インプラント研究所ブログ:あなたのお口の設計士が描く未来の歯科医療 -20ページ目

韓国人は第一印象を○で判断します。

昨日は、革新的な韓国のYe(イェ)歯科の優れた点
ご紹介させていただきましたが、実は韓国の方は、とても歯を大切にします。

たとえばある韓国の女性が、インタビューでこんな事を言っていたそうです。

なぜ日本人は歯をキレイにしないのですか?

 初対面で韓国人は、まず相手の歯を見ます。第一印象を歯で判断します。
 もし歯が汚ければ、その人は他のところも汚いに違いないと思います。

 だから、歯にはとっても気を遣っています。お金のある人もない人も。
 日本人に歯の汚い人が多いのには、ビックリします


この話を聞いた時は、少々ショックでした。


実はニューヨークの多くのビジネスマン・ビジネスウーマンも、
多い方ですと毎月、もしくは2か月に1度、歯のメンテナンスのために
歯医者に通っています。

それこそ、まるで美容院に通うような感覚です。

アメリカではビジネスの現場では特に口臭はご法度ですし、
太っている人は、毎日の食事、そして自己管理ができない人だと
判断されることは、聴いたことのある方もあるでしょう。

歯に関することは特に、日本よりも韓国の方がアメリカ的です。

(もちろんなんでもアメリカナイズされるのが良いというわけではなく、
 本当に良い点を見習うことが大切だと思います。)


では、日本人はどういうことに価値を見出し、重きを置いているでしょうか。

これはあくまで私のイメージになりますが、一言で言うと
一点豪華主義」だと思うのです。

たとえば、ブランドものや高級車を買ったり、海外旅行に行く。
決して私はこれらを否定しているのではありません。

ただ、たとえば体が健康でないのに、どこかよろしくないところがあるのに、
そこは放っておいて、そういったものを買う。

やがて、自己管理をしていなかったために糖尿病
歯周病になって、おいしいものが食べられない、
普段の食事さえ非常に不便・苦痛になってしまったとしたら、
その時、後悔しないでしょうか。

昔と比べ「飽食の時代」と言われるようになってから、
また、諸外国からはエコノミックアニマルと言われ、
その反動なのでしょうか、
日本人には、こういったパターンが多いように思えるのです。

ですから私は、まず自分自身に投資すべきだと考えます。
そして、健康になった後は好きなことを楽しむ。


この順番の方が、同じことをするにしても、
本当に心からその幸せを味わえるのではないでしょうか。


何に対して、価値を第一に置くべきか。


「たまに」でかまわないと思います。

大切に考えていきたいと、今回のお話を通して
私自身も、そう感じました。

---

○本日もご一読、ありがとうございました。

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ありがとうございました。
(インプラント認定医:長谷川浩之)

ペ・ヨンジュンが通院した「Ye歯科」の秘密

私が尊敬する歯科医の先生の一人が、朴仁出(パク インチュル)先生 です。

今、日本の先進的な歯科医院経営者の多くが、この朴先生に注目しています。

理由はたくさんあるのですが、一言で言うならば、
韓国で「歯医者のイメージ」に革命を起こしたからです。

つまり歯医者を、「行きたくない場所、仕方なく行く場所」から
「自分から行きたい場所」へと変えてしまったのです。


どうして歯科医院が「行きたい場所」になったのか、
それは、朴先生が経営している「Ye(イェ)歯科」について
知れば分かるでしょう。

Ye歯科

Ye(イェ)歯科とは、現在韓国全土に52~3箇所ほど
フランチャイズ展開されている、高い水準の治療レベルと
世界レベルのサービスを提供している歯科です。

矯正歯科専門医であった朴先生は、1992年に、
本店にあたるカンナムYe歯科を、補綴専門医、そして
歯周病専門医と共に設立しました。

この、1つの歯科医院で各歯科医の専門分野が分かれている
方式はアメリカ的であると言えます。

さらに、Ye歯科が行なった取り組みの中から
いくつかをご紹介いたしますと、

1)ホテルのバレットサービスを実現。
2)初診の前には電話カウンセリングを実施。
3)受付でなく担当のケアコーディネーターがお出迎え。
4)診察台の前にカウンセリングコーナーがある。
5)治療器具にお客様毎の名前のシールを貼るようにしている。


といったものがございます。

1のバレットサービスとは、ホテルの入口まで車を乗り付ければ、
あとはホテルマンが駐車してくれるサービスのことです。

2の電話カウンセリングは、初診の人は来院前に
ケアコーディネーターによって、症状などを丁寧に聞かれます。
これにより、通院した時には自分のことを分かってくれる人がいる
という安心感につながります。

3ですが、それぞれの患者様に担当のケアコーディネーターがつき、
居心地の良いきれいな空間で、その日、その患者さんを診る先生が
どんな歯科医師であるかを詳しく説明してもらえます。
その結果、患者の方は先生に会う前から、興味や期待が高まるのです。

4のカウンセリングコーナーというのは、いきなり診察台に
座るのではなく、別途用意されたコーナーで先生と患者さんが
充分にコミュニケーションをとれる仕組みのことです。
中にはミュージックセラピーの資格を持つ歯科医師もいるそうで、
好きな音楽などを把握し、それぞれの患者さんに合ったサービスや
空間を提供するよう心がけています。

5は、使う器具に患者様のお名前のシールを貼っておくことで、
個別対応を徹底し、安心してもらうためです。

---

これらはほんの一部なのですが、その実績として

・グループの年間売上が、日本円にして150億。
・韓国ブランド大賞を受賞。
・サムソン電子といった他業種の大企業までがその経営手法に注目。


といったことを達成しています。

ペ・ヨンジュンさんをはじめ、多くの韓流スターたちが
Ye歯科のお世話になっているのも、うなずけます。


このYe歯科から、良いところは吸収して、
日本でも「患者様が行きたくなる歯医者」を実現したいと思います。

そこで、今月20日に、他の先生やスタッフ数名と一緒に、
Ye歯科の講習会を受けてくる予定です。

その時のことはまたお話しさせていただきたいと思います。
また、読者の皆様からもご意見がありましたら、お気軽にお寄せ下さい。

---

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ありがとうございました。
(あなたのお口の設計士:長谷川浩之)
※千代田区と品川区の2つの歯科医院にて、院長をさせて頂いております。

インプラントの認定インストラクターとは

昨日は、最近赤ちゃんがお生まれになったご家庭で、
注意しておくと良いこと
について、お話しさせていただきました。

まだ生まれて間もない、かわいいお子さんの口内環境を
左右するのは、まさにご両親、もっと言えばご両親の口内環境です。

アトピーなどと同様、口内環境についてもお父様、お母様に
よって左右されますし、それは赤ちゃんが生まれた後の
振る舞い次第でいくらでもケアできますので、どうか
正しい知識をもっていただきたいと思います。

さて、プロフィールのところにも書かせていただいていますが、私は
インプラントに関する認定を2ついただいております。

「プラトンインプラント講師・認定インストラクター」と、
「3iインプラント認定インストラクター」です。

プラトンと3i(スリーアイ)とは、どちらもインプラントの種類(メーカー)のことです。

私は数種類のメーカーの中から、1人1人の患者様のご希望や
咬合、骨の状態などによって最適だと自信を持って判断できるものを
選ぶようにしております。

-----(補足情報)----------------------------------------------------
・プラトン
⇒珍しい、国産のインプラントです。日本の精密加工の技術は
 世界一だと思いますが、それをインプラントに応用し、
 おおくの日本人の骨格に適したインプラントシステムです。
 日本の様々な臨床家の意見を元に、改良に改良を
 重ねながら開発されました。

・3i(スリーアイ)
⇒製品のラインナップがとても多く、様々な症例にも適応することが
 できます。アメリカでシェア1位、世界的にも3位という高いシェアです。
 日本の厚生労働省にあたるアメリカのFDA(食品医薬品局)に、
 「骨が不良な部位における治癒実績を改善した唯一のインプラント」と
 認定されています。

--------------------------------------------------------------------

インプラントの認定医として、私はおよそ月に一回の間隔で、
大阪、名古屋、京都、仙台といった都市で、講演・講習会を
行わせていただいております。


その理由は2つあります。

1つは、既にインプラントに携わっている他の先生に、
インプラントの新しいテクニックを教えるためです。

先日もシカゴの学会で学ばせていただきましたが、
そういった内容も含め、適切なインプラント治療を伝える役割を
担っていきたいと、思っております。


もう1つは、メーカーへのお礼の気持ちからです。

今の自分がありますのも、そういったお世話になっているメーカーが
常に情報を提供してくれたり、また、私からの質問に
親身になって答えて下さったからだと思うのです。

還元の気持ち、そして、私もやはり先輩の先生方から
教えていただいた経緯がありますので、今後もこの活動を
続けていきたい、そう思っております。

---

○本日もご一読、ありがとうございました。

 歯に関して大事なことを知っていただくことで、
 「歯が痛い」「思うように食事ができない」「口元が気になって笑顔になれない」
 といった悩み、苦痛をなくしていきたいと思っております。

 コメントから、匿名でもかまいませんので気軽にご相談ください。
 お役に立てれば嬉しいです。

(インプラント認定医/あなたのお口の設計士:長谷川浩之)

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最近赤ちゃんを授かったご家庭は要注意

先日、「愛犬家の方はご用心」という内容をお話ししました。

ペットを可愛がるあまり、じゃれ合っているうちに口から
歯周菌がうつってしまうのは大変なリスクだという件です。


実は同じことが、お父さん・お母さんと赤ちゃんの間にも
言えるのです。

もっとも、ペットと違い歯周菌がうつるのは
お父さん・お母さんから赤ちゃんへの一方通行です。

なぜなら、
赤ちゃんのお口の中には虫歯菌歯周菌がいない
からです。

たとえば虫歯の原因となるミュータンス菌ですが、
これはつるつるした面にだけくっつく菌です。
そのため、赤ちゃんの場合は歯が生えるまで、
ミュータンス菌のくっつく場所がないのです。

こうした細菌の感染経路は、赤ちゃんとのスキンシップ、
キスやスプーン、箸、そして口移しなどで唾液から
感染してしまうのです。

感染しやすい時期ですが、生後19ヵ月から31ヵ月、
つまり1歳から2歳半ぐらいの期間だと言われております。
(この期間のことを、Windows of infectivity=感染の窓と言います。)


さて、それでは赤ちゃんの口内環境を考えた場合、
前述のようなスキンシップはできないということになるのかというと、
そうではありません。
実はうつした方が良い菌もあります。善玉菌です。
善玉菌が住み着くことで、虫歯菌が感染しにくくなるという
メリットもあります。

いったんまとめさせていただきますと、
感染しやすい期間にお父さん・お母さんの虫歯菌をうつさない、
ということが大事になるのです。
この時期を過ぎると、今度は唾液と接触しても
それが原因による虫歯は発生しないのです。


最後に、大切な赤ちゃんの歯を守るために、
ご両親が取れる有効な対策をご紹介致します。

ポイントは、お父さんやお母さんの口の中の菌の量です。
普段、お口の中が清潔に保たれていて、菌が増えすぎておらず
おとなしい状態であれば、虫歯菌もうつりにくくなります。

逆に、お母さんなら妊娠中のつわりや不規則な生活、偏食などで
お口の中が汚れていると、虫歯菌が増えやすくなります。
あとは治していない虫歯があれば、さらに菌が増加してしまいます。

1)虫歯の治療をしておく。(チェックしてもらう。)
2)唾液検査をしてもらえる歯科医院で、菌の量を検査しておく。

(多い場合は3DSなどで除菌してもらう。)

これらが大事なことですね。
妊娠前から、ときどき歯科検診を受けるようにすれば素晴らしいと思います。

小さい頃の虫歯が原因で、痛み以外にも、歯並びや歯が生えそろうことに
問題が生じてしまうのは、かわいそうなことです。
その原因が親である自分達であったとなれば、なおさら大変です。

ちょっとした検査やクリーニングは、割と簡単に行えます。

「実はお父さん、チェックしてみたら菌がいっぱいで、慌てて減らしたのよね~」
と、いつかお子さんに話す、こんな光景もほほえましいと思います。

---

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本日もありがとうございました。
(あなたのお口の設計士:長谷川浩之)

※千代田区と品川区の2つの歯科医院にて、院長をさせて頂いております。
 コメントからでもご相談は受け付けております。(匿名でも大丈夫です。)

歯の総合治療、オーラルリハビリテーションとは?

オーラルリハビリテーションとは、一般的に歯周外科・補綴(ほてつ)、
インプラント(人工歯根)までを含めた総合治療(全顎治療)のことです。

そのポイントは、

患者様お一人お一人によって、治療方針や方法も異なれば、目指すゴールも違う

ということです。
一人一人に合ったプランを設計いたします。

この症状にはこの治療方法です、と、機械的に決まり、
どなたに対しても同じ、ということはありません。

例えば、抜歯した場合1つを考えましても、
ブリッジ・義歯(入れ歯)・インプラント等、本当に様々な治療方法があります。
熱心で、歯科医療の多岐に渡った知識も豊富な歯科医であるほど、
多くの手段の中から最適なものを選ぼうとするでしょう。


さて、ここからは私の考えです。

確かに、手段は様々あります。
ですが、すべての患者様に対して重要になってくる、
共通のポイントもございます。

それは、一言で申しますと
バランスです。

歯周組織の状態から、噛み合わせ(咬筋の強さから歯の形状)、
そして唇も含めた歯並び(スマイルライン)まで、
バランス・調和を取ることが大切です。

食事も、起きる時間と寝る時間、仕事時間とリラックスする時間なども、
やはりバランスが大切になってきますよね。
また、人の体も、心臓のような一部の臓器を除けば、
左右のバランスから構成されております。

あるいはデザインのバランスと言えば、
黄金比(Golden Ratio)の「1:1.618」といった比率が存在しますね。
(身近なところでは、名刺の縦横サイズがそうなっているようです。)

女性の理想のスタイルに「ゴールデンプロポーション」という言い方も
使われますが、人が美しいと感じる、隣り合う歯と歯の大きさの比率も
「1:1.618」 で、やはりゴールデンプロポーションと呼ばれます。

口内環境を審美的な観点から見ましても、歯の大きさから
歯と歯ぐきの境目の位置まで、バランスが大切にならないところは
ございません。

全てがバランスとなれば、その数だけ専門的な知識もたくさん必要になります。

(「全体を考えるなんて当たり前」と思われるかもしれませんが、
 きちんと行おうとすると本当に多くの知識や経験が問われることであり、
 歯科医の実力や診療姿勢によって結果も大きく異なってくるのです。)


それだけ多くの項目のバランスを考えた上で、患者様お一人お一人のゴールと、
そこまでの手段を真剣に選ぶことがオーラルリハビリテーションであると私は考えます。

原因は噛み合わせなのか、細菌感染なのか。
患者様の目線で、患者様と一緒に理解を深めながら治療を進めていく、
というのが私のポリシーであるため、そこで型にはめるようなことは一切いたしません。

もし「バランス」を考えた上で、大切な歯や口内環境を守るために
必要だと判断できることがあります場合も、きちんとご説明や話し合いをさせて頂き、
患者様にご納得いただけるようなご提案にするよう、心がけております。

---

○本日もご一読、ありがとうございました。

 次回は、「赤ちゃんのいらっしゃるご家庭で要注意なことって?」
 という内容を予定しております。

 大切なお子様のために、ぜひ知っておいていただきたいことを
 お話しさせていただきます。

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本日もありがとうございました。
(インプラント認定医:長谷川浩之)

ご相談「主人が歯医者に行きたがりません」

今回は、このブログにコメントからご相談を寄せていただきました、
ペンネーム ようこ様の、次の内容についてお答えしたいと思います。

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タイトル:主人が歯科に行きたがりません。。

検索でこちらのページを見つけました。
有意義で面白い記事をありがとうございます。

私は数年前に友人から紹介してもらった歯科医で、
フロスや歯磨きのやり方など丁寧に指導していただき、
昔に比べると格段に口内環境がよくなっていると思います。

そこで、結婚したばかりの主人の口臭などがとても気になり。
おととい、何とか説き伏せて彼とその行きつけの歯科に行ってきたのですが、
やはりひどい状況だったようで、歯周病の怖さとポケット測定で
1時間終わってしまいました。

少し遠方(といっても、遊びに行く距離を考えるとそれほどでもないのですが)
なのもあって、「もう行かない」といわれてしまいました。
フロスやればいいんでしょ?というようになっただけましとは思うのですが、
素人フロスではそれほど良くなるとも思えませんし、どうしたらいいかと思ってます。

私自身、脇のリンパが腫れたり、膀胱炎になったり、
彼の歯周病が原因でなってるので(お恥ずかしい話です、すみません)、
今後子供が生まれるかもしれないと思うと、ますます不安になってます。
私もあまり上からものを言われるのが好きではないので、
そういう言い方をしないように気をつけてるつもりなのですが、難しいんでしょうかねー。

ちょっと専門外の話かもしれないのですが、
男性にうまく歯科に行ってもらえるような技がありましたら
教えていただけないでしょうか。 よろしければぜひお願いいたします。

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ご質問、誠にありがとうございました。
ようこ様は実際に危機感を持っておられ、そのご心労が
ひしひしと伝わってきます。

そして、現在お持ちの危機感は正しいことです。
なぜなら、今でさえ既に様々な問題が出てきていらっしゃいますが、
それは現在でだけでなく将来の更なる問題にも直結しているからです。

まずは仰いますとおり、これからお生まれになるであろうお子さんが
心配でしょう。抵抗力がない小さな時に、強力な歯周菌や虫歯菌が
うつってきた場合、将来の歯並びの問題、あるいは歯の本数自体が
そろわない可能性も出てきます。
一般的なご家庭での、歯周病の感染経路はこちらの回に書かせていただきました。

お口のことで苦しんだり難儀するお子さんの姿を見るたびに、
自分たちが激しい後悔にさいなまれてしまうことは、事が起きる前の
今、知っておく必要があります。

また旦那様自身の歯も、歯周病でグラグラになった後、
やがて抜け落ちてしまうという未来も待ち構えています。
「噛む」という当たり前の行為が不自由になるストレスは、大変なものです。

しかし、こういった事を伝えるよりも最大のポイントは、
プラークを採ってもらって位相差顕微鏡で見せることでしょう。
実際に旦那様の目でものすごい歯周菌を見ていただければ、
放っておけなくなるでしょう。それぐらい、お口の中の真実には
インパクトがございます。


ちなみに、これは予備知識ですが、
「口臭がひどいなら誰でも歯周病」という断定はできません。
口臭にも主に3つございます。

・便秘による口臭 ⇒ 便が原因の臭い。
・胃からくる口臭 ⇒ 食べたものなどによる、色々なものが混ざった腐敗臭。
・歯周病による口臭 ⇒ 上記2つとは明らかに違う臭い。


ですので、臭いから原因を正しく判断できる歯科医がおすすめです。


最後になりましたが、お子様まで悲しい想いをしないで済む、
将来的な明るい家族計画のためにも、旦那様が衛生士に診てもらうことを
願ってやみません。

また、このように具体的なご相談を下さり、感謝しております。
なぜならば、ようこ様のご相談を読み、歯周病や口内環境に対する
意識が芽生えられる方も、きっとあると思うからです。

インターネットの匿名性の利点を、ようこ様のように他の皆さまにも役立つ形で
活用していただきましたこのご相談に、あらためて感謝いたします。

もし、面と向かって相談することが恥ずかしい場合は、
ぜひこのブログをご活用下さい。

---

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本日もご訪問、ありがとうございました。

明日は「オーラルリハビリテーション」について
書かせていただく予定です。

耳慣れない言葉かもしれませんが、
この知見を持っている歯医者はおすすめできます。

(あなたのお口の設計士:長谷川浩之)
※千代田区と品川区の2つの歯科医で院長をさせて頂いております。

あなたの歯を長持ちさせる生活習慣とは

歯周病の原因菌は分かっています。
また、この前書かせていただいたとおり薬を使った治療法も発達しています。

ブラッシングなどの予防法も、歯科医院はもちろん、
一般の方々でも実践されていることでしょう。
しかし、いまだに国民の大多数がかかってしまう現状は変わっていません。


なぜでしょうか?


それは、歯周病が生活習慣病だからです。

普段生活していて、自分の習慣になっていることというのは、
自覚の有無に関わらず、色々あるかと思います。
それらの中でも悪習慣が、歯周病の原因となっているのです。

ですから、歯磨きやお口の中だけを気にするのではなく、
生活習慣も気にかけることが、歯周病予防につながります。


口内環境のために良い生活習慣の中で、私が特に有効だと考えるのは、
快適な睡眠、快眠です。

これは、逆を考えると分かりやすいかもしれません。

よくある悪習慣の1つが、夜更かしだと思います。
夜更かしがなぜ悪いのか。
それは、身体の様々な抵抗力が弱まってしまうからです。

抵抗力が弱まれば色々な病気になりやすいのですが、
それは歯周病も例外ではありません。
(ちょうど前回、歯周病の再発と関連する抵抗力について書かせていただきましたね。)


ちなみに、先日千葉県で起きてしまった、おじいさんによる悲しい事件を
覚えておられますでしょうか。
お子さんやお孫さんまで殺してしまったあのおじいさんも、
実は最近、眠れていなかったそうです。

生活習慣病を防ぐには、快眠な眠りが必要不可欠であると
私は考えます。

---

○本日もご一読、ありがとうございました。

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本日もありがとうございました。
(インプラント認定医:長谷川浩之)

歯周病が治った後に待っている怖いこと

「治療によって歯周病が治った、改善された」

実はそのあとに、待ち構えている怖いことがございます。

それは・・・




再発です。




折角治した口内環境を、また元通りにして治療を繰り返していては
キリがないですし、うんざりしますよね。


多くの患者様の症例を見てきて、再発防止のために一番大事であると言えることは、
定期的な検査やメンテナンスを行うことです。

歯周病のチェックと専門家による歯垢、歯石の除去といったクリーニングを行うことが、
再発予防のために何よりも重要になります。

定期的にしっかりとメンテナンスを行えば、歯周病の進行は食い止める事ができます。
また、歯科衛生士の指導のもと適切なブラッシング技術を身につけ、
プラークを除去できれば、歯周病も確実に改善していきます。


なぜ治療を終えた後も、定期的にメンテナンスをしないとまた歯周病に感染するのか、
疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。

それは、歯周病菌のすみかとなるカビ菌は、口腔内常在菌といって、
300~400種類がお口の中に必ず住み着いているからです。

徹底的にやっつけても、空気中や食べ物、手の指などから、
再びお口に戻ってきてしまいます。
つまり、全滅させる事は不可能なのです。


ならば、これらの菌をいかに増やさないか、活発にしないか
ということが大事になってきます。
そのために、毎日の歯磨きと歯科医院での定期的なクリーニングが必要なのです。

※歯磨きだけで大丈夫なら良いのですが、プロの歯科衛生士でさえ、自分の歯を
 磨き残しもなく100%磨くことはできないのです。
(この調査結果の詳細についてはまた後日書かせて頂きます。)

定期的に歯科医院に通い、歯周病菌に再感染していないか、どこがうまく磨けていないか、
カビ菌が増えすぎていないか、などを位相差顕微鏡で確認し、
専用の器具を用いてクリーニングを行うことが、再発防止には有効です。

あとは、歯周病の再発を予防するために、感染経路を気にかけていただきたいと思います。
そもそも生まれた時には、人のお口の中には歯周病菌は存在しません。
では、もともといない歯周病菌がなぜ今お口の中にいるかというと、
人からうつされているのです。

どのような経路で感染するかというと、

・回し飲みや回し食い
・箸の使いまわし
・キス
・くしゃみ


などが感染ルートとしてあげられます。

こう書くと、感染ルートを完全にシャットアウトするのは無理だと
思われるかもしれません。そこで、口内環境を定期的にメンテナンスすることで
抵抗力をつける必要性もお分かりいただけるのではないでしょうか。
(花粉症も、抵抗力がないと早くからマスクを付けておかないといけませんよね。)

歯周病に限らず、どのような治療を行なったとしても、
最終的にはメンテナンスが鍵を握ります。
それは通院することだけでなく、普段の生活の意識を変えることでもあるのです。

---

ご一読、ありがとうございました。
歯があれば、食事だけでなく幸せも噛みしめられます。
それは多くの場合、大切な歯を失ってから気づくことです。

あなたの未来の口内環境のために、知っておいて良かったという内容を
今後もお届けしたいと思いますので、よろしければクリックで
応援の一票をいただけますと嬉しい限りです。

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本日もありがとうございました。
(あなたのお口の設計士:長谷川浩之)

※千代田区と品川区の2つの医院で院長をさせて頂いております。
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飲み薬で治るようになった歯周病

歯周病治療といえば、以前は主に歯石の除去など、
歯のクリーニングを行うことが、どの歯科医院でもなされている
基本的な治療でした。

歯石には、歯肉から見えている縁上歯石と、
腫れた歯肉で隠れてしまう縁下歯石があります。

すぐに縁下歯石を取ろうとすると、歯ぐきが腫れているため痛みを伴います。

そこで通常は、

1)まず縁上歯石をとって
2)腫れを抑えてから
3)縁下歯石の除去にかかる

という流れでした。

ちなみに縁上歯石をとるのに、
歯は上下あるので2度通院、
縁下歯石にいたっては、とりにくいために
右奥、前歯、左奥の3回に分け、
さらにこれが上下あるので6度の通院が必要になります。

さらに、歯周ポケットがある場合は歯周外科の治療に入るのですが、
これも大体、6回ほどの通院による治療となります。
最初から全て合わせると、もう「半年コース」の治療となってしまうのです。

ところが、国際歯周病内科学研究会会長の
生田図南(いくた となみ)先生によって、
この憂鬱になってしまう歯周病治療に
飲み薬が有効であるということが分かりました。

これは、お薬を飲んでから10~14日後に来院してもらいますと、
縁下歯石だったものが縁上歯石になり、バリバリとれるようになるのです。

一例を挙げますと、風邪や肺炎といった感染症に使われる
ジスロマック」という薬を飲むと、結果的に歯ぐきが引き締まるのです。
歯周病にジスロマック

しかし、この薬が虫歯菌や歯周菌に効くのではありません。
ではなぜ歯ぐきが引き締まるのでしょうか。

実はジスロマックは、お口の中のカビ菌に効くのです。
そしておそらく、歯周菌などはこれらのカビ菌にコバンザメのように
くっついているため、カビ菌に効くと歯周菌にも
一緒にアプローチできるのだと考えられます。

歯周内科学の発展により、半年もかかっていた大変な歯周病の治療が、
大幅に治しやすくなりました。

ただし、ジスロマックがどなたにでも効くわけではございません。

そこで、位相差顕微鏡の出番となります。

たとえば位相差顕微鏡で検査した口内環境に
「スピロヘータ」という菌がいることが分かれば、
ジスロマックが
有効です。

正しい検査のために、またこのようなお薬は当然ドラッグストアなどで
買うこともできませんため、歯周内科にも詳しい歯医者へ
通院することをお奨めいたします。

---

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本日もありがとうございました。
(インプラント認定医:長谷川浩之)

あなたの○○病の進行度をチェックする方法(自分で)

診断してみましょう。

さて、この○○病とは何のことだと思われますか?

(ヒント)
・この病気にかかっている人の数は、推計で約5,000万人と言われております。
(ちなみに、患者が増加している糖尿病で600から700万人ということですから、
 大変多いということが分かりますね。)

・糖尿病と同じく、生活習慣病の1つです。

・感染症です。

・30歳以上の人の8割がかかっていると言われます。



ここまで多いと、ほとんどの方が軽度か重度かは別として
かかっている可能性が高いということです。

ですから、その進行度をチェックするのが
重要になるということですね。


では、答えです。


国民病とも言えるその病気とは……





歯周病です。


たかが口の病気とあなどってはいけません。
歯周菌が口から体の中に入り込むと、
心臓病、肺炎、糖尿病、早産などを引き起こしてしまうことが
分かっています。
(歯周病の人が心臓病になる確率は、2~3倍に上がります。)


そのため、自分が歯周病なのか、
どれぐらい進行しているのかということを早くチェックしておいて、
少しでも危険性があれば早めに手を打っておくことに越したことはございません。


進行度をご自分でチェックできる項目を用意致しました。

下の15の問いにいくつ当てはまるか、数を数えてみてください。


問1 :朝起きたとき、口の中がネバネバする。

問2 :食後、歯みがきをしないことが多い。

問3 :歯と歯の間に食べ物がよくはさまる。

問4 :前に比べて歯が長くなったように感じる。

問5 :歯茎を押すと血や膿が出る。

問6 :かたいものが噛みにくい。

問7 :歯茎にかゆみや痛みを感じることがある。

問8 :歯みがきをすると血が出る。

問9 :歯ぎしりをする習慣がある。

問10:歯を爪でひっかくと白い汚れが付いてくる。

問11:歯茎が赤く腫れている。

問12:歯並びが悪い。

問13:グラつく歯がある。

問14:虫歯はないのに冷たいもので歯がしみる。

問15:口臭が気になる。


以上です。あなたはいくつ当てはまりましたでしょうか。


2~3項目の方は・・・
歯肉炎か軽度の歯周病かもしれません。
まずは歯科医院へ相談し、ブラッシング指導を受けましょう。

4~7項目の方は・・・
中程度の歯周病の可能性があります。
骨まで達してしまう前に、早めに治しましょう。

それ以上当てはまる方は・・・
重度の歯周病と考えられます。
歯を失ってしまう前に、早急に歯科医院での治療を始めましょう。


歯周病の進行度は、歯茎の状態を確認することで分かります。
もし歯茎から出血がある場合は、歯を支える歯茎に炎症がある証拠です。
(出血は、歯周病の特徴的な症状といえます。)

また、歯周ポケットの深さでも進行の度合いがわかります。
歯周ポケットが深くなればなるほど、歯を支えている骨の破壊が進み、
ついには歯が抜けてしまいます。

進行度チェックで少しでも気になる点があれば、
ぜひ歯科医院での受診をお奨め致します。

今は歯周内科学によって、飲み薬での治療も確立されてきていますし、
早目に対処ができれば大変なことにもならずに済みますからね。

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○本日もご一読、ありがとうございました。

 歯に関して大事なことを知っていただくことで、
 「歯が痛い」「思うように食事ができない」「口元が気になって笑顔になれない」
 といった悩み、苦痛をなくしていきたいと思っております。

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本日もありがとうございました。
(あなたのお口の設計士:長谷川浩之)

※千代田区と品川区の2つの医院で院長をさせて頂いております。
 このブログでもご相談は受け付けております。(匿名でも大丈夫ですよ。)