◆立川キウイ『談志のはなし』を読み解く



★要旨



・立川談志はいった。


「情報を疑え、常識を疑え、

人間なんて支離滅裂、いいかげんなものだ」



・あるとき、談志が、

行きつけだった銀座のバー「美弥」で

石原慎太郎さんと呑んでいたとき。

談志が石原さんに聞いた。


「世の中に言いたいこと、どんくらい言えてる?」


「半分も言えてない」


そして石原さんが逆に、聞き返した。


「談志は、好きなこと言えているだろう?」


「そうでもないよ。

立川談志を求められるしな」


そしたら、

石原さんが、ニヤッと意味ありげに笑った。

その会話は今でも印象に残っている。



・「落語家は逆目を張れ。

人が思いつかない違うことを言え」


談志は、よく弟子にそういっていた。



・「酒が人間をダメにするんじゃない。

人間はもともとダメだということを

酒が教えてくれるのだ」



・面白い生活をしていない奴に、

面白い話はできない。



・基礎は、キチンとやれ。



・基本をやっていれば、必ず残れる。

迷ったら基本にかえれ。

自分を過信する奴は馬鹿だ。

残っている奴は、基礎がある奴だ。



・談志はよく言っていた。


「自ら仕掛けなければ栄光はない」


そのためには、何でもやってみろと。

とにかく動いてみろと。



・人生は、死ぬまでヒマつぶし。



・親しくしていた、いかりや長介さんが

亡くなったとき、談志はテレビの取材で言っていた。


「送る言葉はないよ。あいつは俺の中で生きているから」



・タレントで

売れない奴ほど、事務所の悪口を言う。

そして売れるのは狂える奴だ。



・仕事とは、

人間関係でイヤな思いをすることが主だ。

むしろそうでなければ、それは仕事とは言えない。



・やる奴は止めてもやる。

やらない奴は、いくら言ってもやらない。



・「たった一言でもいい。日記を毎日書け」


談志の弟子ならば、それは絶対に言われている。



・落語は、リズムとメロディである。



・映画を観ない落語家の落語が、面白いはずがない。



・銭湯は、裏切らない。



・ユーモアは、不幸を忘れさせる。



★コメント

談志の言葉は、深く、そして含蓄あり。