◆中山玲子『森岡毅。必勝の法則』を読み解く



★副題
→「逆境を突破する異能集団「刀」の実像」


森岡毅さんは、USJを復活させたマーケッター。


★要旨


・森岡毅率いる「刀」社内にあるのが、
需要予測や意思決定の正しさを判断するインテリジェンスチームだ。


・事業を手掛けるマーケターが「真実の番人」の異名をもつ同チームと密に意思疎通して戦略を練る。


・高い精度の需要予測に不可欠なのが、基となる正しいデータだ。
選ぶデータを間違えれば、導き出す予測も間違う。


・USJ時代、高い利益率の背景に高精度の需要予測あり。


・「必ず客数は伸びる」
数学的根拠示し巨額投資の同意得る。


・数学という科学的見地からのマーケティングに強みを持つ、刀率いる森岡毅。


・数学的な裏付けで450億円の巨額投資に踏み切ったユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の
「ハリー・ポッター」エリア開業は入場客数を激増させ、「ホームラン」となった。


・ハリー・ポッターエリアへの巨額投資は、
当時の森岡にとって史上最大の賭けであり、挑戦でもあった。


・現・刀CIO(最高インテリジェンス責任者)の今西聖貴とそれぞれ開業によって増える入場客数を予測。
その結果から、少なくとも200万人の入場客を呼び込める可能性はかなり高い。
森岡はそう読んだ。


・「ハリー・ポッター」エリア開業当時のUSJの入場券は大人1人6980円。
入場客が年間200万人増えるとその効果は、
入場料金だけでも単純計算で140億円にのぼる。


・強みに振って大決断。
見つけた唯一無二の武器が数学だった。


・今でこそ、森岡にとって最大の武器となった数学マーケティング。
だが、最初から順調にそこにたどり着けたわけではない。遡ること約30年前の、ある挫折から物語は始まる。


・神戸大学経営学部を卒業後、
新卒入社したプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の日本法人で2年目に入っていた森岡は、
壁にぶち当たっていた。


・森岡が学生時代に得意とした科目は数学。
一方で不得意だったのは国語だ。
理由は、理数系科目に比べると「解がはっきりしない」印象があったから。


・客観性が高く、
誰が見ても分かりやすい明確な数字が解として出る数学に比べると、
国語の解は問題作成者の主観さえ入っているように思えた。


・「かわいい」がわからない


・「これ、かっこいいね」
「このデザインの方がすてきですね」

神戸市にあるP&G日本法人のオフィスで、
同社のマーケターらがシャンプーのボトルのパッケージについて話し合っていた。
どんなデザインにすれば消費者が手に取ってくれるか。


・社員がそうした議論をするのは、消費財を扱う企業なら日常の風景だ。
だが、当時の森岡にはそうした感覚がさっぱり分からなかったのだ。


★コメント
森岡メソッドの背景が、わかりやすく書かれている。

学びとりたい。



 

 



 

 




 

 



◆ドナルド・トランプ『でっかく考えて、でっかく儲けろ』を読む


(共著:ビル・ザンガー)



※要旨


・金持ちになる唯一の方法は、
現実に目を向け、下品なほど正直になることなのだ。


・ビル・ゲイツやウォルト・ディズニーをはじめ、
一代で財を築いた億万長者たちは、ほぼ例外なく、
「でっかく考えて、がむしゃらにやる」能力をもっていた。


・人間はまず夢を描き、それを叶えるために努力する。
だから、でっかい夢をもっていない人間には、
偉業を達成することなど不可能だ。
かつてペンセントラル鉄道の倒産に伴って、
マンハッタンに広大な空き地ができたとき、
わたしは現場に乗り込み、ここをどうするかにつてとことん夢を見た。


・そして私の構想どおり、
空き地にはニューヨーク市随一の大きさを誇る
ジャビッツセンターが建設された。
これはでっかい夢の賜物だ。
どのような夢を見たときに、
あなたは興奮と爽快感をおぼえるだろうか。
実現できるかどうかを気にする必要はない。
心配は無用だ。
夢をみるのにコストはかからない。
自分のでっかい夢をじっくりと楽しんでほしい。


・あなたが今、どんな職業についていようと、
情熱的に取り組んでいれば奇跡は起きる。
正しい人物とめぐり合い、その人の目に止まるのだ。
わたしは何度もそういう実例を見てきた。
崇高な目的を見つけ、心からそれを追い求めれば、
おのずと道は開けてくる。


・情熱がなければ、人生は輝きを失う。
情熱があたえてくれる肝っ玉は、
「決して諦めない」ことを可能にする。


・あなたは何をしているときに、ぼーっとのぼせ上がり、
恍惚状態に入ることができるか?
過去のもっとも誇らしい実績を思い出し、
どのような活動なら、簡単に自然に入り込めるかを考えればいい。


・わたしは未開発の一角を買収して、
絢爛豪華な街並みを作り出すのが好きだ。
女性に関しても、仕事の手際に関しても、
美しさと優雅さはわたしの情熱をかきたてる。


・プレッシャーの下でも優雅に。
成功のもうひつつのカギは、プレッシャーに対処する能力だ。
人生で何かを成し遂げたいなら、
プレッシャーを上手にあしらう必要がある。
私は経験からひとつの教訓を学び取った。
問題が発生したときには、問題の対応に注力せず、
問題の解決に注力せよ、という教訓だ。



・私はよく次のような質問を受ける。
「どうやってプレッシャーに対処しているのか?
どのように数十億ドルの取引をまとめるのか?
どうすれば巨額の資金をローンで調達できるのか?
どうして夜眠れるのか?」


本音を言うと、わたしはこれらの事柄はどうでもいいと思っている。
言葉を換えれば、私にとっては些細なことなのだ。
それよりも、イラクの状況を見るがいい。
無数の人々を呑み込んだ地震の被害を見るがいい。
世界には悲劇があふれている。

それに比べて、私がやる社長の前でのプレゼンはどれほどのものか。
ユーモアをたっぷりと交え、抜け目なく立ち回ればいいだけではないか。
壮大な世界から俯瞰したとき、
あなたにとっての大問題は、ちっぽけなことなのだ。


・でっかく夢見るのは良いことだ。
でっかい夢という道標をつくり出さなければ、
あなたはどこへも行きようがない。


・まず世の中には楽しい仕事も存在すると、
考えてみることから始めるといい。


・直観は誰にでもある。
重要なのは、直観の使い方を知っているかどうかだ。
今日では、驚くほど多くの人々が自分の直観を信じなくなっている。


・不可能だと知らないからこそ、
うまくいくこともある。


・直観とは、過去の経験に基づく知的反応だ。
だから、経験を積めば積むほど、直観はうまく働くようになる。


・自分で自分の運を作り出す。
運を向上させたいなら、あなたにもできることがある。
有名ゴルフファーのゲイリー・プレイヤーを見てみるといい。
私は1978年のマスターズで、彼の優勝シーンを目の当たりにしている。
ゲイリーは小柄ながらも、現役中にメジャー大会を9回制覇している。
彼にはひとつ強みがあった。
練習の虫という点だ。
彼は自分を鍛え続けた。


・「なぜ、あなたはこんなに幸運なんですか?」
と聞かれたとき、ゲイリーはこう答えた。

「努力すればするほど、わたしの運は上向くんだ」
素晴らしい金言だ。
これは本書一押しの金言であり、噛めば噛むほど味が出る。


・機会と準備がそろったとき、幸運が生まれる。


・新しい発想、情報、機会に対しては、
常に門戸を開放しておく必要がある。
私がビジネスで成功できた第一の理由は、
新しいアイデアと見えにくいチャンスを、
目を皿のようにして探していたことなのだ。


・わたしの一日は、早朝、新聞を読むことから始まる。
わたしは特定の目的を持たずに、
知性の渇きを癒すためだけに読む。
ビジネスの分野に限らず、さまざまな話題を広くチェックし、
新たな知識を得るという行為に喜びをおぼえる。


・ウィンストン・チャーチルは20世紀有数の偉大な演説家だ。
彼は生まれつき演説がうまかったと、誰もが思い込んでいる。
しかし、チャーチルは演説が上達するまで、
何度も何度も練習を繰り返したのである。


・実際の話、わたしは何よりも誠実さを尊ぶ。
頭脳よりも、動機よりも、やる気よりも。
職場で最も大切なのは、チームスピリットだ。


・わたしが社員たちに持ってほしいのは、
組織全体に配慮する気持ちである。
会社の成功を自分自身の成功ととらえ、
全身全霊で向上を目指す社員に、わたしは報いる。


・「誰かに助けてもらったら、必ずお礼を言いなさい」
これは人生の基本中の基本だ。


・挫折は、あなたを破滅させることもあれば、
あなたをより強くすることもある。
わたしは次のような昔の格言を信じている。
「死ぬわけではないと思えば、あなたはもっと強くなれる」

逆境から復活した経験を持つ人々に、
わたしは最大の敬意を払う。


・難局への立ち向かい方を見れば、
その人間について多くのことがわかる。
大切なのは、何を難題と定義し、
何を挫折と定義するかだ。
負けを認めれば、あなたは負ける。
状況の悪さは認めても、最後までやり抜く決意があれば、
あなたには勝つチャンスが生まれる。


・頂点に上り詰めたら、社会に還元する。


・取引規模が大きいほど、資金調達はたやすい。
ちぃっちゃいプロジェクトよりでっかいプロジェクトのほうに、
銀行は金を貸したがる。


・ほとんどの人々は、でっかく考えようとすると、
恐怖から足がすくんでしまう。
それは、でっかいことを成し遂げる自分を想像できないからだ。
彼らは勝手にできないと思い込んでいる。


・ でっかく考えることは誰にでもできる。
最も大切なのは、あなたの思考のサイズだ。
どれだけでっかく考えられるかが、
どれだけでっかく成功できるかを左右する。


・わたしは子供のころから、でっかい開発業者になると決めていた。
だから、でっかい開発プロジェクトを取り仕切れる人物を目指し、
努力を重ねてきた。
わたしはウォートン・スクールで財政と金融を学び、
余った時間に不動産を勉強した。


・卒業後は、父の元で5年間働き、
上手に取引をまとめる方法と、
誰よりも安く早く品質の良い建物をつくる方法を習得した。


・もっとでっかい挑戦への準備が整ったと感じたとき、
わたしはマンハッタンに進出し、自分の会社を起こした。
私はでっかい目標を持ち続け、
この目標を達成できる人物になるべく、
必要なステップをすべてクリアしてきたのである。


・姿勢はでっかく、ふるまいは控え目に。


・どうやっても成功しそうにない人が、
でっかく考える能力があるという一点だけで、
大きな成功を収める例がしばしば見られる。


・でっかく考える人々は自然と寄り集まる。
でっかく考える人は、ほかのでっかく考える人と、
交流を持つべきである。
人間は周りの人々から大きな影響を受ける。
我々は周りの環境の産物なのだ。


・でっかく考える人と友達になったら、
ランチやディナーなどで定期的に会い、
アイデアを交換したり、意見を言い合ったり、
夢や野望を分かち合うといい。


・でっかい行動はでっかい自信を育む。
でっかい考えは、できるだけ早く、でっかい行動に変換する必要がある。
さまざまな言い訳で前進をためらってはいけない。



・考えるのをやめ、行動に移るのだ。
自信を築き上げるには、まず小さいことから始め、
徐々に大きなことに取り組んでいくといい。


・より大きな目標を受けいられるよう、
あなたは精神を鍛錬しておく必要がある。
より大きなステップのために、
あなたは心の準備をしておく必要がある。


・超のつく成功を収めたいなら、
仕事から最大の利益を引き出すために、
あなたはレバレッジを利用する必要がある。


・でっかいトレンドに乗る。
めまぐるしく変わる日々のニュースの裏には、
数十年単位のでっかい変化が潜んでいる。
ここには、でっかいアイデアが転がっている。


・でっかい挫折に備えよ。
失敗や挫折は、完全な敗北ではない。
敗北は心の問題だ。
敗北を受け入れ、絶望的な敗北者の思考形式になったとき、
あなたは敗北する。


・どんな仕事をするにせよ、
あなたはでっかく考える必要がある。


※★以下、ビル・ザンガーによるコメント


・ドナルドにふっかけられた難題は、物の考え方を根底から変えてくれた。
この経験は、でっかく考えればでっかいことを実現できる、
という100%の確信をあたえてくれた。


・ドナルドの姿勢は、「なせばなる」と「とことんまでやる」
の二言で言い表せる。
我が道を行け。
生きるために必要なものを求めよ。
自分の人生を他人任せにするな。
他人になめたマネをされたら黙っているな。


・彼はどんなときでも、プロらしい振る舞いをする。
どんなときでも、彼は準備に抜かりがない。
彼は良い意味で期待を裏切り、人々を必要以上に楽しませてくれる。
また、彼の誠実さは天下一品だ。
誠実さは、ドナルド・トランプにとって大切な要素であり、
それは事業家にとって素晴らしい特質である。


・トランプは言う。
「すでに考えはじめているなら、でっかく考えたほうがいい。
選択権は君にある。
どんな状況であれ、でっかく考えることは誰にも止められないのだから」


・「でっかく考える」味を覚え、
「がむしゃらにやる」すべを習得したあなたは、
一瞬たりとも立ち止まってはいられなくなり、
金銭的な報酬が自然ともたらされるようになる。
これこそがドナルド・トランプの極意だ。


・彼を見てほしい。
彼は「粘り強さ」の権化。
どん底に沈んだときでさえ、彼は決して歩みを止めなかった。
頂点を極めようとするとき、何よりも必要なのは粘り強さである。



※コメント
ビジョンの大切さを学んだ。
考えることは、タダなのだ。
大きなプランは、とても人を引きつけるようだ。


 

 



 

 




 

 


◆渡瀬裕哉さん新刊『トランプ凱旋!』に注目します。


ムック版。


★サブタイトル

アメリカの「現在」がわかれば日本の「未来」がわかる!


★ポイント


・第二次トランプ政権が及ぼす世界と日本への影響を、
気鋭の論客がわかりやすく解説。


・2025年1月21日、ついに始動した第二次トランプ政権。


・選挙期間中、メディアはこぞってネガティブキャンペーンを張ってきたが、
そんなものどこ吹く風と勝利を収め、ホワイトハウスに帰ってきた!


・世界は安定に向かうのか? それとも混迷するのか?


・日本はどのような対応を迫られるのか?


・気鋭の論客が新聞、テレビはもちろん、

ネットでも知られていない真実をわかりやすく解説。



 

 



 

 




 

 



 

 



◆渡瀬裕哉、監修『大きな政府の社会主義を打ち破れ!』を読む。キングリッチ著


ニュート・キングリッチ著。


サブタイトル
→「アメリカの未来を救う」


★要旨


・大きな政府を掲げる社会主義者の台頭は、
アメリカにさらなる問題、
分裂、対立を生み出すだけだ。


・「大きな政府の社会主義」は機能していない、
という議論に勝たなければならない。


・コロナウイルスの大流行で
公衆衛生システムが崩壊した経験全体が、
「大きな政府の社会主義」が、
いかに人々が期待するスピードと質を提供できないかを、
端的に示している。


・国家安全保障システムは、
官僚主義的で無能にまみれ、
アフガニスタンで20年、
イラクで18年経っても勝てなかった。


・「大きな政府の社会主義者」たちは、
自分たちが悪い投資家であり、
市場は官僚よりも賢いということを
信じようとしない。


・「大きな政府の社会主義者」の驚くべき点は、
それが決して上手くいかないにも関わらず、
アメリカの知識人コミュニティの
それに対する情熱的なコミットメントが
決して揺らぐことがないことである。


・「大きな政府の社会主義者」を打ち負かすのは、
困難な仕事である。
社会主義は1960年代以降、
アメリカの左派の中で政治神学として発展し、
力をつけてきた。


・しかし、アメリカの歴史は、
終わりなき執念の歴史であった。


・原野を切り開くことは、
試行錯誤の絶え間ない学習過程であった。


・多数派を獲得するには
長期にわたる粘り強い努力が必要だ。
その粘り強い努力の間、
明るくいることが、より多くの人々を党に惹きつけ、
敗北や挫折の時期における怒りや対立を
最小限に抑える唯一の方法である、
と主張した。


・もし私たちが祖国を愛さず、
祖国を育み、強化する献身を欠くならば、
救うに値するアメリカの未来はないだろう。


★コメント
長年、社会主義と闘ってきたキングリッチの言葉には、
説得力がある。

積極的に学び取りたい。



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◆エルブリッジ・コルビー『アジア・ファースト』を読む。奥山真司・訳。


奥山真司さん、翻訳。


エルブリッジ・コルビーは、
次期トランプ政権で、
国防総省ナンバー3である、国防次官(政策担当)に内定している。


サブタイトル
→「新・アメリカの軍事戦略」


★要旨


・「拒否戦略」とは、
中国の軍拡をとにかく「拒否」するということ。


・これは「中国をつぶせ」「処罰」ではない。


・とにかく軍拡はしてくれるなよ。
こちらも軍拡で対抗しますよ、ということ。


・我々も軍拡して、
それから互いの妥協点をみつけるというもの。
中国をつぶせ、とは思っていない。


・拒否戦略とは、
中国がアジアで軍事覇権を確立することは、
絶対ダメですよ、ということ。
そのためには、
日本もアメリカも軍拡がんばりましょう、ということ。


・私のライフストーリー。
「拒否戦略」を理解してもらうために、
バックグランドとして、私自身がどのような経歴をたどり、
いかにして戦略家になったのか、
ライフストーリーを述べたい。


・私は、1979年シンガポールで生まれた。
父の仕事の都合で、
1986年に日本に移住し、
6歳から13歳まで麻布の西町インターナショナルスクールと、
調布のアメリカンスクールに通った。
香港にも住んだため、
日本やアジアに馴染みがある。


・ニューヨークに戻った後、
ハーバード大学に進学し、歴史を専攻した。
政治関係の理論や前近代史、
欧州史、中国史などを勉強した。
これらの知識は、
私の戦略観を育むのに良い影響があった。


・私は歴史家ではないが、歴史は理解しているつもりだ。
そのため、
戦略を立案するときに、歴史のアナロジーもよく使う。


・2002年にハーバードを卒業後、
連邦政府で働いたり、ブッシュの大統領選スタッフになったりした。
イラクにも国務省の職員として駐在した。


・帰国後は、諜報機関の改革を手伝った。
なぜ政府がイラクに関する情報を読み違え、
大量破壊兵器があると勘違いしたのか、
調査した。


・国家防衛戦略の起草に携わる。


・第一次トランプ政権が始動した2017年に
国防総省ペンタゴンに戻った。
マティス国防長官の下で、
国防戦略をまとめる任務についた。


・このとき、米国のの方針転換を提言した。
軍備の再編成、
大国との戦争に焦点を当てた軍の構成方法にシフトすること、
「中国第一主義」に焦点を移すこと、
などである。


・この防衛戦略を書くまでのプロセスは膨大なものだった。
私が必要だと思う理屈立てや、
中間報告をしたり、
論拠やカバーしなければならないトピックを
集めるのが重労働だった。


・それでも最終的には意義のある戦略に
まとめることができたと自負している。


・私がそこで目指したアメリカの戦略変更は、
ありがたいことに、すでに現実になっている。
それは実際のアメリカ国防総省の戦略のシフトだ。


・私が手掛けた戦略文書は、
それを実現する一翼を担ったものと、言える。


★コメント
コルビーの戦略をわかりやすく、
噛み砕いて新書版していただいているので、
素人の私でも理解できる。

ぜひ全日本人に読んでいただきたい。



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◆内藤陽介さん新刊『蛇の文化史。世界の切手と蛇のはなし』に注目します。




★ポイント


・日本の鏡餅、しめ縄に見る古代からの蛇神信仰を皮切りに、
インド、ファラオとコブラ、ヘルメスの蛇杖、
メドゥーサからアスクレピオスの杖へ、
エデンの園といった世界各地の文化史の表象としての蛇を解説するとともに、
「蛇と戦争」の章で米国独立戦争自体の旗から現代にも通じる蛇の表象を詳説。


・郵便学者による「干支の文化史」シリーズ第2作。


・蛇をめぐるポジティヴ・ネガティヴ、
さまざまなイメージの背景にある歴史的・社会的文脈について、
主に切手を手掛かりとして読み解く。


・〈目次〉
第1章 鏡餅と蛇神信仰
第2章 インド神話と仏教の蛇
第3章 ファラオとコブラ
第4章 ヘルメス/マーキュリーの蛇杖
第5章 メドゥーサからアスクレピオスの杖へ
第6章 エデンの園
第7章 蛇と戦争



 

 



 

 

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◆渡瀬裕哉さん監修『大きな政府の社会主義を打ち破れ』に注目します。


著者→
ニュート・ギングリッチ
元アメリカ下院議長

★副題
→「アメリカの未来を救う」


★ポイント


・全米のコミュニティでは、批判的人種理論、ワクチン義務化、増税、
インフレ上昇、オンライン検閲、
その他多くの重要な問題が議論され、
私たちは国の将来について重大な決断を迫られている。


・ギングリッチ元下院議長は、これらの疑問を分析し、アメリカの多数派が何を望んでいるかを示す世論調査について説明し、
アメリカのために、より安全でより豊かな未来を創造する方法を解説する。


・ニュート・ギングリッチ元下院議長は、
大きな政府の社会主義がいかにアメリカを疲弊させているかを明らかにし、
その影響力を克服するための戦略と洞察を市民に解説する。


・【ニュート・ギングリッジ】
プロフィール。
アメリカ合衆国の保守派の政治家である。
共和党に所属し、第58代アメリカ合衆国下院議長を務め、減税や均衡財政など次々と改革を実現。
1995年に民主党の下院多数派の独占を42年目にして終止符を打ったことで、
『タイム』誌のマン・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。



 

 

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◆渡邉恒雄『私の履歴書:君命も受けざる所あり』を読む



※要旨

・大野伴睦さんは明治生まれの人らしく、
来客が帰るときには玄関まで見送りに出て、
自ら靴の向きを直すような律儀さがあった。

・あるときから大野さんに代わって
私が靴の向きを直すようになった。
取り入ろうとしたわけではない。
大野さんの立ち振る舞いを見ているうちに、
それが自然に思えてきたからだった。

・大野さんは私に何でも話してくれるようになっていた。
私も聞いた話を記事にするタイミングを心得てきていたから、
安心して政治の舞台裏まで語ってくれる。

・大野さんは無骨だが人情に厚かった。
一言で表現するなら親分肌。
派閥に属する議員の金の面倒はもちろん、
閣僚や党の役員人事でもきちんと処遇した。
議席を失って苦労をしている人が金の無心に来れば、
黙って渡していた。

・オフレコと言われたものは、
その約束を守り、信頼関係をつくる。
新聞記者は一時の功名のために
過去の蓄積を犠牲にしていては、
本物の記事を書くことはできないものだ。
いまは書けなくとも、
書けない情報を整理していけば
見えなかった本質が見えてくるし、
そうして書いた記事は正確で深いものになる。

・わたしが初めての著作『派閥。保守党の解剖』を
出版したのは昭和33年のことだった。
書く材料のほとんどのことは頭の中にあった。
若いころの私は比較的記憶力がよく、
200件ほどの電話番号のほか、
政治家の車のナンバーも5、60台は諳んじていた。

→日ごろの取材内容をメモした手帳とスクラップだけを
手元に置いて記者クラブの狭い筆記スペースに向かい、
400字詰め原稿用紙で350枚を10日ほどで書き上げた。
あのころは書くことが面白くて仕方がなかった。

・大野伴睦さんから得た知遇も、
政治記者としての情報源拡大の根本であって、
それがなかったら私は20年以上前に定年退職していただろう。

・務台光雄さんの存在がなかったら、
私の後半生はまったく違ったものとなっており、
世界最大の新聞のトップには到底なっていなかった。



※コメント
渡邉さんの波乱万丈の人生に、
耳を傾ける価値はある。
いろいろな面白いエピソードが満載であり、
学ぶ点がある。


 

 




◆荒俣宏『王様の勉強法』を読み解く



★要旨


・頭から全部丸かじりという大蛇のような勉強で、見えてくる世界がある。
百科事典をア行から順番に読むのは、バカだ、という人がいる。

しかし、ア行からずっと読むことが、その人にとっては一番いいときもある。

南方熊楠がそう。
彼はぶち当たるもの全部が面白いから、たとえば事典を引いて、
オーストラリアの動物「コアラ」を知りたいということきも、ダイレクトに「コアラ」を引かない。

まずオーストラリア大陸の成り立ち、民族の歴史、イギリスの植民地時代のこと、
オーストラリア先住民の言語や民話、そして自然環境といったことを調べながら、「コアラ」までたどり着く。



・板書を写す快感がある。
黒板から、模写癖を刺激するフェロモンが出ている。
写経にも快感がある。


・難しい漢字は、セクシーだ。
漢字の書き取りもまた、模写であり、写経だ。
悪魔の文字と呼ばれる難しい漢字を学ぶ中国人や日本人は、漢字に快感を感じている。


・個性やオリジナリティーは、模写の失敗から生まれる。


・旧制高校は、役に立たないことを重んじてきた。
専門で勉強しているたちのうち3人残ればいい。


・現世利益を超越すると、大富豪になる。


・エジソンの最大の発明は、「発明法」だ。
勉強の伝達方法が見につけば、応用力がアップする。


・男は、無意味な繰り返しにダンディズムを感じる。


・知の猛者に出会うことが、学びの武者修行になる。


・脇道にそれたときのドキドキが学問だ。


・思考のしりとりをすることで発想力が鍛えられる。


・どうすればマニュアルを超えられるか。
間違いをたくさん起こしてみること。
マニュアルに想定外のことをたくさんやると、それが独自の体験として積み重さなる。


・大宅壮一さんは原稿を書くとき、訂正をしない。
下書きをしないで書いていくうちに、次の考えが浮かぶと、
「という考えもある」「という見方をする人もいる」と持っていく。



・下書きがもっとも強い清書になる。

・情報化社会では、回り道を行くことが近道になる。


・骨組みを理解すると、量をこなせる。
博覧強記になっていくためには、アウトプットと同時に、インプットも、たくさんなければならない。


・荒俣式読書は、始めに地図のように全体を頭に入れる。


・細かい話の前に、まず大枠を知る。
イベントの打ち合わせで、最初から細かい話になる場合がある。

しかし、私は「全体は何時から何時まで。そこで何と何と何をするのか」という大枠から聞きたい。



※コメント

シェイクスピアも、本筋の話より、脇道のほうが面白い。
これは、往々にしてあることだ。
学校の授業も、先生の雑談が面白く、またそのことのほうがよく覚えているものだ。
そして、それが意外と社会に出たときに役に立つ。


 

 



 

 






◆森口朗『税をむさぼる人々』を読み解く


★要旨


・本書では、
平成時代に創られた制度が、
どれほど酷いかを明らかにした。


・日本の年金制度は、
厳しい財政状況下で不当に得する人がいる、
世界最低の社会保障制度だ。


・日本の消費税と年金制度の政策の原案を創った、
国家公務員の幹部たち、
行政現場で政治家にゴマをすりながら、
政策を推進する地方自治体の幹部たちは、
税金をバックに今でも「天下り」という名の
「賄賂」をもらい続ける人たちだ。


・年金こそが、
すべての日本人に関係する課題だ。
年金を税金と同じもととして扱う理由は、
以下の通り。

1、年金は、社会保険料という名で税金同様、
給料から天引きされ、
その配分が役所の仕事になっている。

2、国民に支払われる年金の財源の一部は、税金である。

3、歴代政府が票を獲得するために、
公金を利用して制度をデタラメにした。


・普段の自民党政権は、利口だ。
本音は利権でも、それを「キレイごと」で包んで
国民に渡す。
その典型が「レジ袋」有料化だ。


・わたしは、
環境問題そのものが、欧米諸国の偽善だと考える。


・日本の居心地が良いからといって、
そこで立ち止まらず、
「そろそろ税金や年金をむしり取られ、
無駄に使われている現実に気づきませんか」
と多くの日本人に声を掛けたい。


・巨大な「談合」は逮捕されず、
小さな「談合」だけが逮捕される。
それが日本の現実だ。


・戦後の政治家たちは、
「政治に無関心な国民」を創り上げ、
最低の政府であり続け、税金をむさぼり続けた。
今こそ、明治国家を作った人々を見習うときだと思う。


・霞が関以上に改善すべきは、自治体だ。


・断言するが、
「不正はごく一部」なのではなく、
「不正が見つかるのが、ごく一部」なのだ。


・大多数の人は、
国の政治に興味はあっても、地方政治には興味がない。


・税や年金をむさぼられるだけの
「真面目なおバカさん」を卒業しよう。
それこそが、
国民みんなで真剣に税や年金の使い方を考える第一歩ではないか。


★コメント
いろいろと勉強するテーマが増えてきた。
地道にやりたい。