今度の「台本読解塾 vol.4」は、4日間の開催。

内容に合わせて受講日を選んでいただくこともできます。

 

また、19〜24日の3日間はオンラインでの実施なので、後日アーカイブでのご視聴も可能です。

(※アーカイブでのご視聴は、期間限定となります。)

 

募集開始は、11月5日(土)  20時です!!

 

①基礎講義(オンライン)

11月19日(土)19:00〜21:00

 

②台本読解1(オンライン)

11月21日(月)19:00〜21:00

 

③台本読解2(オンライン)

11月24日(木)19:00〜21:00

 

④シーンワーク(都内スタジオ)

11月29日(火)10:30〜17:30

 

(※①〜③:当日ご参加できない方は、アーカイブでの視聴も可能です。)

 

 

 

さて。

 

演技というものは、本当に掴みどころのないもので。

だからこそ、「一体、何をどう学べばいいんだ?」という悩みを抱えてしまう俳優さんも多いです。

 

 

そこで、僕はこれまでいろんなものの「たとえ話」を使って、演技についてお話をしてきました。

音楽、ダンス、スポーツ……。

 

 

そんな中で、先日。

また新たに、「これだ!!」と思える "たとえ" を見つけました!!

 

 

 

 

演技の感覚って……

 

 

 

 

シューティング・ゲームに似てると思うんです。

 

 

 

 

 

 

 

特に、実際に演じている時の感覚は、まさにそれ。

 

シューティング・ゲームは、次から次に現れる敵を倒す、とっても単純明快なゲームですよね。

現れる無数の敵や、その敵から放たれた弾を避けながら、バシバシと破壊していく。

 

 

もはや「考えている」暇などなく。

ただただ、反射的に一瞬一瞬を切り抜け、勝ち進んでゆく。

 

そして気がつけば、無我夢中になっている……。

 

 

 

▲こんな感じに、画面をスクロールしながら進んでいくタイプのゲームが、個人的には一番近い感覚です。

 

 

 

「考えるな、感じろ。」

 

演技のキホンであるこの言葉も、実際にステージに立ってみると、なかなか実行できないものです。

どうしても「どう演じよう」と思案したり、「上手くできてるかな」と自意識に支配されてしまったりする。

 

 

でも、シューティング・ゲームをやっている時は、どうでしょう??

 

 

次々と襲いかかってくる敵また敵。

これは、演技に言い換えれば、相手役が発するセリフであり、演技であり、その場で起こる出来事です。

 

そこに向かって、シューティング・ゲームのように瞬時に反応してゆく。

それが、演技。

 

もはや、考えている暇などないのです。

 

 

 

▲演技って……この状態です。

 

 

 

演技とは。

刻一刻と過ぎてゆく時間の中で、次々と新しい情報に出会い、変化・展開していくものです。

 

ところが。

演技で悩んでいる方は、大抵、その「刻一刻の展開・変化」についていけていないんですね。

 

演技の中で、役がキャッチすべき情報に反応しきれていないというのは、シューティング・ゲームで言えば「敵を見逃がして」しまっている状態です。

 

 

「敵を逃してしまっている演技」は、見ていても非常に退屈です

 

10秒間に10機の敵を破壊するプレイと、10秒間に3機しか破壊していないゲーム。

それと同じように、1ページで10回の「変化・展開」がある演技と、3回しかそれがない演技とでは、密度も面白さも全然違います。

 

 

必要な情報を見逃している演技は、変化も展開も乏しいので。

客観的に見たら、とてつもなく平坦で、起伏がなく、空っぽな演技に見えています。

それは同時に、説得力に欠けた演技でもあります。

 

 

また。

本来なら、1ページに10個の情報に反応しなくてはならないのに、それを見逃して3個しかキャッチできていなかったら。

必要な数だけ敵を倒せていないのと同じなので、本来なら次のステージには進めないはずなのです。

 

ところが、一応、台本のセリフと段取りをこなしてさえいれば、物語は次の場へと進んでしまう。

 

すると。

そのドラマ展開にはどこか説得力が欠け、見ていてもなんだか煮え切らないものになる……。

 

 

▲なんかスカスカで、ドラマがないなぁ……。

その原因は、脚本ではなく、俳優が「敵を見逃している」からかもしれません。

 

 

 

「そんなこと、分かってるよ。

ちゃんと相手をキャッチしてるから、大丈夫。」

 

 

と言われるかもしれませんが……。

 

 

では、実際。

相手役から飛んでくる情報や出来事に対し、本当にシューティング・ゲームをやっている時くらい、集中力を発揮していますか??

 

ゲームをやっていて、「あ〜、このやろ!」「うわぁっ! あぶね!!」「チクショ、オラオラ!!」などと、思わず声が漏れてしまうくらいの、あの集中力と興奮状態の中で演技ができているでしょうか??

 

 

これまで、このブログでも。

幾度となく、相手を「見る・聞く」ことが演技の基礎であるとお伝えしてきました。

 

それは、相手役が放った敵機(セリフなどの情報)を「余すことなくすべて撃ち落とす(キャッチし、反応する)こと」が、集中力という意味でも、変化・展開という意味でも必要であり。

そのためにもまず、相手をしっかり見て、聞き、夢中になることが大切なのだということ。

 

 

そうやって、次から次へと「相手役をキャッチし、反応」していく。

その反応が途切れることなく繋がっていく一連の流れを「演技」と呼ぶのです。

 

 

 

今回の記事で、僕がお伝えしたいのは。

 

その「相手をキャッチする」ということの、速度感。

それは、敵が次々に押し寄せてくるシューティング・ゲームと同じくらい、めちゃくちゃスピーディーです。

 

同時に、それだけキャッチし反応する演技の数も多くなるはずなのです。

 

 

 

実際に「演じる」という作業は。

客観的に見ている印象よりも、ずっと忙しいものです。

 

 

映画を観ている観客側は、スクリーンに映し出される演技を、ゆったりと受け身で眺めることができます。

 

ところが、実際に演じている俳優側は。

次から次へと飛来する敵機を必死に避けながら撃ち落としているのと同じくらい、目まぐるしい。

 

とてもじゃないけれど、「受け身」なんて暇は全然なくて。

めちゃくちゃ積極的に、敵に対して反応、反応、また反応をしているのです。

 

 


▲相手役から、たくさんの情報を受け取り、反応の数を増やしていく。

その "速度感" と "数" が掴めてくると、とても説得力があり、ドラマチックで面白い演技ができるようになります!!

 

 

 

考えるな、感じろ。

そして、反応しろ。

 

演技は、シューティング・ゲームの如く、考えずに "プレイ" する。

そうして生まれた反応の連鎖が、役の人生を形成していく。

 

 

しかし。

それでも、どうしてもその速度に乗り遅れ、敵を見逃してしまう。

 

 

どんなに積極的に相手をキャッチし、反応しようとしても。

やっぱり、実際にやってみようとすると上手くいかない……。

 

 

 

どうしたら、その速度に乗り遅れずにいられるのだろう?

どうしたら、敵を見逃さずに、すべてキャッチし反応できるだろう?

 

 

それができるのは。

ゲームの中で、自分は「何をすべきか」が具体的に分かっていて。

なおかつ、敵にぶつかったり、弾に当たったりしたら死んでしまい、ゲームオーバーになるといったお約束もしっかり理解している。

 

そんな風に、ゲームのルールを「シンプル」に把握しているからです。

 

 

いくらシューティング・ゲームといえど。

ルールが複雑になればなるほど、アタマで考え始めてしまい、本能的な行動が鈍ります。

反射的に反応できなくなる。

行動は滞りがちになり、面白みがなくなっていく。

 

行動すべきことがシンプルかつ具体的であれば。

反射的に必要な情報に対して夢中にキャッチし、反応できるわけです。

 

 

 

 

前回記事では。

 

台本読解は、「風呂敷を広げる」のではなく「畳む」作業だとお伝えしました。

「台本=広がった風呂敷」を、シンプルな1つに畳んでいく。

 

 

台本読解が進み、風呂敷が畳まれていけば。

その台本に書かれた役も、どんどんシンプルになっていきます。

 

すると。

徐々に、単純なシューティング・ゲームに近づいて行くことができるので。

自ずと、行動は反射的で本能的、説得力があり、力強く素早いものへと変化していきます。

 

 

 

 

 

「演技をアタマで考えてしまう」

そんな悩みを抱えている俳優に対して、「じゃ、考えないようにしましょう」とアドバイスするのは、確かに間違いではないのですが。

 

実際、本当に考えなかったら、どうなるでしょう??

例えば、準備段階である台本読解すらもやらないで、演技に臨んだら??

 

それでは「ホントに何も考えてない、デタラメな演技」でしかなくなってしまいますし。

結局、やっぱりどういたらいいか分からなくて、きっとまた同じように考え始めてしまうでしょう。

 

 

演技で「考えない」ようにしたいなら。

きちんと、事前の準備段階で、役をシンプルに捉えられるように整理をしておかなくてはいけません。

 

相手役との "シューティング・ゲーム" に臨めるところまで、しっかり台本を読解して、風呂敷を畳んでおく必要があるのです。

 

 

 

 

適正に読解をすれば。

結果的に、「考えるな、感じろ」の演技に近づくことができます。

 

ところが、台本読解の方法が俳優の教育現場できちんと教えられていないのは。

台本読解が、「風呂敷を広げて複雑にする作業」だと勘違いされているからなのではないでしょうか。

 

 

いえいえ。

むしろ、台本読解によって「役をシンプル」に理解していくのです。

 

 

誤った読解は、演技を難しくしますが。

正しい読解法を学べば、演技はより楽しく、シンプルでラクなものになってゆきます。

 

 

 

 

……他ではなかなか学べない、台本読解術。

ぜひ、「台本読解塾 vol.4」を受講してみてくださいね。

 

開催は、以下の4日間となります。

①基礎講義(オンライン)

11月19日(土)19:00〜21:00

②台本読解1(オンライン)

11月21日(月)19:00〜21:00

③台本読解2(オンライン)

11月24日(木)19:00〜21:00

④シーンワーク 

11月29日(火)10:30〜17:30

 

①〜③は、Zoomによるオンライン開催。

④は都内スタジオです。

 

オンラインの開催については、アーカイブもご用意。

また、全日程参加できなくても、①だけや、②③のみの受講でもOKの内容を予定しています。

 

募集開始は、11月5日(土)  20時です。

 

 

 

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