少し空いてしまったが、DSCWのオートコールでCQを出してから、呼ばれたときのマクロ設定です。当局が現在使っているマクロですから、ご利用いただくときは、NAME、JCC/JCG、RIGなどは自局に置き換えて使ってください。
 
前にも申し上げたが、このマクロ用ボタンは、初期状態では、下のように「macro1」から始まるボタンが15個並んでます。
 
マウスのカーソルをボタンのあたりに持って行って、キーボードの「↓」を押すと、次のように「macro16」から「macro30」に変わります。
 
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マクロボタン macro16~macro30
 
今回の「呼ばれる側」のマクロは、キーボードの「↓」でmacro16~にして書き込みます。
 

 
まずCQを出す前に「QRL?」ですが、ボタンの数が限られているので、これぐらいキーで手打ちするか?、キーがないときは「送信のテキストエリア」にキーボードで打ち込んでください。
 
さて、「Auto Call」のボタンを押してCQを繰返しますが、呼ばれた場合の応答を、順次マクロボタンに設定します。
 

 
相手のコールが完全に取りきれなかったり、パイルになって一部しか確認できなかった場合は、「CALL AGAIN」で対応します。
 
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前回同様、文の最後は「Ctrl」+「Enter」キーで改行しておきます。
SRI <HisCall> ? ? AGN ]
 
簡単に「QRZ?」でも良いかもしれませんが、QRZにすると不特定多数に再度呼ばれる可能性が高いので、使いませんでした。DSCWの「HisCall」欄に取れた一部のコールだけでも入れておけば、相手局を絞ることができます。
例 SRI DL2A ? ? AGN ] のように送信画面に出力されます。
 

 
チキンとした相手とQSOする場合は、両方のコールを通信文の前後に入れます。
 
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相手局と自局のコールをシッカリ打つ場合は、呼ぶ時と同じように「Call 1x1」を使います。
<HisCall> DE <MyCall>
 
CQでコールをさんざん聞いているはずだが、呼んでくる側が、自局のコールをミスコピーしている場合が、意外に有ります。当局もたまにやっちゃいます。
 
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自局のコールを伝えるために「Call DE」のボタンを作りました。数度、繰り返すと、相手局も気が付くと思います。最後に「BK」で返します。
DE <MyCall>
 
短時間で、多くの局とQSOする場合は、一般的に一々自局のコールを打ったり、NAME、QTHを打つことは少ないです。
 
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この「Back Shot」ボタンは、次々にQSOをこなすときに使いますので、使い方に気を付けないと、ヒンシュクものになります。冒頭のENは、Rにウェイトがかかったように聞こえます。
EN <HisCall> TU <Greeting> UR <HisRST> ] 
 
上の超ショートQSOでは、ファイナルも短くしますね。
 
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用件のみという、単純なファイナルには「Final Shot」ボタンを使うようにしています。
CFM 73 GL TU E E
 

 
次に本格的なラバスタQSOへの対応です。海外とのQSOの場合はNAME(OP)だけの交換が多いようです。
 
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少し落ち着いたQSOでは、相手局のコールが完全に取れたときに「Back Name」で応答します。<MyName>は設定フォームで入れた「My Name」が使われます。
<Greeting> DR OM <HisName> TKS FER CALL UR RST <HisRST> = MI NAME IS <MyName> <MyName> <MyName>
 
QTHを送る場合は、上の「Back Name」ボタンに続いてQTHを通信文に加えます。まずは一般的なローマ字表記の住所です。
 
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「QTH」ボタンについては、「呼ぶ側の設定」(ボタン1~15)と同じですが、QSO通にボタンのレイアウトを変更すると、間違うもとですから、同じ内容のマクロを同じ位置に記述しました。<MyQTH>は、設定フォームの「My QTH」です。
HR QTH IS <MyQTH> <MyQTH> <MyQTH>
 
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JCC/Gコードで送る場合の「QTH JCC」ボタンも「呼ぶ側の設定」(ボタン1~15)と同じです。当局は区部ですのでコードが長くなるので、省略してあります。
HR QTH IS JCC 1oo111 1oo111 AooAAA
 
「DR xxx SAN」などと打ってこられても、相手ネームを取り損なうと「DR OM」だけしか出ません。またQSOを確かなものにするためにも相手のNAMEは確実にしておきたいです。
 
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相手の名前を取り損なったら、「Name Again」ボタンを使います。
SRI UR NAME? NAME? AGN ]
 
海外交信ではQSLカード交換に関する通信はあまり行われないし、WX、RIGなどは、2ndQSO以降のQSOが多いので、「呼ぶ側」と「呼ばれる側」に振り分けてボタンを配置してあります。
QSLカードについては、「呼ぶ側の設定」(ボタン1~15)を参照してください。
 

 
相手からWXを送られたときに、相手のWXを繰返す局もいますが、マクロでは対応が難しいので、サラッと送ることにします。
 
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WXは、あらかじめ「WX」欄の天気模様を選択し、気温を入力しておかないと、このマクロは使えません。
= HR WX IS <WX> <WX> ES TEMP IS <Temp> <Temp>
 

 
WX同様、RIG、ANTなどの紹介があった場合の対応です。
 
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RIGはTRXの型式を入れる場合と、単に「AM RNG KW」とシンプルな紹介もありますが、一般的な紹介を網羅しておきました。無論、それぞれお使いのリグやアンテナを書き込んでおきます。
= MI RIG IS IC72oo IC72oo RNG 50WTS 50WTS ES ANT IS VDP VDP ABT 11MTS 11MTS ABE GND
 
丁寧な最後はファイナルです。
 
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さてファイナルですが、最後に相手のQTHを入れるの耳にしますので、入れてみましたが、無くても普通だと思います。
DR OM <HisName> TKS FER NICE QSO FM <HisQTH> SO HPE CU AGN ES FB DX BEST 73 GL ES GB + <HisCall> DE <MyCall> TU ^ E E

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呼ばれる側のマクロの最後には、文章に付け加える記号を入れてあります。_は文字がつながらないように入れてありますので、マクロでは半角のスペースに置き換えてください。
BK ⇒ _]_
AR ⇒ _+_
KN ⇒ _[_
 

 
マクロの中身を公開しましたが、あくまで当局が使っているもので、皆さんが使う時は、自分で使いやすいようにしてください。
 
当局は約80字/分を超える相手で、ラバスタで大丈夫だ・・・と思う時に、この自動送信マクロを使うように心がけています。ほとんどCWのトレーニングにはなりませんので・・・。
 
最近では、ちょっとだけですが、マクロを呼び出した後、送信開始までに、送信文を編集する「TX Edit」も使ったりしています。
 
即応性が要求されるので、使い始めの時はボタンを押す順序などが重要です。次回は、そのことに触れたいと思っています。
 
 
 
フォロー4649
 



DSCWのマクロ 連載リスト
  DSCWのマクロ設定 あらまし    DSCWのマクロ設定 使う文字列
  DSCWのマクロ設定 Auto Callの設定    DSCWのマクロ設定 呼ぶ側の設定
DSCWのマクロ設定 呼ばれる側の設定    DSCWのマクロ運用 QSO準備
  DSCWのマクロ運用 スピード設定    DSCWのマクロ運用 DXpedition
  DSCWのマクロ運用 Oversea QSO    進歩するDSCWとサウンドの取込み
  送信マクロ活用 呼出ショート    送信マクロ活用 呼出ラバスタ(1)
  送信マクロ活用 呼出ラバスタ(2)    送信マクロ活用 応答ショート
  送信マクロ活用 応答ラバスタ