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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、最近の研究に、大学生の自己制御力や遅れに対する態度と、自分が思っているスマートフォンの使用時間(主観的使用時間)や実際の使用時間(客観的使用時間)が、どのように関連しているかを調べたものがあります。
スマートフォンによるトラブルは、単に使用時間が長いことによるもののみではなく、不適切なタイミングでの使用も問題行動の 1 つであると考えられています。
大学生を対象にした調査によると、インターネット依存傾向にある学生は、日中の眠気・学業への影響が見られ、頭痛や倦怠感といった身体的な健康被害、抑うつ・不安・イライラ感といった精神的な健康被害が報告されており、休学や退学との関連性についても指摘されています。
そして、スマートフォンの適切なタイミングでの使用には、自分を調整する能力が重要となると考えられます。
調査の結果、自己制御力の低い学生や、自分の行動のコントロールに他者の助けが必要だと感じている学生は、スマートフォンの使用時間を長いと感じているものの、実際の使用時間はそう感じていない学生と変わらないという結果が得られました。
具体的には、24時間における主観的なスマートフォンの総利用時間は約5時間であるのに対し、客観的な利用時間は約 3 時間 45 分であり、大学生は自分が思っているほど実際にはスマートフォンを使用していないことが明らかになったのです。
ここで重要なことは、自己によるコントロールが難しいと自覚している学生や、自身の行動コントロールに他者のサポートが必要だと強く感じている学生は、実際の使用時間を把握できておらず、動画およびネットを実際より長く使用していると見積もっていることが明らかになったことです。
つまり、彼らは、主観的にはスマートフォンに依存していると感じているのですが、客観的には、依存的ではないと思っている学生の使用時間とそれほど変わりはない、ということなのです。
人は、自らの人生の課題を解決することができない、と感じると、その課題から逃れるために、何かに依存しようとします。
しかし、今回の調査結果からわかることは、依存とはあくまでも主観的、つまり自分の思い込みによるところが大きく、実際には依存していないことがわかります。
要するに、依存とは、当初は、自分の思い込みによって依存していると思っていたものが、実際に依存するようになり、やがては、抜け出せないと思い込んでしまうようになることなのです。
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