成績をあげるには身近な所から(スマホとうつ病と睡眠と)  | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 最近、以下の本を読みまして、「心と身体」がなぜ病むのか、そしていわゆるQOLにどう影響してくるか、のセレンディピティ(ひらめき、複数の知見を得ることによる知能のつながり)を得、またそれが受験や子育てとも無感性ではないと思えましたので、書いてみたいと思います。 

 

 

 

 

 それぞれの本は、全く違うきっかけで読むことになりました。

 最近、自分のまわりにうつ病や心療内科にかかる方が年齢性別を問わずやたらに増えたこと、タブレット学習をする子が急激に伸びなくなるパターンがあること、集中力がものすごく低い生徒がいること、起立性調節障害や不登校の子を教える機会がかなり増えたこと、などなどです。

 

 今日は、誰にでも起こりうる精神のしんどさを僕なりに分析し、しかもそれが成績アップと密接にかかわっていることをお知らせしていきたいと思います。

 春先からまた、不定愁訴など心がつらくなる方も増えるようですので、その一助にでもなれば幸いです。

 

 

 まず、僕自身は、自分が10代から20代まで「もう死ぬ」と何度か自覚するところまで追い込まれたり、また自死を考えるところまで(今度は精神が)何度か追いつめられた経験が数度あります。

 

 そして、時には闘い時には逃げる中で、今は視野を広くもつことを覚え(ただ中学時分から意識はしていましたが)、生きる原点への意識を忘れないようにしたり、運動習慣を身に着けたことで、30歳前後から病むことはまったくといっていいほどなくなっています。

 特に今のバンドに参加できてからは、有難い日々が続いています。

 

 すると、不思議なことに収入の方も安定してきた現象を経験しています。

 

 それだけに、周りが次々と病んでいくのは結構、考える部分がありました。あまりに僕と関係した方が病んでいくので、自分がサイコパス的に?、明るすぎるからなんじゃないのか、とも自責してもいました。元々は暗いんですが(笑)

 自分の身の回りで精神疾患的に問題のあった方などを思い浮かべ、ざっとあげてみますと、

 

・20代から30代高学歴男性複数

・大学生の元教え子

・30代高学歴職女性、20代女性複数

・高校生の自分の生徒(男女問わず複数、軽い引きこもり含む)

・中学受験生、またそのお母様

・昔の塾講師時代の同僚

・バンドマンの知り合い(20代から30代男女)

 

 まさに年齢、立場、学歴、性別を問わず起こっています。僕もいずれはなるかもしれません。また、「自分はならない」と決めつけてしまわない方が良いと感じます。

 

 特にここ10年くらいから急に増えた印象です。それも、後述しますが結論がなんとなく見えた気がしています。

 

 このほか、起立性調節障害(朝起きれなくなる)では年2から3人のペースで話を聞きますし、うつとの関連も言われています。僕の実際に対話した感覚でも、うつと起立性調節障害は非常に似通っていて、原因などで共通する部分があると感じます。

 

 ま、専門家でもなんでもなく、苦しんでいるご家族をはたで見るのがつらい、という程度のものですが。さらっと、受験や子育てにも役立つことを言っていきますので、論理展開を追いながらお読みください。

 

 よく、病んだ方には「がんばれ」と言ってはいけない、と言いますが、それにも疑問があったわけです。こっちが純粋に「頑張れ」おもとんのに、なんで言ったらあかんねん、と(笑) 今では絶対に言いませんがw、そこも数冊読んで勉強してみれば、腑に落ちるものがありました。

 

 また、それが実は「弱い人の視点」を得ることにもなり、日々の指導にも生きてきたりして、意義深いものとなりました。

 

 

<タブレット学習で伸びなくなるパターン>

 ……特に、このコロナ騒ぎで、勉強もデジタル化が一気に進みました。その前後から、大手塾ではタブレット学習をすすめるところが増えています。また、中高一貫校でも、タブレット教育をすすめていて、ペーパーレスで課題の提出などをさせる学校が増えています。

 

 その際に、「なんか伸びねえな」と思える子が一定の割合で生まれることに気づいています。それも、「思考問題ができない」パターンが多いです。

 

 できない、というより、取り組んでくれないのです。授業中の集中力もある一定のところで落ちていきます。ですから、模試などで結構いい偏差値でも本番で力が発揮できなかったり、精神的に元気がなくなってきます。これは、直前期に顕著です。

 

 これが、一人や二人なら「たまたまかな」、とも思えたのですが、そうではないところがミソです。

 

 上記2冊目の「スマホ脳」では、スマホの依存症によるIQの低下などの、興味深い知見に富んでいます。(スクリーンタイムの長い現代人は毎年平均IQがさがり続けている😱)しかもそれぞれに実験内容や結論の道筋が書かれていて、面白いです。

 

 スマホやそのアプリでは、たとえば、フェイスブックやツイッターをクリックしたときに、1秒くらいの間が必ずあるように設計されています。これは、通信障害などではなく、そうした方が、「早く表示されないかな」「どんな新情報があるんだろう」という期待値があがり、ドーパミン系と言われる脳の「報酬系」が刺激され、ハマってくれやすくなるためだそうです。

 これは、スマホのソシャゲなども同様です。

 

 脳は、原始時代の面影を色濃く残していて、「新しい情報」を得ることで得した(ドーパミンどばぁ)と、快感を感じるようにできており、これを逆手に取られているのです。

 

 各メーカーは、いかに自分のところのアプリにハマらせるか、を非常に研究していて、人間行動学や心理学などあらゆる分野の専門家などを使い、ハマらせるアプリを作っています。IT企業での開発者などは、その自責の念がある方も多いようです。

 その結果としてスマホがあるだけで、「クリック、スワイプしたい」という衝動が刷り込まれるようになっています。

 

 電車などでも10分に一回くらい触りたくなるのは、そのためです。今では、1日、6から7時間ほど画面を眺めるいわゆる「スクリーンタイム」で占められる、中高生も多くいるようです。

 起きている時間の7割くらいがスマホにハックされているのです。手放すと非常にストレスを感じるようになっていて、それがいろいろな悪影響を及ぼしています。

 

 特に14歳前後の女子は、コミュニケーションツールとして使う傾向が顕著で、他人のインスタグラムなどが気になりやすく、悪くでやすいそうです。これは、何となく僕にもわかる部分があったりします。

 

 スティーブ・ジョブズが、我が子にタブレットを与えなかったのは有名な話です。何かを知っていたのかもしれません。

 

 スマホによって脳がハックされた現代人は、平均して集中力も低下しているようです。また、持続力も低いです。

 このようなブログも一気に読める方はすくないでしょう。いずれ、薬品によって強引に集中力を持続させる時代が来るのではないでしょうか。

 

 この本で、僕も指導の実感から「腑に落ちた」実験があります。

 

 「教室の外」にスマホを置いたグループと、「カバンやポケットにならないようにしたスマホを置いた」グループで、同じ勉強をさせると、教室の外の方が何もしていないのに、学力や成績が上昇したそうです。(しかも15%くらいと結構な差!)

 

 もう、スマホの存在を感じるだけで気が散る民族になっているのが現代人なのです。わかる気がします。

 

 スマホは今や、視界に入るだけでも「我慢しなきゃ」とエネルギーを使うので、集中力は落ちます。結果、成績は伸びにくくなってしまいます。これは他人のスマホやタブレットでも同じ効果が出てしまうそうです。

 

 視界にスクリーンが入らないようにするのは、これから受験生の基本になるかもしれません。

 

 

<うつ病リスクと成績の関連>

 ……さて、僕が気になったのは、こと知り合いのうつ病や起立性調節障害の方々には生活様式に共通項が非常に多くあることです。家庭教師という職業柄それを知ってしまえるので、パターンが少しみえるのです。

 

 また、逆にそれがひとつもない人間は、必ず成績もよく、優秀層にいます。

 

 精神的に問題が起こりやすい方の共通項をざっと書き出してみますと、

・定期的な運動習慣がない

・風呂にあまり入らない、シャワーで済ませる

・自分中心の考え方になりやすい、視野が狭い。思いやり行動が少ない

・睡眠時間が不規則、または短い

・完璧主義または、比較主義、権威主義

・スマホ好き、動画などをスマホでみる

 

 ここで、上記1冊目の本の見解が役に立ちます。脳の機能には、「最初の90分」の睡眠の深さやクオリティが大事だそうです。これが、成長ホルモンの出方にも影響するし、脳の学習効果にも影響し、また、精神の安定性にも関わります。成長ホルモンは太りにくくなったり、脳の活性に影響します。

 

 他の本ですが、意外にも「22時から2時まで」という成長ホルモンのゴールデンタイム論には、科学的根拠はないそうです。が、最初の90分をいかに深くとるか、が最も大事だ、というのは睡眠学の基本のようです。

 

 簡単に言うと、風呂にしっかり入って、90分から120分後に布団に入ると良いし、日中に運動しているとそのクオリティもあがります。

 

 ということで、ピンとここで僕は来たのです。

 

 スマホやタブレットの強烈な光で集中力が落ちる→睡眠が浅くなる→覚醒時のクオリティが落ちる→成績が落ちる

 

 もしくは、

 スマホ→睡眠が浅く→精神を病む

 

 このサイクルがありそうだぞ、と。

 

 今までは、何となくタブレット学習は悪い、病みやすい、と言われていましたが、それが睡眠が浅くなることによる、と考えると、腑に落ちる気がするのです。であれば、心療内科より、睡眠診療のほうが効果するかもしれません。

 

 僕も上京してひどくなったアレルギーを抑えるため、20代中盤からでしょうか、風呂につかるようになり、運動習慣をはじめ、そこから人生が蘇生を始めています。

 

 筑駒や開成に行くような子は、塾のない日ほど本当に21時くらいに寝ていたり、さっさと寝てしまいます。この睡眠の深さで、学習効果が高まり、精神的にも挫けにくくなり、身体も安定する。そして受験にも勝っていくとは考えられないでしょうか。

 

 僕は遺伝的要素の差はやはりそんなにないと思っていて、むしろ習慣の方に物凄い差を感じています。

 

 たいして、途中から伸びなくなる子は、小6の後半くらいで、運動習慣がなくなるし、タブレット学習になりがち→睡眠が浅くなる→精神も身体も不安定、これがありそうなのです。

 

 スウェーデンでは、2011年ごろから急速に抗うつ剤を処方している人間が増え続け、今では9人に1人が抗うつ剤の処方を受けているそうです。この時期はまさに、「スマホがはやってきた時期」であり、相関は証明はできないのですが、あるな、と僕からは思えます。

 

 特に4,5年まえから、特に中高生の女子では、えんえんツイッターやインスタを見ている子が増えていて、集中を1日数分もできていない子が多くなったのを感じていました。

 また、若い人と食事などをすると、食事中もすぐにスマホを見るし、会話に集中できない人、映画の一本もまともに見れない(スマホなどを触っている)人間が増えているように感じます。

 

 

<改善策> 1日数分の運動で簡単にデメリットは減らせる

 ……ただ、一方で、成績でいう上位5%くらいの人間には、スマホの影響はごくわずかであることも知られていました。

 ここでも、えんえんスマホやスイッチで成績を落としたり、寝れなくなる子とそうでない子で差が開いているのでした。

 

 まず、運動部の子でこのような悪影響を感じさせる子はまずいませんでした。昨年の自粛で部活や外出ができなくなって、病んだ子もおりまして、その関連でもここの見解に行きついたのです。

 

 上記2冊目の「スマホ脳」には、運動で簡単に改善するデータも載っています。僕は過去にも、脳を鍛えるには運動しかない、という記事を書いていますが、ここでもそれが裏付けられています。(え、もう2年前w)

 

 こちらの記事の本には、精神疾患には10分程度のランニング(有酸素運動)が良い、と書かれていたのですが、上記の本「スマホ脳」では、「運動の種類は何でもいいので数分」すれば改善する、とデータを出しています。もちろん、学生に行った研究でも、ウォーキングよりはランニングの方が効果は高いそうです。

 

 量としては、1日6分程度、週4で改善もしくはほぼ影響がないところまで行くそうです。はあはあなるくらいの運動が良いそうです。

 

 スクリーンタイムが長い、と感じるのであれば、スマホを見た1割程度の時間を運動に充てればそれだけで改善するし、成績もあがるかもしれません。受験生は特に運動時間が減るのでご注意ください。

 

 また、受験生はスマホを違う部屋に置きましょう。それだけで成績は段違いになります。

 

 ここから、ゲームをしたい子へも中毒状態にならない防御策が導き出されます。ゲームをするなら、10分走ってから、とすれば良いのです。

 

 また、タブレット学習が今後どんどんはやるでしょうし、オンラインでのやり取りも増えることと思います。

 できれば、13歳くらいまではタブレットやスマホそのものを全く与えないのが良いのかな、とここからは思えるし、筆者もそう書いています。

 紙での勉強の方が学習効果が高いことも、どうやら知見があるようです。やはり、公文のような紙でやる学習が良いのでしょうね。

 

 とはいえ、時代の流れに逆らえるとも思えません。中学以降では持たないとコミュニケーションそのものができない事態にもなりえます。

 しっかり知識を蓄えて、対応策を打っていけばよいのです。

 

 某大手塾ではオンラインやタブレットチェックが常態化して、伸びなくなっている子が増えていると思います。サピもオンラインに移行すると、今後いろいろと内面に問題を抱える子が増えるかもしれません。

 幼児教育でも、タブレットを中心にすることは、科学的にはノーだな、と言わざるを得ません。集中力の高い子にしたい場合は、ご注意ください。

 

 また、タブレットでも白黒のものは悪影響がすくないそうですので、参考までに。

 つまり、いわゆるブルーライトが原因のようです。僕はPCもTVもブルーライトカットモードにしているし、ついているものしか買わないです。ウインドウズの方は、ナイトモードを参考にしてください。かなり違います。

 

 そのせいで睡眠が浅くなると、いろいろと悪影響がでますので、運動を毎回セットにして考えてもらえればと思います。

 

 

 1日6分、まずは運動してみようではありませんか。駅から家まで走れば良いのです。精神を病むと、運動ひとつをするのも大変で、本当に改善が難しくなります。できれば予防策を打っていただければと思います。

 

 やはり、いろいろとジャンルを選ばずに読書していることは良いです。違う見解同士が繋がったときの、「ああっ!」はどんなものにも勝る快感であり、ドーパミンがどばどばでます。そしてもっと読みたくなります。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

おススメ読書タイトル100、問題集など https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12589194343.html

 

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<追記>

この度、僕がベース軍師として加入している戦国バトルメタルバンド『Allegiance Reign』の初MV@小田原城

是非ご覧になってください。僕は烏帽子かぶってるヤツです。

◆MV
https://youtu.be/tI4YvWd8sz0

 

また、初のフルアルバム『EiEiO』が発売となりました。ブログでお世話になってっし、応援してやるか、という方は是非お願いいたします。この売上で、今後の僕らの流れも変わりますm(__)m
下記My Pickをご参照ください。
 

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