コラーゲンも酵素も、からだをつくるタンパク質 | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます ニコニコ


私たちのからだは、約60兆個の細胞でできています。髪、皮膚、皮下組織、筋肉、脂肪、内臓、骨、血管、リンパ管、神経、内分泌器官などそれぞれに、それぞれ特有の細胞がありますね。


からだの部位ごとに細胞の役割は違いますから、形も機能も違っていますが、細胞を形づくっているのはタンパク質ですし、細胞が機能を発揮するために働くホルモンや伝達物質、酵素もタンパク質でできてます。


「平常心をつくるアミノ酸 その2」 でもご紹介したように、タンパク質を構成するのは、20種類のアミノ酸。体内で合成できず食物から摂取しなければならないものを必須アミノ酸、そうでないものを非必須アミノ酸といいます。


必須アミノ酸は、バリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン(トレオニン)、ヒスチジン、リジン(リシン)、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファンの9種類。


非必須アミノ酸は、グリシン、アラニン、セリン、プロリン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、システイン、アルギニン、チロシンの11種類。


アミノ酸の基本的な構造は↓のような形で、↑の20種類は側鎖と呼ばれるRの部分の構造が違います。


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アミノ酸のアミノ基と、他のアミノ酸のカルボキシル基がくっついて、脱水反応を起こすことを「ペプチド結合」といいます。で、何十何百というアミノ酸がペプチド結合したものが、タンパク質なんですね。


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このペプチド結合は、とっても丈夫で、人工的に分解しようとすると、塩酸に漬けて2日くらい煮込まないとならないほど。でも、私たちの胃腸で分泌されるペプシン、トリプシン、アミノペプチダーゼなどの消化酵素なら、簡単に切れちゃいます。


酵素もタンパク質ですから、タンパク質でタンパク質を分解するんですね。タンパク質を切るときも、つなげるときも、働くのはタンパク質。その切ったりつなげたりのきっかけをつくる補酵素はビタミンで、補因子はミネラル。


アミノ酸だけがつながってできたタンパク質(単純タンパク質)には、アルブミンやグロブリンなどの血漿タンパク 、筋肉をつくるミオシン、骨や皮膚に多くあって細胞の形をつくるコラーゲン、腱を丈夫にするエラスチン、爪や髪のケラチンなどがあります。


アミノ酸以外の物質がつながった場合は複合タンパク質と呼ばれ、これには糖タンパク質やリポタンパク質、金属タンパク質などがあります。ヘモグロビンやミオグロビンのような色素タンパク質も複合タンパク質です。


そういえば、かつお節や煮干しのイノシン酸、昆布や味噌・醤油のグルタミン酸、日本酒や貝類のコハク酸、干しシイタケのグアニル酸などもアミノ酸。ということは、旨味の素もタンパク質なんですね。


一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


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