◆石井暁『「別班」の正体。自衛隊の闇組織』を読み解く
副題→秘密情報部隊「別班」の正体
★要旨
・別班は、中国やヨーロッパなどに
ダミーの民間会社をつくって
別班員を民間人として派遣し、
ヒューミントをさせている。
有り体にいえば、スパイ活動だ。
・陸上自衛隊小平学校の第5教官室が、
「裏の裏」ともいえる心理戦防護課程を
受け持っている。
→
ここは、直接的に
陸軍中野学校の流れをくむと言われている。
・難航する取材。
ようやく口を開いてくれた幹部たちも、
おしなべて口は重かったが、
証言をひとつひとつ積み重ねていった結果、
少しずつだが、パーツが集まり、
おぼろげながら形が見えてくるようだった。
・元将官は、別班が現在も存続していることは
暗に認めながらも、陸自調査学校の元校長である、
藤原岩市の言葉、「智・魂・技」を引用して、
「魂はあるから、絶対に裏切るようなことはできない」
と力強い口調で言い切った。
・別班をよく知る幹部によると、
「現在の拠点は、ロシアのウラジオストク、
韓国の某都市とポーランドの某都市」だった。
・さらに、
「ポーランドはロシア情報を収集する拠点として使っている」
と補足してくれ、
極めて貴重な証言といえた。
・ある陸自幹部Aと、数か月に1度ほど、
都内の飲食店の個室に待ち合わせ、
2人きりで会っては、
情報交換をするようになっていた。
・Aに聞く話は、
自衛隊幹部とは思えないほど幅広かった。
軍事や防衛、治安情報など専門分野以外にも、
政治、経済、社会、国際問題に及び、
そして深かった。
・情報本部長経験者Fは、言った。
「別班の海外要員は、自衛官の籍を外し、
外務省、公安調査庁、内調など
他省庁の職員にして行かせる。
万が一のことがあっても、
公務員として補償するためだ」
・別班もそうだったが、
自衛隊のヒューミント部隊は、
やはり米軍情報部隊との密接な関係があるようだ。
★コメント
どこまでが事実かどうか、しっかり見極めたい。
今後もウォッチしていきたい。