言わずと知れた有名作品
ベルナルド・ベルトルッチ監督作品、イタリア・フランス・西ドイツ
ヴィットリオ・ストラーロ撮影
ジャン=ルイ・トランティニャン様、ステファニア・サンドレッリ様、
エンツォ・タラシオ様、ドミニク・サンダ様他
原作アルベルト・モラヴィアの小説『孤独な青年(イタリア語版)』
(原題: Il conformista, 「体制順応者」の意)
1930年代後半のローマ。機能不全に陥った中流家庭で育ち、
少年期に異常な出来事を体験した青年マルチェロは、「正常」な人生を送ること、
すなわちファシズムへの同化を希求するようになっていた。
彼は秘密警察の一員とし現在パリで亡命生活を送っている
クアドリ教授の動向を探る役割を自ら、買って出る。
クアドリはマルチェロの大学時代の恩師で、
反ファシズム運動の精神的支柱の一人でもあった。
マルチェロは結婚したばかりの娘ジュリアを伴い、パリへと赴くが……。
(中略)
脆弱さと邪悪さを同時に表現するジャン=ルイ・トランティニャンの繊細な演技。
正反対の女性像を体現したステファニア・サンドレッリとドミニク・サンダの蠱惑的存在。
そして、憂いと優しさに満ちたジョルジュ・ドルリューの音楽。
映画ならではの陶酔と恍惚を観客に約束する、力強く美しい瞬間に満ち満ちた至高の傑作。
(Amazonより引用)
これはスクリーン画面で拝見したい映画。
左右対称・アップ・光と影。
ヴィットリオ・ストラーロ撮影の、
これでもか!という映像美のラストに至るまでのドミノ倒し。
後年の『足すと。エンペラー』を思わせるような、
激動する時代の中にある、人間の儚い運命。
ジャン=ルイ・トランティニャン様演ずる主人公の、
どこか曖昧な、茫洋とした存在感。でも、だからこその怖さが。
「この男って・・・」というような感覚は、次に拝見する映画にも続きました。
今月はどうも、困った男に当たる月???
そして、ドミニク・サンダ様とステファニア・サンドレッリ様のダンス。
あれですわ。そこにくぎ付けになる場面。
そして、一人一人がどんな人生を歩もうが、
時代はそれをも飲み込んで、車輪を回し続ける・・・
残酷で美しい映画でした。
モラヴィア先生の原作、若い頃拝読した気がするんですよね。
でも100%覚えてない。どうかと思いますわ。