前回は、呼出側(CQを出している局を呼ぶ側)の基本的なラバー・スタンプで当局が使っているDSCWマクロを紹介しました。
 
今回はW局などに多いですが、同じ呼出側で相手局からRIGやWXを送られてきた場合のマクロです。
 
当局では、呼出側のmacro1~15ボタンを使い切ってしまっているので、応答側(呼ばれる側)のmacro16~30ボタンにプラスアルファーのマクロを入れてある。
 
以前に説明しましたが、macro16~30への切替は、マクロボタン画面にマウスポインタを持って行って、キーボードの「↓」を押せばボタン表示が変わります。
 
逆にmacro1~15ボタンに戻す場合は、キーボードの「↑」です。
 

 
まずRIGですが、当局は「macro20」に「Rig FT ⇒」と入れてあります。キャプション中の「FT」は複数のリグを識別するためです。
 
Rig FT
 
caption:Rig FT ⇒
macro:MI RIG IS FT991 FT991 RNG 100W 100W
ES ANT IS VDP 730V1 DIPOLE UP TO 13MH 13MH⏎
 
※「」はマクロ記述では、「Ctrl+Enter」に変えて記述。
紹介内容は人夫々でしょうが、当局はメーカー型番とRNG(RUNNING)で出力を入れてある。
HFアンテナはクリエートの730V-1を使っている。アンテナ紹介で「VDP」だけでは判りにくいので、多少クドイが「ANT IS VDP 730V1 DIPOLE」と入れてある。
 
リグ紹介を送信文中に入れる場合は、「BT」でつなげばスムーズなQSOになりますね。
 

 
WX-set
リグの紹介に比べて、極めてオートマチックなのはWXです。
 
以前にも述べたがWXのマクロでは、右画像のように、天気と気温を入力しておきます。
 
WX欄ではプルダウンメニューから選択するか、SUNNY、CLEAR、STORMYなどの半角文字をWX欄に直接手入力も可能です。
 
気温は半角数字をキーボードで入力するが、華氏表記にする場合だけ、チェックボックスをチェックしておきます。摂氏(℃)の場合は、チェックは不要です。
 
当局はQSO開始前にWX設定をしておいて、「macro19」に「WX ⇒」と入れてあります。
 
WX
 
caption:WX ⇒
macro:HR WX IS <WX> <WX> ES TEMP IS <Temp> <Temp>⏎
 
気象衛星やインターネットが発達するまでは、無線交信で気象情報は貴重な情報の一つだったのだろうが、今や形骸化しているような気さえする。
 
まして同じ地域内でWXを送られても、戸惑ってしまいます。
 
何れにしても、相手局からWXを送られて来たら返すのが礼儀だろうから、「WX ⇒」を送るようにしています。「1x1 Call」「Rig FT ⇒」「BT」「WX ⇒」「BT」「Full Final ⇒」と押せば、以下のようになります。
 
xx1xx DE JH1LMD MI RIG IS FT991 FT991 RNG 100W 100W
ES ANT IS VDP 730V1 DIPOLE UP TO 13MH 13MH
BT HR WX IS FINE FINE ES TEMP IS 26C 26C
BT DR xxxx SAN TKS FER NICE QSO FM xxxxxxxx
BT HPE CU AGN ES FB DX BEST 73 GL AR
xx1xx DE JH1LMD TU 73 ^ E E
 
このQSOのポイントはDSCWマクロを出来るだけ使って、相手局の送信内容に添っている点だと思っています。
 

 
当局の知る限り、自動でここまで細かい内容で打てるのは、DSCW以外に知りません。
 
このソフトウェアを無償で提供頂いているJA3CLM局に改めて感謝申し上げます。
 
ラバスタながら、淀みなくこのCW符号を受信したら、相手局はCW上級者と勘違いすることは間違いないでしょう。
 
当局の普段の手打ちCWを聴かれると、バレてしまいますが・・・。
Hi Hi
 
 
 
フォロー4649
 



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