オーストラリアで障がい児を育てている人、もしくは障がいのある家族を面倒見ている人に向けて送っている、NDISシリーズ第10弾です。
気づけば、いつの間にか10回目!
前回までの記事はこちらから
④ NDISがやってくる 4 《一番最初のプロセス~申請の仕方は?》
⑦ NDISがやってくる 7 《客観的な視点でケアを考える》
⑧ NDISがやってくる8 《サポートカテゴリーを理解する》
⑨ NDISがやってくる 9 《ファンドの管理・3つの方法》
ファンドの話の続きをしようと思ったのですが、別の話を。
オーストラリアでは会計年度が7月始まりなので、先月から新しいファイナンシャルイヤーになりましたね。
通常は会計的なことは7月始まりですが、それに伴って政府関連の決まり事も7月1日付で変更があったりすることが多いです。
ということで、7月1日からNDISのプライスガイドも新しいものに更新されました!
↓ ↓ ↓
NDIS Price Guide VIC/NSW/QLD/TASのみです
7月はセンターリンクやらATO(国税局)やら、色々な政府機関のルール変更などあるので、毎年7月になったら「変更点は無いか?」ということに気を付けた方がいいですよね。
それでなくとも、NDISに関しては常に最新の情報を入手しておくことは大切です。
NDIS自体が新しい仕組みで、トライアルを経てまだ試行錯誤の段階なので、少し前まではこういうやり方だったのにいつの間にか変わっていた!なんてことが多々あります。
そんな話聞いてないよ~!ということも多々あります(汗)
私はNDISがまだ存在する前の段階から、趣味でラリーやワークショップに出ていたので色んな遍歴を目にしてきました。。。
この数年で、かなりいろんなことが変わったな~と思います。
そして実務的なことも、どんどん変更が起きています。
例えば、メルボルンでは北東部が去年からNDISが開始ととなりましたが・・・
そこで行われていたプランニングミーティングでは、実際にプランが承認される前にドラフトを貰って事前に確認することが出来なかったという話でした。
ミーティングが終わったら、「これがあなたのプランです」といきなり出来上がったものが送られてきたとか(!)
またミーティングの形式も、北東部の人は電話でのミーティングをかなりプッシュされていたそうです。
まるで電話でしかミーティング出来ないかのような言い方をされ、他に選択肢があるとは知らなかった人達は言われるまま電話でミーティングをして悲惨な結果になったという話も聞きました・・・。
もちろん電話でのミーティングの方がいいという人もいたと思いますが、そこは自由に選択できるべきですよね。
電話でのミーティング、特に英語が母国語じゃない人は辛いですよね・・・?
対面でFace to Faceのミーティングを要求していいのですよ。
でも対面でのミーティングだとさらにあなたの順番が後回しになる、
プランが出来上がるのが遅くなる、
電話でやった方が絶対に早いですよ・・・とどんどん押してきたとか。
実際に私の友人も、電話でのミーティングしか選択肢がないような感じで話をされ、そのまま電話ミーティングの日時を予約し、その後私が「対面ミーティングをリクエスト出来るよ」と教えて初めて知ったと言って変更をお願いしていました。
そんなこんなで、昨年からはワークショップに行くと毎回「皆さん、ミーティングは電話じゃなくて対面を希望してくださいね!自分から言わなくちゃダメですよ!」と色んな人から念を押されました。
そしてそんな風に少しずつNDISを進めていた北東部では、
「ドラフト無しいきなり本プラン交付」や「電話でのミーティングごり押し」を行っていった結果、プランが出来上がった後にプランに不満のある人がレビューをリクエストするケースが続出・・・。
プランニングミーティングにかかる時間と手間を削減しようと試みた結果、もっと時間と手間がかかってもっと面倒な事態になってしまったというわけです。
ここから学んで今後ロールアウト予定の東部では、
- 正式なプラン交付の前にメールで簡単なドラフトを出す
- ミーティングは対面が基本
という方向でいくらしいですよ。
北東部の失敗から学んだのだそうです、汗
他にも、以前聞いた話と変わっている~ということは沢山あります。
最初の頃は、その地域でNDISが正式にロールアウトするまでは、自分の子どもはNDIS貰える資格があるか?など具体的な問い合わせなどはNDIAは一切受け付けてくれないと言われていました。
だから、皆一斉にロールアウトした当日にNDISに電話しないと!ということになっていました。
でもその後NDISから来たニュースレターでは、
「正式なロールアウトの6カ月前から登録の申し込みを受け付け開始します」と書かれていました。
最初聞いた時は、え?いつからそう変わったの??と思いました。
そして以前は5つ考えておくように言われていた個人ゴールも、最新の情報では「短期ゴール2つ&長期ゴール2つ」というように変わったそうです。
とにかく、こんな風にNDISはしょっちゅう細かい実務やルールが変わっていっています。
ですから、一度ワークショップ参加したからもういいや・・・などと思わず、出来る限り最新のワークショップにも顔を出して、常に新しい情報にアップデートしていってくださいね。
そして、ゲストスピーカーが違えばまた得る情報も違ったり。
私ももう飽きるほどNDISワークショップ出ていますが(笑)、いまだに違う人の話を聞くとそのたびに新しいことを知ったりしますよ。
最近プランニングミーティングをしたばかりの人に様子を聞くと言うのもいいですね。
最初の頃にミーティングを終えた人と、つい最近ミーティングを終えたばかりの人とに話を聞いてみると、ミーティングの進め方などが全然違ってましたよ。
ということで、NDISに関しては常に最新情報にアンテナを張っておくことが大事です!
ではどうすれば、最新情報を入手することが出来るのでしょうか?
その方法はいくつかあります。
- NDIS公式ウェブサイトから、メールニュースレターを購読する
- FacebookなどのNDISグループに所属しておく
- 地元ケアラーグループ、アドボカシーグループなどのサポートグループに所属しておく/グループメールで情報をもらう/ミーティングに参加する
- 地元カウンシルのMetro Access担当者からのメールを購読する/ワークショップに参加する
Metro Access担当者はカウンシルの部門のひとつで、カウンシルと政府障がいサポート部門のパイプ役のようなものです。これってビクトリア州のみなのでしょうか・・・?その辺はわからないですが。
Metro Access担当の方は、NDISを始め障がい関係の地元ニュースレターを配信したり、ワークショップやイベントなどを企画運営してくれたりします。
また各NPOからの障がい関係のお知らせなんかも回してくれます。
またMetro Access担当者は障がい関係のメールニュースレターを発行していることが多いので、それを購読すれば地元のNDISワークショップ情報や、NDISの変更点などがあればお知らせしてくれたりしますよ。
とにかく、NDISはすごい勢いで色々なことが変わっていますね~
常に最新情報にアップデートしておくことを意識しているといいと思います。
「去年ワークショップ一回行ったし・・・」と言わずに、出来るだけ色んな団体の色んなワークショップに参加してみるのがいいと思います。
もちろんそんな時間はないという忙しい方も多いと思うので、その場合は上に例を出したように、NDISをはじめメールニュースレター購読やFBグループなどを活用するといいと思います。
私は先日もカイの学校でNDISワークショップがあり、明日も地元ケアラーグループの集まりでトピックがNDISだし、来週は自分の運営しているケアラーグループでやる内容もNDISです(笑)
もうNDISお腹いっぱいなんですが・・・・実際にカイのプランニングミーティングが終わるまでは、なんだか落ち着かないんですよね。
ついつい色んなワークショップに出てしまいます。
ちなみに私の周りではもうミーティングを終えてプランを貰って・・・という人が増えてきています。
でもうちには3か月前に手紙が来たきり、連絡がさっぱり来ません(笑)
一体どうなってるのかな~?と思うのですが、まあここは焦らずいこうと思います。
NDIS記事もまた書きますね♪
*******************
写真はまったく関係ないですが、写真がまったくない記事もさみしいので・・・
これは先日週末に創ったアートです。