大変ご無沙汰しております。
3年程前になりますが、長年懸案となっていたDolbyAtmos及びAuro-3Dのトップスピーカー
の取付工事を行い、念願だった13.1CHの再生環境で3Dサラウンドを楽しんでいます。
DolbyAtmos、Auro-3D共に3Dサラウンドの真骨頂とも言えるのがトップスピーカーの存在に
ある訳ですが、やはりその効果は絶大で、特にAuro-3Dにおいてその性能を100%堪能したい
のであれば頭上にトップスピーカーを置く事は必須だと感じました。
今回は皆さんも悩むであろう天井スピーカーの設置についてのお話です。
私がトップスピーカーの設置に踏み切れなかった理由として、天井に露出したスピーカー線の
処理方法について、今までなかなかいいアイデアが浮かばずにいたからでした。
特にAuro-3D用トップスピーカーはリスニングポイントの真上(頭上)に取り付ける必要が
ありますので、壁から立ち上がったスピーカー線をどの方向から引き回すにせよ、線が露出
した状態では相当目立ってしまいます。
かと言って天井に配線モールを這わせたのでは、これはこれで物々しくて美観を損ねますので、
個人的には一番避けたい方法でした。(爆)
そこで、今回ご紹介するのは梁のように天井に木材を貼付け、スピーカー線については木材の
中に隠してしまうという手法です。
使用したのはホームセンターで購入したファルカタ合板(幅120mm、厚さ15mm)です。
スピーカー線を通す為の溝はトリマーを使って8mm程掘り込みました。
また、素材のまま(白木の状態)では浮いてしまって使えませんので、廻り縁に合わせて
調色塗装しました。
固定は化粧用タッピングを使いましたが、ファルカタ合板はバルサのように軽く柔らかいので、
最悪、天井から落ちて来てもケガをする心配はありません。
トップスピーカーの取付は市販の汎用金具を使いました。
天井は石膏ボードなので取付強度を出す為、”スピードミニ”という下地剤で処理しています。
Auro-3Dトップスピーカーを取り付けた状態です。
本来、Auro-3Dではトップスピーカーは1本が指定ですが、私はあえてパラレル接続にて2本の
スピーカーから同じ音が出るようにしました。
と言いますのが、リスニングポイントから天井までの距離が1.4m程しかなく、他のサラウンド
スピーカーよりも距離が近い状態にあり、更にはスピーカーが1本しかありませんと耳がスピ
ーの場所を探してしまうので、サラウンド効果に違和感を覚えてしまいます。
なるべく直接音を感じないようスピーカー自体の存在を消すには、実はモノラルでもスピーカ
ーを2本使って鳴らすのが有効だったりします。
また、副次的効果として、”もしトップスピーカーが落ちてきて頭を直撃したらどうしよう?”
という不安から解放されます。(笑)
実際に試してみるとわかるのですが、左右の距離を上手く合わせるとスピーカー1本の時では
感じなかった奥行感が得られるようになります。
音はスピーカー2本の間に定位しますが、この状態ですと既に人間の感覚は騙されています
ので、耳がスピーカーを探すような事もありません。
イメージ的には5.1chソースをセンターなしでファントム再生している感じでしょうか?
ちなみにスピーカー間の距離は80cmくらいですが、1.4mの距離で音楽を聴いた時に一番
いい感じで音が定位する距離を探して決めました。
こちらはDolbyAtmos用トップミドルスピーカーです。
デノン製AVアンプでは、DolbyAtmosとAuro-3Dの共存が可能ですが、その場合、前後に
設置した壁掛けハイトスピーカーがAtmosトップフロント、トップリアスピーカーとして
アサインされますので、実際に天井取付が必要になるのは真ん中のトップミドルスピーカー
だけになります。
最終的な位置決めは聴感で行っていますが、壁に近いところに設置出来たので、配線隠し
は楽でした。
DolbyAtmos用のスピーカー線は廻り縁に沿わせた角材をケーブルラック代わりにし、なるべく
目立たないように処理しています。
こちらはAuro-3D用センターハイトスピーカーを取り付けた状態です。
左右のスピーカーはサラウンドフォーマットにより、DolbyAtmosではトップフロント、
Auro-3Dではフロントハイトスピーカーとして機能が切り替わります。
尚、今回取り付けたトップスピーカーですが、外装のみ市販品を使用した改造品です。
中身のスピーカーユニットはFOSTEXのFe103neとFe103NVを使い分けています。
スピーカーは同一ブランドで固めろ的な意見が多いですが、私は音色さえ合っていれば
一切気にしないようにしています。
(そもそも天井用スピーカーとして使えるような製品がありませんし)
特に3Dサラウンドの場合、トップスピーカーは低域がカットされた信号しか流れません
ので、音色も然ることながら中高域の繊細さの方が重要です。
FOSTEXのFe系は艶やかで繊細な音がするのが特徴ですが、空間表現の再現性において
このスピーカーを超えるユニットはないと思っています。
天井スピーカーの設置は壁掛けスピーカーと比べ、施工のハードルが一気に上がりますが、
問題はスピーカーの取付ではなく、実はスピーカーの露出配線をどう処理するのか?という
事ではないかと思います。
新築で予め天井に配線を仕込めるなら別ですが、殆どの方は露出配線での設置が前提になる
と思いますので、私のアイデアが何か皆さんのお役に立てれば幸いです。

























