マルトリートメントと私52.間違えた対応 | ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

25年以上1つの会社に健常者として勤務し、係長として人の上に立つようになった私が、
どのようにASD(自閉症スペクトラム)の特性と折り合いをつけて生活しているか、
その方法をお伝えしていきたいと思います。

私がなぜ、自分の生育歴を振り返るようになったのかは、

マルトリートメントと私1.私の1番古い記憶

をご覧ください。

 
幼少期のまでの記事はこちら。
小学生までの記事はこちら。
中学生時代の記事はこちら。

同じクラスに、
私も感じとってはいましたが、
果たしてそれが本当に、
周りの女の子達が言うような、
男女間の恋愛感情から派生しているものなのか、
それが恋愛感情ならばなぜ、
ASD(自閉症スペクトラム)で、
自分の本当の心を押し殺して、
普通を真似て生きてきた私が、
その男の子が好意を抱く相手なのか、
理解することが出来ませんでした。

だって私は本当に、
皆んなに好いてもらうために、
道化を演じている自分のことが、
嫌いでしょうがなかったのです。

でも、例え偽りの私でも。

その男の子が私のことを好きなのかもしれないと考えることは、
愛着障害で愛情に飢えていた私にとって、
想像だけで本当に胸が高鳴るくらい、
あり得ないほど嬉しいことでした。

そして、これはASDの性分なのでしょうか?

同じ女子グループの人達からは驚かれたのですが。

私はこの想像が本当なのか、
本人に確かめずにはいられなくなったのです。

それはきっと、
自分が相手の男の子を本当に好きでは無かったから、
出来た行動でした。

本当に相手の男の子が好きだったなら、
自分に自信が無い私は、
相手に好かれていなかったらと思うと怖くて、
相手の気持ちを確かめることなど、
出来なかったでしょう。

私はその男の子と2人で会話することがある度に、
好きな人を教えて欲しいと言うようになりました。

そして、何度目かに聞いた時に。

「あなた」

と、ボソッとその男の子は口にしました。

私は、相手のその言葉を聞くまで、
ただ自分が本当に、
女子としてその男の子に好かれているのか、
真実が知りたいという欲求だけで、
その男の子に質問をしていたために、
自分が相手の返答に対して、
何の答えも用意していなかったことに、
気付いていませんでした。

だから私は、
相手のその言葉に対して、
ただ固まってしまったのです。

その男の子は、
そんな私の態度を見て、
何も言わずに離れていってしまいました。

私はそんな自分の対応を、
とても、後悔しました。

生まれてきてから初めて、
自分を好きになってくれた男の子。

家族からさえ愛されなかった私を、
同級生にからかわれても、
一番に大切にしてくれた男の子。

私にはやっぱり、

自分でさえ嫌いな自分を、
好きになってくれたご恩を返さなければいけないと。

愛着障害を抱えていた私は、
妙な義務感に囚われてしまったのでした。