石井県令邸の先には、もう１軒、素晴らしい建物があります。
石井県令邸への路地の前を真っ直ぐ進むと、
左手に南昌荘が見えてきます。
こちらが南昌荘の入口です。
休館日は門が閉まっているのですが、
その時はよく邸内からパチンパチンという鋏の音が聞こえてきます。
庭師さんが植木の手入れをしているのかなと思うと、
鋏の音にも風情を感じます。
門を入ると玄関前にも小さなお庭があります。
左手には大きな口を開けた像。獅子かな？
右手には大きな灯篭と、やはり口を開けた像がありました。
こらちは般若かな？
玄関の上には南昌荘と書かれた扁額がありました。
南昌荘は「なんしょうそう」と読み、
明治１８年（１８８５年）に、みちのくの鉱山王と呼ばれた
瀬川安五郎の邸宅として建てられたものです。
建物は盛岡市保存建物に指定されていて、
庭園は盛岡市保護庭園であり、国登録記念物に指定されています。
玄関を入ると左手が受付。
部屋の隅には文化庁の登録記念物のプレートが飾ってありました。
まずは受付のすぐ先の香葉の間。
右側には大きな金庫もあり、なんとなく生活感のあるお部屋でした。
香葉の間の横の廊下から見た中庭。
和の建物に囲まれたこういう空間がいいなと思います。
その先の書院の廊下。
美しくて、しばし佇んでしまいました。
左の障子は少し張り出しているのですが、上の透かし彫りが綺麗。
菊でしょうか。
水月の間は１０畳と１２．５畳の二間続きでした。
こちらは１０畳のお部屋。
１２．５畳のお部屋。
このお部屋に、先ほどの菊の透かし彫りの障子があります。
別の廊下もいい風情。
この左手は中二階になっていて、板張りの南昌の間です。
映画「３月のライオン」で、主人公・桐山零と宗谷名人の
対局シーンを撮影したお部屋だそうですが、
この日は某講座が開かれているため立入禁止でした。残念。
中二階への階段は何か所かありましたが、どれも素敵。
実家を建て直す時、こういう感じの中二階を作りたかったのですが、
将来を考え、バリアフリーの方が良いという両親の意見のため断念。
確かにそうなのですが、こういう間取りに憧れます。
階段を上ったところから、右手の南昌の間の庭園側の廊下をチラ見。
ここからの眺めも見てみたかった。
松鶴の間の北側の廊下にはサインが！
映画「３月のライオン」の出演者の方のサインと
撮影風景の写真などが展示されていました。
突き当りの水屋には対局の席が設けられていました。
これは撮影で使った本物？
説明もなく、映画も観ていないので分かりません。
松鶴の間は１０畳が二間と１２．５畳が続く大きなお部屋。
こちらが一番端の１０畳のお部屋。
床の間がありました。
残りの２間は開け放されていて、テーブルが置いてありました。
会議などでも使われるのでしょうか。
誰もいなかったので、和室に座って廊下越しのお庭を眺めました。
こちらの建物は、お部屋の北と南に廊下があり、
南側は庭園に面しています。
お部屋から庭園を楽しめる作りになっているのでしょう。
松鶴の間の前の廊下。
現在は椅子やテーブルが置いてあり、
お抹茶やジュースなどを頂くことが出来ます。
松鶴の間の廊下から見た庭園。
お庭の奥まで敷石が続いています。
この建物は現在までに６人も所有者が代わっていて、
現在はいわて生活協同組合が所有しているそうです。
２人目の所有者の大矢馬太郎の時代には、
盛岡出身の総理大臣・原敬夫妻が１ヶ月滞在していたそうです。
とても個人宅とは思えない邸宅。
私も滞在してみたいかも。
開放されているお部屋を見て回ったので、いよいよ庭園へ。
玄関に置いてある靴を持ってお庭に出て下さいとのことなので、
水月の間の横からお庭に下りてみました。
お庭の様子は長くなってしまったので、また明日
今回のおでかけ
★南昌荘
住所：岩手県盛岡市清水町１３－４６
電話：０１９－６０４－６６３３
開館時間：４／１～１１／３０ １０：００～１７：００
１２／１～３／３１ １０：００～１６：００
休館日：毎週月曜日・火曜日（月曜日が祝日の場合は開館）
年末年始（１２／２６～３／３１）
入園料：大人 ２００円、子供 １００円
駐車場：１０台（無料）
公式ウェブサイト：南昌荘（いわて生活協同組合）
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