卦象はなぜ6本? | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます 

「易経のシンボル」にも書いたように、火水未済とか山雷頤とかの卦象(かしょう)は、まさに『易経』のシンボルであり、易に通じている人ならば、それを見ただけで、何を意味するのかまでわかってしまうものなんですね。

今も昔も、通人ではない人にも広く知らせるとなれば、解説書が必要。そこで、卦象に、卦象の解釈文としての卦辞(かじ)と爻辞(こうじ)、さらに卦辞と爻辞の補足説明をする彖伝(たんでん)と大小の象伝(しょうでん)が加えられて、『易経』という書物になった…ということらしい。

で、なぜ卦象が6本の画象で構成されているのか?それは、人間の理解力というか、覚えられる範囲がその程度だからってことらしいです。そんな理由?でも、そう言われてみればそうかもねぇ…。

なぜなら、卦象は、太極をなす両儀(陽陽と陰陰)の組み合わせだから。つまり、2の2乗で成り立つワケで、64の次は128でしょ。そらんじるには、確かにちょいとしんどいかな。

そもそも卦象は、6本並ぶうちの下から順に段階を経ています。下から順に初爻、二爻、三爻、四爻、五爻、上爻となっていくんですが、初爻は両儀をあらわすので、陽陽と陰陰の2種類。

初爻それぞれがさらに陰陽に分かれると、陽陽の上に陽陽、陽陽の上に陰陰、陰陰の上に陽陽、陰陰の上に陰陰の4種類。順に、老陽 老陽、少陰 少陰、少陽少陽、老陰 老陰で、これらを四象(ししょう)と言います。

世の中、四象だけで成り立つとは考えにくいし、あれこれを説明しきれないじゃないですか。そこでもう1本加えてみると、種類も増えて、特徴的な自然現象ともうまく組み合わせることができた。四象からさらに陰陽が生じたのが八卦。

つまり、老陽 老陽の上に陽陽で天乾(けん)、陰陰で沢兌(だ)。少陰 少陰の上に陽陽で火離(り)、陰陰で雷震(しん)。少陽少陽の上に陽陽で風巽(そん)、陰陰で水坎(かん)。老陰 老陰の上に陽で山艮(ごん)、陰陰で地坤(こん)陽

自然界に目を向けると、天と地、水と火、雷と風、山と沢という対照をなすものが見えた。これを八卦に当てはめてみると、なんかいいよねってなことになったらしい。なので、八卦の卦名である乾兌離震巽坎艮坤より先に、天沢火雷風水山地があったようです。

あ~、だから「易経のシンボル」で例に挙げた水雷屯が水雷屯(すいらいちゅん)になってるのは、上坎下震で、水水と雷雷の屯卦だからなのね。図式化すると↓こんな感じ。



こうして見ると、東洋医学講座No.54 でお届けした八綱弁証と同じように、かなりシステマティックに決められてるんだなぁ…と思います。でね、爻の1本1本は陰陽の違いだけど、どこに来るかで、少しずつ意味するものが変わるらしい。奥が深そうで、おもしろそう。

ちなみに、『易経64卦の楽しみ方 その1 その2』や「太極はすべての原点」「乾坤一擲」に使っている水雷屯水などは、みんなの絵文字に入ってますので、よかったら使ってくださいね。ちなみに八卦の絵文字は、卦名の乾兌離震巽坎艮坤じゃなくて、天沢火雷風水山地で登録してます。

一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。


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