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中学生時代の記事はこちら。
※自分の記憶に基づいて書いているため、
事実と違っている可能性があります。
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同じクラスに、
自分に好意を抱いている男の子がいることは、
私も感じとってはいましたが、
果たしてそれが本当に、
周りの女の子達が言うような、
男女間の恋愛感情から派生しているものなのか、
それが恋愛感情ならばなぜ、
ASD(自閉症スペクトラム)で、
自分の本当の心を押し殺して、
普通を真似て生きてきた私が、
その男の子が好意を抱く相手なのか、
理解することが出来ませんでした。
だって私は本当に、
皆んなに好いてもらうために、
道化を演じている自分のことが、
嫌いでしょうがなかったのです。
でも、例え偽りの私でも。
その男の子が私のことを好きなのかもしれないと考えることは、
愛着障害で愛情に飢えていた私にとって、
想像だけで本当に胸が高鳴るくらい、
あり得ないほど嬉しいことでした。
そして、これはASDの性分なのでしょうか?
同じ女子グループの人達からは驚かれたのですが。
私はこの想像が本当なのか、
本人に確かめずにはいられなくなったのです。
それはきっと、
自分が相手の男の子を本当に好きでは無かったから、
出来た行動でした。
本当に相手の男の子が好きだったなら、
自分に自信が無い私は、
相手に好かれていなかったらと思うと怖くて、
相手の気持ちを確かめることなど、
出来なかったでしょう。
私はその男の子と2人で会話することがある度に、
好きな人を教えて欲しいと言うようになりました。
そして、何度目かに聞いた時に。
「あなた」
と、ボソッとその男の子は口にしました。
私は、相手のその言葉を聞くまで、
ただ自分が本当に、
女子としてその男の子に好かれているのか、
真実が知りたいという欲求だけで、
その男の子に質問をしていたために、
自分が相手の返答に対して、
何の答えも用意していなかったことに、
気付いていませんでした。
だから私は、
相手のその言葉に対して、
ただ固まってしまったのです。
その男の子は、
そんな私の態度を見て、
何も言わずに離れていってしまいました。
私はそんな自分の対応を、
とても、後悔しました。
生まれてきてから初めて、
自分を好きになってくれた男の子。
家族からさえ愛されなかった私を、
同級生にからかわれても、
一番に大切にしてくれた男の子。
私にはやっぱり、
男女間の恋愛感情は理解出来なかったけれど。
自分でさえ嫌いな自分を、
好きになってくれたご恩を返さなければいけないと。
愛着障害を抱えていた私は、
妙な義務感に囚われてしまったのでした。
マルトリートメントと私53.愛情の恩返しに続きます。