

1997年に5月18日を国の記念日としました。

 

2001年には民主化運動関係者を

『民主化有功者』とする法律が制定され

2004年には死刑判決を受けていた

・デジュンに対し無罪が宣告されました。

 

2011年には

5.18民主化運動に関する記録物が

ユネスコの世界記録遺産に登録され

2015年5月13日にこの記録館が開館しました。

 

当時の軍の機密文書なども多数展示され

運動について知ることができます。

 

民主化運動自体とは関係ありませんが

軍の機密文書は漢字交じりのハングルで書かれ

40年前はまだ韓国でも漢字が使われていたことに

ちょっと驚きを感じました。

 

 

展示物の中で私が最も興味を持ったのは

このパネルです。

 

『Why we had to take the guns?』

~なぜ我々は銃を持たなければならなかったのか?

 

軽機関銃を持った

ちょっと岸谷五朗似の青年が

どんな心境にあったのか

想像するだけでも悲しみに浸ります。

 

 

クァンジュでもう1か所訪れたかったのが

『ヤンリ・ヨサ・ムナマウ(楊林歴史文化村)』。

 

市中心部

地下鉄『ムナチョンドン(文化殿堂)』駅近くにあり

100年ほど前にクァンジュで初めて

西洋の近代文物を受け入れた場所で

洋館やハノ(韓屋)が立ち並ぶ地域です。

 

 

ほとんどの家屋に

現在でも住民が住んでおり

外観のみの参観になりますが

『イ・ジャグ(李章雨)の家』は公開されおり

内部を見学することもできます。

 

 

日本占領時代に

土地長者だったチョン(鄭)氏一族が建てたもので

その後ドンガン(東岡)大学の創設者である

イ・ジャグが1959年購入し

長らく住まわれていました。

 

 

食の都クァンジュで有名な食べ物は『ットッカビ』

KORAILと地下鉄の

『クァンジュ・ソンジョン(光州松汀)』駅近くに

『ットッカビ通り』があり

中でも人気の店は

『セソンジョン・ットッカビ』です。

 

 

まだ午後5時を少し過ぎたところですが

客席の半分以上が埋まっています。

 

 

こちらが

豚肉のットッカビ定食

1万1000ウォン(約1100円)。

 

これで一人前

もちろんパンチャン(おかず)や

サンチュはお替わり自由です。

 

 

ットッカビ、ットッカビって言うけど

一体何なのとお思いでしょうね。

 

粗挽きの牛肉や豚肉を

パティ状にして網焼きにしたものです

 

甘辛いタレが掛かった

韓国版ハンバーグと言えばよいかも。

 

ソウルやプサンなどでは

あまり見かけません。

 

この店では

牛肉100%と豚肉100%のものがありますが

家庭でのハンバーグは豚肉派なので

豚肉100%にしました。

 

ひと口大にカットし

コチュジャンとともに

サンチュで巻いて頂きます。

 

ハンバーグでもなくプコギでもなく

想像を絶する美味しさです。

 

 

クァンジュで頂いた珍しいものをもう一つ

『サムットゥギ』。

 

韓国人の友人によれば

色々なところで売ってるよと言うのですが

私はここが最初で最後でした。

 

 

キムチと大量のキャベツ千切りなどを

薄くスライスしたサギョで巻いたもの。

 

 

これを鉄板で焼き

特製のソースをたっぷり掛けます。

 

 

ハサミでひと口大にカットし

炒めたニラの上に乗せて完成

1人前5000ウォン(約500円)。

 

ソースは

ノーマルと辛口がありますが

私は辛口を選択。

 

ギョから出た脂がしみ込んだ

キャベツなどの野菜の甘みと

辛口ソースがマッチして

抜群の美味しさでした。

 

 

ソウルやプサンも

もちろん素晴らしいのですが

韓国の魅力は地方都市にあると思います。

 

放浪編の韓国は

プサン、モポと記事にしましたが

他の都市についても

画像を整理したうえで順次アップする予定です。

 

これまでの放浪編にリンクを張りますので

ご興味がございましたらご笑覧ください。

 

放浪編~アジア 中国・ハルビン市

放浪編~アジア ベトナム・ホーチミン市

放浪編~アジア 韓国・プサン市

放浪編~ヨーロッパ アイルランド・ダブリン市

放浪編~アジア 台湾・鹿港鎮

放浪編~アジア 韓国・モポ市

放浪編~ヨーロッパ オーストリア・ウィーン市

放浪編~アジア 中国・厦門(アモイ)市

放浪編~アジア 台湾・基隆市

放浪編~ヨーロッパ アイルランド・ゴールウェイ市

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、大阪府大阪市福島区です