サルヒツのぐるめ探訪♪【第80回】
旭川らぅめん 青葉(本店)
カテゴリ:ラーメン
往訪日:2019年8月15日
所在地:北海道旭川市二条通8丁目左8 二条ビル
営業時間:(月~土)9時30分~14時/15時~19時30分(水曜定休)
予算:600円~1300円
■最寄り駅:JR旭川駅より徒歩6分
■駐車場:なし(コイン駐車場多数あり)
■席数:17席(カウンター10席)
■予約:不可
≪器のサイズからは想像できないボリューム≫
こんばんは。ひつぞうです。十勝岳温泉を辞したあと旭川に向かいました。旭川といえば旭川ラーメン。全国区の山頭火は夙に有名ですが、蜂屋、梅光軒によし乃と名店揃いの麺の街。今回お邪魔したのは老舗の青葉です。
★ ★ ★
旭川のラーメンは奥深い。その歴史は札幌の味噌ラーメンより古いとも言われる。ここ青葉はその先駆的存在。代名詞である正油味はもとより、味噌、塩とレパートリーも幅広い。
ちょうどお昼前に旭川市内に着いた。旭川駅にほど近い路面店。その行列で所在がすぐに知れた(笑)。周辺にはたくさんのコイン式駐車場がある。そそくさと15人ほどの列の最後に並んだ。
青葉の創業は戦後の昭和22年。初代・村山吉弥氏が屋台から立ち上げたそうだ。現在は三代目が腕を振るうが、先代ご夫婦も現役として裏方に回っている。このアットホームな感じが青葉らしさでもある。
行列の末尾につくと、大女将が慣れた手つきでメニューを差し出す。もちろん僕は定番の正油らぅめん。
「バター塩もいいにゃあ。味噌もいいにゃあ」
散々迷ったが塩らぅめんにするそうだ。
高校生までは200円引き。このサービスはすごい。本来であれば卵は(絵的にも)欠かせないのだが、到着が遅くて売り切れてしまった。その代わり葱をしこたまぶち込んでもらった。
並び始めて20分。回転が速いと見えて店内に招かれる。ちなみにお客は住所で呼ばれる。埼玉であれば埼玉さん、横浜だったら横浜さんてな調子で。記帳簿に氏名・出身を書くようになっているのだ。
席に着けばどんぶりが運ばれるのはもはや時間の問題。
まずは僕の醤油(正油)味。薬味はネギ、メンマ、チャーシュー、海苔。
最初にスープを味わう。なるほど魚介の風味が効いている。豚骨・鶏ガラをベースに、名産利尻昆布に、鰹節、煮干し、各種野菜のエキスがバランスを整える。昔ながらの中華そばの味わいだ。醤油味だけあって、後味はかなり塩からい。
麺はやや細めの縮れ麺でコシがある。スープによく絡んで旨い。
チャーシューはトロトロ系。飽きのこない味である。一番驚くのはそのボリューム。最初に受けたどんぶりの感触からは、割に小さく感じたものの、食っても食っても麺は減らない。そんな印象を受ける。
さて、かたやおサルの塩味は如何に。
当たり前だが淡く白濁したスープだ。塩の旨味が全体のトーンを柔らかくしている。ただの食塩ではこうはいかないだろう。まろやかな味わいだった。
奇を衒わずに、家族的な賄いで客を迎える青葉の雰囲気は、今や姿を消しつつある昭和の中華そば屋のそれを感じさせた。
「並ぶのは40分でも食べるのは8分だにゃ。ひつぞうは」
この後は市内観光。二十八年ぶりの旭川は様々な意味で変わっていた。
(つづく)
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