那覇地検が、海上保安庁の船に体当たりした事件で、船長を釈放した。地検は「日中関係への考慮」を行ったことを発表した。司法で政治的な配慮を行うことは三権分立と言う民主主義の大原則に反する。たとえば、小沢一郎は政治的に重要な人物だから起訴しないとなったらどうだろう。政治的に重要な人物は人を殺しても、泥棒しても罪に問われないことになる。それは法の下の平等を完全に否定することになる。
今回の船長の釈放には、内閣から何らかの圧力があったと強く推定される。最も中国から圧力を受けていたのは、政府であって警察、検察ではない。圧力が無かった検察が圧力に屈するわけもない。ただ、内閣から検察に圧力があったのだろう。
刑法犯は、行政から完全に独立した司法で裁かれる。被告は犯罪者だ。原告は政府(行政)ということになっている。検察官は独立した権限を持って起訴できる。一方、検察官は検察庁に所属していて、トップの大臣は法務大臣だ。つまり、法務大臣がやろうと思えば、検察官に"起訴するな"と命令を下すことが出来る(指揮権発動)。
指揮権を発動するということは、行政の司法への介入とも受け取れるので、発動することは大きな問題とされる。今回のことは、日本の民主主義システムの大きな汚点となった。他の民主主義国からも軽蔑の目でみられることになった。
