おはようございます
眼精疲労の回復に使うツボについては、これまで「目の疲れにツボ押し」 で睛明(せいめい)・攅竹(さんちく)・太陽(太陽)や「目と頭をスッキリさせるツボ 風池」 をご紹介しています。
これらのツボは、目の周りや後頭部にあるツボですから、目への血流がよくなって、目の疲れが取れそうだなって、わかりやすいですよね?
今日ご紹介するツボ、臂臑(ひじゅ)は、眼精疲労や眼疾患によいといわれていますが、なんと!上腕にあるんです。目なのに腕。こういうところが、ツボのおもしろくて便利なところ。
☆ ツボの位置
腕を水平に肩まであげると、肩関節のところに、前後にふたつの小さなくぼみができます。その前方のくぼみが、↑上図の一番上にあるツボ、肩ぐう(けんぐう)で、肩ぐうから3寸(指幅4本分)下にあるのが臂臑(ひじゅ)です。
肩関節をおおう三角筋が細くなり始めるあたりで、押すと少し硬くなっていたり、ツンとした痛みを感じたりするところです。
☆ 効用
昭和の名灸師、深谷伊三郎先生の臨床研究から、緑内障・白内障・中心性網膜炎の患者さんたちの視力が回復または改善したとの報告があります。
中国でも、近年、目のまぶしさや熱感、痛み、視力減退、色の判別がつきにくいなどの症状を緩和するとして、結膜炎、虹彩毛様体炎、視神経萎縮、麦粒腫(ものもらい)などに効用があると言われています。
また、ツボの位置から、上肢の麻痺や痛み、肩関節周囲炎、くびや肩のコリなどに効用があります。とくに、パソコン作業の長い人や、仕事上うでをよく使う人の肩こりは、臂臑とその周辺を緩めると、かなり軽くなります。
☆ 手当てのしかた
棒灸 ならば5~10分ほど、円筒灸や台座灸 のような家庭灸ならば1個か2個、いずれもしっかりと温熱感が通るようにします。ただし、熱いのをがまんして、ヤケドにならないようにしましょう。
深谷先生の治療法は、左右の臂臑に毎日直接灸 を15壮ずつ10日間すえて、5日間休止するサイクルで、治療効果が認められるまで繰り返すというもの。これはプロ向けなので、ご自分でやってみたいという方は、プロの鍼灸師から指導を受けてくださいね。
くびや肩のコリ、うでの痛みなどに対しては、お灸ももちろんいいですが、中指腹で押圧するか、三角筋をつかむようにして母指腹でもみほぐしましょう。お風呂やホットタオルなどで温めてからやると、より効果的ですよ。
一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。
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