オーストラリアで障がい児を育てている人、もしくは障がいのある家族を面倒見ている人に向けて送っている、NDISシリーズ第11弾です。
前回までの記事はこちらから
④ NDISがやってくる 4 《一番最初のプロセス~申請の仕方は?》
⑦ NDISがやってくる 7 《客観的な視点でケアを考える》
⑧ NDISがやってくる8 《サポートカテゴリーを理解する》
今回のメインのゲストは、NDISのLACでした!
LACって???
初めてこの単語を聞いたという人も多いと思いますが、これはNDIS関連語の中でも必須用語です。
LACというのは、Local Area Coordinationの略です。
(クリックするとNDISのサイトへ)
NDISはNDIAに勤務するスタッフたちが管理運営しているのですが、オーストラリア全土にいるたくさんの障がいのある人たちのプランニングミーティングなどをNDISスタッフだけでこなすのはとても無理があります。
そこで、NDISが指名したオーガナイゼーションのスタッフがNDISと協力して、プランニングミーティングなどを行っていくことになったのです。
LACとして指名されるオーガナイゼーションは、NDISがロールアウトする地域によって違います。
メルボルン北東部(NEMA)エリアのLACはBrotherhood of St. Lawrenceでした。
これからロールアウトする東部エリアやその他いくつかのエリアのLACは、LaTrobe Community Healthというところです。
これから自分のエリアでNDISがロールアウトするという頃になったら、自分のエリアのLACが何というオーガナイゼーションなのか調べておくといいです。
なぜなら、自分のNDISのプランニングミーティングは、NDISとのミーティングになるかも知れないし、LACとのミーティングになるかも知れない・・・
自分ではどちらがいいというのは選べないからです。
だから、ある時「LACのLaTrobe Community Healthですが、NDISプランニングミーティングの件で・・・」と突然連絡が来るかもしれないんです。
その時に、「は?LACって何?」
「NDISじゃないの?」
「なんか怪しい・・・偽の電話かも・・・(疑)」
なんて思ってしまわないように(笑)
もちろん、NDIAを語った詐欺電話が以前あったようなので、LACを語った詐欺がないとは言いきれませんが( ̄ー ̄;
ということで、LACはNDISを助ける代理店みたいなものです。
このLACって言葉は、NDISにおいて必須なので覚えておいてくださいね♪
そしてもう一つ、NDISで必須の専門語。
Support Coordination(サポートコーディネーション)
これは名前のまんま、サポートをコーディネーションすることです。
そしてサポートコーディネーションをしてくれる人を、サポートコーディネーターと言います。
プランニングミーティングが終わって無事NDISプランとファンドが貰えた・・・とします。
さて、そこからどうする?という話です。
流れとしては、プランを元に貰ったファンドを使うべく、プロバイダーを探してサービスアグリーメントを締結して、それからやっとそのプロバイダーのサービスを利用し始めることが出来ます。
でも、いきなり「これがプランですので~」と渡されても、どうしていいか分からないですよね?
一体どこから始めればいいの?どこにどんなサポートがあるの?どうやって探すの?って途方に暮れちゃいますよね。
そんな時サポートコーディネーターさんがいれば、あなたに必要なサポートを提供しているプロバイダを見つけたり、プロバイダに連絡を取ってくれたり、質問があれば答えてくれたり、サービスアグリメントを確認してくれたり・・・
とにかく、NDISファンドを使ってサポートを受けるために必要なコーディネートをしてくれる心強い存在なのです(^^♪
ただ、サポートコーディネーターさんのヘルプは、すべてのNDIS利用者が貰えるわけではないのです。
実はこのサポートコーディネーションって、NDIS Price Guideにも載っているアイテムのひとつなんですよ。
見づらいですが、Price GuideのCapacity Buildingのカテゴリのひとつです。
↓
以前このNDISシリーズの8でカテゴリについての記事を書きましたが、その時にちょっとだけ触れて、あとで詳しく書きますねと言っていたのがこのサポートコーディネーションでした。
このサポートコーディネーションは、NDISファンドの中のアイテムのひとつなので・・・
これに該当するファンドが貰えないと、サポートコーディネーターさんのヘルプは貰えないのです!!
サポートコーディネーターさんがいないと、プロバイダへの連絡など全部自分で動かないといけないのです。
最初の一年目はこのサポートコーディネーションのファンドが出ることが多いですが、それでも必ずという訳ではないのです。
私達のように英語が母国語じゃない場合、親が子供のケアで忙しく、色々サービスを探して回る余裕がない、なんて事情は考慮されてもらいやすくなるようですが・・・
とにかく、このサポートコーディネーションのファンドが貰えるのと貰えないのでは全然違うので、プランニングミーティングの際にサポートコーディネーション必要です!と訴えてみましょう。
そしてこのサポートコーディネーターと混同されやすいのが・・・
Plan Manager/プランマネジャーです。
覚えていますか?
プランマネジャーは、NDISシリーズの9で書いたファンドの3つの管理方法のうち、プランマネジメントとして「お金の支払い業務と事務処理を代わりにやってくれる人」です。
プランマネジャーも、ファンドの使い方に対してガイドをしてくれることはありますが、あくまでも支払い事務処理をしてくれるのがメインです。
なんだか色んな人が出てきて、名前も似てたりするし、誰が誰?って混乱しちゃいますよね
でもこの3つの単語は、NDISを知る上で避けては通れないので・・・慣れてくださいね(汗)
簡単にまとめると
●LAC/ローカルエリアコーディネーター : NDISの代理でプランニングミーティングをしてくれる人
●サポートコーディネーター : プランを貰った後に実際に利用するサポートをコーディネートしてくれる人
●プランマネジャー : 支払い業務と事務処理を代わりにやってくれる人
ということで、とっても紛らわしいけどとっても重要な3つの役割・単語でした!