●美術館を巡る
いろいろな美術館に行くのが僕の楽しみです。
久しぶりに、広島平和記念資料館へ行ってきました。
ここは何度も行ったことのある場所ですが、これまでにアップしたことがなかったので、改めて紹介したいと思います。
建築は丹下健三さんです。
平山郁夫さんの作品です。
資料館に入ってすぐのところに、原爆投下前後の広島市の市街地を模型とプロジェクションマッピングで再現した展示物があります。
これを見ると、戦争というものが、生命、都市インフラ、個人と組織の財産を、一瞬にして全て無にすることを理解できます。
原爆で亡くなった方、火傷を負った方の写真や絵を見ると、悲しい気持ちになります。
現世代だけではなく、後世のためにも、絶対に核兵器を使用してはならないことを、否応なしに再認識させられます。
多くの人の悲しみを感じるわけですから、資料館を出る際は暗い気持ちになります。
でも、平和公園を歩くと、美しく、穏やかな風景を眺めることができます。
あぁ平和で良かったと思いながら、日常に帰ることができます。
この資料館、入館料はわずか200円です。
なぜ、こんなに安いのか?
そして、なぜ、平和公園がいつも清掃され、常に美しい状態を維持されているのか?
それは、ここを訪れた人に「この景色が失われないよう戦争を回避しなければならない」という気持ちになってもらためです。
広島を訪れた際は、是非、行ってみてください。
●コグニファイ
ケヴィン・ケリーさんの「インターネットの次に来るもの」を読んでいます。
この本の中で、cognify(コグニファイ)という言葉が出てきます。
これは、ケヴィン・ケリーさんが作った造語です。
cognitiveという形容詞があります。
これは、認知に関する、という意味です。
この形容詞の語尾に「~ify」をつけて、「認知化する」というような意味にしたものです。
これは一般化された言葉ですが、書籍を読むと、ケリーさんは限定的な使い方をしています。
コグニファイとは、「AIが認知できるようデータ化する」という意味です。
例えば、咳という行為について考えてみます。
カメラ、サーモスタットに移し出された映像から、それが人間であることをインプットします。
動画で確認したモーション、マイクでとった音から、それが咳であることをインプットします。
AIが咳を認知することで、誰が咳をしているのか把握できるようになります。
体温情報等と組み合わせれば、コロナ感染者を把握できるようになるかもしれません。
AIが学習できるようデータ化して、AIが認知できるようにすることをコグニファイと呼びます。
ケヴィン・ケリーさんが、わざわざコグニファイという言葉を作ったのは、AI中心の社会が構築され、AIに認知させることに価値が生まれることを予見したものだと思います。
そう考えると、私たちエンジニアは、原因と結果の因果関係、要因と結果の相関関係、こういったものに着目してAIに初期値を提供できる能力が求められるようになっているのかもしれませんね。
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