あくびって何のためにあるの? | 春月の『ちょこっと健康術』

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おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
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おはようございます 

先日も「韓国に学ぶすっぴん美肌のつくりかた」で引用した日経ヘルス。ときどきブログ記事のネタ元にしておりますが、いっときは「ちょっと飽きた」とか言いながら、けっきょく毎月購読してます。なぜか?というと、連載されている「働きもののカラダのしくみ」がおもしろいから。

からだのしくみを教えるのは生理学。鍼灸学校の生徒だったころから、学校の教科書には載ってないような、トリビア的な話が大好き。今は、授業のネタにもなるから、こういう連載は必ずチェックしてます。

最新号の「働きもののカラダのしくみ」は37回め、内容は、今日の記事タイトルにした「あくび」について。「男の子の脳の育て方?」「こころの本質は前頭前野にある?」でご紹介した『0歳から思春期まで 男の子の脳の育て方』の著者、東邦大学の有田秀穂先生への取材記事です。

あくびって、眠くなったときに出るんだよね?でも、どうしてあんなふうに、大口開けて、深く息を吸い込むような形になるんでしょ?あくびと同時に、どうして手足を伸ばしたくなっちゃうんでしょ?考えてみると不思議よね。

あくびは、人間だけのものじゃなくて、犬や猫もするし、インコやスズメもしますね。カメもするらしい。有田先生いわく、あくびを起こさせるのは、脳の視床下部(ししょうかぶ)にある室傍核(しつぼうかく)という場所。

視床下部は、脳の中心付近にあるんだけど、「思いっきり泣くと脳が活性化する?」に書いたように、からだの状態をととのえてたくましく生きるために、さまざまなからだの反応を起こす中枢として機能しています。

具体的には、これまで、「発熱は戦いの印」では体温調節中枢として、「ストレスで食べちゃう?食べられなくなる?」では食欲中枢として、「冷えとホルモンと自律神経の関係」ではホルモン分泌と自律神経調節の中枢として登場しています。

でね、あくびの機能は、いまだにわからない点も多いんだけど、あくびが出たときの脳波を測定すると、覚醒時、つまり目パッチリなときに出るベータ波が出るんだそうです。ということは、しっかり目を覚まそうとするために出るってことね。

つまり、生徒があくびしてるのは、眠いのを払拭して、必死に起きていようとしてるってことだから、叱る対象じゃないってことね。そもそも眠くなるってことは、授業が退屈ってことなんだから、反省すべきは教えてるほうだわね。

視床下部の室傍核であくび指令を出すのは、オキシトシン神経なんですって。へ~ぇ、下垂体後葉ホルモンのオキシトシンをつくる神経が、あくび中枢なんだ。オキシトシンって、分娩時の女性の子宮収縮や授乳中の女性の乳汁分泌促進、男性の勃起誘導など、生殖に関係するホルモンです。

ということで、あくびの起源は性行動と関連しているんじゃないか…と、有田先生は推論されています。サケの産卵で、オスとメスが身を寄せ合って、カーッと口を開けてる姿は、あくびの原点なんじゃないかと。

分娩や授乳、子孫を残すための行動と、口を大きく開け、肺を広げて呼吸効率を高めるあくび。ん~、関係ありそうな、なさそうな…。もしかすると、よりよい子孫を残すための生物的戦略なのかもしれませんね。

一天一笑、今日も笑顔でいい一日にしましょう。

 
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