大規模改修工事に伴い８月から見学中止になっていた
旧南部氏別邸庭園の見学が再開されたので行ってきました。
旧南部氏別邸園は盛岡市中央公民館に併設しています。
中央公民館の敷地には庭園のほか、歴史的建造物があるのですが、
そちらはまだ大規模改修工事中。
庭園は正面から入れるのかと思って行ったら、
警備員さんが裏から入れますと教えて下さいました。
庭園の角を曲がって道なりに進むと門扉がありました。
が、しっかり施錠されています。
この先は民家の間の細い路地です。
不安になりつつも、道なりに進み、丁字路を左へ。
すると民家の裏手にサイクリングロードがありました。
左手に庭園を見つつ、山の真下のサイクリングロードを進みます。
入口がありました！
こんな道、知らなかったなぁ。
この入口の向かいは北山散策路の入口でした。
桜を見に行った高松の池まで山の上を抜けられるそうなのですが、
その距離４キロ。
往復で８キロか…と尻込みしたのですが、その道の終点がここでした。
一度北山散策路を探索したいのですが、クマとか平気かな？
庭園を入った右側に、赤い可愛い実をつけた木がありました。
何の木かしら？
お目当ての旧南部氏別邸庭園です。
国登録記念物（名勝地）に指定されている回遊式庭園です。
この庭園は第４代盛岡藩主・南部重信公が寛文９年（１６６９年）に、
城中で使う薬草の栽培を始めた庭で
「御薬園（おやくえん）」と呼ばれていたそうです。
時代が下って正徳５年（１７１５年）頃、
第７代盛岡藩主・南部利幹公が藩主の屋敷として整備し、
第９代盛岡藩主・南部利雄公が大規模な造園をされたそうです。
池の後ろにある中央公民館の敷地は改修工事中。
この中に国登録有形文化財の旧南部家別邸などもあるはずです。
改修工事が終わったら、今度は建物をゆっくり見に来たいと思います。
誰もいない静かな日本庭園。
蓮も見えるので、６月頃はお花が咲いて綺麗でしょうね。
時々池に波紋が広がっていましたが、正体は鯉。
金色の鯉もいましたよ。
こちらも紅葉が見事な庭園だそうですが、まだ少し早いかな。
利雄公は京都からカエデを取り寄せたりしたそうですが、
このカエデがそうかしら？
奥には木製の橋もあります。
中島まで渡れるのかな？
燈籠込みの写真を撮ってみたら、綺麗な水鏡。
池の端の紅葉が山にかぶってしまった…。
場所を変えてもう１枚。
今度は山がしっかり写りましたが、水鏡の色が鮮やかじゃないかな。
この山は先ほどの入口の反対側にあった山です。
庭園の山ではないのですが、庭園と一体化しているように見えます。
綿密に計算して作られたのでしょうね。
庭園の奥に白芳庵がありました。
こちらの建物は平民宰相・原敬の別邸だった介寿荘にあった
四阿の一部を改築して移設したものだそうです。
介寿荘と言えば、現在の大通３丁目にあったあの別邸です。
盛岡を散策すると、原敬の名前をあちこちで見かけるなぁ
白芳庵の名前の由来は、
別邸に掛けてあった額の一部「遠山芳草外」から「芳」の字を、
原敬の髪が美しい白髪だったことから「白」を取ってつけたそうです。
申し込むと一般の人も茶室として使えるそうですよ
白芳庵の前から見た庭園。
穏やかな秋の日差しと綺麗な青空がまぶしい。
原敬自身は、この景色を見たことがあったのかしら？
築山の上には大きな石燈籠がありました。
この石燈籠は石巻から船で運ばれてきたそうです。
築山から池を一望。
下に見える橋を渡ることはできませんでした。
築山の奥には聖風閣がありました。
元は南大通１丁目にあった賜松園の御成の間を移築したそうです。
こちらは明治天皇がご行幸の際に使われたそうです。
聖風閣の前には
大正天皇が皇太子時代に植えられたナンブアカマツを始め、
高松宮宣仁親王や久邇宮邦彦王の御手植えの
ナンブアカマツが並んでいました。
中島への飛び石は一部水没していたので、渡るのは断念。
石のベンチに座って、のんびり池を眺めることにしました。
しばらく静かに見ていたら、赤とんぼが隣に座りました。
誰もいない庭園に赤とんぼと二人。
のどかな秋の昼下がりを楽しみました。
今回のおでかけ
★旧南部氏別邸庭園
住所：岩手県盛岡市愛宕町１４－１
盛岡市中央公民館内
電話：０１９－６５４－５３６６
見学時間：９：００～１５：００（大規模改修工事期間中）
見学料：無料
休園日：年末年始
駐車場：なし（事期間中は公民館の駐車場が使えません）
ウェブサイト：中央公民館庭園情報（盛岡市役所）
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