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インターナショナルオーディオショウで感動し、寿司で感動した1日
7月26日から3日間、有楽町の東京国際フォーラムで『2024東京インターナショナルオーディオショウ』が開催されました。
今回も会社の先輩と行くことになりましたが、更に先輩の友人S氏を含め3人で26日の金曜日、無理矢理会社を休んで行って参りました。
10時開場なので9時50分に入り口ゲート前で待ち合わせをしたのですが・・・東京国際フォーラムに到着すると開場前なのにガラス棟地下のゲートには長~い列ができておりました。
お二人と合流し、いよいよインターナショナルオーディオショウに参戦です。
さぁ、今日はお二人を案内する役割ではありますが、兎にも角にも何よりも今日はどうしても聴かなきゃいけないモノがあるのです。
なのでまずはそのブースへ直行です。
そんなわけで、最初に向かったのは「ステラ&ゼファン」のブースです。
このブースでは南アフリカに拠点を置く某スピーカーメーカーの新フラグシップスピーカーが国内初お披露目になるのです。
そのメーカーとは、我が家のオーディオ部屋の主「GIYA G1」の「vivid audio」で、聴かなきゃいけない新フラグシップスピーカー『MOYA M1』なのであります。
スピーカー設計者のローレンス・ディッキーさんが、アブソーバー・チューブテクノロジーを拡張し、GIYAシリーズやKAYAシリーズとは全く異なったアプローチで作ったスピーカーとなれば、vivid audioユーザーとしては聴かないわけにはいかないのです。
ましてや、GIYAやKAYAシリーズで徹底的にこだわっていた「共鳴と反射からの完全なる解放」の概念からすると、今回のMOYA M1の天面はフラットの様でこれまでのエンクロージャ設計と大きく異なります。
これが果たしてどのように影響するのか、これまでの系譜とは異なる全く新しいvivid audioの音作りなっていくのか、3月に発表になった時からズッと気になっていました。
そんなわけで、他のブースには目もくれずステラ&ゼファンブースに一直線です。
ステラ&ゼファンブースに到着すると、お目当ての「vivid audio MOYA M1」が朗々と鳴っていました。
幸いにもまだお客さんが集まってくる前にブースには入れたため、先輩とS氏と共に最前列のど真ん中に陣取って、ただひたすらにMOYA M1から出てくる音楽に、音の一音一音に全神経を傾けます。
2週間前に到着したばかりというダークブルーのMOYA M1、まだエージング中(慣らし運転中)とのことですが、どこまでの恐ろしく自然で、特定の周波数の誇張なく、繊細で雄大な音楽を奏でておりました。
ウーファーを片チャンで8ユニットを持つ大型機であるにもかかわらず、交響曲では本当に繊細で生々しい楽器の1音1音まで聴こえ、そしてどこまでも雄大で広大なステージがスピーカーの後ろに広がっています。
低音に関しても全くボンボンと緩く五月蠅く鳴ることはなく、非常に鮮烈で音源ソースの持つステージの音をどこまでも自然に鳴らしていきます。
確かに、普段聴いているGIYA G1とは異なる表情をしていますが、それでもやはりこれはvivid audioの、ローレンス・ディッキーさんの作り出す世界観です。
こうやって聴いてしまうと、フルオーケストラやビッグバンドなどの演奏はGIYA G1よりも遥かに雄大でたっぷり過ぎる余裕を感じますが、うん、これは我々が自宅で鳴らすスピーカーではない・・・と、妙に清々しい気持ちになりました。(価格もペアで7590万円と夢しかない金額ですし)
それにしても、GIYAシリーズもその形状から「異形」として有名ですが、今回のMOYA M1もやはり「異形」です。
製品説明でディッキーさんも「我々のスピーカーの形状から、工業デザインの会社だと言われることがあるが、あくまで音響デザインの結果だ」と強調していましたが、この8個のウーファーをアブソーバー・チューブの理論から最適に共振、反射から解放するためのデザインとしてこのデザインになったそうです。
それにしても・・・やはり異形です。
ちなみに写真を撮りながらスピーカーの周囲をウロウロしていて面白かったのは、かなりのボリュームで音が鳴り、低音も相当しっかり出ている状況でも、MOYA M1の背面に立つと嘘のように音が減衰して普通に会話ができる程度の音量になってしまうことでした。
そういえば・・・自宅のGIYA G1の背面に立ったことがない(立てるだけのスペースがない)ので未検証でしたが、これがvivid audioの「共振と反射からの解放」なのか・・・と実感しました。
ちなみに、ディッキーさんにお声掛けして自宅でGIYA G1を使用していること、vivid audioの音が大好きであることを伝えて一緒に写真も撮ってもらいました。
さて、いつまでもここでMOYA M1ばかり聴いているわけにはいきません。
お二人をちゃんとアテンドしなければ・・・
と、向かった先は「A&M(AIR TIGHT)」のブースです。
A&Mのブースはいつもこの部屋と一体化したデザインというか、「AIR TIGHT」の看板も、常にここに据え付けられているようなカラーリングで感心するのですが、それ以上にやはりこのブースはAIR TIGHTのアンプでドライブされたスピーカーで、社長と営業担当の須田さんが自身の「かけたい」アナログ盤を次々に聴かせてくれるのが楽しくて仕方が無いわけです。
先輩も前回のインターナショナルオーディオショウや、秋葉原のアナログオーディオフェアでA&Mのデモンストレーションやかかる音楽、元気になるとしか言いようのない熱い音(と熱いトーク)が気に入ってしまい「A&Mのブースでズッと音楽を聴いていたい」と言うほど。
今回も社長が次々にかける曲が先輩にハマったようで、恍惚の表情で聴き入っていましたが、フと我に返った先輩、怪訝な表情で質問をしてきました。
「今鳴ってるスピーカーって、イタリアのヤツ(ソナスファベールのAmati)だよね?前にメーカーのブースで聴いたときと全然音が違うんだけど!?これはやっぱりAIR TIGHTのアンプの音なの??」と、S氏と一緒に目を白黒。
そうなんですよ、鳴らすアンプ次第で出てくる音も全然違うんですよ。
先輩もすっかりオーディオ脳になってきてますかね?
ほかにもほぼ全てのブースに立ち寄り聴いてきました。
MOYA M1意外にも、発表になって以来どんな音なのか聴いてみたかったのがMONITOR AUDIOの「Hyphn」。
輸入代理店のナスペックのブースもHyphnが鳴る時間帯は大変盛況でじっくり腰を据えて聴くことが出来ませんでした。
中~広域のユニットが仮想同軸配置されていて、低域のウーファはこの独特な形状の両サイドの柱に配置されているので、その辺りを含めて大きな同軸スピーカーのような形で聴く形になると思うのですが、聴く位置が悪くどうも音と定位のフォーカスが甘めに感じられてしまい集中して聴けませんでした。
残念!
先輩曰く、「なんだこのスターウォーズに出てきそうなスピーカーは!?」とのことで、「なるほど」と妙に納得してしまいました。
他にもトライオードのブースでは「最終的に行き着くのがトライオードのアンプになりそう」と、散々各ブースを巡るうちにバグってきていた金銭感覚が、トライオードのアンプの価格を観て現実に引き戻されたようです。(いや、他のブースでバグったおかげで「これなら買える」という感じになったのかな??)
そんな先輩は「EVOLUTION MUSASHI」に魅入っておりました。
ちなみに「あれ?トライオードってこんな感じのブースだっけ?・・・あれ?看板にこんなに女性が写ってるようなメーカーだったっけ?」と困惑しておりました(笑)。
そして、最後に行ったブースはソウルノートのブース。
何度かブースの前を通ったのですが、その度に満員状態で入室できず後回しになってしまっておりましたが、設計者の加藤さんの説明下手だけど熱い思いがしっかり伝わってくる製品説明と選曲が楽しくて、イベントに参加されているときには必ずブースに行くようにしているのですが、今回は私はそれだけではない目的があります。
それは、先日発表されたステレオパワーアンプ「A-3 Core」を聴くためなのであります。
実はパワーアンプの買い換えの検討を始めまして、色々と物色をしている中、ソウルノートのステレオプリメインアンプ「A-3」からプリ機能を取り払ったステレオパワーアンプが発表になった訳です。
公開されている内部写真を観ても美しいし、価格を見ても国内他社や海外の製品と比べても圧倒的にお得で一気にターゲットに入ってきました。
入室時点では席に空きがなかったのですが、イベントが終わってお客さんが出ていったので、先輩とS氏と3人で加藤さんの話と曲に聴き入ります。
音が鳴り出した瞬間、隣に座っていた先輩とS氏の目の色が変わりました。
明らかに透明度が高く、鮮度が高く、それでいてしっかり「熱い」生々しい音が当たり前のように空間を満たします。
「これもやっぱりアンプの力なのか・・・」移動のために曲間でブースを出た際に先輩がボソッとつぶやきました。
そして荷物になるからと余りカタログを貰っていなかったのに、ここに来てソウルノートのカタログを手提げに入れておりました。
さらにS氏はブースを出るなり「カタログを全種類下さい!」と、すっかりソウルノートの世界観に魅了されてしまったようです。
「やっぱりさ、オーディオは”人”だよな。その人がどれだけ情熱を持って作ってるかが見える製品って、やっぱりそれだけの魅力があるよ。」
先輩とS氏が目をキラキラさせながら熱く語っているのが印象的でした。
それにしても「A-3 Core」・・・・これは買わないとダメなヤツだ・・・
ジャズ&ラテン歌手のMAYAさんとドラマーの松尾明さんが音元出版の販売ブースでサイン会をしていたのでご挨拶をしてインターナショナルオーディオショウを後に致しました。
さて、インターナショナルオーディオショウを後にした我ら3人。
向かうのは本日2つめのメインイベント、「寿司」なのであります。
6月頭に秋葉原で開催された『アナログオーディオフェア』に先輩と2人で行き、イベント終わりに「東京湯島生姜豚 香登利」で食事をし、上野まで歩いている最中に「インターナショナルオーディオショウの後にどこで飯を食うか」という話をしていたのですが、「ミスター焼肉」の前を通ったときには焼肉!、「久保田」の前を通ったときには鰻!、「ぽん多」の前を通ったときにはとんかつ!と、コロコロ変わっていたのですが、そう言えば・・・と見せた今年の仕事初めの時に行った寿司屋の写真を見せたら「ここだっ!!」となって、予約をしていた訳であります。
そんなわけで、行って参りました『銀座鮨処 まぐろ相馬水産』です。
まさか年内にもう一度来られるとは・・・
店内に入ると18時スタートの回では我々が最初の入店でした。
半年ぶりに来た店内を見渡すと・・・おぉ・・・貴さんのサインの周りにはお店のYoutubeチャンネル「パンチ親分チャンネル」のQRコードが・・・(笑)
さてさて、今回も上手い鮪がバンバン出てきます。
詳細の食レポは今回は割愛しますので、1月のブログをご覧下さい。
ちなみに先輩とS氏は寿司が出てくる度にほぼ無言で全神経を寿司に集中して食事をしておりました。
あの大酒飲みの先輩が「今日は寿司に集中したい!」と、乾杯のビールと緑茶ハイしか飲まずに寿司に集中している様子がなんとも面白かったのですが、そこまで集中をして紹介したお店の寿司を堪能してくれているのはありがたかったですね。
パンチの山口大将!今回も素晴らしいお寿司、どうもありがとうございました!
お店を出た後、「食い足りなかったらどこかで飲みでも行こうかと思ってたけど、この幸福感を台無しにしたくない・・・」と、そのまま帰路に着いた3人でありました。
先輩の言葉にはなりますが、お休みをとって朝から夜までズッと最高の1日でありました。
さぁ・・・A-3 Coreか・・・頑張ろう・・・
超久しぶりに新鹿沼の『サウンドカフェなかじ』に行ってきた
1ヶ月前、超久しぶりに宇都宮に餃子を食いに行ったとき、栃木でもう1カ所、20年近く行けていない場所があることを思い出しました。
それは新鹿沼にある『サウンドカフェなかじ』さん。
広い店内でハイエンドオーディオによる音楽を楽しみながらお茶や食事を楽しめる喫茶店です。
とは言え、新鹿沼は電車では宇都宮から非常に行きにくいので、宇都宮に行ったときには行けませんでした。
そんなわけで、3月17日の日曜日、再び栃木に向けてお出掛けをして参りました。
東武野田線で春日部に行き、スカイツリーラインで南栗橋まで行き、南栗橋で東武日光線に乗り換えて新鹿沼へ・・・
お店のオープン時間が15時なので、15時頃に新鹿沼に到着する為に家を13時少し前に出て、15時半頃にお店に着いて1時間ほど音楽を堪能し、新鹿沼周辺で食事をしてから戻ってきて、友人のT氏がライブをする高田馬場へ向かえば、途中からライブにお邪魔できるな・・・
と、頭の中でしっかりプランを立て、12時50分に家を出発しました。
が、しかし。
そんな目論見は早々に打ち砕かれることになりました。
春日部に到着して南栗橋方面に向かおうとしたところ、人身事故で東武動物公園駅から南栗橋までの区間が運転見合わせに・・・
マジか・・・まさかこんな初っぱなから出鼻をくじかれるとは・・・
帰ろうか・・・
いやいや、なんとか上手く乗り継いで行けば新鹿沼までいけるはず・・・
と、調べたところ、東武動物公園駅で東武伊勢崎線に乗り換え、久喜まで行ってJR宇都宮線に乗り換えて栗橋駅まで行けば、そこから東武日光線に乗れる!というか、もうこの方法しかない。
そんなこんなで、全然来ない電車をなんとか乗り継ぎながら新鹿沼へ・・・
予定では15時少し過ぎに到着できているはずだったのに、新鹿沼駅に到着できたのは16時半でした・・・。
遠いよ!新鹿沼!!!
こんな時間になってしまった以上、急いでお店に向かう必要もなくなりました。
朝から何も食べていないし、もう、先に食事を済ませてしまうことにしました。
とはいえ、別に宛がある訳でも無かったので駅の周辺を見渡すと・・・随分味のある外観の食堂と、『みっちゃん蕎麦』というおそば屋さんがありました。
栃木と言えば、せいろ蕎麦に細切りの大根を一緒に盛った大根蕎麦が有名ですが、鹿沼周辺では大根では無く蕎麦と一緒に茹でたニラを一緒に盛り合わせたニラ蕎麦が名物だったのを思い出し、みっちゃん蕎麦で腹ごしらえをすることに。
夜の部は16時オープンだったようなのですが、16時半でほぼ満席の店内。
相当な人気店なのでしょうか。
これは期待が出来ます。
メニューを見るとやはりにらそばがあります。
しかも、そばと野菜天ぷら、味噌おでん、そば餅がセットになった「芭蕉そば御膳」があったので、にらそばがセットになったBセットを注文。
で、にらそばだけでは少し不安(やっぱりにら抜きが良かった等)だったので、十割蕎麦も注文。
さらに到着時間がここまで遅くなってしまったことへの苛立ちを忘れるため(?)のやけ食い要員(?)としてそばがきも追加。
我ながら、なんでこんなに頼んでるんだ?
注文後、最初に出てきたのは鹿沼こんにゃくの味噌おでん。
手で丸められた(と思われる)少し不格好なこんにゃくの、田楽味噌がかけられたこのこんにゃく、めちゃくちゃ美味しかった・・・。
工場で大量生産されたようなこんやくではなく、少し粗目のこんにゃくで歯触りは少しザラっとしますが、この粗目のこんにゃくの表面と断面に味噌がよく馴染んで田楽味噌の甘じょっぱさとこんにゃくの香りをしっかり感じられ、実は今回食った料理の中では一番おいしかったかも(笑)。
そんなこんにゃくをペロリと平らげて待っていると、次に運ばれてきたのはそばがきでした。
こちらも一見不格好ですが、いや、そばがきなんてこういうモノよ。
田舎では野良仕事の合間、時間のない時などに茶碗にそば粉をバサッといれて、そこに熱湯をかけて箸で一気にグルグルと練り上げたのを食べていたんだもの。
ちなみにこちらのそばがき、適当にベチャっと盛られてはおりますが、一応ひとくちふたくちくらいの大きさに取り分けられていて、その塊をそばつゆにつけて頂きますが、このモチっとした食感とそばの香りがそばがきの醍醐味ですな。
と、そばがきを食べていると本日のメイン(?)芭蕉そば御膳(Bセット)が出てきました。
・・・思ってたよりもボリュームあるな・・・
特に野菜天ぷら。
それにしても、にらそば、本当にニラまみれだなぁ。
ニラとそばをバランスよく箸でつまむのが結構大変ですが、何度か調整しながらそばつゆにつけゾゾっとすすります。
・・・うん、ニラだ。
香りはほぼニラだ。
噛むとニラのシャキッとした繊維の食感とそばのムチっとした食感が同時にやってくるので少し困惑しますが、ニラだ。
噛んでいるとそばの甘味がやってきますが、ニラも噛んでいると甘みが出てくるので双方の異なる種類の甘みが口に広がって、面白いと言えば面白い。
ニラ抜きで良いかな。
と、いうわけで早々ににらそばを平らげて、最後に出てきた十割蕎麦に移ります。
普通の二八蕎麦よりも少し茶色みがかった蕎麦。
蕎麦殻も一緒に挽いた挽きぐるみの十割蕎麦の様です。
十割蕎麦でも表面、蕎麦自体もボソッとした食感はなく滑らか。(二八に比べるとザラっとした舌ざわり)
香りはさすが挽きぐるみの十割蕎麦で、蕎麦の香りが高く噛んでいると蕎麦の香ばしさから甘みが引き立ってきます。
最初からこれでよかったかな。
最後にすでに表面が乾きつつあるそばがきを一気にかきこんで本日最初の食事は完了です。
蕎麦の余韻もそこそこに、いよいよ本日のメイン「サウンドカフェなかじ」に向かって歩きます。
思えば歩いて来たことはありませんでしたが、駅からは徒歩で10分かかるかかからない程度でしょうか。
お店は上都賀総合病院の近くなのであまり迷わず歩いて行けます。(大きな建物もないし)
この建物の階段を上っていくと、そこに念願の『サウンドカフェなかじ』があるのです。
めちゃめちゃ久しぶりですが、お店の扉を開けて入店すると・・・そうそう、この店内の感じだ。
思えば、最初にこちらのお店にお邪魔したのが2003年の8月でした。
お盆に母親の実家(栃木)に行った際に、両親を説得して(笑)岩舟町(現在栃木市と合併)から父の運転する車で北上してこちらのお店に来たのでした。
ちなみにその時の店内がこちら。
店内にはMcINTOSHのアンプと、スピーカーはJBLのProject K2 S9500、TANNOYのKINGDOMの2機種が壁際に並んで設置されておりました。
懐かしいなぁ・・・。
もともと社会人になってから、職場の上司の影響で細々とオーディオを趣味としていたのですが、ここで「お店のオーディオを楽しむ」ことにハマってしまい、こちらを訪れた数日後、意を決して吉祥寺のジャズ喫茶「MEG」に足を踏み入れるのです。
そこから先は・・・まぁ、底なし沼にはまってしまいズブズブです・・・
そうなんです。
MEGよりも先にこのお店に伺っているんですよ。
そんな感傷に浸りつつ、当時からスピーカーもB&WのNautilus800とREVEL AudioのSalonの2機種が追加されており、この日はREVEL AudioのSalonが鳴っていました。
店に入ったときからガンガン前に出てくるという訳ではないのですが、非常に響きが美しく、楽器の音の余韻が非常に綺麗な音だと感じていました。
4Way6ユニットとユニットの数は多いのですが、座って聴いても低音から高音までユニットの数の多さを感じない自然な音のつながりで、定位もかなりしっかりと描かれていました。
座る位置を少しずらして聴いても音像が揺らぐことがない辺り、スピーカーの素性もさることながらかなり綿密にセッティングされている様に感じました。
と、オーダーをしなければ・・・。
お料理は先ほどお腹いっぱい蕎麦を食っちゃ多ので、飲み物とデザートかな。
以前来たときは、マリアージュフレールのマルコポーロなどの紅茶がありましたが、紅茶のラインナップも変わっているようです。
まずは・・・うん、自家製ケーキの「リンゴのケーキ」は必須だな。
合わせる飲み物は、リンゴに合わせるのはコーヒーじゃないだろうな。
かといって紅茶はありきたりか?
と、色々悩んだあげく、リンゴのケーキと朝鮮人参烏龍茶を注文。
リンゴと朝鮮人参の香りがどうなるか少し不安ですが楽しみです。
ちなみに、お通しという訳ではないのですが自家製ポップコーンも出して頂いたので音楽を楽しみながらポップコーンをポリポリ食べながらケーキとドリンクを待ちます。
シットリしたタルト生地と甘酸っぱい林檎の香りとシナモンの香り、これは美味しい。
蕎麦でお腹いっぱいのハズなのに全然食べられちゃいます。
で、気になる朝鮮人参烏龍茶との相性ですが・・・・良くも無いけど悪くもない。普通。
朝鮮人参の香りがリンゴやシナモンの香りを台無しにしてしまうかなと思いましたが、台無しにはなりませんでした。
リンゴやシナモンの香りを引き立てるかと言われれば引き立てても居ないので、普通に飲めてしまいます。
ただ、朝鮮人参烏龍茶自体は口に含んだ瞬間と飲み終わった後の余韻で人参の香りが口の中に広がるのですが、リンゴの酸味と甘さが加わると人参自体のエグ味のような風味は上手く消え、その点に関しては面白い発見でした。
あ、違う、違う。
音だった。
マスターに「リクエストはあります?」と聴かれたので、持参したCDをかけて貰うことに。
ジャズ批評でも書かせてもらった、ピアニスト上野香織さんの2023年発売のライブ盤『BLACK HEART Live at Twilight』をかけて貰うことに。
去年何度聴いたか分からない盤ですからね。
とにかくライブならではの熱い演奏がREVEL AudioのSalonではどのように表現されるのか楽しみです。
沈み込むようなベースの低音でグイグイ来る音の出方ではないのですが、芯のしっかりした音でピアノの中~高音にかけての響きが美しい。
そしてこの広い空間、特に背面を贅沢に空けて設置されたスピーカーの背後には明瞭にステージが広がっています。
狭い我が家のオーディオルームではここまで綺麗にステージが広がりません。
ドラムのシンバルやハイハットの音がパシンッ!と空間に放たれて散っていくのも音が見える様で心が奪われてしまいます。
個人的にはもう少しボリュームを上げて聴きたい欲求はありましたが、他のお客さんの会話を邪魔しちゃうからなぁ。
それにしても、REVEL Audioの音は分かりましたが、コレ、他のスピーカーではどんな音で聴かせてくれるのか、とても気になってしまいます。
それにはスピーカーのローテーションを把握して何度も通わないといけません。
上手いなぁ。
オーディオファン垂涎ものの機器を眺めながらの音楽鑑賞。
最高じゃありませんか。
そうそう、2003年に来た時に撮影させて貰った店内やマスターの写真がAmazon Photoに保存されているのでマスターにお見せしたらとても喜んでくれて「その写真、送って下さいよ!」とLINE交換。
写真をお送りしたら店内の常連さんにも写真を見せて喜んでくれました。
次は20年後じゃ無くて、もっと早く来ないとな。
栃木に居た祖父母も亡くなってしまい、畑も無くなってしまったので栃木に来る機会自体がほぼ無くなってしまっておりますが、今度、職場のオーディオ好きを引き連れてお店にお邪魔してオーディオ合宿やろうかな。
なかじさん、素晴らしい音、ケーキ、お茶、コーヒーどうもありがとうございました!
またお邪魔しますので、どうぞ宜しくお願い致します!!
Transparentのパワーコンディショナー『POWERBANK6 G6-C』を導入
先月21日に日課の「Impress AV Watch」でオーディオニュースを見ていたらアメリカのオーディオケーブルメーカーTRANSPARENTのパワーコンディショナー「POWERBANK6」の新バージョンが発売になるとの情報が!!
オーディオケーブルではTRANSPAREN製品に強い信頼感を持っている私。
スピーカーケーブル、XLRケーブル、電源ケーブルはもちろん、壁コンセント直付け用の「POWERBANK P2」も愛用しております。
POWERBANK6も買おうかなと考えたことのある機器だったのですが、結局別の機器を購入して、プリアンプやCDトランスポート、ユニバーサルプレイヤーの電源を供給しています。
でも、そんな一時期購入をしようか考えた機器の世代が最新化されて登場するとなると・・・俄然興味がある訳です。
その後、ズッときになりつつ、仕事帰りに秋葉原のヨドバシカメラに寄って予約が出来ないか店員さんに聞くも、まだPOSに登録されていない状況で販売できるかどうか決まっていないと聞かされ、その後1日1~2回程度Yodobashi.comで販売開始しないかチェックをしておりました。
いや、まぁ秋葉原ならダイナミックオーディオで予約すりゃ良いじゃないかという話もあるのですが・・・
で、3月1日にYodobashi.comでチェックをしたところ「POWERBANK6 G6-C」が販売開始になっていたので、ソッコーで予約を致しました。
こういうのは勢いが重要。
予約後、いつ届くのかウキウキしながら待っていたところ、3月5日にYodobashi.comから手配状況連絡のメールが届き、「4月上旬入荷予定」との記載がありました。
「まぁ仕方ない」と、4月上旬の納品を待つことにしたのですが、3日後の3月8日、再びYodobashi.comから「商品出荷のお知らせ」が・・・
ん?
3日前のメールはなんだったんだ?
いや、早く届くことに越したことは無いのだけれど。
で、3月9日(土)、いよいよ到着致しました。
TRANSPARENTのPOWERBANK6 G6-Cです。
「G6」てことは、TRANSPARENTの第6世代ネットワークを使用しているのかな?HPには記載が無いけど。
で、早速開梱です。
真っ黒で丸みを帯びたボディは非常にチャーミングです。
サイズは幅25cm、高さ9.5cm、奥行き19cmと、少し大きめな電源タップのような感じですが、ケース自体はアルミ製で重量もありしっかりとしています。
正面にはメーカーロゴと製品名、電源LED、極性チェックLED、保護状況LEDがあり、点面にもメーカーロゴマークがしっかりと入っているのがポイントです。
で、買って早々分解をして保証が無くなるのは嫌なので点面の蓋は開けませんが、コイツの主な機能は以下の取り。
●電力ロスのないトランスペアレント独自のACラインノイズフィルター: 搭載されたACラインノイズフィルターは、トランスやチョークコイル、直列フィルターなどの電流制限や歪の原因となるデバイスは一切使用しない独自のパラレル方式。AC電源ラインに混入してくるノイズを効果的に低減させながら、壁コンセントからの電力をロスなく100%取り出すことを可能とし、クリーンな電源を6口のアウトレットに供給します。
●6口のACアウトレットはリアパネルのON-OFFスイッチで
一括オン/オフが可能。
●15Aブレーカーを装備。オーバーロードから保護します、
●着脱式ACインレットへのAC主電源コードに、トランスペアレントhardwired HW3CPC6(1.8m)が付属。
●LED表示: サージプロテクター機能、電源極性判定、通電状態
●高性能サージプロテクターを2系統搭載: 機器の音質/画質などのパフォーマンスに影響を及ぼすことのない高性能サージプロテクターが、AC電源ラインとギガビットイーサネット・ラインに装備され、機器にダメージを与える危険なサージとスパイク(*)を瞬時に除去します。サージプロテクターの性能は実に通常の一千倍にあたる1ナノ秒の反応スピードで3千万Wのピークサージパワーと5万8千アンペアのピークスパイク電流から保護する驚異的実力。しかも、この機能はAC電源ラインではノーマルモードのみならずコモンモード(**)にも対応する完璧さです。
※AXISSのHPから転載
電源に混入するノイズを除去してくれつつ、トランスなどを搭載していないのでそこまでの重量は無く、トランスの唸りの心配もありません。
高性能なサージプロテクタ機能を備えているので、万が一、近隣の落雷等によるサージやスパイク電流から機器を保護してくれます。
で、背面はこんな感じ。
3系統6個口のACアウトレットとGIGABIT ETHERNETポート(IN/OUT)、電源ボタンとヒューズBOX、電源インレット1系統が配備されています。
デジタル機器とアナログ機器はBANKを分けて接続して使用します。
今回はB.M.C.のDAC 1Pre、ORACLEのCD1000mkII、PioneerのUDP-LX800の3台の機器を接続するので、それぞれのBANKに1本ずつ電源ケーブルを挿していく予定です。
ETHERNETに関しては、ケーブル調達後に接続予定。
そして裏面はこんな感じです。
裏面もコンコン叩いても鳴きが少なくアルミの厚みもしっかりとありそうです。
インシュレータはそこまで凝ったものではなさそうですが、プラスチックのちゃちなものではなさそうです。
尚、インシュレータの底面にはゴムシートが貼られているので滑り防止の機能はありそうですが、音質的に有利なのかは検証が必要かも。
そして、本体以外には電源ケーブルが付属しています。
TRANSPARENTで最も安い電源ケーブル「HW3CPC6(1.8m)」が付属しています。
1万円の電源ケーブルではありますが、これはまぁ、そのうち替えるかな。
とりあえず1.8mあるので設置場所から壁コンセントにはギリギリ届くので、しばらくはこのまま使うことに。
さて、このPOWERBANK6を設置するためには、既存の電源コンディショナーを取り外す必要があります。
現状はラックの最下段にFURMANの「PL-C8 J」を設置し、前述のDAC 1Pre、CD1000mkII、UDP-LX800の電源供給を行っております。
FURMANの製品も決して悪くなく、プロ仕様の高性能な電源コンディショナー機能を安価に利用できていたので、何か決定的に不満があるわけではなかったのですが、今回のPOWERBANK6の対サージ、スパイク性能がズバ抜けて高かったことと、あとは個人的に好きなメーカーTRANSPARENTの電源コンディショナーを導入したらどうなるのか・・・この欲求から逃れることができなかったわけであります。
そんなわけで、PL-C8から各機器の電源ケーブルを抜線し、撤去して同じ場所にPOWERBANK6を設置します。
各機器をそれぞれ別のBANKに接続し、最後にPOWERBANK6本体の電源ケーブルを接続して電源をONにします。
電源ランプと保護機能有効のランプが点灯しました。
真ん中の極性チェックランプは・・・点灯していなければ極性に問題ないということで良いんだよな・・・多分。
さて、多分大丈夫なので、各機器の電源をONにして音の確認です。
まだ設置したばかりなのでまずは慣らし運転がてらいろいろと聴いてみましたが、無音状態やピアニッシッシモなどの小音量演奏の際のノイズ感というか静寂感は変わらず。
まぁ、PL-C8導入の時に確認したとおり、ちゃんと電源由来のノイズ感、音の濁りはほぼ感じなくなっていましたので、ここはPL-C8もPOWERBANK6も電源コンディショナーとしてしっかり仕事をしてくれているということなのでしょう。
しかし、違いはなかったかというと大きな変化がありました。
まず、音がより前に出てくるようになり、力感がグッと上がりました。
特にライブ盤などはステージ上での各楽器の一音一音が明瞭になり、体感的な音のエネルギーも上がっているのですがうるさくなくなりました。
低音もグッと力強く沈み込み、総合的に各楽器が大音量で鳴り出した時の音の見通しが良くなりました。
これは大きな変化です。
ライブ盤を聴くのがさらに楽しくなりました。
来週以降、さらにいろいろな作品を聴き込んでみようかなと思います。
いやはや、やっぱりTRANSPARENTの製品、好きだな。