真空管アンプの自作/クラシック音楽/家庭菜園/自然（雑草の花）/鉄道写真 -3ページ目

02Sep
- 名指揮者の名盤・名演奏（139）/ ジョージ・セル⑧ / Ｒ・シュトラウス「家庭交響曲」
  　今回の「ジョージ・セルの名盤・名演奏」は８回目、リヒャルト・シュトラウスの作品について少しだけ書いてみます。　セルは、クリーブランド管弦楽団と「家庭交響曲」を、交響詩では、「ドン・ファン」、「死と変容」、「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」、「ドン・キホーテ」などの録音を残しています。　これらのうち、HIROちゃんが架蔵している音盤は、「家庭交響曲」と、カップリング曲のホルン協奏曲第1番変ホ長調の２曲です。「ジョージ・セル/クリーブランドの芸術1300」シリーズの当時１枚1,300円の廉価盤のＬＰレコードです。■家庭交響曲作品23■ホルン協奏曲第1番変ホ長調作品11　ジョージ・セル指揮/クリーヴランド管弦楽団　録音：1964年、1961年　R・シュトラウスの交響曲というと、1880年代に作曲したニ短調と、ヘ短調の2曲の他、「家庭交響曲」と、「アルプス交響曲」の2曲の標題交響曲があります。「家庭交響曲」ですが、交響曲とはなっていますが、1楽章の交響曲とみるか規模の大きい交響詩と考えるか難しいところです。　セルの演奏ですが「家庭交響曲」は難曲のようですが、クリーブランドの団員個々の技術の高さ、そしてセルの見事な統率力で素晴らしい名演になっています。　登場人物の性格を音楽で表現したテーマや、家庭での出来事を描いた生活描写を情景音楽というのでしょうか、楽しさや繊細な感情の動きなど、実に見事な演奏と言えるでしょう。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
29Aug
- 名指揮者の名盤・名演奏（138）/ ジョージ・セル⑦ / マーラー交響曲第６番他
  　今回はジョージ・セルの名盤・名演奏の７回目、マーラーの作品についてチョットだけ書いてみます。ジョージ・セルの残したマーラーの録音はあまり多くありません。クリーヴランド時代に、交響曲の第4番・第6番・第10番、「大地の歌」などを取り上げているようですが、「大地の歌」は正規盤ではありません。これらのうちHIROちゃんが架蔵している音盤は、第6番・第10番の2枚組ＬＰレコードと、歌曲集「子供の不思議な角笛」のＣＤです。いずれもセルらしい緻密な演奏だと思います。■マーラー：交響曲第6番イ短調「悲劇的」　録音：1967年10月（ライヴ）■マーラー：交響曲第10番嬰ヘ短調　録音：1958年11月　ジョージ・セル（指揮）/クリーヴランド管弦楽団　第6番「悲劇的」は、1967年10月の定期演奏会でのライヴ録音からレコード化された貴重な記録で、セルの没後に追悼盤として発売されたようです。手元にあるのは「セル/クリーブランドの芸術1300シリーズ」の2枚組廉価盤ＬＰレコードです。　第6番はライブ録音ですが、左右に広がりのあるステレオ録音で音も悪くありません。やはりライブということもあり、迫力もあり、荘厳的にも感じます。個人的には、あまりすすんで聴く曲ではありませんが、聞きごたえがある名演奏です。■マーラー：歌曲集『子供の不思議な角笛』　エリーザベト・シュヴァルツコップ（ソプラノ）　ディートリヒ・フィッシャー＝ディースカウ（バリトン）　ジョージ・セル（指揮）/ロンドン交響楽団録音：1969年　全盛時代のシュヴァルツコップとフィッシャー＝ディースカウに、セルという豪華な顔ぶれ・・・　50歳代のシュヴァルツコップと、40歳代のフィッシャー＝ディースカウの絶妙な歌唱はもちろん、セルの指揮も迫真の演奏。ただ、歌詞対訳が付いていないので、少し不自由ですね。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
28Aug
- EL34（6CA7）/ 6L6 / 6V6 兼用シングル・アンプの製作 ① / シャーシ加工
  　物置で部品の探し物をしていたら、以前に購入したリード社のシャーシ（Ｐ―１１）が出てきたので、これを使ってシングル・アンプを作ることにしました。サイズは300×70×180、塗装済の底板付きのケースシャーシです。　今回は、6V6の定格を基準設計として、6L6や更にソケットのピン接続を工夫してEL34（6CA7）も軽い動作で挿し替え出来る長寿命設計のコンパチブル・シングル・アンプとします。　今日は、やる気スイッチが入ったので早速シャーシの加工をしました。いつものように、おっつけ作業です。（シャーシへの下書きなどはしないので失敗が多い）　部品を乗せて印をつけたら、ドリルでいきなりガァ～！　大きな丸い穴をドリルであけるホールソーがあるのですが、道具類の整理が悪く見つかりません。全てドリルで穴をたくさんあけて古いニッパーで切り取り、後はヤスリでガリガリ、ギーコギーコ・・道具はこれだけ・・まずは電源トランスをシャーシに載せて印をつけたら穴あけ・・ニッパーで剥ぎ取り、ヤスリでガリガリ、ギーコギーコ・・　取付用のネジ穴もトランスを乗せて印をつけたら、ドリルでガァ～～　出力トランス用の取付穴をあけます。（リード線用の穴にゴムプッシュを付けました）真空管ソケット用の穴もドリルと、ニッパー、ヤスリで仕上げます。古いニッパーでドリルの穴から剥ぎ取り、ヤスリでガリガリ・・ギーコギーコ・・ブロック・コンデンサー用の穴を追加して、各ネジ穴をあけます。前面に電源スイッチ、パイロット・ランプ、左右ボリュームの穴、背面にヒューズ・ホルダーや、スピーカー端子、入力端子用の穴をあけたらシャーシの加工は終りです。真空管は全てGT管にしました。今回は出力管用のソケットの左右に少し小さいですが、放熱用の穴をあけました。間伐材を使ってサイドウッドを付けてみました。これでシャーシ加工が終わりです。近いうちに電源トランスなど部品を取り付けたいと思います。まだまだ暑いので、やる気スイッチが入らないと完成までには少し時間がかかるかも・・では、今日は、このへんで・・HIROちゃんでした。
25Aug
- 名指揮者の名盤・名演奏（137）/ ジョージ・セル⑥ / ブルックナー交響曲
  　今回はジョージ・セルの名盤・名演奏の6回目、ブルックナーの交響曲です。ジョージ・セルのブルックナーは、非正規盤も含めると3番、7番、8番、9番の4曲のようです。HIROちゃんの架蔵している音源は下記のとおりです。■ブルックナー:交響曲第3番　クリーヴランド管、1966年1月27日ライヴ■交響曲第7番ホ長調　ニューヨークフィル、1964年3月29日ライヴ■交響曲第8番ハ短調　コンセルトヘボウ管、1951年6月28日ライヴ■ブルックナー交響曲第3番ニ短調　録音：1966年■ブルックナー交響曲第8番ハ短調　録音：1969年　クリーブランド管弦楽団　意外と少ない録音数です。今回はHIROちゃんの手許にある上記の演奏から、正規に録音された第3番、第8番の2枚組ソニー・クラシカルのＢＯＸについて簡単に紹介します。　2曲の交響曲ですが、2曲とも重厚さのある濃厚なブルックナーとは若干異なりますが、全体的に緻密で壮大、迫力のあるブルックナー音楽と言えるでしょう。　特に第8番は名演です。セルの第8番というと、前記の1951年6月のアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団とのライヴ録音や、他にもライヴ録音があるようですが、この演奏は1969年に録音されたセルの最晩年によるブルックナーで、全体的にゆったりとした落ち着きさのあるテンポで、緻密、緊張感の中にも素晴らしい生命力を感じます。盛り上がりを見せるクレッシェンドからのフォルテシモも決してうるささは感じない絶妙な音のバランスです。　ブルックナーの交響曲第8番というと、名盤が多く、朝比奈隆、シューリヒト、クナッパーツブッシュ、ヴァント、ヨッフム、マタチッチ、ジュリーニ、カラヤンなどなど数多くあり、それぞれが素晴らしい名演ですが、今回紹介したセル/クリーブランド管の第8番も名盤・名演奏と言って良いでしょう。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
22Aug
- 名指揮者の名盤・名演奏（136）/ ジョージ・セル⑤ / シューベルト交響曲
  　今回はジョージ・セルの名盤・名演奏の5回目です。シューベルトの交響曲第8番「未完成（第７番）」と、第9番（第8番）について簡単に紹介します。　シューベルトの交響曲の番号が変わっていますが、何故か子供のころから「未完成交響曲」を聴いていたし、長い間親しんできた番号なので、第7番「未完成」と言われてもまだ慣れません。ここではこれまでとおり、第8番「未完成」、第9番「グレイト」とします。これからも多分、HIROちゃんは「8番、9番派」だろう・・・　ジョージ・セルの音盤については、それほど多くは持っていませんが、これまでセルの演奏を聴いた中では、個人的にはモーツアルトの交響曲が最も素晴らしいと思った。そしてベートーヴェンも素晴らしかった。　セルのシューベルトの交響曲と言えば多くの録音はありませんが、絶妙なバランスと透明感のある演奏は、やはり見事です。　第8番「未完成」については、手元にある下記のＬＰレコードのように、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」とのカップリングで、ほとんどのレコード会社がこの2曲の組み合わせで発売されていたので、大好きな「運命」のレコードを購入すると、自然にシューベルトの「未完成」もライブラリーとして自然に増えていきました。　セルの「未完成」は、バランスの良い絶妙なアンサンブルで弦の音が繊細、特に第2楽章は格調の高い演奏で旋律が美しい。　第9番「グレイト」ですが、1957年録音盤や、1960年代のライヴ盤もありますが残念ながら手元にはありません。架蔵しているのは最晩年、セルが亡くなる1970年にEMIに録音したものです。聞く方の好みによってか1957盤を高く評価する人もいれば、1970盤をセルの残した最高の録音と評価するなど、意見が分かれるようです。　1970年盤はどちらかというと堅固で、全体が引き締まった少し硬い演奏にも感じますが、クリーブランド管弦楽団を完全にコントロールしたアンサンブルは、透明感と確かな構成力があり、見事と言わざるを得ません。これは「名盤・名演奏」と言えると思います。
19Aug
- 名指揮者の名盤・名演奏（135）/ ジョージ・セル④ / ドヴォルザーク交響曲第8番　他
  今回の名指揮者の名盤・名演奏は、ジョージ・セルの4回目、ドヴォルザークの交響曲について簡単に紹介します。ジョージ・セルのドヴォルザークの交響曲についてはHIROちゃんが調べたところ少なくても下記の録音があります。（もっとあるかもしれません）■交響曲第7番二短調作品70①クリーブランド管弦楽団　録音：1967/10/06ライヴ②クリーブランド管弦楽団　録音：1960年■交響曲第8番ト長調作品88①クリーブランド管弦楽団　録音1958年②クリーブランド管弦楽団　録音1966/02/16ライヴ③チェコ・フィハーモニー管弦楽団　録音1969/08/30ライヴ④クリーブランド管弦楽団　録音1970年（EMI）■交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より①チェコ・フィルハーモニー管弦楽団　録音：1937年②アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団　録音：1951年③クリーブランド管弦楽団　録音1952年④クリーブランド管弦楽団　録音1959年なお、交響曲ではありませんが、ドヴォルザークのチェロ協奏曲は、1938年にパブロ・カザルスと、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団と共にセルと録音を残しています。また、1962年にもピエール・フルニエが、セルとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共に録音していますし、同年1962年11月16日にはピエール・フルニエと、ケルン交響楽団とのライブ録音が残されています。これらのうちHIROちゃんが架蔵しているのは、交響曲では第8番の①と④のクリーブランド管弦楽団との演奏、第9番「新世界より」は①のチェコ・フィル盤です。1959年録音のＬＰレコードを持っていたと思っていましたが、探してもありませんでした。ＣＤも購入していなかったようで見当たりません。　カザルスや、フルニエとのチェロ協奏曲や、管弦楽でも序曲「謝肉祭」、1970年にＥＭＩに第8番と共に録音したスラヴ舞曲第10番ホ短調や、スラヴ舞曲第3番変イ長調なども手元にありますが、今回は、第8番ト長調作品88について簡単に触れてみたいと思います。ジョージ・セルの残した第8番は前記のように結構多くありますが、ここでは1958年と1970年録音のクリーブランド管弦楽団との演奏について書いてみます。どちらも演奏スタイルに大きな変化は無いように思いますが亡くなった1970年録音の演奏のほうが人気が高いようです。磨きあげられたクリーブランド管弦楽団の厳格、引き締まった表現で色彩も豊か、スケール感があります。どちらかというと、これまで厳しい造形からか、あまりロマンチックな過度な表現は見られませんでしたが、最晩年の1970年盤では響きも開放的で伸びやかな旋律が目立ちます。特に第3楽章は民族色的なロマンあふれる情感が見られます。全楽章をとおし豊かな味わいのある格調高い演奏と言えるでしょう。　ドヴォルザークの交響曲というと、クーベリックや、アンチェル、ノイマン、ターリッヒ、コシュラー、そしてケルテスらの名盤が数多くありますが、このジョージ・セルのドヴォルザークも文句なしの「名盤・名演奏」と言えるでしょう。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
16Aug
- 気まぐれ日記 / 庭のコキア＆国営ひたち海浜公園のコキア＆鉢植えの「おじぎ草」
  毎日暑い日が続きますね～～～玄関前の庭に植えたコキアの苗が大きく育ちました。近くのアサガオの花と、マリーゴールドと一緒に紹介しますね。マリーゴールドは、暑すぎてそろそろ終わりかな・・・　下の写真は、当地、茨城県のひたち海浜公園の現在のコキアの様子です。海浜公園では秋になると見晴らしの丘全体にコキアが紅葉しますが、夏の緑も綺麗ですね。ぜひ、お出かけください。春にはネモフィラがきれいですが、四季を通じてたくさんの花が観賞できます。■国営ひたち海浜公園のホームページです。　下をクリックしてください。国営ひたち海浜公園 – 海と空と緑がともだち。ひたち海浜公園は、茨城県ひたちなか市にある国営公園です。hitachikaihin.jp下の写真はホームページからコピーしました。　昨年種を採った「おじぎ草」ですが、今年も鉢に種を蒔いてみたら、芽がでました。今年もこのまま花を咲かせ種を採りたいと思います。今年で3年目ですが種は購入していません。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
12Aug
- 名指揮者の名盤・名演奏（134）/ ジョージ・セル③ / ブラームス交響曲全集
  　前回の「ジョージ・セルの名盤・名演奏」ではベートーヴェンの交響曲について紹介しました。セルのベートーヴェンについては、古い録音ですがブロニスラフ・フーベルマン/ウィーン・フィルと共演したヴァイオリン協奏曲や、エミール・ギレリス/クリーブランド管弦楽団と共演したピアノ協奏曲全5曲のステレオ録音も架蔵しています。これらは別の機会に紹介することとし、今回はブラームスの交響曲全集について簡単に紹介します。　手元のあるブラームスの交響曲ですが、1970年代にCBS/SONYから発売されていた「セル/クリーブランドの芸術1300」シリーズの1枚1,300円の廉価盤ＬＰレコードと、メモリーズのライブ録音によるＣＤです。■ブラームス交響曲全集（第1番～第4番）　クリーブランド管弦楽団録音1964年～67年■ブラームス交響曲全集第1番(ルツェルン祝祭管、1962年8月ライヴ第2番(ケルン放送響、1958年9月ライヴ)第3番(コンセルトヘボウ管、1951年9月スタジオ)第4番(北ドイツ放送響、1959年5月ライヴ　メモリーズ盤は、録音も悪くおすすめはしません。ここではＬＰレコードの全集について簡単に書いてみます。これらはセルの絶頂期における録音で、1960年代の録音ですが、広がりのあるステレオ録音になっています。　どの演奏もクリーブランド管弦楽団の透明感がある格調高いアンサンブルと、端正な表現の中にも強靭さや推進力もみられる演奏となっています。中でも「第2番」と、「第4番」の弦の響きが素晴らしく思いました。「第2番」は、全体的な流れも良く、重々しさなどは感じられない親しみのある演奏と言えるでしょう。「第4番」は多くの名盤がありますが、このセル盤は憂愁な響きで、過度な主観的感情をおさえた第一楽章、や、劇的さも感じる第3楽章、深い感情がみられる第4楽章と、名演奏だと思います。なお、スケール感と重厚さも見られる「第1番」、「第3番」も良い演奏だと思いました。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
10Aug
- 名指揮者の名盤・名演奏（133）/ ジョージ・セル ②/ ベートーヴェン交響曲全集
  　今回は、ジョージ・セルの「名盤・名演奏」の２回目、ベートーヴェンの交響曲全集を取り上げてみました。アナログのステレオ録音の代表的なベートーヴェン交響曲全集と言えば、当時、人気の高かったカラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との録音をはじめ、クリュイタンス、ワルターなどの全曲録音がありましたが、このジョージ・セルの全集も定番の一つでした。現在でもＣＤでの全集が発売されています。　セルのベートーヴェン交響曲の全曲録音は1957年の第3番「英雄」から始まり、第1番、第2番の1964年まで約7年かけて完成しています。初期のステレオ録音としては鮮度の高いステレオ録音と言えるでしょう。　手元にある音盤は下記のLPレコードと、ＣＤのＢＯＸの両方を架蔵しています。■ベートーヴェン交響曲第1番～第9番「合唱」全曲　ジョージ・セル指揮/クリーブランド管弦楽団　録音：1957年～1964年　（ＬＰレコード）　■交響曲第5番「運命」　ジョージ・セル指揮　アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団　　録音：1966年 ※カップリング曲：モーツアルト交響曲第34番■こちらはクリーブランド管弦楽団とのＣＤの全集ＢＯＸ　これらの演奏ですが、全曲ともテンポは速めですが、クリーブランド管弦楽団の磨きぬかれた透明度の高いアンサンブルと、端正な表現の中にも強靭さや推進力が感じられます。　しかし、ベートーヴェンの交響曲が好きなHIROちゃんとしては、名盤であることは認めるのですが、正直、少し物足りなさを感じます。クラシック音楽ほど聴く人の好みなどによって評価がかなり異なるのですが、個人的には、ベートーヴェンの交響曲は、もっと重厚な演奏を好みます。　そんなことを書いているとセルのファンから叱られそうですが、この全集の中から名盤として選ぶなら「第8番」です。序奏部も無く、いきなり始まる曲ですが、曖昧さのないリズミカルな明朗活発な演奏。「第8番」というと、個人的にはシュミット＝イッセルシュテット/VPOや、クリュイタンス/BPOの演奏などが好きなのですが、このセルの「第8番」も素晴らしい名盤のひとつでしょう。　そのほかでは、緻密で繊細な第6番「田園」、端正でありながら自然な推進力のある第3番「英雄」も素晴らしい演奏だと思いました。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
08Aug
- 名指揮者の名盤・名演奏（132）/ ジョージ・セル ① / モーツアルトの交響曲
  　現在投稿している「名指揮者の名盤・名演奏」の企画は、大体ですが生年順に紹介しています。前回は1898年生まれのイギリスの指揮者ジョン・バルビローリを紹介しましたが、今回はバルビローリより生年順では少し早いジョージ・セルについて何回か紹介していきます。ジョージ・セルのプロフィール指揮者。1897年ハンガリーのブダペスト生まれ。1970年没。3歳の時ウィーンへ行き、11歳でウィーン響とピアニストとして共演。17歳でベルリン・フィルを指揮して自作を発表するという神童だった。15年にR・シュトラウスに認められベルリン国立歌劇場の練習指揮者になり、以降プラハ・ドイツ歌劇場の総監督にまで昇りつめる。46年からクリーヴランド管の音楽監督に就任し、世界的なオーケストラに育てた。凝縮された無駄のない演奏で知られる。2012/08/30 (2013/01/11更新) (CDジャーナル)　セルのどの音盤から紹介していこうかと考えていたのですが、架蔵しているセルの音盤はHIROちゃんとしては少ないほうです。そのほとんどがＬＰレコードです。ＣＤはあまりありません。　今回はセルが指揮をしたモーツアルトの交響曲について簡単に紹介します。手許にあるセルが指揮したモーツアルトの交響曲の録音は下記のとおりです。HIROちゃんの知るところセルがステレオで録音したのは、これらだけだと思います。〈すべてＬＰレコードです〉■モーツアルト交響曲第28番/第33番　クリーヴランド管弦楽団　録音：1965年/62年■モーツアルト交響曲第34番※カップリング曲：ベートーヴェン交響曲第5番「運命」　アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団　録音：1966年■モーツアルト交響曲第39番/第40番　クリーヴランド管弦楽団　録音：1960年/67年■モーツアルト交響曲第35番「ハフナー」/第41番「ジュピター」　クリーヴランド管弦楽団　録音：1960年/63年　セルは、理想のモーツアルトの交響曲を録音するため、オーケストラは小編成で録音しています。そのため、全体的に強靭さも見られるものの引き締まった演奏になっています。またアンサンブルも色彩豊かで、細部まで緻密な演奏と言えるでしょう。　どの曲も素晴らしいのですが、特に35番「ハフナー」では第1楽章では提示部を反復した完全主義者的な強靭的な演奏で全楽章をとおして聞きごたえがあります。　第39番は、知的な演奏で、幸福感や生命力、そして躍動感を感じる荘重な演奏と言えるでしょう。これも名演。　第40番もワルターのようなロマンチックな演奏ではありませんが、引き締まった演奏というのか、隙のない名演です。　第41番「ジュピター」は、無駄のない表現で密度が非常に高い演奏でしょう。早めのテンポで強靭な演奏です。第４楽章はなかなか聞きごたえのある名演です。　第28番、第33番もそれぞれ素晴らしい演奏です。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
03Aug
- アイレンベルク/森の水車他「ホーム・ミュージック・ベスト・コレクション」ＬＰレコード
  　良く仕事の昼休みに出かける近くのリサイクル・リユース店で、素敵なＬＰレコードを税込み60円で購入しました。　このＬＰは1970年代にキング・レコードから発売されたSEVEN SEAS 原盤の音源です。どの曲も小学校など、どこかで聞いたことのある楽しい曲ばかりです。このようなホーム・ミュージックと言われる、セミ・クラシック音楽は大好きで、ルロイ・アンダーソンの作品集など多くのＣＤやＬＰを持っています。　今回購入したＬＰも名曲が揃っていて、演奏も良いほうです。　中でもアイレンベルクの「森の水車」は、朝を連想させる小鳥のさえずりからはじまる、すがすがしい朝の目覚めにピッタリの明るい音楽です。この曲は良く小学校の朝礼前に流れたり、研修所の起床時間に流している曲ですので、聞いたことのある方が多いと思います。この曲は最高に好きな曲です。　また、ここではルロイ・アンダーソンの曲が3曲「シンコペーテッド・クロック」「そりすべり」「ワルツィング・キャット」が収められているのも嬉しい。その他の曲も誰もが、どこかで聞いたことのある曲ばかり・・交響曲やオペラもいいですが、時には、このような軽～い、気軽に聞ける音楽などはいかがでしょうか・・・音盤は全くのキズ無しでした。これで税込み60円！朝の目覚めに最高！・・・演奏はＬＰと異なりますが、聴いてください。少しテンポの早い演奏で水車の回る擬音が入っていますが、とてもすがすがしい演奏です。もしかしたら、この演奏・・・オーケストラ・グレース・ノーツの演奏かも？？■森の水車/アイレンベルクhttps://www.youtube.com/watch?v=1Ge2-4E4CqMこちらの曲は、このＬＰには収録されていませんでしたが、この曲もどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか？　「ハイケンスのセレナード」大好きな曲ですね・・　　↓ハイケンスのセレナード Heykens's Serenade by Leon Pops - YouTubeあっ！　そうそう・・朝の音楽と言えばクラシック音楽ではありませんが、ホルショフ・ヤンコフスキーの「森を歩こう」も清々しい朝には良いですね。　　↓HORST JANKOWSKI - A WALK IN THE BLACK FOREST　森を歩こうでは、今日は、このへんで‥・HIROちゃんでした。
31Jul
- EL34（6CA7）プッシュプル・アンプの製作⑤/3極管接続に変更/初段管を12AU7に変更
  　前回報告したように、完成したばかりのEL34プッシュプル・アンプですが、手元にある各社のEL34と挿し替えて音の違いを比べてみました。シーメンス、松下（ナショナル）、旧テスラのＪＪ、ソヴテック（中身はソヴテックだと思う）の4種類です。それぞれ若干の音の違いはあるようですが、駄目耳のHIROちゃんには、音の違いがあまりわかりません。それぞれ良い音で特に問題はありません。あえてどのEL34が良かったか？と聞かれれば・・国産球の松下製の6CA7（EL34）ということにしましょう。音の安定感、力感、臨場感など文句なしの音だと思いました。下の写真はＪＪ球です。　しばらく、これまでの回路（回路図は前回投稿）でエージングを兼ねて試聴していました。EL34ppとしては、少し電圧・電流を抑えた軽い動作のアンプですが出力も20Ｗ以上あり、変更するつもりはあまりなかったのですが、どのメーカーのEL34を挿し替えてみても、もう少し音に繊細さというかクリアーさが加われば、更に満足するアンプになるのではないか・・そんなことから思い切って3極管接続に回路を変更することにしました。幸いEL34の1本ごとに付けたカソード抵抗も390Ωとしたので、変更する必要はありません。　ドライブ回路は基本的には同じですが、初段管の12AT7（6201）は12AU7に変更しました。12AU7のほうがμも中増幅率で電流も12AT7より多く流れパワフルだと思ったためです。今回は手許に12AU7の特性とほぼ同じ5963が多くあったので、3本ともこれを使用し、変更に伴い、初段管のプレート抵抗を100KΩから56KΩに変更、プレート供給電圧変更のためのB電源のデカップリング抵抗を15KΩに変更しました。　また、3極管接続のため、無帰還でも比較して聞けるようにNFBのON/OFFのスイッチを付けてみました。ここでのNFBは3極管接続ということもあり軽めの5dB位と考えていましたが、実際は約7dBになりましたが良しとしました。　なお、前回同様、B電圧の切替だけで6L6（今回は6L6WGC/5881を使用）も挿し替え可能です。また、EL34の3極管接続における1本あたりの最大プレート損失規格25Ｗに対し、本機は20.4Ｗの80％、6L6でも6L6の3極管接続の最大プレート損失19Wに対し16.9Wで89％で余裕のある数値となっています。（6L6WGC/5881は3極管接続時のPdは不明ですが、ビーム管ではPd＝23Wなので同じくらいだと思います。余裕十分です）　出力トランスの1次側インピーダンスが3.5Kと少し低めですが、特に問題は無いでしょう。歪率などが気になるなら4Ω端子に8Ωを負荷し7KΩでもOKですが、最大出力は少し小さくなります。RL:3.5KΩで出力を見てみると、15Wをかるく越えますが、低周波発振器で1KHzを入れてオシロスコープでの正弦波を観察していくと13Wで上下の山が同時に少し崩れてきます。そのため最大出力は13Wとみるべきでしょう。この時の入力感度は無帰還で約0.4V、NFBをかけた場合は約0.8Vとなっています。　最大出力時の正弦波と、出力1W時の100Hz、1KHz、10KHzの矩形波（方形波）の写真を参考に掲載します。以前、波形を掲載したら、非常に細かいところまで、突っ込まれブログが荒れてしまったことがあり、それ以来、波形の写真の掲載はしないと決めていたのですが・・まあ、それほど悪い波形でもないと思うので、あまり突っ込まないで見てください。（写真は左チャンネルのものですが、右チャンネルも全く同じでした）※画面の真ん中0ラインを合わせるのを忘れました・・適当だな～　やっぱり消そうかな？？まっいいか・・■出力15W時の1KHｚ正弦波■NFB＝0（無帰還時）100Hz（低域に減衰が見られます）■NFB＝0（無帰還時）1KHｚ■NFB＝0（無帰還時）10KHｚ■NFBあり（約7ｄB）100Hz（低域がだいぶ伸びています）■NFBあり　1KHｚ■NFBあり　10KHｚNFBをかけると非常に素直な波形になりますが、実際に聞いた感じでは個人的な好みもありますが、無帰還のほうが音は自然な感じですね。まあ、好みがあるので・・・　なお、6L6（6L6WGC/5881）でも10W近くまで出力が出たのには驚きました。各波形はEL34とほとんど同じでしたので省略しました。　さて、肝心の音ですが、ずばり！「3極管接続にして成功！」です。元々、EL34は5極管として大きな出力がとれ、低域から高域までバランスが良く、癖のない安定した音の出力管です。3極管接続でも大きな出力がとれるとともに、直熱3極管のような繊細さが加わり輪郭のしっかりした、クリアーで迫力のある音のアンプになったと思います。　6L6（6L6WGC/5881）の場合もEL34と甲乙付けがたく素晴らしい音を聞かせてくれます。参考までに6L6（6L6WGC/5881）に挿し替えた時の写真と回路変更後のシャーシ裏の写真を公開します。（あまりきれいには配線できませんでしたので公開するには恥ずかしいのですが・・）なお、真空管アンプはどんなアンプでも使用していると熱くなってきます。特にEL34アンプはヒーター電流も多いこともあり、アンプ全体が2時間も聴いていると電源トランスや、出力トランス、シャーシまで、かなり熱くなりますがアンプ全体の総電流に対し電源トランスは十分に余裕がありますので、全く問題はありません。特に夏は熱くなるので気になれば2時間くらいの使用にすればいいでしょう。ここ数日はエージングのため電源は連続で約4時間以上入れています。かなり熱くなりますが大丈夫です。今回、自分としては素晴らしいアンプに仕上がったので、近いうちにメルカリのオークション（メルカリでもオークションが始まった）か、価格を設定しての出品を考えています。購入される方がおられるだろうか？このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
28Jul
- 名指揮者の名盤・名演奏（131）/ ジョン・バルビローリ ⑦ / グリークの作品から
  　今回の「ジョン・バルビローリの名盤・名演奏」については第7回目です。これまでイギリスのヴォーン・ウイリアムズや、エルガーの名盤の他、フィンランドのシベリウスの作品を紹介してきました。以前にも書きましたが、シベリウスの演奏にもみられるように、何故かイギリスの指揮者は北欧の作曲者の曲を好むようですね。　LPレコードの棚を見ていたらバルビローリの指揮したグリークの管弦楽集が出てきました。バルビローリはグリークの作品を結構多く録音していますが、このレコードは代表的なものを集めた１枚です。■ノルウェー舞曲作品35　第1番、第2番、第3番、第4番　■組曲「十字軍のシグール」作品56より－第3曲：忠誠行進曲■抒情組曲作品54より　1.第1曲：羊飼いの少年　2.第2曲：ノルウェー農民の行進曲　3.第3曲：夜想曲　4.第4曲：こびとの行進■劇付随音楽「ペール・ギュント」作品23より　　・序曲　・山の魔王の娘の踊り　・ノルウェーの花嫁の行列　　録音：1968年-1969年　バルビローリが亡くなる１年前の最晩年の録音です。1970年に来日直前に亡くなり、日本でのニュー・フィルハーモニアとの公演は中止になりました。　ノルウェー舞曲ですが、元々はピアノ作品で管弦楽編ですが、グリーク自身の編曲ではありません。中間トリオのオーボエが印象的な第1番、こちらもオーボエが活躍する第2曲、また、第4曲でもオーボエによる牧歌的な情景が美しい演奏です。このノルウェー舞曲の録音は1970年5月22日で、バルビローリ最後の録音の一つとなっています。　「叙情組曲」ですが、こちらも元々56曲からなる10巻にまとめたピアノ曲集です。その第5巻から4曲を選んで管弦楽のために編曲したのが「叙情組曲」です。こちらも聴きごたえのある演奏です。　劇付随音楽「ペール・ギュント」作品23については、バルビローリは多くの曲を録音していて、このレコードでは、その中から3曲を抜粋したもの。こちらも最晩年による録音です。抜粋によるものですが、民族性や生命力を感じさせる名演と言えるでしょう。　これまで紹介したほかにも、バルビローリの音源としては、べートーヴェン交響曲第3番「英雄」や、ブルックナー交響曲第8番といった曲なども何枚か架蔵はしていますが、「バルビローリの名盤・名演奏」は今回で終わり・・機会があれば「番外編」などで再登場で紹介したいと思います。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
24Jul
- 気まぐれ日記/今週の家庭菜園/オクラの収穫が始まりました/ナス・落花生・サツマイモの様子
  　暑いですね～～　一昨日の家庭菜園の様子です。日中は暑いので朝の4時半に起きて、畑の雑草取りをしてきました。帰りにオクラとナス、キュウリ、シシトウも少し収穫してきました。　オクラは、急に大きくなってきて、花が咲き始め収穫が始まりました。今回は２回目の収穫です。オクラは五角オクラを中心に丸オクラと、今年は初めて赤オクラの種を蒔いてみました。オクラは全て畑に種を直接を蒔いて育てたものです。全部で約60本近くあるかな～～。いつも食べきれず・・・友人たちにおすそ分けしても、9月まではじゃんじゃん収穫できます。我が家では冷凍保存もします。こちらは普通の五角オクラ・・・こちらの手前は赤オクラと、丸オクラ・・・赤オクラは、まだ花が咲きません。こちらは、苗間が狭くなったところから移植したオクラです。手前は赤オクラですが、茎も赤いんですね～～～。こちらも花はまだです。オクラを収穫しました。これから毎日のようにたくさん収穫できます。とにかく新鮮！なので生のままでも美味しい。こちらは雑草を取った後の落花生です。だいぶ生い茂ってきました。一部の落花生はナスの周辺に種を蒔き、混植しています。写真ではナスが少し隠れていますね。ナスも少し収穫できました。これからは、もっとたくさん収穫できます。少し小さめで採ってきました。こちらはサツマイモ・・雑草を取りました。手前の3列は紅はるか、後ろの3列は紅あずまです。つるがだいぶ伸びてきました。秋の収穫が今から楽しみですね・・・この他、一昨日はキュウリ、シシトウ、インゲンも少し収穫しました。これからは、猛暑が続く予報なので、もうそろそろポリタンクでの水撒きも始めなければ・・大変だ～～～！　明日は畑に行って水蒔きかな？今日は、ここまで・・では、このへんで・・・HIROちゃんでした。
22Jul
- 指揮者ロジャー・ノリントンさん死去/古楽器演奏のパイオニア/２つのベートーヴェン交響曲全集
  ---讀賣新聞から---米メディアなどによると英指揮者のロジャー・ノリントン氏が１８日、死去した。９１歳。英国出身。１９７８年に「ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ」を設立し、作品が作曲された当時の楽器や奏法を駆使する「古楽」演奏を追究、その先駆者として知られた。独シュツットガルト放送交響楽団の首席指揮者を長く務め、ＮＨＫ交響楽団にも客演した。　指揮者のロジャー・ノリントン氏が亡くなった。HIROちゃんの手許にある彼の音盤というと、ベートーヴェンの交響曲全集やピアノ協奏曲全集をはじめ、ブラームス交響曲全集や、ブルックナー交響曲集（第３、４、６、７、９番）など結構あるのですが、ここでは、「ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ」と、「シュツゥットガルト放送交響楽団」との２種類のベートーヴェン交響曲全集について簡単に紹介します。① ベートーヴェン交響曲全集　ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ　他　録音：1986-89年② ベートーヴェン交響曲全集　シュツゥットガルト放送交響楽団　他　録音：2002年２つの演奏ですが、基本的な演奏スタイルは、どちらもテンポが速く同じでしょう。最初の①のロンドン・クラシカル・プレイヤーズとの全集は、おそらく古楽器によるベートーヴェン交響曲全集としては、最初の録音だと思います。この後、ブリュッヘンやガーディナーの全集が録音されています。　①②どちらの演奏も賛否両論に分かれる演奏だと思います。HIROちゃんがはじめて①のロンドン・クラシカル・プレイヤーズとの全集のＣＤを聴いた時は衝撃でした。全体的にテンポが速く、どちらかと言えば超高速演奏で、表現としては悪いかもしれませんが「前衛的な演奏」です。この演奏を「新鮮」と表現して良いのかも迷いますが、ビブラートをかけない力強いエキサイティングな演奏で、随所に聞かれる普通では考えられないような強調したアクセント、管楽器の強奏やティンパニーの強打など、迫力ある演奏と言えます。　②の2002年のヨーロッパ音楽祭を収録したライヴ盤の再録音ですが、演奏はモダン楽器による演奏ですが、基本的な表現は①のロンドン・クラシカル・プレイヤーズとの演奏と同じと言えます。　ベートーヴェン交響曲全集の名盤・名演奏は非常に多く、個人的にも好きなベートーヴェンなので、交響曲全集のライブラリーも、いつの間にか100種類以上になってしまいましたが、カラヤンの優等生的なスマートな演奏より、ノリントン独自のダイナミックな激しいアプローチのほうが聴いては面白いと言えます。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
20Jul
- 名指揮者の名盤・名演奏（130）ジョン・バルビローリ⑥ / ヴォーン・ウイリアムズの交響曲　他
  今回はバルビローリの名盤・名演奏として６回目の投稿で、自国イギリスの作曲家、ヴォーン・ウイリアムズの作品について少し書いてみます。指揮者バルビローリとヴォーン・ウイリアムズはとても良い関係でしたが、録音された作品は意外と少なく、交響曲ではバイエルン放送交響楽団とのライヴ録音による「第6番」もあるようですが、HIROちゃんの知る限り正規盤では「ロンドン交響曲」と呼ばれる「第２番」と「第５番」「第８番」の３曲だけだと思います。　これらのうち手元にあるのは「ロンドン交響曲（第２番）」と、「第８番ニ短調」の２曲の交響曲、それと「トーマス・タリスの主題による幻想曲」と「グリーンスリーヴスによる幻想曲」の２枚のＬＰレコードだけです。　ただ、HIROちゃんは、ヴォーン・ウイリアムズの曲は「交響曲全集」なども持っていますが、好んで何度も聴くことはあまりありません。■交響曲第2番『ロンドン交響曲』　録音：1957年■交響曲第8番　録音：1956年　ハレ管弦楽団■タリスの主題による幻想曲　■グリーンスリーヴズ」による幻想曲　シンフォニア・オブ・ロンドン　録音：1962「ロンドン交響曲」と「第８番」のレコードですが、原盤は「パイ」ですが、手元にあるこのＬＰレコードは、当時は歌謡曲専門？だった「テイチク株式会社」から「ジョン・バルビローリ1500名演集」として１枚1,500円で発売されていたものです。「交響曲第8番ニ短調」は、バルビローリに献呈された1955年の作品です。翌年の1956年にバルビローリによって初演されています。このレコードの録音は初演の翌年1957年にセッションで行われた初期のステレオ録音です「第8番」については1961年のルガノでのライヴや、1968年のロイヤル・フェスティヴァルホールでのライヴもあるようです。　この「第8番」ですが、普通の交響曲とは構成が異なり、4楽章ですがファンタジア（主題のない変奏曲）の第1楽章、第2楽章は管楽器だけの「行進曲風スケルツォ」、第3楽章は弦楽器だけ、第4楽章は多くの打楽器が活躍するトッカータとなっていて、大音量で曲が終わります。正直あまり好んで何度も聴く曲ではないのですが、古い録音とは言え、ステレオ録音で残されたバルビローリの演奏は、面白いと言えば面白い演奏で、ユーモア的な部分も感じられる演奏です。「ロンドン交響曲（交響曲第２番）」は、ロンドンの印象を描写的に表現した曲で、作曲者自身が最も気に入っていた作品らしい。テムズ川の夜明けから始まり、ロンドンの街のさまざまな情景を綴った曲になっています。この曲は何回か改訂されているようです。バルビローリは、後に「パイ」ではなくEMIに再録音していますが、これは未聴です。この演奏は一言でいえば「充実した活力に満ちた演奏」と言えると思います。「タリスの主題による幻想曲」ですが、ヴォーン・ウイリアムズが作曲家としての成功を勝ち取った曲とも言われている曲です。その編成は大小異なる2つの弦楽オーケストラと弦楽四重奏の3群からなっている曲で、ルネサンス期らしいメロディが印象的な曲で、バルビローリは、「グリーンスリーヴズによる幻想曲」と共に美しい旋律を聞かせてくれます。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
17Jul
- EL34（6CA7）プッシュプル・アンプの製作④/6L6と兼用に/入出力特性/NFB調整/回路図
  ■EL34（6CA7）と6L6系出力管　完成したばかりのEL34（6CA7）ppアンプですが、最終的にB電圧の切替のみで6L6系（5881など）兼用のコンパチブル・アンプとしました。本来、EL34と6L6は全く異なる特性の出力管です。構造的にもEL34が5極管に対し、6L6はビーム管です。また、真空管ソケットの接続も異なり、EL34では（G3）が1番ピンとして独立していますが、6L6では1番ピンがNCとなっていて、G3は8番ピンにカソード（K)と共に管内で接続されています。そこで、1番ピンと8番ピンをつなぐことにより、少し乱暴でラフな使い方ではあるのですが、プレート電圧や電流、バイアス電圧等をどちらの出力管にも合うように調整することで、兼用のアンプにすることが出来ます。今回、回路の設計にあたっては、電源トランスのB電圧の280Vタップと、240Vタップの切替により、EL34と6L6の供給B電圧を切り替えています。■出力管の長寿命化を図る　今回は出力管がペア・チューブでなくても使えるよう、自己バイアス抵抗（カソード抵抗）とバイアス・コンデンサーを2本共通ではなく、1本ごとに付けています。このカソード抵抗値ですが、EL34としては高目の390Ωとして電流を抑え、軽い動作で長寿命設計となっています。一方、6L6の場合には1本ごとのカソード抵抗は500Ω位が良いのですが、供給B電圧を切替スイッチで少し下げることで、390ΩでもOKとなっています。これでも6L6にとっては、かなり軽い動作になっています。■挿し替えられる出力管　今回のアンプで、そのまま挿し替え出来る主な出力管は、280VタップでEL34（6CA7）、KT-77、KT-66などです。（6L6は6L6-GCなら定格が大きいので使用可ですが240Vタップが安全） 240Vタップ切替ではUSソケットの6L6系の6L6Gや6L6GC、5881、WE350B、などがそのまま挿し替え出来ます。　なお、240Vタップでも6V6を挿し替え出来るのですが、多少定格オーバーとなりそうです。そのため、どうしても多くの出力管の音を楽しみたければ、出力は少し小さくなりますが、電源トランスのＢ電圧タップを200Ｖか220Ｖとしてつなぎ、出力管のカソード抵抗を420～470Ω位に変更すれば、この電圧でも6Ｌ6の他に6V6や、6F6、6K6なども使えるでしょう。（6L6やEL34もこれ位の低電圧でも正常に動作しますが出力は小さくなります）6V6や、6F6の場合には出力トランスの2次側の4Ω端子に8Ωをつなぐことにより、1次側を7KΩとします。これもラフな使い方ですが音はちゃんと出ます。しかし、6V6や、6F6、6K6などまでのコンパチは、あまりおすすめしません。■アンプの入出力特性等　EL34と、6L6（5881）を使用した時の入出力特性ですが、1kHｚの正弦波をオシロスコープで波形の山が崩れ始めるクリップ点を観察し測定しました。その結果、EL34では電圧、電流を抑えた軽い動作としていることもあり、普通のＥＬ34アンプより出力は小さくなりました。それでも最大出力は21Wとなりました。この時の入力感度は0.9Vでした。また、6L6では5881を使用しましたが、こちらも軽めの動作ですが、最大出力は13Wでした。この時の入力感度は0.7Vでした。どちらも、これくらいの最大出力が出れば全く問題なしですし、長寿命アンプとしても成功です。（なお、6L6使用の時は、出力トランスの2次側の4Ω端子に8Ωをつなぎ、1次側を7KΩとしたほうが良いかもしれません）■NFB回路の調整等　（高域の位相補正）　このアンプの回路図は末尾に公開しますが、完成した時のNFBは帰還抵抗の18KΩだけでした。しかし、低周波発振器で100Hz、1kHz、10kHzの矩形波（方形波）を入れてオシロスコープで観察したところ、「なんじゃこりゃ～～！」　1kHzで早くもオーバーシュートが見られ、高域にピークがあることが分かりました。（耳で聴いては全く分からない）　そこで部品箱からやっと100pFを2個見つけ出し、帰還抵抗にパラって見たところ、波形は激変！　オーバーシュートは消えて綺麗な波形に、10kHzも方形波の形が崩れていません。また、100Hzでもピークや大きな減衰は見られず、広帯域の素晴らしいアンプに仕上がったと思います。　EL34と5881との音の違いとか、EL34のメーカーの違いによる音の違いなど・・HIROちゃんの駄目耳では良く分かりませんが、次回にでもこれらのアンプの音について聞き比べ、書いてみましょう。それにしてもEL34という球はヒーター規格が6.3V1.5Aで、6L6の0.9Aと比べると大飯食らいだ！　そのためアンプに電源を入れてエージングしていても球からの放熱は凄いし、アンプ自体も電源トランスは十分に余裕があるのですが、かなり熱くなりますね・・■回路図このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
16Jul
- 名指揮者の名盤・名演奏（129）ジョン・バルビローリ⑤/エルガー管弦楽・協奏曲他　作品録音から
  　今回は「ジョン・バルビローリの名盤・名演奏」の５回目です。バルビローリは旧EMIにハレ管弦楽団などと多くの録音を残していますが、それらの中には自国のエルガーや、ヴォーン・ウイリアムズ、ブリテンなどの作品も多く含まれています。　　今回紹介するのはバルビローリがEMIに残したエルガーの作品を集めたCD 7枚組のBOXです。まだ一部未聴の曲がありますが、これまで印象に残った演奏について少し書いてみます。《CD1》1-4) チェロ協奏曲ホ短調Op.855-9) 海の絵 Op.37[ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ)ジャネット・ベイカー(メゾ・ソプラノ)ロンドン交響楽団録音：1965,《CD2》1-3) 弦楽のための序奏とアレグロ Op.474-6) 弦楽のためのセレナードホ短調Op.207-21) エニグマ変奏曲 Op.3622) コケイン序曲 Op.40アレグリ弦楽四重奏団(1-3)シンフォニア・オヴ・ロンドン(1-6)フィルハーモニア管弦楽団(7-22)録音：1962《CD3》1-4) 交響曲第1番変イ長調 Op.555-6) 行進曲『威風堂々』第1番&第4番フィルハーモニア管弦楽団　録音1962《CD4》エルガー:交響曲第2番変ホ長調Op.63ハレ管弦楽団　録音：1964《CD5》1) 序曲『フロワッサール』Op.192-4) 行進曲『威風堂々』第2, 3, 5番5) ため息 (ソスピーリ)Op.706) エレジー Op.587-12) 交響的習作『フォルスタッフ』Op.68ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(1-6)ハレ管弦楽団(7-12)　録音：1964 、1966《CD6》オラトリオ『ゲロンティアスの夢』(第1部)リチャード・ルイス(テノール)ジャネット・ベイカー(メゾ・ソプラノ)キム・ボルイ(バス)シェフィールド・フィルハーモニー合唱団アンブロジアン・シンガーズハレ管弦楽団&合唱団　録音：1964《CD7》1-18) オラトリオ『ゲロンティアスの夢』(第2部)19) 夢の子供たち Op.43 よりアンダンテハレ管弦楽団　録音：1950　20) 3つのバイエルン舞曲Op.27a より「子守歌」ハレ管弦楽団、録音：194721-22) カンタータ『カラクタクス』Op.35よりOh! My warriors」「Leap, leap to light」ピーター・ドーソン(バリトン)　グランドオーケストラ録音：1928　バルビローリはチェリストとしてスタートし、エルガー指揮でエルガーのチェロ協奏曲を自身で演奏していますが、このBOXでのチェロ協奏曲はジャクリーヌ･デュ･プレとの共演です。デュ･プレは、エルガーのチェロ協奏曲を最も得意としていたと言われていますが、デュ･プレとバルビローリは、曲と一体化した個性の強い圧倒的ともいえる演奏を聞かせてくれます。「エニグマ変奏曲」ですがフィルハーモニア管弦楽団との録音。バルビローリはこの曲を３回録音したと言われています。HIROちゃんとしては、あまり聞くことがない曲ですが、暗い曲想部分を豊かに表現していると共にスケールの大きな演奏です。　なお、同じCDに収録されている「コケイン序曲」はあまり演奏されない曲ですが、なかなか活き活きとした名演です。「威風堂々」ですが、第１番～第５番の中では何と言っても、最も有名な第１番が最高。弦の緻密なアンサンブルや、艶やかな響きが魅力で、編曲したブラスバンドで聞く金管楽器の爆発的な強奏音とはまるで違います。他の第２番～第５番も名演。　普段、こちらもHIROちゃんとしてはあまり聞くことのないエルガーの交響曲ですが、未完成に終わった「第３番」を除く「第１番」と「第２番」の２曲が収録されています。「第１番」は、フィルハーモニア管弦楽団との演奏。全4楽章の曲ですが、第１楽章の冒頭に出て来る旋律が循環主題として用いられて、全曲にわたって何度も繰り返しあちこちに登場してきます。全体的に表情の豊かな演奏になっています。「第２番」は、ハレ管弦楽団との録音。特徴は葬送行進曲風ともいえる第２楽章、荘厳さの中にも情感のある表情豊かな演奏ですが、全体をとおしてもダイナミックな多彩なオーケストレーッションを聞くことが出来る名演と言って良いでしょう。CD6、CD7については、まだ全曲未聴です。特にオラトリオ『ゲロンティアスの夢』ですが、正直、この曲は長いこともあり、なかなか聴く気がおきません。対訳をネット検索で見ることが出来るので、機会をみて後日じっくりと聴いてみたいと思っています。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
14Jul
- ＥＬ３４（６ＣＡ７）プッシュプル・アンプの製作③ / 完成しました・・・
  2025/07/15　16：15記事と写真を末尾に追加しました。　今日は、仕事が休み・・・台風が近づいています。午前中は雨が降っていましたが、今は風がありますが少し晴れています。これから風雨とも強くなるみたいです。今日は、午前中に残りの配線作業を行い、アンプが完成しました。　EL34（6CA7）は、国産の松下製やシーメンス、ソブテックなど結構多く持っているのですが、今回はＪＪのEL34を挿して音出しと、写真を撮ってみました。重さは電源トランスや出力トランスがやや大型のため、13Kｇと、結構重量級のアンプです。配線の様子ですが、あまりきれいには配線できませんでした。（目が悪くなってきたせいも少しあるかな・・）　今回のプッシュプル・アンプの回路図はあらためて次回にでも紹介しますが、初段管は12AT7（6201）、位相反転回路は5963（12AU7）によるムラード型です。アンプの長寿命化を図ってEL34の動作は軽くしてあります。ペア・チューブでなくても使用できるように自己バイアス抵抗は、EL34のカソードにおのおの１本づつにしてあり、抵抗値も１本につき390Ωと高めの抵抗で電流を押さえています。なお、コンパチブル・アンプとして6L6や、KT-66なども挿し替え出来るよう出力管のソケットの１番ピンと、８番ピンをつないでいます。また、6L6用にと、Ｂ電源の電圧を切替できるよう背面に電圧切替スイッチを付けました。挿し替え出来る出力管については、今後、実験をしてみます。　久しぶりに製作したプッシュプル・アンプですが、とりあえず音を出してみました。凄い！・・この大出力には驚きます。あとからオシロスコープで波形の観測と入出力のデータ（出力など）を測定する予定です。（オシロスコープが壊れたのでどうしようかと思っていたのですが、中古品をメルカリで購入しました）今日は、とりあえず完成の報告まで・・今後、最終的な調整を行う予定ですが、今のところは回路定数などの変更はしなくても良さそうです。2025/07/15　16：15　追加投稿B電圧のタップ切替スイッチを切り替えて、6L6（5881）を挿して音を出してみました。詳しくは次回・・・では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
13Jul
- 名指揮者の名盤・名演奏（128）/ ジョン・バルビローリ④ / シベリウス交響曲全集＆交響詩等
  　今回のバルビローリの「名盤・名演奏」は、シベリウスの交響曲全集と、交響詩等の管弦楽集です。バルビローリと言えば、前に紹介したウィーン・フィルとのブラームスの交響曲が名盤の一つとして知られていますが、今回のシベリウスの交響曲や交響詩等も名演揃いです。　　　バルビローリはイギリスの指揮者ですが、何故かイギリスの指揮者はシベリウスを得意とする人が結構多い。先月に紹介したマルコム・サージェント/ウィーン・フィルとの「フィンランディア」等の管弦楽は素晴らしいし、モノラル録音ですが音が良いアンソニー・コリンズの交響曲全集、また、コリン・ディヴィスの交響曲全集もなかなかいい。　シベリウスのご当地指揮者のベルグルンドは、交響曲全集をヘルシンキ・フィルと録音していますが、イギリスのオーケストラであるヨーロッパ室内管弦楽団と、ボーンマス交響楽団とも全曲録音していることは興味深い。（これら3種類の全集も全て架蔵しています）　シベリウスの交響曲に限らず、何回か聴いていると、曲の好みも変わってくるから不思議です。以前はシベリウスの交響曲と言えば、「第2番」が最も好きで、カラヤン指揮/フィルハーモニアOの演奏が大好きだった。もちろん今でも「第2番」は好きなのですが、「シベリウスの交響曲で最も好きな曲は何番か？」と聞かれたら・・う～ん・・困った・・「第5番」「第7番」あたりでしょうか・・旋律の美しい「第1番」も良いし、難解ながらも「第4番」も悪くない。・・　前置きが少し長くなりましたが、バルビローリのシベリウス交響曲全集・交響詩等について少し書いてみましょう。バルビローリのシベリウスについては何度も再発売されていますが、今回紹介するのはワーナーから発売されたＣＤ5枚組のＢＯＸです。＜CD1＞1. 交響詩「フィンランディア」作品262-4. 組曲「カレリア」作品115. 交響詩「ポヒヨラの娘」作品496. 「悲しいワルツ」作品447. 組曲「レンミンケイネン」作品22　第2楽章「トゥオネラの白鳥」8. 組曲「レンミンケイネン」作品22　第4楽章「レンミンケイネンの帰郷」＜CD2＞1-4. 交響曲第1番ホ短調5-8. 交響曲第4番イ短調＜CD3＞1-4. 交響曲第2番ニ長調5-8. 交響曲第3番ハ長調＜CD4＞1-3. 交響曲第5番変ホ長調《ペレアスとメリザンド》付随音楽から組曲作品464. 第1曲「城の門で」5. 第2曲「メリザンド」6. 第7曲「紡ぎ車でのメリザンド」7. 第9曲「メリザンドの死」8-11. 交響曲第7番ハ長調＜CD5＞1-3. 組曲「物語の情景」4-7. 「愛人(ラカスタヴァ)」作品147. ロマンスハ長調作品428-11. 交響曲第6番ニ短調サー・ジョン・バルビローリ(指揮)ハレ管弦楽団　録音：1966年―1970年　交響曲以外の曲の中では、特にCD1の最初の「フィンランディア」が素晴らしい。バルビローリの演奏は、なかなか強烈です。テンポの変化がある曲ですが、緩では、かなりゆったりとしたテンポで旋律を抒情的に歌わせますが、急に入ると非常に速いテンポになります。また、金管楽器の強奏や、打楽器の強打など厳しく、迫力ある音楽を聴かせてくれる名演となっています。　交響曲ですが全曲とも豊かな抒情的表現の中にも、スケールの大きな演奏となっています。7曲とも素晴らしい演奏ですが、特に印象に残った演奏として何曲か簡単に感想を言うならば・・「第1番」は、何と言っても旋律の歌わせ方が素晴らしく美しい。　「第3番」は、シベリウス音楽の寂しさや悲しさが良く表れた名演奏だと思いますが、個人的には何度も聴く曲にはなっていません。「第4番」は何度聴いてもHIIROちゃんにとっては、かなりの難曲ですが、バルビローリの演奏は詩的で再度、聴き込んでみたいと思う。　「第5番」は、曲自体が素晴らしいのですが、シベリウスの魅力いっぱいの演奏で、神秘さや優しさまで感じる名演でしょう。「第7番」ですが、交響曲離れとも思える1楽章だけの短い作品ですが、抒情性もあり深い味わいのある演奏となっています。　シベリウスの交響曲は、モーツアルト、ベートーヴェン、ブルックナー、ブラームスなどの交響曲と共に大好きな曲で、架蔵している音盤も結構多いのですが、それらの中でもバルビローリのシベリウスは「名盤・名演奏」と言って良いでしょうでは、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。

名指揮者の名盤・名演奏（139）/ ジョージ・セル⑧ / Ｒ・シュトラウス「家庭交響曲」

名指揮者の名盤・名演奏（138）/ ジョージ・セル⑦ / マーラー交響曲第６番 他

EL34（6CA7）/ 6L6 / 6V6 兼用シングル・アンプの製作 ① / シャーシ加工

名指揮者の名盤・名演奏（137）/ ジョージ・セル⑥ / ブルックナー交響曲

名指揮者の名盤・名演奏（136）/ ジョージ・セル⑤ / シューベルト交響曲

名指揮者の名盤・名演奏（135）/ ジョージ・セル④ / ドヴォルザーク交響曲第8番 他

気まぐれ日記 / 庭のコキア＆国営ひたち海浜公園のコキア＆鉢植えの「おじぎ草」

名指揮者の名盤・名演奏（134）/ ジョージ・セル③ / ブラームス交響曲全集

名指揮者の名盤・名演奏（133）/ ジョージ・セル ②/ ベートーヴェン交響曲全集

名指揮者の名盤・名演奏（132）/ ジョージ・セル ① / モーツアルトの交響曲

アイレンベルク/森の水車 他「ホーム・ミュージック・ベスト・コレクション」ＬＰレコード

EL34（6CA7）プッシュプル・アンプの製作⑤/3極管接続に変更/初段管を12AU7に変更

名指揮者の名盤・名演奏（131）/ ジョン・バルビローリ ⑦ / グリークの作品から

気まぐれ日記/今週の家庭菜園/オクラの収穫が始まりました/ナス・落花生・サツマイモの様子

指揮者ロジャー・ノリントンさん死去/古楽器演奏のパイオニア/２つのベートーヴェン交響曲全集

名指揮者の名盤・名演奏（130）ジョン・バルビローリ⑥ / ヴォーン・ウイリアムズの交響曲 他

EL34（6CA7）プッシュプル・アンプの製作④/6L6と兼用に/入出力特性/NFB調整/回路図

名指揮者の名盤・名演奏（129）ジョン・バルビローリ⑤/エルガー管弦楽・協奏曲他 作品録音から

ＥＬ３４（６ＣＡ７）プッシュプル・アンプの製作③ / 完成しました・・・

名指揮者の名盤・名演奏（128）/ ジョン・バルビローリ④ / シベリウス交響曲全集＆交響詩等

名指揮者の名盤・名演奏（138）/ ジョージ・セル⑦ / マーラー交響曲第６番他

名指揮者の名盤・名演奏（135）/ ジョージ・セル④ / ドヴォルザーク交響曲第8番　他

アイレンベルク/森の水車他「ホーム・ミュージック・ベスト・コレクション」ＬＰレコード

名指揮者の名盤・名演奏（130）ジョン・バルビローリ⑥ / ヴォーン・ウイリアムズの交響曲　他

名指揮者の名盤・名演奏（129）ジョン・バルビローリ⑤/エルガー管弦楽・協奏曲他　作品録音から