下図は、1980年1月から2010年9月までのマネタリーベース(中央銀行、政府のマネー供給量)示している。アメリカはサブプライムローン問題から始まった今回の大恐慌でものすごい勢いでマネーを供給していることが分かる。逆に日本では、麻生総理が日本は全治三年と言いながら、マネーの供給は余り増えていない。



リベラル ゲート



 日本は、デフレ対策として量的緩和を行ったが、それと比べてもものすごいマネーの供給量であることが分かる。菅直人総理大臣は何も責任を取りたくないから、何もせず、物事を悪化させる名人だ。口蹄疫も円高も尖閣諸島も全て不作為が物事を悪化させている。


 日銀が0金利政策へ舵を切り、国債やリスク商品であるETF、リートなどの買取を示唆している。買取総額5兆円。それでも少ないという意見もある。もっと問題なのは、政府の政策だ。菅直人総理大臣は国債の発行に難色を示し、マネーを潤沢に供給する効果は期待できない規模にとどまっている。


 下図は、1980年1月を基準とするソロスチャートである。ソロスは、為替が2国間のマネタリーベースの比と相関があるという説を唱えている。



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 マネタリーベースの日米比を見る限り、もっと円高になってもよさそうである。ソロスチャートを見て投資をするヘッジファンドは円買いドル売りをするだろう。

日本振興銀行と取引があったラ・パルレが倒産した。日本振興銀行を潰すのは良いが、それに関連する企業のケアを怠ったことが原因だ。日本振興銀行を中心とする中小企業振興ネットワークは160社にのぼり、中には上場企業もある。今回上場企業まで倒産したことにより、非上場企業はもっと苦しんでいることが伺える。さらに倒産が増えるだろう。


中小企業振興ネットワークの上場企業には、
 金融関係でNISグループ <8571> 、ニッシン債権回収 <8426>があり、これらの破綻による影響も懸念される。また、中小企業のサポートを行うC&Iホールデング(旧ベンチャーリンク) <9609> もあり、これらも破綻寸前のところにある。もし、これらの企業が破綻すれば多くの中小企業にまで影響を及ぼすだろう。


 一方で、民主党は、環境税なるものを導入しようとしている。中小企業や農家などの足として軽自動車が税金面で優遇されてきた。軽自動車に対する環境税を普通自動車と同等にすると伝えられている。このことは、農家や中小企業の経営を圧迫すること間違いない。


 民主党の政策は、中小零細企業を葬り去るようなものばかりだ。だが、雇用の大部分は中小零細企業が担っていることを忘れてはならない。

 那覇地検が、海上保安庁の船に体当たりした事件で、船長を釈放した。地検は「日中関係への考慮」を行ったことを発表した。司法で政治的な配慮を行うことは三権分立と言う民主主義の大原則に反する。たとえば、小沢一郎は政治的に重要な人物だから起訴しないとなったらどうだろう。政治的に重要な人物は人を殺しても、泥棒しても罪に問われないことになる。それは法の下の平等を完全に否定することになる。


 今回の船長の釈放には、内閣から何らかの圧力があったと強く推定される。最も中国から圧力を受けていたのは、政府であって警察、検察ではない。圧力が無かった検察が圧力に屈するわけもない。ただ、内閣から検察に圧力があったのだろう。



リベラル ゲート-検察



 刑法犯は、行政から完全に独立した司法で裁かれる。被告は犯罪者だ。原告は政府(行政)ということになっている。検察官は独立した権限を持って起訴できる。一方、検察官は検察庁に所属していて、トップの大臣は法務大臣だ。つまり、法務大臣がやろうと思えば、検察官に"起訴するな"と命令を下すことが出来る(指揮権発動)。


 指揮権を発動するということは、行政の司法への介入とも受け取れるので、発動することは大きな問題とされる。今回のことは、日本の民主主義システムの大きな汚点となった。他の民主主義国からも軽蔑の目でみられることになった。

 鳩山前総理は「東シナ海を友愛の海にする」と尖閣諸島の主権を放棄して、あたかも中国を歓迎するような発言を行った。鳩山前総理は、中国、ロシア、朝鮮と妥協しても争いたくない。そんな考えが透けて見える。普天間問題もみんなに良い顔して、解決できる腹案があるとハッタリをかましていた。その結果は、アメリカに不信感を与え、沖縄の人たちにより多くの苦しみを与えることになった。また、今まで政府が普天間の危険を排除するために行った努力を無にしたのだ。


尖閣諸島は、昔から沖縄の人が建物を建てたりして利用してきた。当然、中国も尖閣諸島は沖縄に属するものであるとの認識から、尖閣諸島を沖縄に含めるサンフランシスコ講和条約には反対しなかった。しかし、尖閣諸島付近に資源が眠っていることが分かると、中国は自国の領土にするための行動を取り始めた。日本はこのとき行動を起こさなかった。対立を避けたいと思ったのだ。その結果が、中国の行動を助長させ、大きな対立へと向かっていったのだ。日本がキチンと向かい合って行動を起こしていたならば、こんなに大きなことにはならなかっただろう。


 中国を助長させる原因となったものに靖国神社参拝問題がある。全閣僚が参拝しないのはかまわないが、中国に配慮して参拝しないとなると問題だ。菅総理は何度か靖国神社を参拝したが、閣僚は参拝すべきではないと考えるとしていた。明らかに中国に媚びていると受け止められるだろう。中国は日本は、媚びて中国の主張を通してくれる腑抜けの国だと思っているだろう。


 中国は最近、沖縄自体も中国領だという意見を盛り上げようとしている。沖縄は朝鮮と同じように中国から冊封を受けていた。歴史的には、琉球王(沖縄)も朝鮮王と同じように中国皇帝から王として任命され、その土地を支配していたのだ。しかし、同時に琉球は薩摩藩の属国になっていた。薩摩藩は実質的に琉球を支配し、一方中国との貿易を独占するために、琉球には形式的に中国の冊封を受けさせていた。歴史的にも沖縄は日本の一部であるし、もし、沖縄を中国領と主張するなら、まず朝鮮半島を中国領と主張するべきだろう。


 対立することから逃げる鳩山前総理と仕事から逃げる菅総理。どちらの行動も日本の主権を危うくする。尖閣諸島を守れなかったら、沖縄の人たちにどんな言い訳をするつもりだろうか。

 為替の動きは、国家間のマネーサプライの増減差と強い関係がある。

と有名な投資家ソロスは考えている。


 実際ソロスが提唱したソロスチャートは為替変動と大体一致している。(現在、マネーサプライから日銀超過預金を引いた値を使った修正ソロスチャートの方が一致するといわれている。)


 中央銀行や政府が供給する通貨量が増えれば通貨価値が減り、通貨量が減れば通貨価値が上がるということだろう。


 日本は円高が進むからといって、円売りドル買いを大量に行って為替を無理やり動かした。しかし、日銀が供給している円が少ないから円高になっている。それを修正せず、為替だけ動かしているのだ。

 ヘッジファンドは日本が為替の不均衡を広げる政策を取っているとみるだろう。


 ヘッジファンドは、仕手とは違い、安いものを買って、高いものを売るという理にかなった取引をおこなう。当然、ヘッジファンドが為替の不均衡が広がったと見れば、仕掛けるチャンスをうかがう。日本政府の弾切れや世界からの非難で為替介入をやめるのを待って円買いドル売りを仕掛けるだろう。


 また、日本が為替介入を行ったことから、他国も同じように為替介入を行い。まるで通貨戦争のような状態になる可能性もある。日本はこのような不毛な通貨戦争を仕掛けるべきではなかった。



 だから、日本政府は為替介入を行うのではなく、通貨供給量を増やす政策を行うべきなのだ。



 もっとも良い方法は、政府紙幣の発行だ。国債で市場から資金を引き上げて再投入するのではなく、政府紙幣を刷って市場に投入するれば、純粋にマネータリーベースは増える。有効な円高、デフレ対策になる。

 中国は、サブプライム問題が発生すると国家戦略として、
   ①元々資源大国であったが、世界中の資源利権の買いあさり、資源関連会社の株購入を行ってきた。世界中のレアアース、レアメタルを押さえようとしてきたのだ。
   ②労働集約型産業から、付加価値の高い産業へと切り替えを急ぎ、安い労働力を求めて中国に進出してきた企業を追い出し、ハイテク産業を誘致する政策に転換した。


   この戦略の最終段階にきている。中国はレアアースの輸出規制を発表し、輸出を4割カットした。さらに来年は輸出規制を強化する。ハイブリット自動車、コンピュータのハードディスク、液晶、携帯電話などハイテク技術にはレアアース、レアメタルは必須だ。つまり、輸出規制がある以上、ハイテク産業は生産を続けるために中国に進出しなければならない。中国は最先端技術を労なくして手に入れることが出来るのだ。


 韓国も、大統領自ら原子力発電所を売ったり、高速鉄道を売り込んだりと国家戦略として大規模公共インフラを世界中に売り込んでいる。アメリカもスマートグリット、クラウドコンピューティング、大規模風力発電所の建設と最先端技術を進めている。


 一方、日本の国家戦略は、初代国家戦略室長菅直人が全く仕事をしなかったことから、国家戦略室がお飾りなってしまっていた。結局、サブプライム問題から始まった大恐慌で行ったのは、エコポイント、自動車補助金、自動車減税と需要の先取りに過ぎなかった。


 現在、菅総理大臣は具体性が見えない雇用対策を叫んでいるが、ハイテク産業もほぼ中国に取られてしまう現状では雇用は減り続けるだろう。


 日本は新しい産業を興して、それが拡大し続けるような国家戦略を持たなければならない。たとえば、日本が持つ資源であるメタンハイドレート。現在採掘して利用するにはコストがかかるが、メタンハイドレートの研究開発に補助金を出し、コストを下げる技術開発を進めるべきだ。メタンハイドレートを取る技術から、メタンハイドレートを利用する技術まで、多様な企業が関わることが出来るだろう。さらに生産が軌道に乗れば、輸出も可能だ。

 菅総理は財務大臣時代の2009年11月にデフレ宣言を行った。しかし、政府は有効なデフレ対策を全く打たず、日銀に量的緩和を迫った。しかし、量的緩和の効果は疑問視する経済学者も多い。特に日銀タカ派の白川総裁は量的緩和に否定的であったため、広義の量的緩和と称して低金利で資金供給することでお茶を濁した。効果は全く出ていないようだ。


 結局、「民主党政権はデフレ宣言をしても対策を全く打てない」と国民は思っているだろ。



リベラル ゲート-def



 デフレ対策は市場に金を回せば良い。そんな簡単なことでも、いろいろとしがらみがあって出来ない。



日銀が出来ることといったら、


  1)法定準備預金の預金準備率を下げること
     各銀行は、国民や法人が預金している額の一定率を日銀に預けなければならないことになっている。預金準備率を上げれば銀行の信用創造が小さくなり、マネーが回らなくなる。逆に預金準備率を下げれば銀行の信用創造が大きくなり、マネーが回りデフレが止まる。



  2)公定歩合(日銀が銀行に貸し出すときの金利)、無担保コール翌日物の金利を下げる。
     銀行の資金調達コストをさげてマネーが回るようにする。



  3)公開市場操作で国債などを買う。
     国債を買って、その代金であるマネーが回るようにする。




1)と2)は銀行が貸し出す個人や法人が居なければ、日銀の空回りで終わってしまう。たとえば、企業の収益が伸びず、貸した金が不良債権になりそうな状況では銀行は貸出を増やしたりしない。現在はそういう状況で、日銀の政策はうまく働かない。3)は日銀券ルール(長期国債の保有限度額を日銀券の発行額とする)があるため、デフレで日銀券の発行額が減ると国債を売らなければならなくなる。国債を売ると、さらにデフレが進む。


  デフレ不況時に日銀の政策はあまり役に立たないのだ。だから、直接、国民や事業法人に働きかけることの出来る政府の政策が重要だ。しかし、菅総理は何もしない。何か対策を打ち出しているように見えるが具体的な姿はまだ見えない。



 明日、民主党の代表選挙があるが、どちらが代表になっても経済的には良くなる様には思えない。菅総理は何もしないことが出世の条件だと思っているような人だし、小沢氏は利己的だ。民主党が分裂してみんなの党中心の連立政権になった方が期待が持てる。

 日本は、エネルギー、原材料、食物を輸入して、自動車や機械などを輸出している加工貿易国だ。また、日本は平和を得るために軍事力を使わず金をばら撒く政策を取ってきた。日本からODAを得た国が国際紛争時、日本の味方をしてくれることを期待しているのだ。


リベラル ゲート-輸出入



 日本ではエネルギー需給率はほとんど無く、鉱物資源も少ない。さらに食料需給率も低い。もし、これらの輸入が無くなったら、日本人の半分以上は死ななければならないだろう。



 通貨という介在物で複雑に成っているが、経済とは基本的に物物交換だ。輸出する物が無ければ輸入できなくなる。(輸入国の通貨を売って、輸出国の通貨を買って、その通貨で品物を買うため、輸入しかしない通貨はどんどん下がり、何も買えなくなってしまう。)



 今、菅総理は介護事業の雇用で経済を立て直すと言う。介護事業を膨らますことは、税金や介護保険料を増加させることになる。つまり、輸出企業とその従業員への負担増大だ。つまり、輸出企業に介護事業が寄生する状態になり、輸出品の価格を押し上げる。輸出が減る。日本にとって最悪の状態になる可能性がある。


 ただ、介護事業を膨らませることによって一時的に日本経済が回復する可能性がある。それは、雇用事業の拡大に対する増税と介護保険料値上げのタイムラグ、それに円安進行だ。この一時的な経済回復に内閣は賞賛され、更なる深みにはまるだろう。


 

 中小企業融資を主目的とする日本振興銀行が破綻した。木村剛氏が業務拡大を急いだためといわれている。しかし、小泉改革により経済拡大が進んでいる時期では、チャンスを逃さないために拡大路線をとるのが当然の状況だったろう。しかし実際は、小泉内閣退陣後、安倍内閣から抵抗勢力が盛り返し小泉改革が骨抜きにされ、最後に郵政民営化反対の麻生内閣誕生で自民党政権が終わった。そのため経済が縮小していった。日本振興銀行はその中で業績を悪化させていった。



 日銀の量的緩和終了、ゼロ金利政策の終了によって、円キャリートレードの逆回しが起こり、サブプライム問題、リーマンショックが発生した。世界経済が急速に悪化したのだ。世界各国は金融緩和政策を取り、各国の通貨は供給が増えた。



 菅直人総理は鳩山内閣時代、国家戦略室長として何もせず、財務大臣時代には再デフレ宣言をするも何もせず、円の供給量を増やさなかった。そのため、デフレ、円高を招き、最も弱い中小企業に打撃を与えている。中小企業の業績が悪化は、日本振興銀行で不良債権化を招き、日本振興銀行の破綻を招いた。




 中小企業支援といえば、未来かたる氏(http://www.irnet.co.jp/ )が我が世の春と舞い上がっていた時期にかたる銘柄として推奨していた中にベンチャーリンク(C&IHD)があった。未来かたる氏によると一押しの銘柄であったはずだが、株価は50分の1ぐらいまで下がり、ほぼ債務超過に陥っている状況だ。




 日本振興銀行の破綻は、政治の無策のために中小企業が非常に傷ついていることの裏返しだ。

国家的畜産危機である口蹄疫が蔓延しているのに全く無視して、選挙に突入した菅総理大臣。
未曾有の水害が日本各地を襲っているのに、何のコメントも出さない菅総理大臣。
円高が進み、輸出企業への影響が懸念されるのに、何のコメントも出さない菅総理大臣。


 菅総理は、国家戦略室長、財務大臣を全く何もせず歴任し、総理大臣になっても何もしていない。大変な総理大臣を日本国民は持ってしまった。



 普通の総理大臣なら、死者を出した水害、トラックを押し流した河川氾濫に対して、国民に安心感を与えるような政策や判断を示すだろう。ここまで、国民生活の危機に無関心だった総理大臣はいただろうか。


 今日、為替は1ドル86円台と急速に円高が進んだ。輸出企業のドルを円に変える動きもあったろうが、円高に対し菅内閣が何もしないということで投機的なドル売り円買いの動きもあった。日本の輸出企業の危機である円高に対し、何のコメントも出さず無視し続ける菅総理は日本経済をつぶす。


 総理大臣には、多額の給料を国民が支払っているにも関わらず、菅総理はサボタージュを続け給料泥棒を続ける。まるで、仕事はしたくないが地位はほしい天下り役人のようだ。


 国民は総理大臣を選べない。民主党をはじめとする国会議員は、有能な総理を選びなおすべきだ。