こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と発掘良品の発掘⑮というテーマで

 

燃えよNINJA(1981)

(原題:ENTER THE NINJA)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

★発掘良品の発掘とは?

 

発掘良品とは、TSUTAYAさんによる新作・旧作、有名・無名、公開・未公開ではなく「面白い」を基準に作品をセレクトし、毎月紹介してくれている映画ファンたのための素晴らしいシリーズ。

本シリーズは、そんな発掘良品の全作品を5~6年かけてご紹介させて頂こうという超長期目標のシリーズとなっております😄

 

↑今月のラインナップの詳細はコチラ!

 

 

 

 

色もの映画ではありません!

 

TSUTAYA発掘良品第71弾は「クロノス」「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」「燃えよNINJA」というちょっと変わったセレクション!

 

「クロノス」と「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」は、コミックっぽい雰囲気の作品ですので、本日の「燃えよNINJA」も「燃えよドラゴン」をパクったコミックっぽい作品だと想像される方もいらっしゃるのではないかと思います…

 

↑不老不死メカが登場する「クロノス」

 

↑なんだか“これじゃない感”が漂っている

 「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」「燃えよNINJA」

 

↑という事は本作も、変なNINJAが登場する

 コミックっぽい映画なの??

 

 

いいえ。

 

本作は、続・荒野の用心棒で虚無の殺し屋ジャンゴを演じたフランコ・ネロが本格的に忍術を学び、ショー・コスギ演じる悪の忍者と対決する本格的忍者アクションなのです😆

 

↑遊びではできないアクションが堪能できる

 本作的な忍者映画なのです。

 


 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

1980年代のニンジャブームの起爆剤となったNINJAアクション。

【スタッフ&キャスト】監督・脚本:メナハム・ゴーラン 製作・脚本:ジャド・ベルナルド 原作・アクションコーディネーター:マイク・ストーン 撮影:デヴィッド・ガーフィンケル

出演:フランコ・ネロ/スーザン・ジョージ/ショー・コスギ/クリストファー・ジョージ

 

 

 

はい。

 

解説にある通り本作は、海外の人々に「忍者ってスゲー!!!!」と言わせ、忍者ブームを巻き起こした作品!

 

本作に登場する忍者は、口寄せや分身の術などは使わないリアル忍者!

 

 

かつて傭兵だった主人公のコールは、傭兵を引退した後日本へ渡り忍者の修行に励んでいた。

 

もちろん現代の日本では忍者という職業は存在せず、コールが修行していた忍者村も、忍者の技術を次世代に伝えるためだけに存在している隠れ里のような場所!

 

これまで忍術を他国の人間に絶対に教えない掟を守り続けていた忍者村の村長が、特例でコールに忍術を教えた理由は、彼の心には邪心が無く、純粋に忍術を学びたいという求道者のような人間だったから!

 

↑礼に則り、正座ができるコールは

 忍術を極めようとする求道者でした!

 

 

最終試験で多数の忍者を倒し、「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」の九字護身法の真意も理解したコールに対して村長は免許皆伝を伝え、秘伝の巻物を授けますが、村で生まれ育った生粋の忍者ハセガワは、彼が免許を授かる事を良しとせず、憎しみの目を向けるのです!

 

↑九字護身法の印も正しく結べるコール!

 ですがハセガワは、外国人のコールを認めません。

 

 

忍者村を後にしたコールは、フィリピンで牧場を経営している昔の傭兵仲間のフランクの元を訪ねますが、彼の牧場は土地開発を進めようとしている地元のギャングに狙われている上に、かつては精悍な戦士だったフランクも、今では朝から酒浸りの戦えない男に成り下がっていたのです…

 

↑フランクの妻のメリー・アンは

 愛する牧場を守り抜こうとする女性でしたが…

 

↑親友のフランクは酒浸りになっていました…

 

 

 

さて、傭兵として有名を馳せていたはずのフランクは、一体どうして酒浸りになってしまっていたのでしょうか?そして手段を選ばないギャングの襲撃に対して、コールたちはどのように立ち向かったのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

↑地元のチンピラには忍術も必要ありませんが

 彼らの上には兵士のようなギャングたちも!

 果たしてコールの忍術は役に立つのか?

 

 

 

【私の感想】 生涯現役戦士の魅力とは?

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は忍術を嘲笑したり見下したりする作品ではなく、戦う事を仕事にしている人間が生涯現役でいられる職業という視点で忍者の魅力を描いた作品!!

 

 

コールと共に戦場を駆け巡ったクランクは、引退後まとまった金を得て、美人の妻と牧場経営に乗り出しますが心は失っており、妻からも愛想を尽かされています。

 

↑働くメリー・アンの横で、昼寝しているフランク!

 かつての雄姿はどこに!?

 

 

その理由は、戦う事を生業としていたフランクが、戦う理由と場所を奪われてしまったから!

 

恐らくですが戦士が戦う事を奪られた後の喪失感というのは、想像を絶する喪失感なのではないかと思います…

 

↑死地で生き生きと活躍していたフランクは

 平時に虚無感に襲われていたのです… 

 

 

この戦士の喪失感の問題は「ハート・ロッカー」や「アメリカン・スナイパー」などでも繰り返し描かれている事であり、コールが今でも溌剌としているのは忍術を学び、これからも技を磨き続ける生涯現役の境地に至っているからだと思われます。

 

 

そう。

 

忍術とは、終わりのない修練が続く道のようなもの!!

 

 

単なる格闘術ではなく、様々な武器を自在に扱えるようになったり、護身術を身に着けたり、体術を鍛え続ける事となる忍者の道というのは、実は、戦う事を仕事をしていた人に、年齢を重ねても戦う場所を用意し続ける事ができる極めて稀な職業と言えるものなのです😆

 

↑水遁などの隠遁術や、手裏剣のような投擲、

 煙玉のような目潰しなどは

 高齢となっても有効な忍術ではないでしょうか?

 

↑こんなのやられたら対応できませんあせるあせる

 

 

 

本作は、忍者のカッコよさだけでなく、生涯現役の戦士となれたコールの魅力も伝わって来る作品!!

 

これは私見ですが、もし現在の日本で、生涯に渡って忍術を学び続け、心と体を鍛えながら、治安や人々の安全を守るために心身を鍛え続ける忍者のような職業が選べるとしたら、そんな道に進みたいと望む人も少ないのではないかと思います。

 

日本には、日本人しかなれない忍者という職能集団が現存しているというのは、あながちバカバカしい話ではないようにも思える気がするのですが、皆様はどう思われますでしょうか?

 

↑格闘技はルールがありますが忍術は活殺術!

 どうやって襲ってくる敵を倒すのか、

 そしてどうやって大切な人を守るのかというのは

 生涯考えて良いテーマだと思います。

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

古戦場ウォーター・ルー

というテーマで

 

ワーテルロー

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★

併せて観たい発掘良品!
「ザ・ヤクザ」

 

アメリカの貿易会社が日本のヤクザと金銭トラブルを起こし、社長の娘が日本でさらわれてしまいました!

以前占領下の日本で兵士として駐留していたハリーは、知り合いのヤクザのケンに相手のヤクザとの仲裁を頼むために来日しますが、ケンは既にヤクザを引退して隠棲していました。
 

けれどケンはハリーの依頼を聞くと、その危険な依頼を承諾し凶悪なヤクザと対峙するのです!

ケンの真意は映画のラストで分かるのですが「義理とは何か?」と聞かれたケンが答える「義理とは重荷だ」という言葉の意味は、ハリーが想像していたものより遥かに重いものだったのです…