一歩一歩 前に前に(小学生バレーボールチーム 矢口タートルズVC)

一歩一歩 前に前に(小学生バレーボールチーム 矢口タートルズVC)

このブログは小学生バレーボールチーム「矢口タートルズVC」の情報と、小学校教育に関する情報を発信しています。

11月23日(日)、同じ地域で活動している東蒲VCさんのお招きで、「金子杯(ゴールデンチャイルドカップ)バレーボール大会」に参加させていただきました。

この大会は、東蒲VCの代表様が指導者人生を始めて今年の11月でちょうど10周年になるとのことで、タイミングよくバレーボールコート2面はれる体育館を確保できたため、10周年を記念する大会形式で交流試合をしたいとの思いから、開催された交流会でした。

 

参加した当日まで、この10周年のことは教えられていませんでした。体育館に到着して「金子杯」と示されたホワイトボードを見て、そういうことだったのか、私たちの矢口タートルズにお声かけいただいてありがとうございますという気持ちになりました。

 

「金子杯=ゴールデンチャイルドカップ」というネーミングがすてきですね。どのチームの子どもたちも応援する、金子さんのお人柄があらわれていると感じました。

 

金子さんは、介護のお仕事をされています。実は今年に入ったころ、私の母親の認知状況が急に悪化し、どう考えても介護に関する支援を受けないと、私は仕事もバレーボール指導も続けるのは無理だと思う時期がありました。そこに丁寧に相談に乗ってくださったのが金子さんでした。適切な相談相手を教えてくださったり、母親が住んでいる区の介護状況を教えてくださったりと、知識の不足していた私の不安を大きく解消してくださいました。残念ながら、こうした介護体制を組んでいる最中に、私の母親は亡くなってしまいましたが、金子さんをはじめ、東蒲VCスタッフの方々の真心あふれる支援は、私には忘れられないことになりました。本当にありがとうございました。矢口タートルズの皆さん、金子さんはそのような心温かき監督さんです。私が校長という激務の中でも小学生バレーボール指導者を続けている理由のひとつとして、教育界の人ではない金子さんのような素晴らしい方と出会えることがあります。

 

 

大会は6年生中心チームの試合と、新チームの試合に分けて行われました。

矢口タートルズの6年生中心チームは男子エースのお休みに加えて、1年生までフル出場させる状況だったため、勝敗関係なく、これまで切磋琢磨してきた他チームとの試合を楽しんでくれたらOKと思っていました。ベンチをお任せした保護者の皆さん、ご指導ありがとうございました。

 

新チームの試合は私が指導担当しました。

5チームのリーグ戦。正直、矢口タートルズは、入部2日目の5年生をなんとレフトエースポジションにして、さらにブロックまで参加させるという普通ではありえない起用をしていたため、私としては全敗するだろうと思っていました。ところが、この入ったばかりの5年生のバレーボールセンスがとても高く、経験者並みにプレーしてくれたので、練習試合を含めて、予想以上の3勝2敗と勝ち越してくれました。

インフルエンザ流行や負傷者があり、新チームのレギュラーとして練習していたメンバーでは、セッター、レフトアタッカー、レシーバーという3人のレギュラーメンバーを欠くチーム状況でしたが、この新入部5年生に限らず、代わりに入った子供たち全員が大活躍してくれて、どうやら新チームはメンバー層のとても厚いチームになりそうです。

保護者の皆様にお伝えしておきたことは、現状、新チームの子供たちの経験値が極めて浅いのですが、それでもなんとかバレーボールの試合をしていることじたい、ものすごいことなのです。こうした子供たちの頑張る姿を、勝敗関係なく、ぜひとも応援してあげてください。

 

5年生以下の新チーム、子供たちの実力差は小さいです。だれもがレギュラーをねらえるチームです。体育館練習だけでなく、毎日の自分だけの練習を頑張った子が、レギュラーとして試合に出るメンバーになっていくことでしょう。

 

1月。教育大会(新人戦)が始まります。子供たちが、人生の記憶に残るような、チームスポーツとしての何らかの素晴らしい経験をしてくれるよう、祈る思いです。

矢口タートルズの子どもたちより寄せ書きをいただきました。

ここに記録しておきたいと思いました。

 

いつもご指導ありがとうございます。1年生からここまで成長できました。大会も残り少なくなりましたが、セッターとしてがんばります。中学でも強いチームになるようなプレーをしていきたいです。(T.A)

 

3年生からの3年間、バレーボールを指導していただきありがとうございます。校長先生の指導により、一度も成し遂げたことのない21-0という完封勝利ができました。これからも色々なことを教えてください。いつもありがとうございます。(T.K)

 

3年生の頃から指導していただき、ありがとうございます。残念ながら都大会に出ることはできなかったけど、昨年は夏季大会優勝、今年は42-0という勝利をおさめたり、貴重な経験をさせていただきました。この貴重な経験を記憶に残していきたいと思います!これからも、いろいろ教えてください。(T.H)

 

先生のご指導のおかげでスパイクやレシーブが少しずつできるようになり、交流試合では試合に勝つことができてうれしかったです。これからもよろしくお願いいたします。(Y.K)

 

校長先生、いつもありがとうございます!まだまだうまくできないことが多いけれど、バレーぼおーるが大好きです。できるだけ休まず練習して、もっとうまくなれるようにがんばります。これからもよろしくお願いします。(N.S)

 

校長先生、いつもバレーボールの指導をしてくれてありがとうございます!まだまだできないことがたくさんありますが、もっともっと練習してバレーボールを上手にできるようになりたいと思います。これからもよろしくお願いします。(U.K)

 

校長先生、いつもバレーボールを教えてくれてありがとうございます。まだクラブに入ったばっかりだけど、校長先生から沢山のことを教わって嬉しいです!今はまだ上手にできないから、こっと練習して6年生を超えるぐらい上手くなりたいです!これからもよろしくお願いします。(S.R)

 

ぼくとバレーボールと出会えるチャンスを与えてくださってありがとうございます。バレーで大切な仲間ができました。なんでも拾って、なんでも打てる選手になりたいです。お身体には気をつけて、これからもよろしくお願いします。(K.Y)

 

私が入ったばかりの1年生のころから優しく教えていただき、ありがとうございます。今こうして試合に出られるのも校長先生のおかげです。4年間教えていただきありがとうございます。これからもいろいろなことを教えてください。(S.H)

 

校長先生、いつもバレーボールを教えてくれてありがとうございます。バレーボールが楽しくて、中休みも友達とバレーボールで遊んでいます。まだスパイクが下手ですが、これからも教えてください。(S.Y)

 

 

いつもご指導ありがとうございます。僕は先生のおかげでここまで上手になりました。僕はアタッカーになりたいです。ビシバシ教えてください。1月にある新チームの試合がんばります。(T.H)

 

校長先生、いつもバレーボールを教えてくれてありがとうございます。まだ出来ない事も多いけど、バレーボールは楽しいです。大会にもたくさん出られてうれしいです。アンダー8の試合が一番楽しかったです。練習訓を忘れないで、絶対に諦めない心で、矢口タートルズ全員で都大会に行きたいです。(T.Y)

 

いつも指導してくれてありがとうございます公式戦にも出ることができました。試合は色々考えて動くので難しいです、校長先生にもらったボールでたくさん練習頑張ります。ぼくは一人アンダー100回達成して、早くみんなに追いつきたいです。これからも強くなれるように、たくさん教えてください。(K.E)

 

先生、いつもバレーボールを教えてくれてありがとうございます。とっても楽しいです。もっと練習をして試合で活躍できるように頑張ります!これからもよろしくお願いします!(U.Y)

 

いつもバレーボールを教えてくれてありがとうございます!バレー楽しいです!いっぱいほめてくれたらとっても嬉しいです!図書カード嬉しかったです!(N.H)

 

先週の土曜日、5年生女子の体験入部の子が練習参加しました。

今日まで記事にしなかったのは、本当に入部するかどうか分からなかったからです。

今日、正式に入部の意思確認ができましたので、入部体験の様子を書きたいと思いました。

 

バレーボールというスポーツは、技術的にはとても難しいスポーツです。ボールを落としてはいけない。ワンタッチしかボールをさわれない、ボールを持ってはいけない、飛んだり跳ねたり、床に転がったりするなど、実は他競技にはない特性をもった特殊なスポーツです。小学生がプレーするには少し難しいけれど、落とさずにボールをつなぐという意味では、指導者として1回1回の練習で、子供たちの心を豊かに耕すことがしやすい競技でもあります。

 

11月15日(土)の練習に来て、その後入部してくれた5年生女子は、同じ小学校の矢口タートルズ部員のお友達と、休み時間や帰宅後の公園で練習していたため、すでにアンダーハンドパスの基本を身に付けていた。さらにここからは天性の素質を見せられました。矢口タートルズの6年生と同じチームに入れて、6年生の技術・戦術でこの子にスパイクを打たせてくれたのですが、6年生の指導が良かったこともあり、この子は私から見ても、指導者経験上初めてと言えるくらい、スパイク直前の「ポジション取り」にセンスを見せました。矢口タートルズの練習に初めて参加した子が、どうしてこんなにセッターとのコンビネーションができるのだろうと感動するくらいでした。

 

あと1年間で、どのくらい成長してくれるのでしょう?

すごく楽しみです。

 

今の5年生の子供たち。全員が矢口小学校ではない、お隣の学校の子供たちです。こんなに良い子供たちが、矢口タートルズに入ってくれたことに、心から感謝しています。経験値わずかな子供たちが起こす奇跡の予感があります。ワクワクする新チームです。小学生バレーボールって、本当に面白いですね。指導することをどうしてもやめられません。

11月8日、土曜練習日。午前中が運動会だったため、午後3時からの軽めの2時間練習をしました。

 

新チームのセッターを任せていた子が負傷してしまったようで、チームの要をどうしたらよいかピンチを迎えましたが、実はこうしたことを想定して、3年生にセッター練習をさせていたので、セッターのポジションに穴が開くことはありません。この3年生は身長が高いため、たぶん知らない方には3年生には見えないでしょう。ある練習試合で試しにブロックにとばせたときに、ネット上の処理を上手にできたこともあったので、新しいディグフォーメーションをさせてみました。

 

3-3フォーメーションです。2005年、かつて辰巳ジャンプ女子チームが江東区年間完全制覇をすることができた年にやっていたのが3-3フォーメーションでした。この年のチームは、4人が身長160センチを超えていて、さらにレギュラーではない5年生にも160cm台(現在、ビーチバレーボール日本ランキング5位)がいたような超大型チーム。 実は私、この3-3フォーメーションで指導するのが一番得意です。理想的には大型セッターを育てて、ブロックの中心を任せることがバレーボール的には最も簡単なので、身長の高いメンバーがそろえばそうしたいと思っています。しかし、これまでの矢口タートルズでは2枚ブロックもできず、練習量不足でレシーブも拾えないため、1-2-3フォーメーションばかりやらせてきました。

 

なんと20年ぶりに3-3フォーメーションで練習しました。新チームはコート内に下級生が多くても、フォーメーションをしっかり組むことでラリーにもっていけるという経験をけっこう積んでいますので、予想以上に子どもたちの理解力が高く、初めてやってみた3-3も何となく動くことができました。

今日の矢口タートルズの子供たちは、自分の力をしっかり発揮できました。東京新聞杯予選で負けていたチームにも圧勝し、優勝の表彰状を手にすることができました。4人の6年生が、「今日は必ず優勝する」という決意をもってのぞんだことが3試合を通じて伝わってくる1日でした。チーム総得点152点のうち138点を6年生4人の頑張りで、もぎ取りました。

 

3月に卒業記念大会はありますが、6年生にとっては実質的にこの秋季大会が最後の大会と言ってもよい試合です。優勝できたことを素直に喜びたいと思います。

 

6年生を優勝させたいという5年生以下の思いも、たくさん伝わってきました。試合中の応援の声は、どのチームにも勝っていたと感じます。

 

そしてブロッカーとして出場し続けた5年生が、フルセットとなった第2試合の3セット目、10-11で負けている場面でサーブの順番が回り、ここからサーブを打ち続け、15-11まで一気に勝ち切ったことも大きな経験です。

 

保護者の皆様も本当におめでとうございます。いつも応援、ありがとうございます。子供たちの頑張る姿を見て、お仕事や家事のエネルギーにしていただければ幸いです。そしてこの魅力的な子供たちの仲間を倍増するくらいに増やしていただけると助かります。

 

優勝を勝ち取ったその裏で、今日は試合に参加した子供たち全員を試合に出すこともできました。実は監督をしていて、これが一番難しい課題です。試合には勝たなくてはならない。しかし全員をコートに立たせたい。どこで誰をどのように出せば、この2つのねらいを達成できるのか。これはバレー指導者というよりも、教師としての使命感覚で、試合開始と同時に考え続けているというのが裏事情です。なんとか今日は達成できました。(これまでできなかったことも多々あります。)

 

 

ところで、新しい応援歌を、私、考えてあるのですが、これから使いませんか?

 

CandyTuneの「倍々ファイト」の替え歌です。

 

 

いっせいのせ

倍の倍のファイト バイバイファイト (選手名     )

※くり返し

倍の倍のファイト バイバイファイト (選手名     )

※くり返し

倍の倍のファイト バイバイファイト (選手名     )

※くり返し

倍の倍のファイト バイバイファイト (選手名     )

※くり返し

倍の倍のファイト バイバイファイト (選手名     )

※くり返し

倍の倍のファイト バイバイファイト (選手名     )

※くり返し

倍の倍のファイト バイバイファイト 矢口

バイバイババファイ! バババファイ!ファイ!

何回ころんでも 立ち上がれ

バイバイババファイ バババファイ!ファイ!

やっかいなことも 乗り越えろ

やぐち! やぐち!

ほら倍の倍の倍のファイでもっといこうよ

バイバイババファイ 勝て!矢口!

 

 

それからこんなのもあります。

 

 

ワン・ツー・スリー・フォー!!!
笑顔とかけ声で 勝利をつかみとれ
いくぜ!!  レッツゴー!!!
相手のコートを ねらいうっち✩
サーブ スパイク決めて
勝利の予告ですっ
いっちょ! ズバット!
この試合の勝利
いただきますっっっ!!!

ワン・ツー・スリー・フォー!!!
笑顔とかけ声で 勝利をつかみとれ
いくぜ!!  レッツゴー!!!
矢口だましいパワー みだれうっち✩
あきらめないからね
手に入れてみせるよ
いっちょ! バシット!
この試合の勝利
いただきますっっっ!!!

 

新チームのメンバーは、私が指導してきたこれまでのチームと比べても、極めて経験値の少ないメンバーです。なにしろ中心となる5年生はバレーボールを始めて1年もたっていません。本当はバレーボールの試合に出場することじたいが早すぎるくらいのメンバーです。それでもチームは止まることはできませんので、この経験値の少ないメンバーで、1月の教育大会を目指すことになります。現状では、普通にスパイク攻撃はできませんし、レシーブ、トスもままなりません。そんなメンバーではありますが、今日は他地区の男子の新チームに来ていただき、練習試合をすることができました。

 

前回のブログ記事にも書きましたが、経験が少ない分、どうやら吸収力はとても高いようで、指導したら指導した分、素直に吸収していくことができる子供たちでもあると感じます。

 

今日、指導したポイントを箇条書きで記録します。

 

・2-1-3フォーメーションでは、チャンスボールが来るという判断を、ブロックに飛んでいる2人が早くして、「チャンス!チャンス!」と言いながら下がらないと、前後に大きな穴が開く。この動きを完ぺきに身に付けないとならない。

 

・レセプションもディグも、レシーバー陣が「せーの」と声かけ準備し、相手が打った瞬間に、「1,2,3」と走りまくってギリギリで拾い上げる。

 

・男子が打ってくる強いボールを、やわらかくキャッチするようにレシーブする。そのように、サーブやスパイクの勢いを吸収して、自分たちのボールにする。

 

☆そして今日、子供たちが身に付けたことで、一番大切だったことが、「コート内での会話」です。この会話を、バックのレシーバー3人でチャレンジするように指導しました。リベロ的なレシーバーは、コート全体が見えている。そのため、自分たちがどこを直せばいいのかを一番見ることができる。矢口タートルズのレシーバーは、「コート内のコーチである」ということを教えました。

 

このことをまずは4年生女子のHさんが積極的にやり出しました。ブロックの位置について、ラリーが切れるたびに指示をしていました。「今のは左すぎるから、レフトアタッカーの正面に飛んで」「今はブロック二人の間が開いていたから、もっと間をつめて」など、どんどんコーチングしていました。頭が良いからできることです。その優秀な頭脳を私は信じています。

それまでの数セットは、指導者の私がうるさいくらいに動きを指示する声かけをしていました。しかし、Hさんだけでなく、6人全員が会話をすることが、それまでよりも10倍以上増えてきたので、練習試合の後半は、あえて指導の言葉を控えて、どんな話し合いをするかと楽しみに黙って見守るようにしました。

 

新チームの子供たち、どうぞ遠慮なく、コート内でどんどん話をしてほしいです。指導者が口出しする気持ちがなくなるほど、子供たち同士で話をしている状態こそが、私の理想のチームです。バレーボールの真剣勝負を通して、子供たちが何かを学んでいること。試行錯誤していること。勝つためにはどうしたらよいのか一生懸命考えていくこと。小学生時代の最高の人間教育です。

 

指導者である私が、精神的な指導をする必要がなく、「球出しマシーン」に徹することができるチームになれば、新チームはグングン成長していけるでしょう。今の現状から、どこまで成長できるかどうか。これを楽しみにすることが新チームを応援するポイントです。

スポーツの日。矢口タートルズだけで基本の練習を1日かけて行いました。

お昼をはさんで1日練習すると、やはり成長度は高いですね。1日合宿状態だと言えます。

 

矢口地域のお昼ご飯。私は、せっかく矢口渡にいるので、ラーメン人気ランキングに入っていて、矢口小学校の教科「おおたの未来づくり」商店街動画でも紹介されている「ISOBE」さんで、特性塩ワンタンメンを食べました。さすがに美味しかったです。

 

 

 

新チームに切りかえての最近の練習です。

このチームは、中心になる5年生のバレーボール経験が1年未満であり、指導の工夫をかなりしていかないと、試合にもならないレベルだと保護者の皆様は認識してください。しかし、最近の成長度は目覚ましく、練習すればするほど伸びていることも間違いありません。今のチーム状況からすると、もちろん勝つことを目標にはしますが、それ以上に子供たちが目の前の1戦1戦経験を積んで、大人の想像する以上に伸びてくれること、これを楽しみにすることが大切だろうなという手応えを私はもっています。

 

小学生にとって、ボールを落としてはいけないバレーボールというスポーツはとても難しく、普通の子が普通に試合をできる技術を身に付けるには、最低でも1年間はかかります。矢口タートルズ新チームの中心メンバーのバレーボール経験は1年ありません。それを何とかして勝たせてあげるためには、戦術の徹底も必要になります。そのための「2-1-3フォーメーション練習」を重ねています。2-1-3のうち、3のレシーバー陣の動きは今日の練習で安定させる見通しが立ってきました。これまでになかった、自分勝手に動くことなく、フォーメーションでボールを落とさない動きの意識まではできました。「ボールをつなぐ」という意識も高めることができました。

次は、「2本目は何が何でも自分がアタッカーにつなぐ」というセッターのトス意識と、アタッカーの「自分がぜったいに決める」という決意の動きを徹底できれば、矢口タートルズの歴史の中でも一番おもしろいチームになる可能性があります。

その一番おもしろいチームになるためには、練習を休まないことが最大の力となります。

 

来週は他地区のチームをお招きしての練習試合。タイミングの良い力試しとなります。

欠席者がないこと。私が最も期待しているのは、このことです。

試合した相手のチームには、この試合のことを記事にすること、申し訳ありません。悪意はありません。我がチームの子供たちの頑張りを記録しておきたいだけです。お許しください。

 

東京新聞杯混合の部予選。残念ながら予選敗退が決まり、今日は敗者同士の交流試合。子供たちに少しでも多く試合をさせてあげたいという東京都の小学生バレーボール指導者の配慮で、このような交流試合を行っています。

 

都大会に向けた矢口タートルズの6年生4人の、最後の試合となりますので、当然6年生の4人は固定ポジションで3試合通しました。6年生には「好きなように試合しなさい」という指示を出しました。

 

私の指導するチームには、次の約束事があります。

「21-0でセットを取った時は、チーム全員に監督賞をあげる。監督賞は豪華な美味しいものと決まっている」

バレーボールで21-0というゲームは、めったにないことです。どれだけ実力差があっても、何らかのミスが出て、1~2点は取られるものです。サーブも20~21本連続でノーミスをしないといけません。21-0というのは極めて難しいことです。

 

今日の3試合目、キャプテンのサーブが効果的に決まり、11-0になりました。ここで給水タイム。そこで私から全員に伝えたことは、

「矢口タートルズの約束事として、21-0で勝ったら私が豪華な美味しいものを、チーム全員にプレゼントすることになっているって、知ってる?」

この一言で、チーム全員にものすごい緊張感が入り、そして「絶対に0点で終わらせる」という集中力も持続することにつながりました。結果、1セット目は21ー0で勝ち、子供たちは豪華美味しいものゲットして大喜び。

 

2セット目、サーブを打ち続けていたキャプテンに、またサーブを任せては面白くないので、サーブ順2番目の男子エースからサーブをスタートするスターティングメンバーに変えました。つまりこの子が21点連続でサーブを打ち続ければ、2セット目も21-0で勝ち、次の豪華美味しいものプレゼントをゲットすることができるわけです。これは緊張かなり高いですね。男子エースは2セットの前には(できるかな?)という表情をしていました。そして考えましたね。いつもは相手のレシーブをたたき出すために思い切り打っていたジャンピングフローターサーブを、コントロール重視に変えて、点数を重ねていきました。

11-0。給水タイム。普通はもう安心する状況ですが、2つめの豪華美味しいプレゼントがかかっているため、チーム全員の緊張感はマックス。

「1本返しでこっちに来たボールもしっかりつないでミスしないよ。」

と子供たち同士で話している。

あと10点で21-0の完封が見えてきた。

こちらのスパイクがネットインしたり、ああ危ないと思うような、自分たちのコートに落ちそうなボールも何とかつなぎ、とうとう20-0。最後は女子エースのスパイクが決まり、21-0。やってくれました。完全試合。42-0。私の30年を超えるバレーボール指導者人生で初めての完封です。

 

 

試合後、保護者会には、子供も大人も関係なく、全員で「バイキング料理を楽しむ会」を企画しましょうと提案しました。もちろん全額、私からのプレゼントです。ご家族の皆様には、あなたのお家にいる小学生バレーボーラーからの、最高のプレゼントと思ってください。

 

都大会には出られませんでしたが、それ以上に人生の記憶に残してほしい、6年生の最高の締めくくりでした。

本日、東京都小学生科学展の大田区表彰が発表され、矢口タートルズの6年生、4年生の男子コンビが夏休みに取り組んだ研究である「デジタル時計に負けるな!  〜1分単位の日時計を作る〜」が最優秀賞に輝き、大田区代表作品として東京都科学展に進むことになりました。

本当におめでとうございます。


二人は夏休み前から、6年生男子が、「バレーボールの練習もあって学校に来ることも多くあるから、一緒に科学研究して、入賞をねらおうよ。」

と、仲の良い4年生男子に呼びかけて、共同研究がスタートしました。午前中でも猛暑だったこの夏、彼らは10時から11時の時間帯に校庭に出ていき、詳細なデータを集めていました。練習のない日も、「校長先生や副校長先生にも許可を得たから、研究を続けます。」

と言って、コツコツとまとめていきました。この努力の結果が、最高の形で表彰されることはチームとしても誇りです。


私の選手育成方針の第一は、小学生バレーボール選手は、「全校児童の模範たれ」というもので、強いチームである前に、誰もが応援したくなる魅力的な小学生であってほしいという期待を込めています。


今回の最優秀賞授賞は、まさに「全校児童の模範」であると同時に、「大田区全小学生の模範」にもなったわけで、バレーボールで都大会に出場する以上に嬉しいことだと思います。



井上の育てる子供たちは、学校生活でも飛び抜けて優秀になる。じつはチーム関係者ではない方から、そうした評価をしていただけることも少なくありません。


チームの子供たち全員が、せひ模範の小学生に育ってほしいと願っています。