中国は、サブプライム問題が発生すると国家戦略として、
①元々資源大国であったが、世界中の資源利権の買いあさり、資源関連会社の株購入を行ってきた。世界中のレアアース、レアメタルを押さえようとしてきたのだ。
②労働集約型産業から、付加価値の高い産業へと切り替えを急ぎ、安い労働力を求めて中国に進出してきた企業を追い出し、ハイテク産業を誘致する政策に転換した。
この戦略の最終段階にきている。中国はレアアースの輸出規制を発表し、輸出を4割カットした。さらに来年は輸出規制を強化する。ハイブリット自動車、コンピュータのハードディスク、液晶、携帯電話などハイテク技術にはレアアース、レアメタルは必須だ。つまり、輸出規制がある以上、ハイテク産業は生産を続けるために中国に進出しなければならない。中国は最先端技術を労なくして手に入れることが出来るのだ。
韓国も、大統領自ら原子力発電所を売ったり、高速鉄道を売り込んだりと国家戦略として大規模公共インフラを世界中に売り込んでいる。アメリカもスマートグリット、クラウドコンピューティング、大規模風力発電所の建設と最先端技術を進めている。
一方、日本の国家戦略は、初代国家戦略室長菅直人が全く仕事をしなかったことから、国家戦略室がお飾りなってしまっていた。結局、サブプライム問題から始まった大恐慌で行ったのは、エコポイント、自動車補助金、自動車減税と需要の先取りに過ぎなかった。
現在、菅総理大臣は具体性が見えない雇用対策を叫んでいるが、ハイテク産業もほぼ中国に取られてしまう現状では雇用は減り続けるだろう。
日本は新しい産業を興して、それが拡大し続けるような国家戦略を持たなければならない。たとえば、日本が持つ資源であるメタンハイドレート。現在採掘して利用するにはコストがかかるが、メタンハイドレートの研究開発に補助金を出し、コストを下げる技術開発を進めるべきだ。メタンハイドレートを取る技術から、メタンハイドレートを利用する技術まで、多様な企業が関わることが出来るだろう。さらに生産が軌道に乗れば、輸出も可能だ。