スマホ LINE公式アカウント

演技のお役立ち情報、ワークショップのお知らせを直接お届け!!
▶︎演技ワークショップ "EQ-LAB" の開催クラス、募集情報
▶︎演技のお役立ち情報満載のブログ/YouTube更新情報
 
 
 

3ヶ月ワークショップ(4月〜6月期)の募集が始まりました!!

 

早速、たくさんのご応募をいただいております。

ありがとうございます!!

 


 

【残席状況】

 

<火曜>

▶︎ベーシック:○

▶︎会話: 残3名様

 

<木曜>

▶︎レペ:○

▶︎ベーシック:△ 残2名様!

 

<金曜>

▶︎会話:○

▶︎身体:○

▶︎ベーシック:× 締め切りました

 

 

金曜ベーシッククラスは、定員のため募集を締め切らせていただきました🙇‍♂️

 

これからお申し込みの方は、火曜木曜の受講をご検討くださいませ。

なお、木曜ベーシックも残席が少なくなってきましたので、ぜひお早めにお申込みくださいね。

 

 

 

 
……ワークショップのお申込みの際、いつもたくさんのお悩みをお寄せいただいています。
 
この中で特に目立つのが、
 
「演技で感情が弱い」
「もっと感情を出せと言われる」
「自分は感情に乏しいのでは」
 
といった、感情に関すること。
 
 
実は。
こうした方の多くが、同じ「原因」を抱えている可能性があります。
 
と、いうわけで。
今回は、これら「感情」の表現について、解説してみたいと思います。
 
 
 
 

 演技とは、感情ではなく「行動」のこと

 

結論からお伝えすると。

こうしたお悩みのほとんどが、演技を「感情」中心で考えてしまっていることに起因しています。
 
 
これまでも、このブログでお伝えしてきている通り。
演技の主軸は「行動」です。
 
 
俳優(actor)、演技(acting)という言葉からも分かるとおり。
そこで表現すべきは「行動(action)」なんです。
 
また、ドラマ(drama)の語源は、ギリシャ語で「行動する(dran)」です。
 
 
演技というのは「行動」で表現する芸術なんですね。
ところが、演技で「感情表現」をしようとしてしまっている。
 
ここに、大きな誤解があるのです。
 
 
 
 

 必要なのは、その感情に対する具体的な「行動」


もちろん、演技において「感情」はメチャクチャ大切です。

キャラクターの感情を表現する、というのは間違いのないことですし、観客もそれを見ることを望んでいます。

 

しかし、感情を表現するためにも、やっぱり「行動」を使います。

「行動で表現」するのです。

 

 

さて、それでは。

 

ここから、3人の俳優さん(AさんBさんCさん)に登場していただき。

即興で、同じ状況での3つの演技のパターンを見せていただきながら、解説を進めたいと思います。

 

 

 

 

 

……主人公は、たった今、大好きな人にフラれてしまいました。

電話がかかってきて、もうこれ以上会えないと告げられたのです。

 

その時の主人公の感情はきっと、すっごく寂しかったり、切なかったり、胸が引き裂かれるような思いでしょう。

 

 

さて。

俳優のAさんは、家で一人、「うわぁ〜ん…」と泣いてその想いを表現しました。

 

 

 

 

二人目の俳優Bさんも、目に涙は浮かべていましたが。

その想いをグッとこらえ、大好きな人に最後の手紙を書き始めました。

あなたのおかげで、どれだけ楽しくて幸せだったかを綴った、感謝の手紙です。

 

 

 

 

三人目の俳優Cさんは、その大好きな人から誕生日プレゼントでもらった人形をクロゼットから出してきました。

それと、釘と金槌を持ち出し……。

その人形の心臓めがけて、まるで呪いの儀式のごとく「グサっ!」と釘を刺したのでした……。

 

 

 

 

……さぁ、これら3つの演技について、比較をしてみましょう。

 

まず、Aさん。

悲しい感情はしっかり見えていますね。

感情表現はバッチリだと思います。

 

それに対して、Bさん、Cさんは、感謝の手紙を書く呪いの人形の儀式をする、という具体的な「行動」を演じています。

 

 

いかがでしょう?

確かにAさんは、感情を出し切って演じてくれています。

 

しかし、実際にこの主人公の具体的な思いや性格、想いの深さを感じられるのは、BさんCさんの方ではないでしょうか?

しかもBさんの演技は、見ているこちらも切なくなるような共感を抱けますし。

Cさんは、思わずゾッとするような恐怖を感じることができます。

 

 

その点、Aさんはどうでしょう?

「この主人公はとっても悲しいんだろうな」ということは理解できますが。

見ている観客としては、いまひとつ共感できませんし。

ワンワン泣いている俳優に対して、なんならちょっと興醒めしてしまいませんか……?

 

これは、Aさんの演技に具体的な行動が乏しいのが原因。

Aさんの演技は「行動」を表現するアクティングというよりも、ただ自分の感情や状態(悲しい、切ないなど)を ”吐露” しているにすぎないのです。

こうした演技は「俳優が感情に溺れている」と捉えられる場合もあります。

 

 

アクティングとは、そのキャラクターが事件や感情を経験した時、それに対し「どう行動(対処)するか?」を表現するものです。

「その時、どんな感情になったのか?」は、そうした経験や行動の「結果」として湧き上がってくるものであり。

それらの感情もまた、「行動」で表現されるべきなのです。

 

 

その証拠に。

台本には、その「事件」「行動」は書かれていますが。

役が「どんな感情になったのか?」は、(基本的には)書かれていません。

 

 

もちろんこれは、感情を蔑ろにして良いという意味ではありません。

感情は、演技にとって最も大切なものの一つであり、観客がいちばん見たがっているところでもあります。

 

 

しかし問題は、その表現方法にあります。

「演技=行動」という方程式を知らないと、どうしても俳優の目は「感情表現」ばかりに向いてしまいます。

しかし、そうした方法では、自然な感情を手に入れることは非常に困難です。

 

そこに、講師や演出家から「感情をもっと出して!」と言われる。

そうすると、俳優は、ただ「力んで感情を絞り出す」ということをします。

 

 

……でも、考えてみてください。

感情を「力んで絞り出す」なんて、実際にはすごく不自然ではありませんか?


怒りや悲しみ、あるいは嬉しさといった感情は、内側から自然と湧き上がってくるものですよね。

なんなら、日常では、それを「なんとか抑えなきゃ…」と必死になる、ということの方が多いんじゃないでしょうか。

「もっと感情を出さなきゃ」なんて努力することなんて、日常ではほとんど経験しません。

 

 

こうして、人間として非常に不自然なことを演技の中でやろうとすると、キモチの悪さを感じるはずです。

嘘くさくて、空回りするような感覚です。

これは当然、見ていてもすっごく不自然でキモチ悪いですから、講師や演出家からのダメ出しはエスカレートしていきます。

 

こうして、どんどん演技がにハマっていってしまうのです……。

 

 具体的な行動を手に入れ、実行しよう

 

前述の「AさんBさんCさん」の例では、3名の俳優さんに ”即興” で演技をしていただいたので、筋書きそのものが異なっています。

しかし、これは筋書きが定められた「台本」を演じる上でも同じ演技理論になります。

 

安易に感情表現に流されず、そこから「役の行動」を具体的に導き出し、実行するのです。

 

 

この段階で、役の行動を具体的に掴めていないと、演技がどうしても抽象的でフワッと掴みどころのないものになります。

悲しそうな表情、怒ってるような仕草など、なんとなくの「雰囲気だけの演技」に陥るのが、ココのタイミングですね。

 

その場合、ふんわり「なんとなく」の演技ですから、役の感情や行動表現全体もふんわり「弱々しく」なってしまいます。

表現したい強さの感情レベルに見合った「行動」を具体的に実行できていないのです。

 

 

今回の記事で最初にご紹介した「感情が弱い」「感情が出せない」といったお悩みは、これが原因となっているケースがほとんどと言っても過言ではありません。

 

 

ここで講師や演出家からのダメ出しが出ると、俳優が「もっと感情を出そう!」といよいよ力み始めます。

すると俳優は、役のことよりも、「自分が感情を捻り出すこと」ばかりに目が向くようになってしまいます。

 

こうなると、本来俳優が向き合うべき「役」の状況や葛藤がどこかへ吹き飛んでしまって、ただただ「自分の感情を出すこと」に懸命になり、悩んだり、焦ってしまうということも少なくありません。

これでは、演技が本末転倒を極めてしまいますよね……。

 

 

 

 

 「自分は才能がない」という、さらなる勘違いに発展!?

 

演技でこうした状態を繰り返していると、

 

「そもそも自分には感情が乏しいんじゃないだろうか?」

「感情が弱いから、俳優に向いていないのではないか?」

 

と考え始めてしまう方もいます。

 

 

いえいえ、とんでもない。

 

今、そんなあなたが胸に抱いている「焦り」や「絶望感」は、いったいなんなのでしょう……?

それこそが、人間的な「感情」というものではありませんか?

 

 

「あなたは、今まさに、とっても豊かな感情に包まれている」

そのことに気づいておらず、頭を抱えて悩んでいる方って、実は結構多いんですよね。

 

 

そもそも。

感情が乏しければ、映画や舞台に感動したり、心に夢を抱いてワクワクすることもありませんから、演技の道を選んでもいないのではありませんか?

その道で挫折をして悩むことも、苦しむこともないでしょう。

 

あなたは、豊かで、力強く、大きな「感情」を授かっているのです。

 

 

 

 

それから。

あなたのその感情は、先ほどお伝えしていた「行動」の理論ですでに表現されていることにも気づいてください。

 

演技に悩む苦しさに、ただ「溺れる」のではなく。

僕に「相談する」という行動を起こしているわけです。

 

人の感情とは、そうやって、物質世界の中に「行動」という形で表現されていくのです。

 

 

同時に、周囲の人は。

その人の「行動」を受け取って、その人がどんな人で、今、何を感じ、考えているのかを察知するわけです。

 

こうやって、人と人とは、「行動」を介して関わり合っているのですね。

 

 

 

 

また。

人は「行動」することによって、いくつもの障害に出くわします。

 

障害に邪魔をされて、先に進めない思い。

障害とぶつかって、とても痛くて苦しい思い。

 

それらが、ネガティブな感情となって、心の中から自然と湧き上がってくる。

あるいは、その障害を乗り越えることで、喜びや安堵などのポジティブな感情を経験する。

 

感情も、「行動」することによって手に入るものなのです。

 

 

 

 

 まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

 

もちろん「泣く」ということにフォーカスして演じる場合もありますから、今回の ”Aさん” の演技が間違いということではありません。

 

 

ただし、「行動」の理論を知らずに、感情表現だけで演技をしようとすると、出口のない迷宮に足を踏み込んでしまう可能性が非常に高いと思います。

 

まず、感情を演じてみせる前に、演技とは「行動」の表現であることをしっかり知る必要があるのです。

 

 

同じ悩みを抱えて、グルグル、グルグル、同じ道を回り続けてしまう……。

演技のキホンを学んでいないということは、とっても怖いことなんです。

 

 

……ちなみに。

今回の内容と関連する記事を以前にアップしていますので、こちらも併せて読んでみてください👇

 

 

正しい入り口から演技の世界に入り、適切な方法で学んでいけば、必ず理解できます。

僕の演技ワークショップでは、今回お伝えしたような内容もわかりやすくお伝えしています。

 

「演技で感情が弱い」
「もっと感情を出せと言われる」
「自分は感情に乏しいのでは」

 

こうしたお悩みや疑問を持たれている方は、ぜひ一度、学びにいらしてくださいね!!

無理な感情解放の手法ではなく、スタニスラフスキー・システムに則った「行動」の理論で、こうしたお悩みを解決していきます。

 

現在、受講生募集中です!!

 

 

3ヶ月ワークショップ(4月〜6月期)

 

詳細・お申込はこちら👇

 

 

 

<オススメ記事>

右 役になりきる必要なんて、ない!?…演技における「リアリティー」の捉え方について。

右 「役になりきる」のは精神的に危険か? 実例から「演技」と「憑依」の境界線について考えてみよう。

右 俳優の仕事は「刑事ドラマ」で学べ!!…台本読解とリハーサルの大切な役割とは??

右 スタニスラフスキー・システムは、なぜ重要?…俳優育成の土台である理由を、歴史的背景から解説!!

右 世界標準となる「1つ」の土台と、そこから発展した素晴らしき演技メソッドたち。

 

 演技ワークショップ “EQ-LAB”

スマホ LINE公式アカウント

演技のお役立ち情報、ワークショップのお知らせを直接お届け!!
 YouTube

▼演技講座を配信中【演技向上チャンネル】

 

▼演技ワークショップ ”EQーLAB”(イークエスト・カンパニー) 制作によるデモリール

 

▼人気ミュージカル作品を徹底解説【ミュージカル探偵社】