「鍵 」(1959年)拝見10枚+1枚 | 時は止まる君は美しい

時は止まる君は美しい

巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

テーマ:

 

母子の眉毛がすごい

 

谷崎潤一郎翁原作市川崑監督作品、「鍵」拝見。

原作の「日記」をほぼ排除しての映画化。

公開当時、花の18禁。

 

 

中村鴈治郎様京マチ子様仲代達也様叶順子様北林谷栄様他

あの禁断の文学作品の完全映画化、ってポジションだったようですが、

相当、映画化に当たって大胆にアレンジが加えてあるような。

だいたい「鍵」の意味が違うし。

原作で妙に印象的だった、鶏すき焼きが出て来なくて残念。

 

 

 

 

 

「けものみち」然り、「ザ・商社」然り、当作然り、エロ爺は、実力派が演じないと、

全然迫力でない気がいたします。しかし、演じる国宝級役者さん、大変だろうなあ。

全員のメイクも、独自で、白塗りデイートリッヒ眉に、能面アイライン京マチ子様

これまた特殊なげじげじ眉?の叶順子様青白い顔冷めた青年医師の仲代達也様

皆さま、目のお芝居が薄気味悪く、素晴らしかった。

 
 
 

 

心の歪みを現すような、中村鴈治郎様の軽く脚が不自由な歩き方。

台所に入ってきたにゃんこを、可愛がろうとして、にゃんこの脚が不自由なのを見て、

思い切り庭に放り出す京マチ子様。そんな日常を見続けるお手伝いの北林谷栄様。

いやはや、なかなかに迫力?ある一作でありました。

 

 

 

そして、作中、繰り返し現れる甍の波・・・今にも、石坂浩二様金田一耕助姿で、

駆けて来られそうな、市川崑監督の「瓦」でありました。

+1枚は18禁?で。 

 

 

そりゃ、血圧も上がりますわな。