前回の記事ではダイエットとやつれの違いを書いてみました。
さて、太っている方で気にされているのは、
身体に付いている脂肪であると思われます。
現代型の食生活では、ただでさえ脂肪の過剰摂取になります。
炒める、揚げる、かける（ドレッシング、マヨネーズ）。
そして、とても意外と思われるかもしれませんが、
僕としては、脂肪が減らないのは、
ATPというエネルギー不足だと考えます。
脂肪が減らないのはエネルギー不足！？
言い換えると、
脂肪をデトックスするエネルギーが足りない。
ということ。
余分な脂肪は主に、就寝中など安静時に、
肝臓がデトックスをします。
しかし、肝臓の能力が落ちていたり、
脂肪を食べすぎてしまうと、
うまくデトックスできなくなります。
さらに脂肪のエネルギー代謝になりやすい状態になります。
この状態では、細胞の中は、
脂肪から取り出された電子でいっぱいに。
すると細胞内がアルカリ性になって、細胞内還元状態となります。
【参考文献】How to deal with oxygen radicals stemming from mitochondrial fatty acid oxidation
（注：非常に分かりにくい内容で書かれています。
要点としては、脂肪酸をエネルギーにすると、
活性酸素が大量に発生するということ。
それが、ミトコンドリアの電子伝達系の複合体が起点になっている
ということが書かれています。
活性酸素が大量に発生するということは・・・）
このあたりは生化学の教科書には書いてありません。
細胞内還元状態があらゆる慢性病の出発点
細胞内還元状態になると、
脂肪、糖質からエネルギーがうまく作り出せなくなります。
その結果、脂肪というエネルギー源が蓄積されているのに、
エネルギー不足という状態になるのです。
エネルギーが作り出せず、更に使いにくい状態になるので、
あらゆる慢性病の出発点が、この細胞内還元状態になります。
（解糖系の亢進、ペントース・リン酸経路の活性化）
身体にとってはとても大きなストレスになります。
この大きなストレスによりストレスホルモンが放出され、
脂肪や筋肉を分解してエネルギーにしようとします。
こうして脂肪分解が起こることで、
内臓に脂肪が溜まりやすくなります。
【参考文献】Stress-related Development of Obesity and Cortisol in Women
男性の肥満で多いのが、手足が細いのにお腹だけ出ている体型の人です。
この場合、ストレスホルモンの影響により、
脂肪分解と筋肉分解を繰り返しているものと考えられます。
（クッシング症候群）
他にも細胞がストレス過剰になると、
細胞内にカルシウムが入り込み、
血中のカルシウム濃度が低下します。
（この場合も細胞内還元状態になります）
身体にとってはそれがストレスなので、
骨を削って血中カルシウム濃度を維持しようとします。
そのため、骨が脆くなることもあります。
細胞内還元状態になると、
更に脂肪をデトックスしにくい状態になります。
また、更に糖質がエネルギーとして使いにくい状態にもなるので、
高血糖が持続することにより、
2型糖尿病へと進行しやすくなります。
それでは、脂肪をデトックスするにはどうしたら良いのでしょうか。
つづきます。
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