一から学ぶ生理学 No.8 細胞のしくみ(8) 遺伝子 | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます

気がつけば1ヵ月半ぶりの「一から学ぶ生理学」シリーズです。記事アップ自体も、ここんとこ、すっかりペースダウンで…。ピグライフは仕事の合間でもできるけど、記事をちゃんと書こうとするとそうはいかない。コメントへのお返事もできてなくてすみません。しばらくはこんな調子が続きますが、ご容赦のほどを。

さて、細胞の構造について、ミトコンドリア小胞体とリボソームゴルジ装置リソソーム細胞膜と、ご紹介が終わってるので、ずっと棚上げしてたタンパク質合成について、まとめておくことにいたしましょう。で、その前に、遺伝子とは何か?それをお届けします。

私たちの細胞は、「コラーゲンも酵素も、からだをつくるタンパク質」にあるように、からだ全体でおよそ300種類60兆個。それぞれの場所で、分裂増殖したり、からだに必要なモノをつくったり、必要な形に分解したり、いらないモノを壊したりしています。

ちなみに生理学用語で、必要なモノをつくることを同化(どうか)、分解したり壊したりすることを異化(いか)と呼び、それらを総合した細胞の働きを代謝というってことは、「今さらですが、代謝って何?」に書きました。

私たちのからだの細胞は、300種類のほぼすべてが同じ遺伝情報を持ってます。なのに、形も違えば、その働きも違う。当然のことながら、つくり出すタンパク質も違う。それは、膨大な遺伝情報のうち、使われる部分が細胞ごとに違うからなんですね。

遺伝情報の書き込まれたDNA(デオキシリボ核酸)、このうちの「タンパク質のつくり方」を示す部分が遺伝子と呼ばれます。つまり、タンパク質の設計情報が書き込まれた部分が遺伝子なんですね。

ヒトの遺伝子は、合計すると2mもの長さになるDNA鎖のうち、とびとびに存在していて、全部で2~3%にしかなりません。そう、4~5㎝しかない。残りの97~98%のDNAには、いったいどんな意味や役割があるのか、今はまだわかってないので、ジャンクDNAなんて呼ばれています。

2~3%の遺伝子も、実際にタンパク質をつくる母体となる部分と、タンパク質をつくるときの伝令役や運搬役になる部分、調節に働く部分に分かれています。さらに、母体となる部分も、タンパク質の設計情報を持つ部分(エキソン)と持たない部分(イントロン)とに分かれる。

表にまとめると↓こんな感じ。
DNA 

携帯からアクセスされている方は読めないかもしれません。ご興味ある方は、ご面倒でもパソコンからご覧くださいね。表はクリックすると大きくなります。

私たちのからだって、脳にしろ、腎臓にしろ、使ってない部分がけっこうあるんですけど、そもそもDNAがこれですからねぇ。一見すると壮大な無駄を抱えているように思えますが、何か意味があるんでしょうかねぇ…。

「遺伝子発現を調節する領域(調節DNA配列)」も、以前はジャンクDNAとされていました。それが研究の結果、遺伝子発現の制御をしてることがわかった。こんなふうに、いずれは解明されるんでしょうか。

まだわかってない部分を、アレコレ勝手に想像するのも、案外楽しいもので、進化の過程で「いる」と思って付け加えたけど、後で「いらないや」となったものが、そのまま残ってるのかなぁ…なんて考えたりしてます。

分家の『養生訓』を読んでみる「巻第一(37) 畏れる気持ちが大切」「巻第一(38) 欲を少なくしよう」アップしました。一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。

 
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