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技術日誌

ここでは,電子工作,木工などの趣味での記録を書いています。
なお当初はKMK研究所のメインテーマであるSPSのノウハウを書いてきましたが,順次SPSノウハウのページに複製を作っていきます。

 前の記事で,薄い合板にスリットを作るのに,両端をドリルで穴明けし,その共通接線をマルチツールで切りました。マルチツールの代わりにノミで両端の穴の間を切り取れば,マルチツールを出す手間が省けると考えました。

 

 ノミで共通接線の間を切り抜きました。間の木材を取り除けばスリットになります。

 

 作り方の差によるスリットの比較です。一番右がマルチツールによるもので,いちばんきれいです。真ん中は,裏表からノミで切り出したものです。裏表のわずかなずれがあり,スリっと幅は広めになってしまいました。一番左は,裏表のずれを防止するため,一方からのみ切ったものです。こちらも少し太めになっています。比べてみるとマルチツールによるものが一番きれいです。今後は,マルチツールを用意する手間を考えても使った方が良いという結論になりました。

 ガレージ波板は太陽の熱線を結構通すので,波板の下に薄い合板を張っています。これまでの分は,屋根に薄い合板を押し付け,両端の桟にクランプで取り付けた角材の上に載せる形にしていました。そのための手製木製クランプを作製した記事もこれまでに書きました。今回は別の方法で波板の下に薄い合板を張ることを考えました。屋根の桟と桟の距離に薄い合板を切り,端部に写真のような固定具を取り付けました。取り付け具を写真上の状態にして,屋根の波板の下に押し付けた後,固定具をずらして,飛び出した部分を波板の空間に差し込みネジを締めて固定します。

 

 以下,固定具の作製経過を書きます。金属部品をスライドさせるには薄い合板にこのようなスリットを作る必要があります。

 

 スリットの両端にスリットの幅と同じφ5の穴をドリルで開けました。そして,前に作製した垂直固定具で固定しました。横からスリットの上端と下端をマルチツールで切り込みを入れ,両端のドリル穴の上下の共通接線を切り抜きました。これにより5 mm幅のスリットを作ることができました。

 

 鉄片にM4のネジを2つ切り,スリットを通してネジ留めしました。スリットは左右3か所ずつ作りました。鉄片が合板からはみ出さないように固定した状態で,ガレージの屋根の波板の下に押し付けました。そして,鉄片のネジを緩め鉄片が外にはみ出すようにしました。鉄片は波板の山の部分となる空間のできた所に潜り込みました(スリットは,作る時からこうなる位置につくりました)。この状態でネジを締めることにより薄い合板が波板の下に固定されました。

 前の記事で,幅の異なる板をあられ組したことを述べました。これは,作業台に板を垂直に固定するためのジグの一部でした。1×2材の薄い側,1.9 mm幅の面に木工万力を固定する予定でした。しかし,幅が狭すぎました。そこで,もう1本1×2材を重ねてネジ留めしました。

 

 あられ組した直角の部品の幅の広い側を作業台にF型クランプで固定しました。2枚重ねた1×2材に木工万力を固定しました。すると,木工万力には板を垂直に咥えることができます。板の反対側も対照的に配置し,板を左右から咥えました。これで板を垂直に固定し,横から工作することが可能になりました。

 幅の異なる板をあられ組継ぎしました。トリマを使った場合,注意を要します。溝の幅はビット径に限られます。幅の狭い板を先にトリマ加工すると,最後の部分が半端な幅になります。一方,広い板にトリマ加工すると,最後の部分もビット径の溝ができてしまいます。そのため,隙間ができてしまうのです。

 

 トリマによる,幅の異なる板のあられ組加工は幅の広い側から行うのが良いです。最後の半端な部分は狭い板の溝となります。その部分は広い板の溝の彫っていない部分に当たる形になり,隙間はできません。こうしてうまく幅の異なる板のあられ組継ぎができました。

 

 これまで育てていた球状サボテンは白色の花が咲きました。ところが子株,孫株と付いたのをそのままにしていたのと,水やりの管理がいい加減ですっかり弱ってしまいました。ようやく養生を始めたところです。一方,昨年ピンク花の球状サボテンを頂きました。弱った白花の球状サボテンと共にきちんとした世話を始めました。こちらは少し前にも花が咲きました。その後また花芽が出てきて,大きな花を咲かせました。ただこの種のサボテンの花は1日しか持ちません。この花も咲いた翌朝にもしぼんではいませんでしたが,昼頃にはしぼんでしまいました。

 DIYで測った長さをメモっておいたり,簡単な四則演算を行うのに,メモ帳を用意したり,マグネット式ホワイトボードを用いたりしています。それらが近くにないとき,木材に書き込みたくなります。しかし,書いた木材を後ほど使うこともあり得ます。すると,メモ書きが残って良くありません。消しゴムで消しても字の形にへこんだりして完全には消せません。そんな時,スコヤの面を使ってみました。鉛筆でも結構見えます。また消しゴムで完全に消せます。計測器に書き込むことは邪道かも知れませんが,DIYでは許されそうです。

 これまで,薄い合板を“べニア板”と言うのだと思っていましたが,べニアとは,かつらむきした単板の事だそうです。合板はべニアの方向を縦横と交互に重ね張り合わせたものだそうで,今まで薄い合板をべニア板と呼んでいたのは誤りだったようです。

 4 mm厚の薄い合板を切って,ガレージの波板の下に張って日よけにしています。区画ごとに張って行くので,定尺の薄合板から切り出していました。そうすると半端が出ます。大きな端材は何とか活かそうと接合することを考えました。当然ながら薄板では側面にボンドを付けて合わせても強度が取れずくっつきません。

 そのため,相欠き継ぎにするのも一計ですが,接合の端部は半分の暑さとなってしまいます。そこで裏表を交互に相欠き継ぎする方法を試してみました。写真はそう加工したものに木工ボンドを付けたところです。

 

 相互に差し込み,奥まで入るよう,ハタガネで締め付けました。接合部はボンドが固まるまでしっかりと締め付けたいところです。両脇に近いところはクランプで締めました。ただ,中側は締められないので仮にネジで締めました。合板は4 mm厚です。そのような短い木ネジを持っていないので,反対側が飛び出しています。ボンドが固まったら抜く予定です。

 5.5 mm厚合板の上に12 mm厚合板をずらして貼り付け,12 mm合板端部に沿わせてトリマで下の5.5 mm厚合板を削ってトリマガイドにしています。トリマで削る被加工材の端部に5.5 mm厚合板端部に合わせ固定し,トリマベースを12 mm厚合板の端部に沿わせて削ることにより,被加工材のトリマ加工の端部が正確に削られるというものです。不注意でトリマを斜めに当てたりすると5.5 mm合板の端部が余分に削られ,でこぼこしてきます。これまでボッシュ用に使っていたガイドがそのようになってきてしまいました。リョービトリマのベースの端から刃までの距離は,ボッシュのそれより短いです。そこで,リョービのトリマで5.5 mm厚合板の端部を改めて削りました。それにより,端部がリフレッシュされました。このガイドはリョービ用として使えます。

 写真ではガイドの左右に12 mm厚合板が飛び出しています。これにより,トリマガイドがここに当たったところでストップします。つまりストッパーです。改めて削られた場所は,このストッパーにより途中までとなっています。その部分がストッパーによる削る端部となります。ここにサインペンで線を引きました。この線と,5.5 mm厚合板の端部を被加工材の削る端部に合わせて削ることにより,正確に削ることが可能です。

 トリマでは木くずの量が多く,集塵が欠かせません。リョービ(京セラ)のトリマには集塵アダプタがあり,付けて集塵するとある程度の効果があります。トリマ台に2つのネジで留めます。ねじ回しを使わずに,ネジの頭に付いているプラスチックのつまみを手で回して脱着します。しかし,狭い場所にあり,ネジを回すのに苦労します。

 

 このネジを調べるとM4ネジでした。そこでこれを外してM4なべネジに交換することにしました。外そうとしたら,途中でどこかにひっかかり抜けませんでした。よく見ると,ネジの上側,透明なプラスチック部分にくさび型の突起がありました。製造段階でネジを挿しこむときはテーパーに沿って入っていきますが,一旦突起部を通ってしまうとラッチされてしまう構造でした。これで,トリマベースから取り外したときネジが脱落するのを防止しているようです。仕方ないのでつまみの一部を平らに削りました。削る量をぎりぎりにして,ラッチ部に引っかかる程度にしてから,ネジの先端部をたたいて抜くことができました。

 

 なべネジに変えたことにより,隙間からねじ回しの軸部分を通して楽に回せるようになりました。

 6 cm位の長さの鉄の長方形小片が必要になりました。手持ちのLアングルから切り出すのが経済的です。6 cmに切ったアングルの1つから4個の小片が得られます。切り出すには私の道具では,カナノコ,ディスクグラインダー,電動ノコなどになります。ディスクグラインダー用のスタンドも持っています。これが一番楽かと思い,6 cmに切断するのに用いてみました。アングルを固定するには,咥え方を1回変える必要がありました。実際切断してみるとすごい火花が飛びました。もちろん保護メガネを使っています。半袖で行ったところ,火花が腕に当たり熱かったです。

 

 そこで縦に切り出すときには電動ノコを用いてみました。もちろん刃は金属用に替えました。

 

 最後に切り口をやすりで整えました。そして,このような小片を得ることができました。ちなみに今回,幅はあまり重要ではないのでばらつきがあります。幅を整えるのにもやすりを使うと良いと思います。やすりは腕を動かして削るのではなく,体全体で削ります。これは,中学生の時の技術家庭の授業で,文鎮を作るのに丸棒を削る課題で覚えました。