いよいよCQを出してコールがあった場合の、当局が使っている応答側ラバー・スタンプ(ラバスタ)QSOです。
コールに対する応答の場合は、ショートQSO同様にあらかじめキーボード「↓」を押して、macro16~30の画面に切替えて置くようにしています。
マクロの構文は「送信マクロ活用 呼出ラバスタ(1)」と大きな違いはありません。
またQSOの最中に、いちいちキーボードで呼出側と応答側画面の切替を行っていると面倒なので、良く使うマクロでも、同じ構文を両方の画面に入れてあります。
QSOは、まず「macro17」に入れた「1x1 Call」から始めます。
caption:1x1 Call
macro:<HisCall> DE <MyCall>_
※実際には「_」アンダーバーは「スペース」に変えて記述。
これは呼出画面で使った構文と同じですが、頻繁に使うので画面切替を間違えないために、あえてボタンの位置を変えています。
次はラバスタの王道とも言える、冒頭の挨拶は「macro22」に入れた「TKS Call ⇒」です。
caption:TKS Call ⇒
macro:<Greeting> DR OM <HisName> TKS FER CALL UR RST <HisRST> <HisRST>⏎
※「⏎」はマクロ記述では、「Ctrl+Enter」に変えて記述。
今まで同様にタイトルに「⇒」を入れてあるのは、文末に次のマクロを続けることを意味しています。
この時点でHisName(F2)欄に何も入ってなければ
GM DR OM TKS FER CALL UR RST 5NN 5NN
2nd以上などで相手局のハンドルをHisName(F2)欄に入れておけば
GM DR OM xxxx TKS FER CALL UR RST 5NN 5NN
・・・となります。
通常のラバスタでは「TKS Call ⇒」に続けて、「macro23」に入れた「My Name ⇒」でオペレータネームを入れる。
caption:My Name ⇒
macro:MI NAMEIS <MyName> <MyName>⏎
更にDX向けなら「macro24」に入れた「HR QTH ⇒」を使う。
caption:HR QTH ⇒
macro:HR QTH IS <MyQTH> <MyQTH>⏎
国内向けには「HR QTH ⇒」の代わりに「macro25」に入れた「JCC ⇒」ボタンを押す。
caption:JCC ⇒
macro:JCC <Others>⏎
「My Name ⇒」、「HR QTH ⇒」、「JCC ⇒」のマクロ構文は何れも呼出側とまったく同様です。
これをつなぐ「macro28」の「KN」、「macro29」の「BK」、「macro30」の「BT」を使分けると立派なQSOとして成立します。
caption:KN
macro:[_
caption:BK
macro:]_
caption:BT
macro:=_
※実際には「_」アンダーバーは「スペース」に変えて記述。
この記号だけなら手打ちにしても良いのですが、マクロ送信中に手打ちキーイングを入れるとダブってしまうので、各構文を終了を待って、タイミング良く手打ちを入れる必要があります。
実際には連続してボタンを先に押す場合は、単純な符号もボタンの中に入れておく方が便利だと思います。
それでは一連の流れをDX-QSOから見てみます。
あらかじめ最低限、HisCall(F1)欄とHisRST(F4)欄は確定しておく必要があります。
ボタンを「1x1 Call」「TKS Call ⇒」「BT」「My Name ⇒」「BT」「HR QTH ⇒」「1x1 Call」「KN」の順に押していくと次の符号が出力されます。
xx1xx DE JH1LMD
GM DR OM TKS FER CALL UR RST 5NN 5NN
BT MI NAME IS KAI KAI
BT HR QTH IS TOKYO TOKYO
xx1xx DE JH1LMD KN
また国内向けであれば、「1x1 Call」「TKS Call ⇒」「BT」「My Name ⇒」「BT」「JCC ⇒」「1x1 Call」「KN」が一般的です。
xx1xx DE JH1LMD
GM DR OM TKS FER CALL UR RST 5NN 5NN
BT MI NAME IS KAI KAI
BT JCC 100111 ATTAAA
xx1xx DE JH1LMD KN
こうした応答以外にも、様々なパターンがあると思いますが、「UR NAME AGN ?」と来たら、「BK」「My Name ⇒」「BK」。
BK MI NAME IS KAI KAI BK
DX局から「PSE UR JCC ?」などと聞かれることもあるので、「BK」「JCC ⇒」「BK」ですね。
BK JCC 100111 ATTAAA BK
そしてファイナルは、「macro27」に入れた「Full Final」です。
caption:Full Final
macro:DR <HisName> SAN TKS FER NICE QSO FM <HisQTH> = HPE CU AGN ES FB DX BEST 73 GL + <HisCall> DE <MyCall> TU ^ E E
構文中の「+」は符号「AR」になります。
HisCall(F1)欄、HisName(F2)欄、HisQTH(F3)欄が埋まっていれば、「1x1 Call」「Full Final」を押すだけで
xx1xx DE JH1LMD
DR xxxx SAN TKS FER NICE QSO FM xxxxxxxx
BT HPE CU AGN ES FB DX BEST 73 GL AR
xx1xx DE JH1LMD TU 73 ^ E E
以上、クドクドと当局が使っているDSCWの送信マクロを紹介しましたが、当局自身何度となくマクロを書き直しています。
また異なるリグごと、移動運用などに合わせて設定ファイルを作っているので、初期設定→オプション設定でコールやQTHなども変えて、更に送信マクロの内容も変えています。
そもそも送信文を組み立てる場合、汎用性がなければマクロにする意味がない訳ですね。
限られたボタン数の範囲で、マクロを考えるのも如何でしょうか?
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