平常心をつくるアミノ酸 その2 | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます ニコニコ


昨日の「平常心をつくるアミノ酸」 の続きです。毎朝7時アップの記事、すべて前日に書いて(まれに当日のこともありますが)、予約アップしております。昨日の記事、前説だけで終わったような記事になっていて、申し訳ありません。コメント欄のお返事で告白してますが、実は眠気に負けて途中で挫折した結果、「これについてはまた今度」になってしまったのでした。まぁ、そんな日もある。ちゃんと予約アップできていたので、よしとしよう。よしとしてください。


神経伝達物質には3種類の型があります。

① アミノ酸

アミノ酸そのものが伝達物質として働くもので、グリシン、グルタミン酸、タウリンなどがあります。

② アミン

アミノ酸に脱炭酸酵素が作用して二酸化炭素が抜け落ちたもので、フェニルアラニンやチロシンからノルアドレナリン、アドレナリン、ドーパミンが、トリプトファンからセロトニンやメラトニンが、ヒスチジンからヒスタミンがつくられます。

③ ペプチド

数個から数十個のアミノ酸がつながったもので、インスリン、バゾプレッシン、アンジオテンシン、TRH、LHRH、βーエンドルフィン、エンケファリンなどがあります。


①はアミノ酸そのものですし、②と③もアミノ酸をもとにしてつくられていますね。つまり、伝達物質はアミノ酸からできているのです。したがって、平常心をつくる伝達物質量のバランスは、アミノ酸摂取にかかっていることになります。


そして、忘れてはならないのが、他の臓器と同様に、脳もタンパク質でできていること。タンパク質はアミノ酸のかたまりで、そのままでも血液中を流れていきますが、脳の中にはアミノ酸の形でないと入れないしくみになっています。タンパク質のままで通していたら、細菌や有害物質まで容易に入ってしまうことになりますからね。つまり、伝達物質のみならず、脳そのものが維持されるうえでも、アミノ酸が必要なんです。


アミノ酸は全部で20種類。このうち、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、セリン、チロシン、プロリンは、体内の酵素によって、別のアミノ酸から合成することができます。つまり、どのアミノ酸でも、摂取できていればつくれるってこと。


ところが、トリプトファン、リジン、スレオニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニンの9種類は、体内で合成できない必須アミノ酸。つまり、食物からその形で摂取しなければなりません。神経伝達物質の材料としての観点から、トリプトファン、フェニルアラニン、メチオニンを見ていきましょう。


トリプトファンは、セロトニンやメラトニンの材料です。不足してしまうと、気分が沈みがちになり、不眠に悩まされることになります。食品での含有量が少ないので、不足しやすいアミノ酸です。大豆、チーズ、全粒小麦、ゴマ、カシューナッツ、落花生、カツオ、タラコ、マグロの赤身、牛レバー、豚レバー、鶏胸肉、鶏レバーなどに多く含まれます。


フェニルアラニンはチロシンとともに、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンの材料。不足すると、元気もやる気も出なくて、ボーっとした状態になります。大豆、落花生、チーズ、小豆、全粒小麦、牛レバー、豚レバー、ゴマ、カシューナッツ、アーモンド、タラコ、マグロの赤身、カツオ、鶏胸肉、鶏レバーなどに多く含まれます。


メチオニンは、ビタミンB12の作用でS-アデノシルメチオニンに変化して、気分を高める効果を発揮することがわかり、うつ病の改善薬として注目されています。チーズ、マグロの赤身、カツオ、ブリ、サバ、ゴマ、鶏胸肉、豚ロース、大豆、全粒小麦などに多く含まれます。


アミノ酸がたくさん集まったものがタンパク質ですから、アミノ酸は大豆・肉・魚・チーズにはたくさん含まれています。特に、大豆、チーズ、全粒小麦、マグロの赤身、カツオ、鶏胸肉は↑の3つにそろって優秀。ゴマもかなり優秀なので、ゴマ和えやふりかけに使うといいですね。他のアミノ酸含有量など、詳しくお知りになりたい方はこちらへ→日本栄養・食糧学会「食品の遊離アミノ酸含有量」 またはアミノ酸成分データ集


必須アミノ酸も大切ですが、他のアミノ酸が体内でつくられるときや、アミノ酸から伝達物質がつくらえるときには、酵素が必要です。ビタミンやミネラルがその酵素の働きを手伝うので、それを考えると、やはり食事はバランスよくとるのがいいですね。今日もいい1日にしましょう。


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