一から学ぶ生理学 No.4 細胞のしくみ(3) ミトコンドリア | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます 

ボーッとしてたら2日もサボってしまいましたぁ。とはいえ、その間に分家の『養生訓』を読んでみる「巻第一(10) 忍の一字を守る」をアップしたので、実質的には1日なんですけど…。

細胞のタンパク質合成について、どうやって書くか、ちょっと悩んでもいたので、生理学講座もずいぶん日が開いてしまいました。いや~、どうやってというより、どこまで書くかだな。あんまり詳しくても、余計にむずかしくなるし、簡単すぎても意味ないし…。

前回の「一から学ぶ生理学 No.3 細胞のしくみ(2) 核」で、今回はタンパク質合成についてお届けする予定になってましたが、先に細胞小器官のご紹介をすませておかないと、わかりにくいことに気づきました。というワケで、今回はミトコンドリア。

ミトコンドリアは、「少食とよい姿勢が若さの秘訣?」に書いたように、独自のDNA構造を持っていて、自ら分裂したり融合したりしながら、私たちの細胞の中を動き回っています。

ミトコンドリアの仕事は、細胞内にある代謝産物を、酸素を使って水と炭酸ガスにまで分解すること。そして、その際に発生するエネルギーで、ATP(アデノシン三リン酸)を合成すること。代謝については、「今さらですが、代謝って何?」をみてね。

ここでいう代謝産物っていうのは、三大栄養素が分解されてできたもので、糖質の終産物であるピルビン酸とか、脂質から得られる脂肪酸、アミノ酸の脱アミノで生じる種々のαケト酸。細胞の内外でそこまで分解されたものを、ミトコンドリアがさらに水と炭酸ガスにするワケです。で、ATPをつくる。

ミトコンドリアのつくるATPは、物質をつくったり壊したり、つくったものを外に出したり、あるいは必要なものを取り込んだりと、細胞がさまざまな活動をするときのエネルギー源になるもの。つまり、ミトコンドリアって、細胞の動力プラント、発電所みたいなものなのね。

だから、細胞によって、ミトコンドリアが多いのと、そうでもないのとがあります。大きなパワーを発揮する筋細胞には、たくさんのミトコンドリアがいそうでしょ?その通り!

少し詳しく筋細胞をみると、「解糖系とミトコンドリア系、細胞のエネルギー代謝」に書いたように、瞬発力優先の白筋と持久力優先の赤筋を比べたら、赤筋のほうがミトコンドリアが多い。

他の細胞に比べると、脳細胞にもミトコンドリアは多いんです。その証拠に、脳って酸素欠乏に弱いですから。

こうしてみると、私たちが呼吸で、酸素を取り込んで、二酸化炭素(炭酸ガス)を吐き出すのは、ミトコンドリアに酸素を供給して、ATPをつくるためだったのねぇ…。

そうそう、私たちのからだのミトコンドリアのDNAって、100%お母さんから引き継いだもの、母性遺伝なんですよ。お父さんのミトコンドリアは、受精と同時に消滅しちゃうから。なぜか?それについては、「父は食べられて消滅する?」を読んでね。

一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。

 
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