昨日の記事で、IT技術者のAK氏より「引力と重力」についての質問が来ました。言われてみると、引力と重力って日常生活に於いては、ごちゃごちゃに使っているケースが多いです。まず言葉自体の意味の引力は「引きあう力」で、その逆は斥力(セキリョク)です。
物理的に云えば、「力(ちから)」は4つに分類され、物質同士(星同士を含めた全ての物質)が引きあう力、つまり「万有引力」、それ以外の「力」全般が「電磁気力」、そして素粒子レベルに於いての「弱い力」と「強い力」があります。
では「重力」とは?地球上の物体が地球と引きあう力、つまり万有引力と、地球の自転による遠心力との差になります。宇宙船に乗っていれば無重力という状態になりますが、これは地球の引力と宇宙船の遠心力が同じになった時、つまり重力がゼロという事です。
地球上においては、赤道付近が遠心力が最大なので、重力は最小になります。北極や南極で60kgsの人は、赤道付近では約59.7kgsに(約0.5%違うようです)。そして高い山も遠心力が強くなるので、キリマンジェロ(赤道付近の6,000m弱のアフリカ最高峰)の山頂で体重を計るのが、一番体重が軽いはずです。
話題はやはり脱線して、添付画像は有名な「ニュートンのリンゴ」、ニュートンはリンゴが落ちるのを見て万有引力を発見した・・・というものですが、これは全くの嘘だそうです。ニュートンはリンゴについて述べたことはなく、後年にある人物が創作した話のようです。
ついでに書くと、「アインシュタインは大学に入るまで劣等生」というのも全くの嘘のようです。彼は小さい時から数学・物理の天才で、学校の授業では物足りない息子に、両親は上級の専門書を買い与えたら、それも直ぐに理解したそうです。それでなければ、今から100年も前に「(一般)相対性理論」なんて、考えだせません。