盛岡散歩・旧宣教師館と下ノ橋教会 | ゆるゆるな毎日

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水曜どうでしょうやマンホール、キリスト看板などの趣味に走りすぎた日々を綴っています。

盛岡駅東口を出て真っ直ぐ進むと開運橋ですが、

 

駅を背にして右の方へ道なりに進むと不来方橋があります。

こちらは不来方橋を渡った先の交差点から撮影。

 

写真の正面奥に写っている黒とベージュの建物が盛岡駅です。

 

 

不来方橋を渡って最初の信号がある交差点には

 

大沢川原三丁目の町名表示の石碑があります。

この地名は古くからあるそうで、

 

荒涼とした川原だったことからこの地名が一般的になり、

 

藩政時代には南部藩主が鷹狩りをした地でもあったそうです。

 

 

更にこの交差点の角にはこじんまりとした洋館が建っています。

最近はこんな感じの洋館風住宅も多く、一般住宅のようにも見えます。

 

 

しかしこちらの建物は盛岡市の保存指定建物の旧宣教師館です。

大正9年(1920年)竣工で、

 

当時アメリカのフィラデルフィアに本部があった

 

ジャーマン・リフォームド・チャーチ教団の資金によって、

 

下ノ橋教会に派遣した宣教師の邸宅として建てられたそうです。

 

純洋館とあるので、よくありがちな擬似洋館ではないということかな?

 

盛岡市の案内板はかなり古いもののようで、詳しい説明がなく残念。

 

いい観光資源になりそうなのに、整備の悪さが盛岡らしい。

 

 

古い案内板の横には石碑もありました。

写真は反射してしまってよく見えませんが、

 

  1948年、私は焼跡に植えられた花を

 

 見て、日本は必ず復興すると思いました。

 

   リチャード・マルタ・ラマーズ

 

    1990年3月 日本に最初に着いた

 

    時を思い出しながら

 

と刻まれていました。

 

旧宣教師館が宣教師シングレーの邸宅として建てられた

 

28年後の1948年とあるので、かなり後任の宣教師なのでしょうか。

 

1990年に再来日し、

 

見事に復興した日本や盛岡を見た感想は

 

どんなものだったのでしょうか。

 

 

正面全景。

陶器製の2本の煙突が印象的です。

 

じっくり見ると、最近の洋館風住宅ではないことが分かります。

 

 

近くで見ると、木製の玄関ドアやポーチはボロボロ。

現在は大沢川原センターという公民館になっているそうですが、

 

建物自体の補修や管理はあまりされていないのかな…。

 

歴史ある素敵な建物なのに残念。

 

公民館と聞いたものの、内部見学についての案内などもなく、

 

いつも外観を眺めるだけなのも残念です。

 

 

斜めから。

現在の壁はモルタルが吹き付けられていますが、

 

竣工当時は煉瓦積みだったそうです。

 

 

煙突の上部に煉瓦が残っていますが、これは竣工当時のものかな。

煙突の吹き出しの2つの丸い部分が陶器製だそうです。

 

 

裏手。

ドーマー窓があるので、屋根裏があるのかな?

 

設計は教団本部と推測されているそうです。

 

中、見たいなぁ。

 

一度問い合わせてみようかと思うのですが、問い合わせ先不明…がーん

 

この建物にも見学についての案内がないので、

 

多分非公開なのでしょうね。

 

中に入っていく人もよく見かけるのですが、声を掛ける勇気なし…汗

 

 

最後に建物の北側を交差点の向かい側から1枚。

市街地の交差点の角にありながら、

 

綺麗に手入れされた樹木と花に囲まれ、

 

盛岡にいながらにして異国の風を感じるような一画。

 

本当に一度、中もゆっくり見学してみたいものです。

 

 

旧宣教師館の裏手、立体駐車場を挟んだ東には

 

日本キリスト教団奥羽教区センターがあります。

右端に立体駐車場の東端が写っていますが、十字架があります。

 

立体駐車場もこちらのものかな?

 

宣教師館建設のために、

 

ジャーマン・リフォームド・チャーチ教団は土地900坪を購入。

 

旧宣教師館は元々、立体駐車場の場所にあったそうです。

 

旧宣教師館は区画整理で現在の場所へ曳家され、

 

その時にこの建物も建て直され、名称もキリスト教センター善隣館から

 

日本キリスト教団奥羽教区センターに変わったようです。

 

旧宣教師館の玄関脇に

 

「NPO法人善隣館」と書かれた立て札があるのですが、

 

日本キリスト教団奥羽教区センターの1階に

 

善隣館の名前が付いた善隣館書店があります。

 

前を通るだけで一度も入ったことはないのですが、

 

どうやら聖書やその関連の書籍ばかりが並んでいるように見えます。

 

 

さて、旧宣教師館と日本キリスト教団奥羽教区センターの前の道路を

 

建物を右手に見てながら道なりに進むと、

 

ジャーマン・リフォームド・チャーチ教団の宣教師が派遣された

 

下ノ橋教会に辿り着きます。

盛岡市街地はあちこちが拡幅工事中なのですが、この道も工事中。

 

 

しかし、途中から急に狭くなります。

それでも道なりに進みます。

 

 

すると日本キリスト教団下ノ橋教会のど真ん前に出るのです。

建物の前に常緑樹の大きな木があるので、

 

いつ通っても正面からの全景が見えません。

 

 

木の間からは建物の一部を見ることができます。

明治21年(1888年)にエドワード・ロゼー・ミラー宣教師夫妻が着任し

 

明治28年(1895年)に最初の会堂が建てられたそうですが、

 

昭和20年(1945年)12月23日に失火により焼失。

 

現在の会堂は昭和25年(1950年)12月10日に落成したそうです。

 

 

建物の横から。

こちらの方がよく見えるかな。

 

外壁は改修してあるようです。

 

下ノ橋教会を背にして道なりに進むと

 

左手に旧宣教師館があるという位置関係です。

 

宣教師たちも、

 

私が通った道を通って教会と宣教師館を行き来をしたのでしょう。

 

道沿いの建物はビルになり、

 

立体駐車場になりで随分景色が変わったと思いますが、

 

この2つの建物が変わらずに残っていることがなんだか嬉しい。

 

 

最後に、私が一番好きな下ノ橋教会のベストビュースポットです。

中津川越しに見る下ノ橋教会です。

 

中津川に架かる歴史ある下ノ橋の欄干が右端にチラッと写り、

 

木々の奥に赤い屋根が見えるこのアングルがいいなと思います。

 

 

 

今回のおでかけ

★旧宣教師館(現:大沢川原センター)

  住所:岩手県盛岡市大沢川原3-5-26

  見学:外観のみ(内部は見学不可?)

  駐車場:なし

  ウェブサイト:保存建物 旧宣教師館(盛岡市役所都市整備部)

 

 

★日本キリスト教団下ノ橋教会

  住所:岩手県盛岡市内丸1-2

  電話:019-622-7056

  駐車場:あり(無料)

  公式ウェブサイト:日本キリスト教団下ノ橋教会

 

 

 

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