代謝の仕組みと高脂肪食 | 最果てなど無いと知る〜健康を本質から考えるブログ〜

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エネルギー代謝を簡単に理解しよう

はじめに、エネルギー代謝の大まかな解説です。

細胞のエネルギー源は、大きく糖と脂肪酸(ケトン体)です。

そこに酸素が加わってエネルギーを生み出し、水と二酸化炭素を排出します。

 

細胞のエネルギー代謝

 

さて、現代人の多くの脂肪は、世の中に植物性の油が蔓延しているため、

その植物性の油由来の中性脂肪が蓄積されています。

油は本来、大量の植物の種から絞ったり、化学薬品を使って抽出するのは大変不自然で、

この100年内に大きく調理方法が様変わりし、多量に摂取し始めました。

 

 

これらの植物性の油の欠点は、酸化するいう点です。

植物油の化学的な構造をみてみると、炭素が二重結合しているという特徴があります。

炭素の二重結合

 

この二重結合が多ければ多いほど酸化しやすくなっている油です。

二重結合の数がひとつのものを一価不飽和脂肪酸。

二重結合がふたつ以上あるものを多価不飽和脂肪酸。

二重結合がない油もあり、これを飽和脂肪酸といいます。

飽和脂肪酸は非常に酸化しにくいのが特徴です。

 

油の構造式

 

飽和脂肪酸に関してはエネルギーがあれば、糖からも体内で合成されます。

 

 

多価不飽和脂肪酸を英語ではPoly Unsaturated Fatty Acid。

頭文字をとってPUFA(プーファ:以下プーファとします)といいます。

プーファは食べ物には微量に含まれていますが、

食用油脂として使用することが、

過剰摂取のきっかけになります。

もちろん過剰摂取はプーファだけに関わらず、

一価不飽和脂肪酸も飽和脂肪酸も該当します。

 

 

油は摂ると脂肪細胞に吸収、格納されます。

通常その油は就寝時など安静時に、肝臓や筋肉によって代謝されます。

しかし、日常的に高脂肪食を続けると、

油がペルオキシゾーム増殖因子活性化受容体に結合して、

血液中に油をたくさん運ぶようになります。

 

 

ペルオキシゾームは脂肪代謝に関わる細胞内小器官です。

つまり増えすぎた脂肪を積極的に代謝しようと身体が反応しています。

 

 

すると脂肪のエネルギー代謝の状態になるため、糖をエネルギー代謝できなくなります。

必然的にインシュリン抵抗性が起き、高血糖になります。

ランドルサイクルで説明ができますね。

 

 

他にも、油は分子量が多いため必然的に電子の量も多くなります。

 

 

脂肪のエネルギー代謝の状態になると、その多量な電子をうまく処理できず、

細胞内で停滞します。これを細胞内還元状態といいます。

 

 

すると酸素が細胞に入れない状態になるので、細胞内は低酸素になり、

エネルギー代謝がうまくできなくなります。

細胞に入れなくなった酸素は、後述するプーファの酸化と大きく関係します。

 

細胞の正常と以上

 

現在は、細胞でブドウ糖が使えないII型糖尿病が大変急増しています。

糖尿病患者は世界中で3億人以上いると言われていて、大半がII型糖尿病です。

 

 

その背景には、世の中で多用されているプーファが一因となっている背景があります。

またガン細胞も細胞内還元状態になっています。

ガン患者の体内では乳酸が蓄積していますので、

エネルギー代謝がうまく回っていません。

(解答系が亢進している)

 

 

これを先にあげた酸化しやすいという点でみると、

プーファはとても酸化しやすいため、

高脂肪食によって脂肪のエネルギー代謝によって細胞に入れなくなった酸素が、

プーファと結びついて酸化させてしまいます。

 

 

他にもプーファはミトコンドリアの機能と構造を破壊するので、

壊れたミトコンドリアから発生した活性酸素が、プーファを酸化させます。

 

 

酸化した油は毒性が強く、タンパク質を変性させたり、

免疫細胞を死滅させたり、炎症を起こさないと除去できないゴミになったりします。

 

 

このゴミを処理するためにたくさんのエネルギーが必要になりますが、

脂肪のエネルギー代謝によって、うまくエネルギーが作れない状態になるため、

ゴミがたくさん散乱し、

慢性的な炎症を起こすきっかけとなるのです。

 

 

つづいて、ファスティングや糖質制限、急激なストレスでなぜ脂肪のエネルギー代謝になってしまうのか、みていきましょう。

 

 

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