来期の3ヶ月レギュラークラス

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……さてさて。

前回記事は、「セリフに最も必要なのは『相手』だ」というお話をしました👇

 

 

 

どんなに滑舌良く喋っていても、セリフが相手役に届いていないならば、それは観客にとっても「聞こえない」セリフになってしまう。

 

「とても良い声で、滑舌も良いのに、どうも言ってることがアタマに入ってこない……」

こういうこと、客席にいて経験したことがあるかもしれませんね。

相手をしっかり意識できていない演技、つまり「ウソの演技」では、観客の心を動かすことはできません。

 

観客だって、人間です。

視覚と聴覚を使って、俳優たちの演技を「感じ取って」いるのです。

その演技やセリフが真実なのかどうかなんて、一瞬で見抜くことができる。

 

 

演技に大切なこと。

それはとにかく「相手」の存在なのです。

 

 

▲「相手」が、すべて。

 

 

ところで。

あなたが俳優の方なら、こんな言葉を聞いたり言われたりしたことはありませんか??

 

 

「演じる時は、すべて『手放せ』」

 

 

たとえば、演技プラン

家で役のことをいろいろ考え、「こんな風に演じてみよう、こんなセリフの言い方をしてみよう」と、プランを立てることもあるでしょう。

でも、演出家や講師から「演じる時は、プランを手放しなさい」と言われたり。

 

あるいは、演技法。

トレーニング段階では、その方法をきっちり実践しつつ、実際に演じる時には「演技法は、手放すのです」とコーチに言われたり。

 

 

あまり頻繁に言われる言葉ではないかもしれませんが、演技の学びにおいて、一度や二度は「手放す」という言葉を聞いたことがあるかと思います。

 

「最終的には、ぜ〜んぶ『手放す』ことが大事なんだけどねぇ〜。

なかなか出来ないよねぇ〜」

 

なんて、先輩の俳優さんが言っているのを聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

 

……そうなんです。

いざ演じている瞬間は、演技プランや演技法を抱え込んでいては出来ません。

 

 

自分の演技プランに固執していたら、相手の出方に瞬時に対応することができず。

相手と噛み合っていない、とても自分勝手な演技に終始してしまいます。

そもそも、自分が家で考えたプランなんて、自分のアタマの中の引き出しから引っ張り出してきただけの予定調和の演技です。

そこには、本当のクリエイティビティ(創造性)はありません。

自分のプランを「手放し」、思わず相手に反応する、ということを続けていった先に、自分でも思ってもみなかったような演技が繰り出される。

それこそが、俳優のクリエイティビティです。

 

また。

演じる段階になってもなお、演技法のことを意識しているようでは、きっとその演技法はまだ「習得し切れていない」のです。

自転車を運転する時、右に曲がる時にいちいち「右側のハンドルを身体の方へ引いて、体重を右に傾けて……」なんて、考えていないでしょう?

演技法を意識しているというのは、それと同じようなことです。

演じている時に演技法を考えているようでは、その演技法は習得できていると言えず、乗りこなすことも困難です。

自転車を自然と操れるのと同じくらいになるまで、トレーニングを重ねることが大事です。

 

 

なかなか、完璧に実行するのは難しいでしょうけれど。

とにかく、俳優にとって最高の状態が「すべてを手放している時」だと言えます。

 

(当たり前のことですが、台本のセリフや決められた段取りまでをも手放して、メチャクチャにやる、ということではありません。きちんと定められた決め事やルールの中で、プランや演技法を手放すのです。)

 

 

 

 

まだ演技を始めたばかりの方は、この「手放す」という言葉は初めて聞いたかもしれません。

しかし、上級者になればなるほど、「手放す」ことの重要性に気づき、自分の演技の大きな課題として取り組んでいらっしゃることでしょう。

 

 

ところが。

「手放す」という言葉はよく聞くのに、肝心の「手放し方」は、あまり教えてもらえません。

 

「手放す」と言っても。

結局のところ、どうやったら本当に「手放す」ことができるのでしょう……??

 

 

 

ここに登場するのが、やはり「相手」なんです!!

 

 

 

「手放す」とは、そこにあなたの「意識を向けない」という意味です。

つまり、考えてきた演技プランや演技法にフォーカスせず、それらを「忘れる」ことです。

 

 

皆さん。

今、僕が書いたこの記事を読んでくださっていると思いますが。

と、いうことは、目の前のパソコンか、お手元のスマホの画面に意識が向いていますね?

 

この瞬間。

たとえば、あなたは何という名前で、誕生日はいつで、どこで生まれたかに、意識は向いていましたか?

きっと、そこには意識のフォーカスが当たっておらず、いわば一時的に「忘れて」いた状態になっていたはずです。

 

この瞬間。

もしあなたが電車やバスの中にいるとしたら、これからどこに行こうとしているのかを一時的に「忘れて」いませんでしたか?

僕の文章を読んでいる間、あなたの頭は、これから行く先で起こることやプランではなく、僕のこの言葉に意識が向かい、僕の文章についてきてくださっていましたよね?

 

 

演じている時にやるべきことは、こういう意識の使い方です。

僕のこの文章が「相手役」だとするならば、あなたはこの文章、つまり相手役に注意を払い、相手役を追いかけてきてくださいました。

そして、相手役の言葉に考えを巡らせてくださったり、反応してくださっていたはずです。

その時、あなたはこれから行こうとしている場所も、そこでやろうとしているプランも、意識から「手放し」ていたでしょう。

なんなら、あなた自身が何者かということや、今いる場所がどこか、ということすらも、一時的に「手放し」ていたかもしれません。

 

でもやっぱり、アタマのどこかには、行く場所や今日やることといった「プラン」はしっかり入っている。

聞かれれば、すぐに答えられるはずです。

また、スマホの操作の仕方や、パソコンの使い方、あるいはウェブサイトの開き方は、もうすでによく知っていて、その「方法」なんていちいち意識することもなく、ほぼ無意識にそれらを操作してこの記事を開いていたはずです。

 

 

これが、演技における「プラン」や「方法」を手放す、ということによく似ていて。

演技の最中は、あなたが意識すべき対象、つまり「相手役」への注意だけをしっかり持つようにすれば良いのです。

 

 

 

 

実は、これ。

「手放す」と考えるから、かえって分かりづらいんですね。

「手放して」とか「忘れて」という言葉は、潜在意識はうまく認識してくれません。

潜在意識というものは非常に単純で、そこにあるのは「フォーカスするか、しないか」の二択だけだと思ってください。

つまり、「◯◯を手放す、忘れる」という命令はすべて「◯◯にフォーカスする」と受け取ってしまうのです。

 

よく「忘れよう、忘れようとしても、どうしても忘れられない」ということがあると思いますが。

それが、まさにこの状態。

「忘れよう」ということ自体が、そのことに「フォーカス」していることになるのですね。

 

したがって。

本当に「手放そう、忘れよう」とするなら、そこに「フォーカスしない」という方法を取るしかありません。

と、いうことは、何か別のものに強くフォーカスを向け、手放したいもの、忘れたいものへの意識を削いでいくしかないのです。

 

 

だから、演技が始まったら。

あなたがフォーカスするのは、ただただ「相手役」に意識を集中するのです。

 

もちろん、そこから先の話として、「モノローグ」などの一人芝居もありますし。

相手役ではない対象を使った演技(たとえば、テーブルの上に置かれたコップを見ながら演じたり、過去の出来事を思い出しながら喋るなど)もありますが。

そうした一段上の演技ができるようになるためにも、まずは「相手役」に強く注意を向け続ける、ということを訓練するのです。

 

そうすれば、割と早い段階で「手放す」という意味が掴めてくるはずです!!

 

 

 

僕の演技ワークショップ "EQ-LAB" では、そうした「相手役へのフォーカス」を最も重要な土台として訓練します。

来期の3ヶ月レギュラークラスのお申込み受付は、本日、6/27(火) いっぱいで一旦終了となります。

皆さまのご参加を、お待ちしています!!

 

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