歯周病によってがんのリスクが高まる可能性がある(エキサイトニュース)これを書いているたった今、このようなニュースが流れました。
ロンドンのドミニク・ミショー博士による発表のようです。
ショッキングなニュースですよね。
そもそも、
歯周病はなぜ起こるのか、ご存知ですか?
こう聞くと、歯垢や歯石、細菌のためと答えて下さる方が多いでしょう。
もちろんそれらが原因となる場合もあるのですが、
実は、
噛み合わせが原因で起こる歯周病の方が多いのです。
そして、その噛み合わせの問題を解決する方法の1つが
インプラント治療です。
(インプラントの目的は、なくなった歯を復元させることだけではありません。)
さて本日は、私が
インプラント治療に携わろうと決意した、
きっかけについてお話したいと思います。
今ではインプラントといえばチタン製のものが
ほぼ100%であるといえます。
更に、全国の歯学部にインプラント科があるようにまでなりました。
しかし、ほんの20年程前までは、そうではありませんでした。
私が大学にいた時は
「インプラントをやっているような所に勤めてはいけない」
と口腔外科の先生がおしゃっていました。
なぜかというと、その当時はチタン製のインプラントは
まだほとんど認知がされておらず、
チタン製ではないインプラントはうまくいっていなかったのです。
そのため「インプラント」=ダメ、
というイメージになってしまっていました。
チタンと骨が結合する現象、オッセオインテグレーションの発見は、
1952年にスウェーデンのブローネマルク博士によるものです。
1980年代まで15年にわたって臨床研究を続けてデータを蓄積し、
ブローネンマルクシステムを確立しました。
そのチタン製のインプラントが日本に入ってきたのは25、6年前です。
チタン製のインプラントに対しても、最初は懐疑的でした。
卒業したてのころはインプラントをやっている歯科医は、
患者様から高額の医療費をとっていいかげんなものを入れている
というイメージがまだ強く、
初めて勤めた医院の先生もインプラントに対して良く思ってはいませんでした。
そうした状況下で、私がいつインプラントを始めたかというと、
17年前の開業後の勉強会がきっかけでした。
私が診療の技術的なポリシーを学んだところは
国際デンタルアカデミー(IDA)であるといえます。
国際デンタルアカデミーとは歯科医学の卒後教育機関で、
メインで学ぶのは噛み合わせなどのより深い細かい内容になります。
創設者である
保母須弥也(ほぼすみや)先生は、
特に咬合理論においては世界的権威として知られ、
アメリカのUCLAの客員教授でもありました。
残念ながら2年前に他界されておりますが、
日本の歯科界にとって真に大きな痛手だと存じます。
日本の歯科医療にとても貢献された方です。
今の歯科業界で活躍されている方々は
ほとんどが保母先生のお弟子さんといっても過言ではないでしょう。
保母先生に教えを受けたことは
私にとって大きな財産となっております。
IDAに月に1回土日、14ヶ月勉強しに通いました。
専門用語も多数出てきたため、最初のうちはついていくのがやっとで必死でした。
しかし、保母先生の話は、毎回目から鱗の新しいものばかりで大変勉強になりました。
そして、その講習会の後半にブローネンマルクシステムの
インプラントの勉強が組み込まれていたのです。
そこで私はインプラントに大変興味をもちました。
なぜかというと、数年前までインプラントはまがい物の治療だ
と言われていたものではないですか。
それが出会う前から大家と言われていた保母先生が
ブローネンマルクシステムは間違いない
と断言されていたのです。
だからこそ講習会に組み込んでいたのでしょう。
あれだけダメだといわれていたインプラントに対して
保母先生が推薦されているという興味がまずありました。
更に、実際保母先生の所で何人もの患者様がオペをされて、
入れ歯から開放されて喜ばれていたのです。
その実際オペをされた患者様とお話をする機会があり聞いてみたら、
本当に快適に過ごしているとおっしゃっていました。
それを聞いて、私はこう思ったのです。
「これは人類を変える」そして私は最初の14ヶ月間のコースが終了したあとに、
IDAのインプラントだけのコースに通い始めました。
インプラント専門のコースを勉強してからでないと
患者様に対応してはいけないと考えたためです。
当時まだインプラントコースは始まったばかりであり、
私は2期生で、6人位の受講生であったと記憶しております。
IDAでの保母先生との出会いがインプラントに結びつき、
今の私がいるのだといえます。
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