森林の問題から・・・・ | 一般社団法人古民家再生協会 神奈川

一般社団法人古民家再生協会 神奈川

古き良き伝統・文化を守り・持続可能な循環型建築・グリーン建築を推奨し未来の子供たちのために邁進してます。

日本は世界有数の森林国です。国土の68%を森林が占め72%のフィンランドに続いて世界第2位だそうです。


日本の森林は木材生産のための人工林が約40%、里山として薪を調達するために利用されてきた天然林が40%、そして残り20%が原生林です。



森林は莫大な炭素の蓄積倉庫です。


しかし、森林の減少は森林の農地への転換や過剰な伐採、違法な伐採などで進んでいます。


森林破壊による影響は炭素の蓄積量の減少による地球温暖化の促進以外にも、森林が持つ保水性が失われる結果、土壌の栄養の流出や洪水の発生、がけ崩れなどの被害をもたらします。


また、水質や大気の浄化能力も低下し、多くの生態系にも悪影響を及ぼして虫や野生生物などの種の多様性が失われてしまいます。


日本の人工林の歴史は戦時中に無くなった森林資源を再生すべく、戦後高度経済成長に合わせ杉などの造林を積極的に行いました。


しかし、急増する需要に合わせて昭和32年から39年ごろに書かけて輸入木材の自由化が行われ、安い輸入材が大量に入ってきたことで日本の林業は衰退しました。


何故衰退する前に歯止めをかけ、改善をしなかったのか、今思うと残念です。


現在日本の木材自給率は20%まで落ち込んでいます。


日本の住宅の6割は木造です。


原理・原則を考える時です。全ては繋がり成果・結果をだし価値を生むと思います。


持続可能な循環型木造住宅をつくるには、気候風土の同じ国産材の木材の使用が重要に感じ、林業の大切さを考える時だと感じます。


机上だけの設計でなく、森林に入り樹を観て、体感する。・・・現場を知ること。・・・そういう気持ちがユーザーに対して思いやりのある設計が出来るのではないでしょうか。


物事を決める立場にある人は、正常な五感を活用し現場・現状を体感・知ること、大切だと痛感します。


日本の森林の歴史を考えると、大事なものを「手間がかかる、」「めんどくさい」という理由で置き忘れてきた気がします。伝統建築に対する保存・活用等に関することも含め。・・・・


私達は、未来の子ども達の為に、・・・一時の潤いより将来の真の豊かさを求めていきたいものです。