今度は、塩野七生さんの古い本です📘
ご存知の方もいるかもしれませんが【オスマン帝国外伝】の🚩アルヴィーゼ・グリッティが登場するので、見ている方はかなり楽しめます
ずっと探していましたが、📚数ある塩野さんの本でも、これは何軒も周りましたが、何処に行っても見当たらず……😞💨
Amazonで中古を買おうとしたら、発送オプションや配送オプション等、色々出てきてイライラ⚡⚡して画面が進まず諦め、
最寄りの図書館でも無くて、取り寄せて貰いました
でも、これは塩野さん初の📜歴史ミステリーというので、すっごく楽しみにしていたら
本当に期待を裏切らない、秀逸の📖歴史小説でした
主人公のマルコ・ダンドロは架空の人物ですが
ヴェネチアの👥諜報機関「C・D・X (十人委員会)」のマルコは、グリッティの幼馴染みの貴族で、
彼から見た友『グリッティの物語』と言っても過言ではないです。
舞台は16世紀、主役は🇮🇹ヴェネツィア🦁
🇹🇷オスマン帝国は仮想敵国であり、
元首の庶子が生まれ育った⚖️貿易相手として、中盤はイスタンブールを舞台に、
👑スレイマン、👳♂️イブラヒム、👸ヒュッレム等も描かれています🖋️
そして🇪🇸🇩🇪🇦🇹神聖ローマ帝国等の✝️キリスト教🆚イスラム☪️の、🇭🇺ハンガリーを巡る争い⚔️
本を読みながら、ドラマの「セニョール♪グリッティ」が本当にぴったりで、イメージしながらあっという間に読めました❤️
…それだけに、シーズン2途中から、全然似てない人に↓入れ替わったのがホントにがっかり😖…なぜ?
…黒髪以外は全然違うタイプへ…
逆にこの小説では、👳♂️イブラヒムのことは
「頭の良さがすぐ分かるけど、顔は眼光以外は品格は感じさせない」「小男」だって~
でも、漫画『夢の雫 黄金の鳥籠…』や『オスマン帝国(小笠原弘幸)』↓では、
イブラヒムの親しい友と描かれているので、🇮🇹母語で話せる訳だし、グリッティは親しかったんだと思います。
第23話「奴隷から皇后になった女」
では、ヒュッレムはじめ、スレイマンやイブラヒムの事も「緋色のヴェネツィア」と殆ど同じ事が描かれてます📚
物語の主役グリッティは
👑ヴェネチア君主の父親と、イスタンブールでギリシャ人との間に庶子として生ました👶
🇹🇷イスタンブールでは、その彼が広大な🏡屋敷を建てて住んでいたため、アルヴィーゼが住む一帯の地名までもが
「君主(元首)の息子🤴」を意味する「ベヨグル」「ベイヨル」と呼ばれ外国人移住区として発展し
500年経った21世紀の現在では、ガラタ塔のあるこの一帯の地名のベイオール地区(Beyoğlu)
にもなったそうです。
(どれがトルコ語?イタリア語?英語?かわかりません💦)
それだけで、イスタンブールでのグリッティの存在の大きさがわかります
また、そのお屋敷はヴェネツィア大使館より立派で広大で
「アラブの駿馬だけでも100頭以上🐴🐴🐴🐴
らくだは150頭🐪🐫🐪🐫🐪🐫🐪🐫
ロバは60頭
奴隷は300人👬👬👬👭👭👭………」
……ホントに(笑) 凄すぎる~
📺オスマン帝国外伝でも、スレイマンとイブラヒムが訪問した時に
「…あばら家と言っていたが、まるで宮殿では?」
「豪壮な あばら家ですな…」
って言ってましたよね?(笑)
ヴェネツィアでは👑貴族の血は流れていても、庶子は貴族と認められず、貴族の女性とは結婚出来ない
そして✝️キリスト教国では「バスタルド(庶子)」と侮蔑で呼ばれるグリッティ
一方☪️イスラムのオスマンでは、母親が正妻でなくても、「ベヨグルー(君主の息子)」と呼ばれるセニョールグリッティ
混血が当たり前の中、彼の場合は🇮🇹ヴェネツィアの身分階級が一番の葛藤であり、
また平民のマイノリティ以上に、その行動一つ一つに宿命がのしかかります。
祖国(母国)を2つ持つアイデンティティーは、2つの国の架け橋になれる🌈素晴らしい存在ではあるけれど、
その2つが対立してしまうと、途端、一番の非難を浴びる的になってしまう…
それから📖小説に戻りますが
プリウリ夫人がコルネール家の出身と知り
🇨🇾キプロスの王妃になったヴェネツィアの👸カテリーナ・コルネール👸を思い出しました
すると、後半でグリッティが
「百年足らずの昔だが、コルネール家の娘が、ヴェネツィア共和国の息女という格で、キプロス王のもとに嫁いだ結果、キプロスは今やヴェネツィアのものだ」
というセリフが出てきました
カテリーナ・コルネールの事ですね👸
📘【ルネサンスの女たち】(塩野七生📚写真左)
第4章 カテリーナ・コルネール
に彼女の話が出てきますが
私は北キプロスで、彼女が結婚式を挙げた教会⛪を見てきました➡️ファマグスタ
その後キプロスは、ヒュッレムの息子セリムの
スルタン時代にオスマン帝国領になり、この教会はモスクになりました🕌
去年、中村芝翫と檀れいの舞台『オセロ』をEテレで放映したのを途中まで見ましたが(この舞台が🇨🇾キプロス)、
これもアフリカ人(モーロ人)とヴェネチア貴族の娘の恋の話で、人種差別と陰謀が絡む、シェイクスピア悲劇というのを思いだしました。
確かゲームのオセロの名前は⚫○⚫○⚫○
この黒人と白人からだっけ?!
途中で寝落ちしてしまい、後半わからないままでしたが💦
この「オセロ塔」の入口に、当時のヴェネツィア支配時代の紋章の獅子が🦁彫られていたのを思い出し
続きをまた見てみようかな……と思いました。
また話が外れたので、最後に……
📘小説のサブタイトルの「聖マルコ殺人事件」ですが、あまりこの殺人に関しては、最初と最後に出てくるだけで私も読んでて忘れてた程(笑)
どうやら単行本の原本はこの題名らしく、文庫本にするのに「緋色のヴェネチア」にしたのかしら?
アルヴィーゼとマルコが最初の方で、
「ロッサーナはムスタファを殺す可能性が?」みたいな話もしていたので
もしかして、ヒュッレムがムスタファを殺すのにも何か繋がるのかな?と期待したら、そこまで話は進まずに終わってしまったのがちょっと残念です。
因みに、私がタイトルをつけるとしたら
『ベヨグル グリッティ』かな?(笑)