『黄帝内経』が説く養生の大切さ その2 | 春月の『ちょこっと健康術』

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体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます 

昨日の「『黄帝内経』が説く養生の大切さ その1」からの続きです。季節の移り変わり、気候の変化、環境に合わせて、旬の食材を選び、食べ過ぎず、働き過ぎず、怠け過ぎず、欲に走らず生活を楽しみ、陰陽変化の道理にしたがえば、百歳という自然な寿命を享受できるはず…というのが基本にあります。

貝原益軒先生の『養生訓』を読まれた方なら、「あ~、同じこと言ってるなぁ~」と思われるはず。そりゃぁ、そうです。『黄帝内経』があったからこそ、益軒先生が「医学生の読むべき書(巻六50)」にリストされたような医書があるんですから。

『上古天真論篇』は、昨日の一文から、さらに岐伯の言葉が続きます。

「上古の物事の道理に通じた聖人は、人々に教えるときに、次のようなことを言いました。虚邪賊風を避けるべき時に避け、こころ安らかに清く静かで、貪欲に過ぎたり、やたらに妄想したりしなければ、真気が調和して、精神も内に守られ、病気になるようなことがあるはずがない。
 そんなふうだから、こころ閑かに欲は少なく、こころ安らかで何も恐れることはありません。肉体を働かせても疲労し過ぎることはなく、それに従って正気は順調でした。
 それぞれの望むところが満たされ、食べたものを美味しいと思い、着たものを心地よく感じ、その土地の習わしを楽しみ、地位の高低をうらやむことなく、人々はいたって素朴でした。
 したがって、嗜欲に目をくらまされることなく、淫邪にこころを惑わされず、愚鈍であろうと、聡明であろうと、有能であろうと、不肖であろうと、どんな人も物事に対して恐れることはありません。養生の道理に合っていたからです。
 それゆえに、百歳を超えて、動作が衰えることがなかった。これは彼らが養生の道理をしっかりと把握していたからであり、それで病気になる危うさがなかったのです。」


虚邪というのは、正気が虚した(弱った)状態に乗じて侵入する邪。賊風は、病気を起こすほどの異常な気候。ということで、虚邪賊風は外邪のことです。外邪は、生活に気をつけていれば、避けることのできるものだって言ってるんですね。精神は、昨日も出てきた精気と神気のこと。

古代の人々のように、あるがままに、食べられること・着られることに感謝して、精神的に平安にしていれば、病気を恐れる必要もなく、長生きできるんだよ~と説いています。

一天一笑、今日も笑顔でいい一日にしましょう。


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