こんにちは!nagisaです
長いことブログ記事が書けなくてすみません。
仕事が重なり多忙&コロナで保育園が休園、などが続き、なかなか落ち着かない状況が続きました
さて!今回ちょっと本の紹介をさせていただきたいと思います。
とりあげるのは、Joe『“落ち込みやすい自分”が劇的に変わる本』大和出版(2022)です。
本書は、「嫌われたかも」「私がいけないんだ」「何かと不安になる」など、
メンタルが落ち込みやすい人が、どうやって精神を安定させて人生を好転させていくかについて書かれた本です。
世の中には様々な「メンタルを安定させる」方法についての本があります。
例えば、
セルフイメージや自己肯定感などを高める「モチベーションアップ型」
温活、運動、食事などの「身体的ケア型」
瞑想やマインドフルネスなどの「精神ケア型」など
さまざまなものがあります。
本書『“落ち込みやすい自分”が劇的に変わる本』の特異点は、
「戦略的に小さく生きる」ことで、自分の管理できる範囲を狭めて、
その範囲を丁寧に整えていくことを提案している点です。
「戦略的に小さく生きる」とは
「戦略的に小さく生きる」とは、
自分の人生を、自分がコントロールできる範囲に収める努力をすることです。
Joeさんは、
他人に振り回されやすい人、落ち込みやすいと感じる人は、
自分の人生を自分でコントロールできていないと感じやすい、と書いています。
そして、自分の許容量に対して煩雑で散らかりすぎている人生のコントロールを取り戻すことで、
生きやすく変わっていくことができると述べています。
多くの人は、人生を思ったようにコントロールするために、努力をして実力をつけたり、
お金や地位を獲得しようとするなど、自分のコントロール力を上げようとするでしょう。
しかし、それよりも、Joeさんは自分の人生を、自分の身の丈に合ったサイズまで「小さく」することを提案しています。
その「小さく」する方法について、本書では
自分の「限界」を知る、人生でいらないものを特定する、他人と比較しない、
などを提案していますが、
私はこの方法は、「細分化する」ということでもあると思います。
自分は、何ができなくて(苦手で)、何ができるのか(得意なのか)。
自分は何が心地よくて、何が不快なのか。
本当に大事なものは何なのか。
このように自分自身について細かく細分化していき、自分がコントロールできるものと出来ないものに分けていき、
コントロールできないものに関しては、思い切って自分の管轄外だと考える。
そのようにして、自分がコントロールできるものを手元に残していくイメージなのかなと受け取りました。
つまるところ、「マイペースでコンパクトな人生を目指す」ということです。
「40-80ルール」
そして、この「小さく生きる」と同時に重要なのが「40-80ルール」と名付けられた、
自分の「気分」や自分の「テンション」を40%~80%の間に抑えよう、という提案です。
40%を下回りそうになったら、向上させる方向へ自分が動くが、決して100%を目指さない。
100%を常に目指すのではなく、あくまで、40-80の間で安定させよう、ということです。
長期的にこの「平均的に良い」という状態を保つことで、精神を安定させるという考え方だと言えます。
Joeさんは、そもそも「生きづらさ」とはなんなのか、ということについて以下のように述べています。
「生きづらさを感じる人は、100%の喜びを得られないから生きづらいのではありません。そうではなく、むしろ「40-80の状態」という、ちょうどいいところに、自分の気分を「収め続ける」ということが出来ないからこそ、生きづらいのです。」
(本書、pp.186-187)
例えば、生きづらさを感じる人というのは、普段40%以下の気分で生きている反動から、100%を求めてしまい、逆に気分が乱高下し結果的により生きづらさを感じてしまう。
しかし、「40-80の状態」に安定させることで、100%でなくても自分の精神が安定し、幸せを感じられるようになる。
そして、それは何より100%の状態を保つよりも実践しやすいわけです。
(個人的な見解では、もしどうしても100%を求めてしまうのであれば、「どうして自分はこのことについては100%を求めてしまうのだろう?」と考えてみることも必要かもしれません。)
このように、本書では、自分の「感情」と「行動」を切り離し、いかに「感情」(気分)を安定させるか、ということに主眼が置かれています。
なぜなら、自分の「感情」は自分の意志では動かせないからです。
しかし、その感情を、過去の経験や傾向から判断して、理想的な状態に保つ工夫は出来るはずで、それを実践しましょう、ということを伝えている一冊だと言えます。
「安定した精神力」は何にも勝る魅力になる
本書では、そのほか「時間を身に着ける生き方」や「依存先を広げる」など、
メンタルを安定させる具体的な実践方法について、かなり細かく書かれてあります。
個人的には、「「凹まない」は「する」もの」、「「真面目さ」を捨てて「丁寧に」生きる」などが、
自分のポリシーとも合っていて参考になりました。
私自身も、Joeさんのブログやメルマガ、カウンセリング等でこうした考え方を知り、
少しずつ実践することで、かなり楽になった面があります。
参考:Joeさんのブログ→離れられない『モラハラ』『身近な人からの攻撃』対処の超裏技!
第一に、他人と比べる必要がなくなったことで、逆に、自分のやりたいことややるべきことが明確になり、
「自分事」に集中できるようになりました。
他人のために無駄に時間を使うこともなくなったし、他人の評価を気にして動くことも大幅に減りました(コロナ禍も要因の一つですが)。
なにより、今までなぜか自分を縛っていた「自分自身をもっと(仕事や収入、地位など)拡大していかなければならない」という思い込みがなくなり、むしろ「もっと自分の身の回りの物をコンパクトにして整えていこう」という方向性にシフトすることができたのです。
おそらく、AC(アダルト・チルドレン)の方ならわかると思いますが、自分が社会的な地位や、仕事などで「役に立っている」と他人から思われないと「自分には価値がない」と思い込んでしまう傾向が自分の中にあり、
そのせいで逆に自分のことがおざなりになってしまっていたと今では感じています。
別に誰にも認められなくても、自分で自分が満足する、最低限の生活が出来ればよい、と割り切ることができた結果、
逆に様々なことがうまく進んでいく結果となったことを実感しています。
Joeさんの本の目的は、他者評価ではなく自己評価(自己満足)によって自分の人生を好転させることにあると思いますが、
私は、本書の内容を実践することにより、結果的に、他者評価や社会的地位も上がっていくと考えています。
なぜなら、今の時代、「安定した精神力」を携えることは、大きな魅力の一つとなるからです。
多くの人は、リアルな人間関係やSNSなどのメディアによる世界の表象物に対して、
自分がどのような距離で付き合えばよいのかがわからず悩んでいます。
だから、「他の人と同じように」、もしくは「他の人よりももっと上の存在に」なりたがり、
その果てることのない自己承認欲求を拡大していってしまいます。
そうしたゲームから離れて、自分の世界をマイペースに構築していける力こそ、
これからの世界を生き抜くためのスキルであると言えますし、
いわゆる「一流」と呼ばれる人たちも、もれなくこうしたことを実践していると、私は感じています。
人生に行き詰まりを感じている人、とりあえず頭が混乱していてどうしたらいいかわからない人、
なんとなく人生に不安や不満を感じる人に、おすすめの一冊です
私のレビューでは正確に伝わらない部分もあると思いますので、ぜひ本書を読んで、感想教えてくださいね
nagisaのmy Pick