菅総理は財務大臣時代の2009年11月にデフレ宣言を行った。しかし、政府は有効なデフレ対策を全く打たず、日銀に量的緩和を迫った。しかし、量的緩和の効果は疑問視する経済学者も多い。特に日銀タカ派の白川総裁は量的緩和に否定的であったため、広義の量的緩和と称して低金利で資金供給することでお茶を濁した。効果は全く出ていないようだ。
結局、「民主党政権はデフレ宣言をしても対策を全く打てない」と国民は思っているだろ。
デフレ対策は市場に金を回せば良い。そんな簡単なことでも、いろいろとしがらみがあって出来ない。
日銀が出来ることといったら、
1)法定準備預金の預金準備率を下げること
各銀行は、国民や法人が預金している額の一定率を日銀に預けなければならないことになっている。預金準備率を上げれば銀行の信用創造が小さくなり、マネーが回らなくなる。逆に預金準備率を下げれば銀行の信用創造が大きくなり、マネーが回りデフレが止まる。
2)公定歩合(日銀が銀行に貸し出すときの金利)、無担保コール翌日物の金利を下げる。
銀行の資金調達コストをさげてマネーが回るようにする。
3)公開市場操作で国債などを買う。
国債を買って、その代金であるマネーが回るようにする。
1)と2)は銀行が貸し出す個人や法人が居なければ、日銀の空回りで終わってしまう。たとえば、企業の収益が伸びず、貸した金が不良債権になりそうな状況では銀行は貸出を増やしたりしない。現在はそういう状況で、日銀の政策はうまく働かない。3)は日銀券ルール(長期国債の保有限度額を日銀券の発行額とする)があるため、デフレで日銀券の発行額が減ると国債を売らなければならなくなる。国債を売ると、さらにデフレが進む。
デフレ不況時に日銀の政策はあまり役に立たないのだ。だから、直接、国民や事業法人に働きかけることの出来る政府の政策が重要だ。しかし、菅総理は何もしない。何か対策を打ち出しているように見えるが具体的な姿はまだ見えない。
明日、民主党の代表選挙があるが、どちらが代表になっても経済的には良くなる様には思えない。菅総理は何もしないことが出世の条件だと思っているような人だし、小沢氏は利己的だ。民主党が分裂してみんなの党中心の連立政権になった方が期待が持てる。
