2026.7.18~2026.10.12
「没後7年 堀文子展~いのちのつながり~」
堀文子展が全国3か所で開催されています。
軽井沢高原文庫は、7月18日から、自然と生命の美を描き続けた日本画家・堀文子の芸術世界を紹介する夏季特別展「没後7年 堀文子展~いのちのつながり~」を開催しています。10月12日まで。
きょう、この展覧会を訪れるのが3回目という女性が、軽井沢にアトリエを構える水墨画家の方をお連れして、来館されました。9月に入って、ゆっくり時間をかけて見学される方が増えているように感じます。
さて、きょうは、現在、テーマの異なる堀文子展が全国3か所で同時開催されているという、あまり聞いたことがないような現象が起きている、そのお知らせです。
先週末の9月11日から、安曇野ちひろ美術館(長野県)で、「いわさきちひろと堀文子 童画の世界」が始まりました。12月15日まで。絵本画家・いわさきちひろと日本画家・堀文子は同じ1918年生まれ。二人は激動の昭和の時代を生きた画家でした。同展では、堀文子『トツパンの絵物語 青い鳥』原画が初公開されています。
そして、きのう9月16日から、中村屋サロン美術館(東京都)で、「堀文子展 生命(いのち)の煌めき」が始まりました。12月6日まで。《ケツァール(古代マヤの守護神)》や《華やぐ終焉》など、よく知られた作品も展示されています。同館はJR新宿駅東口から徒歩2分という場所にあります。
ここには、「いわさきちひろと堀文子 童画の世界」チラシと「堀文子展 生命の煌めき」チケットを載せます。
皆さまも、この機会に、お近くの堀文子展によろしかったら足をお運びください。
なお、上記の展覧会に先立ち、女子美術大学(東京都・神奈川県)の女子美アートミュージアム(神奈川県)で、今年5月22日から6月27日(前期)、同7月2日~8月4日(後期)まで、開館25周年記念特別展「堀文子の出発点~女子美からはじまる写生帖・下図・本画~」が開かれました。私も初日のオープニングセレモニーに参加させていただきました。堀文子さんのたくさんの下図と本画を同時に並べて展示するという、美術学生の学ぶよい機会になると思われるユニークな展覧会でした。たくさんのスケッチブックや、100号ほどの大作も複数点、飾られ、見ごたえがありました。 (大藤 記)
辻邦生山荘見学会2026②終わる
きのう、軽井沢高原文庫主催の辻邦生山荘見学会2026②が旧軽井沢にて開催されました。参加者16名(満員)。このところ、ずっと雨続きでしたので、天気が心配されましたが、幸いにも曇りでした。
大阪市や滋賀県大津市から参加されたご夫妻などのほか、今回、学習院大学文学部フランス文学科で辻邦生さんから直に教えを受けたという女性5人が参加されていました。そのうちのお一人は、「辻先生からプルーストの講義を受けました」とおっしゃっていました。石川県小松市から参加された男性は、中学生時代に辻作品に出合い、その後、半世紀あまり、ずっと辻作品に親しんできたとのことでした。
1925年生まれの辻邦生さんは、昨年、生誕100年という大きな節目の年を迎えました。軽井沢高原文庫では、夏季特別展「生誕100年 辻邦生展 軽井沢と物語の美」を開催させていただいたことは、本欄でもご紹介した通りです。
また、今年は、辻邦生山荘が1976年に新築されてから、ちょうど50年という節目を迎えます。磯崎新さんによる設計。山荘は、辻さんが50歳の時に新築されたもので、同じころ、辻さんは学習院大学教授に就任しています。
辻さんが、1999年7月29日に、軽井沢で73歳で急逝されて、はや27年が経過しました。
辻邦生山荘見学会は、今年で13年目になります。この見学会を年数回ずつ、続けてきて感じることの一つは、辻邦生という作家が生み出した作品が、今も読者に読み継がれているという確かな手応えです。
きのうは、参加者への説明に夢中になり、写真を撮りませんでしたので、ここには、軽井沢高原文庫1階ショップの辻邦生コーナーの現在の様子を載せます。
なお、このほど、県立神奈川近代文学館からお送りいただいた「特別展 佐藤春夫展」チラシで知ったのですが、2026年12月12日から同館で企画展「辻邦生展」(仮称)が開催されるようです。横浜周辺の方は、足を運んでみてはいかがでしょうか。 (大藤 記)
軽井沢高原文庫1階ショップ 辻邦生コーナー
「堀文子 暦2027」販売中
現在、軽井沢高原文庫では、夏季特別展「没後7年 堀文子展 いのちのつながり」を開催中でございます。10月12日まで無休。
展覧会には、各地から堀文子ファンが訪れています。
ところで、1階のミュージアムショップでは、ポストカードや一筆箋、クリアファイル、トートバック、キーホルダー、扇子、書籍など、さまざまな堀文子関連グッズを販売しております。
そして、このたび、来年の堀文子カレンダー「堀文子暦2027」が届きましたので、本日より販売を始めました。
「堀文子暦2027」は、サイズが縦50.2㎝×横36.4㎝。6絵柄。絵柄は次の通りです。『紅白梅』1970年代、『牡丹』1980年代、『トスカーナの花野』1992年、『野の花』1980年代、『燈台草、センノウ、ネコジャラシの紅葉』1980年代、『冬野菜』2005年。そのほか、堀文子(プロフィール)、2007年を彩る堀文子の作品と言葉、が掲載されています。監修:一般財団法人 堀文子記念館、製作・発行:株式会社ナカジマアート。定価2200円(税込)。
来年の7月・8月のところを見ると、驚いたことに、軽井沢高原文庫のポスター・チラシで大きく扱った『野の花』1980年代が採用されていました。ここに画像を載せます。来年夏は、ふたたび、軽井沢での堀文子展を思い出すことでしょう。
このカレンダーについて、さらに、一言。昨年、株式会社ナカジマアートの中島良成社長からうかがった話によると、昔、最初にこれを製作する際、サイズやレイアウト、字体、紙質などを、堀文子先生に相談して、堀先生の納得のゆくように製作されたとのことでした。そして、その後も、それをずっと踏襲されているそうです。私は、それをうかがって、堀先生の芸術家魂の一端を垣間見たような気がしました。
その話を思い出して、あらためて実物をよく見ると、なるほど、よくできています。なんというか、品格を感じます。
ご来館の折、どうぞ実物をご覧になってください。 (大藤 記)
「堀辰雄1412番山荘」断面擬似オーナメントを発売
このほど、軽井沢高原文庫は、1階ミュージアムショップにて、新商品の「堀辰雄1412番山荘」断面擬似オーナメントの販売を始めました。今年3月に販売を始めた立原道造「ヒアシンスハウス」に続く、第2弾です。販売価格は1500円(税抜)。この商品を販売しているのは、現時点で軽井沢高原文庫だけです。
これを製作したのは、立原道造「ヒアシンスハウス」と同じく、西日本工業大学(北九州市)の石垣充教授です。石垣氏は、昨年、軽井沢高原文庫を訪れられ、敷地内に移築保存・公開されている堀辰雄1412番山荘に目をとめて、いたく気に入り、ぜひ山荘を実測して断面擬似オーナメントを作ってみたいとのご要望を寄せられたのでした。
その後、本年8月12日、再び、遠路、軽井沢に来られ、堀辰雄1412番山荘を丸一日かけて実測し、帰ってから試作を繰り返し、途中、何度か、私とメールのやり取りをさせていただき、完成させたのでした。(ここには石垣氏から完成前にお送りいただいた画像を載せますが、完成品は円形の側面の和紙は茶色でなく、水色に変更されています。創元社『菜穂子』外函タイトル部分や、角川書店『堀辰雄作品集』外函に使われている水色に色を近づけています。)
石垣氏が実測に来られた日は、ちょうどパナソニック汐留美術館の主任学芸員・大村理恵子さんと上田市立美術館の学芸員・山極佳子さんが私に会いに来られていて、長いこと話していた日でした。また、同じころ、昔、軽井沢高原文庫の開館(1985年)の折、軽井沢高原文庫本館の設計に携わったチームの一人、元(株)GK設計(GKインダストリアルデザイン、GKデザイン機構)の松永博己さんが奥さんと佐賀県から車で来られていた日でもあり、そうした記憶と一緒になって、その日の出来事が私の脳裏に刻まれています。
そうしたことはともかく、画像をどうぞご覧ください。おもて面からは、堀辰雄1412番山荘の外観を、うら面からは内部空間を鑑賞することができます。おもて面のL字のベランダには、堀辰雄その人がいます。うら面の、内部空間の建物中央に置かれた暖炉から上に伸びる土管を重ねた煙突は、よく見ていただくとわかるのですが、垂直ではなく、少し曲げられて伸びていき、最後に屋根から突き出ている様子なども、石垣氏はよく観察されて、忠実に再現されています。
なお、下部に重りが入っていて、起き上がり小法師のように、斜めにされても勝手にまっすぐに立つ工夫が施されているのも、立原道造「ヒアシンスハウス」オーナメントと同じです。 (大藤 記)
きょうから、「深沢紅子・甲斐仁代展~ふたりの女性画家~」スタート。
きょうから、深沢紅子野の花美術館では、「深沢紅子・甲斐仁代展~ふたりの女性画家~」がスタートしました。きのう、夜8時半ころまでかかって飾りつけを行い、無事に終えました。
深沢紅子野の花美術館は、今年開館30周年を迎えます。いま、あらためて振り返ってみると、このように、二人の芸術家を組み合わせて紹介する展示というのは、深沢省三・紅子夫妻を除き、今回が初となります。
深沢紅子と甲斐仁代は、女性が画家になることが稀であった時代に、ともに画家を志して 1919 年(大正8)に女子美術学校(現・女子美術大学)に入学し、親しい画学生時代を過ごしました。
二人は、師・岡田三郎助の下で絵を描くことに切磋琢磨した同志であり、終生にわたり絵を手放さず、結果的に女性の地位向上にも尽力したと言えます。
深沢と甲斐は、美術学校を卒業後、一水会、女流画家協会などに所属するという似たコースを歩み、二人の交友は甲斐が60歳で病没するまで、生涯にわたり続きました。
本展では、盛岡や軽井沢を愛し、野の花や女性を好んで描いた深沢紅子と、青島(中国)や軽井沢、盛岡、奈良などの風景や、人物・花などを豊潤な色彩感覚で描いた甲斐仁代の作品を約50点、展観しています。
なお、深沢紅子野の花美術館では甲斐仁代作品を所蔵していないため、甲斐仁代の甥の甲斐文男氏からすべてお借りしました。甲斐文男氏にはこの場をお借りして、厚くお礼申し上げます。
ここに、展覧会のチラシ画像を載せます。 (大藤 記)
8月が終了
今日で8月が終了します。あっという間だったような気もします。個人的には、ともかく体調を崩さず、一年で最も忙しい月を乗り切ることができたことに、ほっとしています。
軽井沢高原文庫では、夏季特別展「没後7年 堀文子展~いのちのつながり~」を開催中ですが、8月は2つの堀文子展関連イベント(「高原文庫の会」「高原の文学サロン」)を開催しました。俳優の檀ふみさんによるお話「堀文子先生の思い出」(8/8)と、神奈川県立近代美術館元館長の水沢勉さんによるお話「堀文子 画家として生きること」(8/22)です。どちらもすばらしい内容でした。檀さん、水沢さんには感謝申し上げます。遠い方では、秋田県などからも参加されていました。
「高原文庫の会」には、北杜夫夫人の齋藤喜美子さんや、ドナルド・キーン氏のご子息キーン誠己さん、漆工芸の人間国宝の室瀬和美氏なども参加されていました。「高原の文学サロン」には、東京・品川のO美術館館長・鳥山玲さんや、女子美術大学美術館や軽井沢絵本の森美術館、軽井沢ニューアートミュージアムらのキュレーターの方らも参加されていました。
ところで、ほぼ毎日のように、いろいろな方が堀文子展を見学に訪れています。最近では、女子美術大学の小倉文子学長が津田裕子同大名誉教授(遠藤周作氏と親交があった由)と一緒に来館されていました。少し前には、日本画家の手塚雄二氏や小田原千佳子氏らがいらっしゃいました。一昨日は、安曇野ちひろ美術館副館長、上島史子さんが来館されましたが、私は堀辰雄文学記念館の緑陰講座(「堀辰雄と『四季』・『高原』」)の講演を頼まれていて、お会いできませんでした。
最近では、文芸評論家の故・奥野健男氏の長女百瀬由利さんや、立命館大学教授で福永武彦研究者の西岡亜紀さん、ブリヂストン美術館元学芸部長の阿部信雄さんらも来館され、少しお話させていただきました。8月前半や中盤も、同様に、様々な分野の方々が来館くださいました。
さて、明日は、私は深沢紅子野の花美術館の展示入れ替えがあり、その作業にあたることになっています。あさって、9月2日からスタートする開館30周年記念展「深沢紅子・甲斐仁代~ふたりの女性画家~」の準備です。9月3日は、一宮市三岸節子記念美術館への深沢紅子の絵画約40点の貸出しがあり、担当学芸員の丹野汀さんが美術品輸送の人たちと愛知県からお見えになる予定です。
このように、まだしばらくは気の抜けない日々が続きそうです。食事と睡眠をきちんととって、過ごしてまいりたいと思っています。 (大藤 記)
【2026高原の文学サロン】 水沢勉氏 「堀文子 画家として生きること」 2026.8.22 明治四十四年館
ライナー・キュッヒル、ヨハンナ・マラングレ
きょうは、仕事からすこし離れて、私がこの半月間に参加した音楽会について、記します。今の時期は、繁忙期のため、スケジュールを入れることがなかなか難しいのですが、運よく仕事の合間を縫って、参加できた2つの演奏会です。
一つ目は、先月末、軽井沢大賀ホールで開かれた「ライナー・キュッヒル ヴァイオリン リサイタル」。ライナー・キュッヒルさんは、オーストリア生まれの75歳。ウィーン・フィルのコンサートマスターを45年間も務めたといいますから(現在は退任)、演奏家としての力量に加え、ウィーン・フィルという世界に冠たる楽団の一つを束ねる実力や、人望もおありなのでしょう。
曲目は、シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ 第3番 ト短調 Op.137-3、ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調 Op.47「クロイツェル」など。トルストイの小説『クロイツェル・ソナタ』は後者の曲に触発されて書かれた作品であり、かつて学生時代に読んだのを思い出しました。
これまで、私はキュッヒルさんの演奏はおそらく4回くらい聞いていますが、今回の演奏は、心に残る素晴らしい演奏でした。ピアノは加藤洋之さん。お二人の演奏は、息がぴったり合っていました。
プログラム構成といい、ヴァイオリニストとしての真価が問われる曲が多く、アンコール3曲もアンコールではないような曲をあえて自由に選んでいるようで、何か凄みのようなものさえ感じました。私は音楽の素人にすぎませんが、そのようなことを、主催の軽井沢響きの会の久木隆さんに後日、感想をお伝えすると、今回の演奏が一番よかったとおっしゃっていた方が複数、おられたそうです。
二つ目は、きのう、草津音楽の森国際コンサートホールで開かれた第46回草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルのオープニングコンサート、「バロックの絢爛 世紀末の爛熟/ヨハンナ・マラングレ=群馬交響楽団」です。今年のテーマはバッハ(「Bach is Cool バッハと涼もう」)。
きのうは、初日ということもあり、関係者らしき人も大勢参加されていて、これから2週間ほど続く国際音楽アカデミー&フェスティヴァルがいよいよ始まるという、なにか期待に満ちた、うきうきしたような雰囲気が会場全体に満ち溢れていました。
前半は、チェンバロ・オルガン奏者、イタリアのクラウディオ・プリツィさんが主導して、J.S.バッハ:シャコンヌ ニ短調 BWV 1178や、バッハ:チェンバロ協奏曲 ニ短調 BWV 1178など。
後半は、J.ブラームス:交響曲 第4番 ホ短調 作品98。後半の約41分間の大曲は、群馬交響楽団の独特の響きと、ケルン出身の若き女性指揮者、ヨハンナ・マラングレさんによるきびきびとしたタクトぶりに魅了されました。今回、交響曲をこのホールで聴いて、ホール設計のすばらしさも再認識しました(設計:吉村順三)。
壮大な音楽の旅をしたような、とても心地よい余韻を残しながら、クレプスキュール(薄暮)の時間帯を、草津から軽井沢まで車を走らせて帰途につきました。
キュッヒルさんのさらなる円熟を祈りますとともに、2025年に初来日という日本ではまだあまり知られていないヨハンナ・マラングレさんの将来に大いなる期待を寄せたいと思います。 (大藤 記)
草津音楽の森国際コンサートホール、開演前
草津音楽の森国際コンサートホール(設計:吉村順三)、開演前の空
8月22日(土)午後2時~高原の文学サロン、水沢勉さんのお話「堀文子 画家として生きること」開催
軽井沢高原文庫は、7月18日から夏季特別展「没後7年 堀文子展~いのちのつながり~」を開催しています。軽井沢高原文庫の過去41年の歴史の中で、美術家をテーマとする夏季特別展は初めてです。
今回の展示は、堀文子さんが1979年からアトリエを構えて作品制作に取り組んでいた軽井沢という場所において、つまり、堀さんが愛した軽井沢の自然の中で作品を鑑賞していただくという点が、本展の大きな魅力となっています。
さて、スタートして半月ほどが経過しました。全国各地から堀文子さんのファンの方が訪れています。少し前ですが、地元・軽井沢町の土屋三千夫町長が奥様と来館されました。
今回の展覧会に合わせて、性格の若干異なる2つの関連イベントを企画しました。1つ目は、明後日に開かれる高原文庫の会。内容は、俳優の檀ふみさんによるお話「堀文子先生の思い出」。いま、その準備を私たちはしているところです。そこで、この2つのイベントについて記そうと思い立ちました。
2つ目は、8月22日(土)午後2時から開かれる高原の文学サロンです。内容は、水沢勉さん(美術史家・美術評論家、前・神奈川県立近代美術館館長)によるお話「堀文子 画家として生きること」。
水沢さんは、2017年、神奈川県立近代美術館・葉山で「白寿記念 堀文子展」が開催された時の展覧会担当者です。堀文子さんの亡くなる2年前のこと。この時、水沢さんは堀文子さんの創作活動の全体に向き合われたことでしょう。水沢さんは神奈川県立近代美術館に長く勤務され、堀さんがアトリエを構えていた大磯の自然や風土もよくご存じです。美術の専門家の立場から、堀文子の絵画と人生について、興味深いお話がうかがえるものと、私も楽しみにしております。
皆さま、堀文子展の2つの関連イベント、高原文庫の会と高原の文学サロンに、よろしかったらご参加ください。イベントは要予約。Eメール kogenbunko@yahoo.co.jp か FAX 0267₋45₋6626でお申し込みください。 (大藤 記)
堀文子 《ふるさと》 1999年
雑誌「男の隠れ家」9月号 【避暑地×文学】物語が生まれる場所 特集
まず、熊本県で最大震度7を観測した地震で、大きな被害にあわれた皆さまに対し、心よりお見舞い申し上げます。
さて、8月に入りました。軽井沢で仕事をしている私どもにとって、もっとも忙しい月を迎えています。これからイベント等もありますので、体調管理に気をつけながら、毎日を過ごしてまいります。
きょうはひとつ、お知らせです。
「男の隠れ家」という雑誌(三栄発行)の2026年9月号が発行されました。特集テーマは「【避暑地×文学】物語が生まれる場所」です。
上高地、富良野、飛騨、奥日光、那須高原、房総半島、伊豆、鎌倉、大山高原などといった場所も取り上げられていますが、とりわけ多くのページを割いて紹介されているのが軽井沢です。驚いたことに、全体の3分の1ほどの44ページを占めています。
そして、その中で、とくに堀辰雄の人と文学が掘り下げられて紹介されているのも大きな特徴です。
私どもも取材に協力させていただきましたので、送られてきた雑誌を見ましたが、通常、取り上げられる軽井沢とは異なる、軽井沢の別の側面、少し奥の世界が捉えられているように感じ、これはこれで軽井沢を訪れる人へのよい案内書になるのではないかと思いました。文学や建築や歴史に興味のある方には魅力を感じるでしょう。
そして、今回のかなり大胆な誌面づくりを見ていて、ふと思い浮かんだことばは、個と全体、細部と宇宙、といったようなものです。つまり、あるものの全体を捉えようとするとき、個を掘り下げてゆくというのも一つの確かな方法であるということ。
この雑誌、皆さまもよろしかったら、本屋さんで手に取って、ご覧ください。
ここには、「男の隠れ家」9月号表紙を、軽井沢高原文庫敷地内の堀辰雄1412番山荘で撮影しましたので、載せておきます。 (大藤 記)
きょうは立原道造の誕生日です。ちくま文庫から立原道造詩集刊行。
きょう(7/30)は立原道造の誕生日です。軽井沢にゆかりの深い詩人・建築家の立原道造は、今から112年前、1914(大正3)年7月30日、東京市日本橋区橘町に生まれました。
ところで、先月、ちくま文庫から立原道造詩集が刊行されたことを、皆さまはご存じでしょうか? 夏季特別展などの準備で忙しくしていて、本欄でお知らせするのが遅れてしまいました。
それはともかく、これは大変喜ばしい出来事です。岩波文庫、学芸書林など、手ごろに購入できる立原道造の文庫本が長らく絶版となっていますので、これは全国の立原道造ファンにとって朗報です。2023年に角川文庫で改版が刊行されたことに続く、ありがたいことです。
タイトルは『僕はひとりで夜がひろがる 立原道造 全詩+物語』。2026年6月10日、筑摩書房発行。415頁。巻末に立原道造略年譜(写真入り)、杉田淳子「編者解説 詩人前夜の夜の詩」、宮本則子「出版に寄せて」が付いています。カバーデザインは名久井直子。定価1210円(税込)。
本書は、立原道造が生前に発表したすべての詩と物語三篇を網羅しています。物語は「生涯の歌」「春のごろつき」「かろやかな翼ある風の歌」。
軽井沢高原文庫でも早速、筑摩書房から取り寄せ、ショップで販売しています。
ここには、刊行されたばかりの純白の詩集を、軽井沢高原文庫前庭に建立されている立原道造詩碑の上で撮影しましたので、載せます。
思い返せば、当館の立原道造詩碑も、1993年、今から33年前のきょう、立原道造の誕生日に建立されたのでした。
皆さま、ご来館の折、どうぞこの詩集を手にとって、また、詩碑をご覧になり、夭逝の詩人・立原道造に想いをはせてください。 (大藤 記)













