PSP/英雄伝説 零の軌跡/日本ファルコム
空の軌跡三部作をクリアしたばかりであるが、早速続編に手を出した。
空の軌跡3rdのエンド、最後の画面で、こう表示があった。
「SORA NO KISEKI is completely ended.
To be continued...The Legend of HeroesVII」
直接の関係は無いかもしれないとしても、同じ時代同じ大陸の話である。空の軌跡の英雄達の噂や後日談も、チラホラは入ってくるだろうし、ひょっとすると、何人かはガッツリ登場する可能性もある(ちなみにネタバレを避けるため、情報はシャットアウトしている)。
それならば、やはり記憶が鮮明な内にプレイした方が楽しめるだろう、という訳である。記憶力半壊の40代と違って、十代の子ならこんな心配は皆無だろうね。
さて、ここで軌跡シリーズの概略をまとめておこう。
まず、英雄伝説シリーズとはファルコムの看板ゲームとして30年近い歴史を持つ。以前にも書いたとおり、中高生の頃、英雄伝説3を88でプレイしている。その前後にも幾つか作品があって、その後、コンシューマ参入第1弾として登場したのが、英雄伝説6である空の軌跡三部作である。これが軌跡シリーズの始まりとなる。その次作となるのが(続編では無い)、英雄伝説7である、零の軌跡、および碧の軌跡の二作となる。さらに英雄伝説8として、閃の軌跡、閃の軌跡Ⅱの二作がリリースされている。つまり、空の軌跡をクリアした我が家は、続いて零、碧、閃と続いてプレイしてゆけば良いわけだ。実は、軌跡と名の付くシリーズはこれら以外にも出ているが、それらはストーリー的な関連の薄い外伝やネトゲのようなので、後回しで良いだろう。
次に、次プレイ候補作、零の軌跡のプレイ環境を考える。
PC系移植を除けば、零には、PSP版とVita版がある。軌跡シリーズは、近年、角川からフルボイス化したリメイクであるEvolutionシリーズが出ているが、Vita版はその流れにあたる。このリメイクプロジェクトは、初代のリリース順とは関係なく、例えば、先にクリアした空3rdも、先月Evolutionが発売されたばかりであった。で、このEvo化の先兵がこの零であり、パブは上記のように角川で開発も当然別会社らしく、そのためか、Amazonでも星1が並ぶ、超バグバグリリースだったらしい。現在ではパッチがあたってはいるようだが、完全では無いらしく、あえてそのような地雷を踏むことも無いだろう。Evoの主眼はVita対応としての高解像度化とフルボイスであって、我が家ではこれらはメリットと判じないし、内容自体に差異はないため、むしろ進んでPSP版をチョイスすべきだろう。
続いてはメディアとプレイ機の選定だ。平たく言えば、VitaでPSPのDL版をプレイするか、PSP実機でパケ版をプレイするか。人気作故、Evoが出てもDL版は3000円台と高止まり。一方パケ版は中古数百円からある。利便さを追求するならVitaでDL版一択であるが、この期にPSP環境を整えておくのも良いなと思った。零式の時に少々使用したものの、近年PSPはずっと埃を被ったままであるので、これもローテに組み込むべきだし、UMDパスポートが終了した現在、売値が下落を続けるPSPパケから良作を蒐集して、リビングで二人プレイへ持ち込む流れを作るためにも、PSP+TVでのプレイ環境構築は急務であるように思えた。
実は、PSP用のS端子ケーブルを所持してはいるのだが、まともに実用に供した事は無かった。PSPで二人で遊ぼうという対象ゲームを探してなかったからである。
3年前になるが、東芝の42ZP3を購入したというエントリで、このテレビにはPSPのズーム機能があるぞ、とチラと書いたと思うのだが、いよいよその本領を発揮する時が来たわけである。
が、そこに実は罠があった。S端子ケーブルではズーム機能が働かないのである。
詳しく説明しよう。
PSP-2000およびPSP-3000、そしてGoには、映像と音声を外部出力する機能がある。専用のケーブルを使いTVなどに接続すれば、大画面でPSPゲームを楽しめるというわけだ。残念ながらHDMIでの出力はできず、ケーブルはコンポジット、コンポーネント、S端子、D端子の4バージョンがファーストとサードからそれぞれ販売されている。詳しくはこちらで見て欲しいが、モードによっては、とくにPSP規格ゲームでは固定サイズとなる、とある。
簡単に説明すると、PSPをTVに繋いだ場合、XMBメニューなどは全画面に表示されるが、いざゲームを起動すると、1/3程度の面積で小さく表示され周囲には大きな黒枠が出る、という事である。これはPSPの仕様であるため致し方ないとはいえ、何とかならないかと思わずにはいられない程の黒枠が出て、もったいない感が著しい。そのため、サードパーティからは、このPSPのTV画面出力を、画面一杯にズームして出力するコンバーターが多種発売されている。価格帯は1万前後で出力ケーブルと一体となった製品もある。で、これらの製品と同じズーム機能が、一部のREGZAにはもとから搭載されているのである。42ZP3にも、「ポータブルズーム機能」が搭載され、ポータブルゲーム機の黒枠付き画像を画面一杯にズームします、とある。そして、単にリニアズームするだけでは無く、REGZAの売りのSD補完機能である超解像技術をめいっぱい使って美麗な拡大画像を得られる、という点がミソなのである。
こんな便利機能は使わない手は無いだろう。
ところが、である。このポータブルズーム機能、使用するには入力ソースがD端子もしくはコンポーネントでないとダメ、との事であった。S端子で試しに繋いで、あれあれメニューが無いと試行錯誤して気付いたが、後の祭りであった。
やむなくサクッとD端子のAVケーブルを購入。
- コロンバスサークル
- (PSP-2000、3000用) D端子ケーブル
これで接続して、無事ズーム確認。ようやくプレイ環境が整った。
ところで、PSPパッケージ版のソフトは、やはりネットで安い中古を購入するのだが、届くまでに数日かかる。そこで、PSP版の体験版をダウンロードし、先にプレイを開始した。
現在はプレイ3,4時間と言ったところであるが、チョットだけインプレッションを。
今回の舞台は、あのクロスベル自治州。クロスベル市の警察に就職した新人が主人公だ。
空の軌跡でも見たように、遊撃士が絶大な信頼を勝ち得る世間で、対照的に低く見られているのが警察だ。その地位向上を目指すべく新設された特務支援課。ようは遊撃士のマネをして市民の依頼をこなしてご機嫌を伺えという、もろパクリの安易な作戦の為に新設された部署である。市民からも見透かされ同僚にも後ろ指を指される受難の道を、あえて歩むことにした新人警官達に未来はあるのか?!といった出だしで、中々興味深い。
国内を股にかけた遊撃士が主人公の前シリーズと異なり、あくまで市の警官という立場上、行動範囲はクロスベル市がメインだろう。そのため、空と比べて街をかなり作り込んである印象。より市民の暮らしに密着したイベントが多数見られる予感で今から楽しみだ。
オーブメントを使ったバトルシステムは前作同様で、経験者ならまごつくことは無いだろう。
ただし、相当な調整が入ってパワーアップが図られている印象。
バトルもメニューUIも、細かな操作など、快適調整が入っていて好印象。
さーて、バリバリ遊ぶぞ-。
また進展があれば報告しよう。
- 日本ファルコム
- 英雄伝説 零の軌跡
PS3/英雄伝説 空の軌跡the 3rd:改 HD EDITION/日本ファルコム
と言うわけで、一昨日、ようやくクリアした。
累計プレイ時間は、81時間。三部作累計では230時間弱だろう。
当初よりファンディスク風の作りを警戒し、その内容に一喜一憂しながら進めてきたが、こうして振り返ってみると、大変満足したし、素晴らしいゲームだったっと思う。もちろんその評価は、FC・SCのプレイを前提としたものであるし、トリロジー全体で受くるべきものであろう。もはや、ここまで遊んでしまっては、この感動を個々のパッケージに再配分することなど不可能である。
本作の目玉は、FC・SCの本筋をなぞりつつ、語られなかった脇道や事件解決後の紆余曲折を描き、群れ集う「英雄達」の、特にその心情を丁寧に細やかに描き出すところにある。
ネタバレになってしまうが、総勢16名の主人公達をとっかえひっかえパーティに組み入れて楽しむ本作では、イベントとして組まれた物語はもちろん、拠点などでのクロストークを通じて、キャラクターの新たな魅力に気付くことが少なくなかった。相変わらず用意された台詞のボリュームは半端なく、このキャラとこのキャラがいてさらにこのシチュエーションだから発生した会話だな、これ!というシーンは枚挙に暇が無い。どのキャラも掘り下げて描かれているし、バトル上でもどのキャラもキチンと活躍できる様に設計されているので、各人の好みに応じて、必ずや新しく好きになるキャラの23人は発生する作りとなっているだろう。個人的にはリシャールが今後の作品で活躍してくれれば良いなと思った。
ゲーム自体は、前のエントリでも書いた様に、モロにシステマティックなファンディスク仕様であり、どんどん解放されるキャラを好きに組み合わせてダンジョン攻略し、時々ご褒美にイベントが発生する、というもので、あくまでファン向けであるが、ことバトルに関しては、ゲームとして見ても結構楽しめるのではないか。バラエティに富んだ特性を持つ多数のキャラからパーティを組んで、またそれぞれのキャラの装備や、オーブメントのチョイス、アーツやクラフトの使い方で、いかようにも戦術を考えて楽しむことができる。敵も十分歯ごたえがある。その戦術の実現のために、必要なクオーツを作成せんとバトルを繰り返してセピスを溜める、という繰り返し。希に、強クオーツやレアアクセサリなどをゲットして、一気に戦術が変わる事もあり、そうした「お役立ち度」からもキャラ嗜好がコロコロと変わったりして悩ましくも楽しいバトルが繰り広げられた。
システムも前作より一段とパワーアップしており、とくに即死やバニッシュなどターン効果を巡る攻防は熱く、雑魚戦でも気を抜けばやられるし、強敵も工夫次第で一転有利となり、長丁場のダンジョンを探索するバトルゲームであっても、飽きさせない、ダレさせない工夫が良かった。
また、とっかえひっかえのパーティバトルもさりながら、「どんなことでも起こりうる異空間」としての設定をフル活用した、それこそ本編ではあり得ないバトル体験ができたのは面白かった。特に、本編であれだけ持ち上げられ神格化されていた剣聖カシウスと本気で闘う機会など、この先もあるまい。あのヒゲオヤジ、剣聖剣聖言われてるけど、これだけ鍛えたうちのパーティメンバーなら楽勝じゃ無いの?と舐めてかかって、その圧倒的な剣聖振りに茫然自失したプレイヤーも多いだろう。この点だけでもファンディスクとして醍醐味が満喫できると言うものだ。
オマケ的なミニゲームも充実していた。釣りやクイズを始め、シューティング、カジノ、そして上記とも被るが強敵と連戦する闘技場と、盛りだくさんな内容。高難度面が用意されているものも多く、完全攻略には何度もトライする必要があった。特に難しいのは、運が絡む釣りかな。
ご褒美イベントも、意外と操作やバトルを組み込んでいて、観るだけでは無い作りのものも多く、当初心配していたほどには、「見るだけゲー」では無かったのは良かった。
ストーリーも、謎が解けるにつれ、違和を感じるほどには取って着けた感が残ることは無かったし、ゲビンとリースを巡る物語も、それなりにまとまっており感銘を残すものだった。最終的には三部作として十分許容できるものだろう。
音楽は大変良かった。例によって早速サントラを入手手配した。
ひと言でいうと、何だろう。
同窓会。学園祭。夏祭り。一夜の夢。
気心の知れた仲間が集い、共に助け合いながら困難に立ち向かう。
囚われた異世界からの脱出をしゃにむに目指しつつ、それでもどこか、この楽しい時間が続けば良いな、ゴールが来なければ良いな、と密かに願う様な。
しかし、全てをやり終え、ラスボスも倒し、ゴールは訪れる。真夏の夜の夢は醒め、名残惜しみつつも一人また一人と去って行く仲間。このエンディングの雰囲気も素晴らしい物だった。一期一会。またしょっちゅう顔を合わせる仲間もいるだろう。長い人生、また会うこともあるだろう。けれど、そう思っていてももう二度と会うことは無い可能性もある。人間は、絶対に別れが来る。どんな人とも最愛の人とさえも、最後は別れて一人になる。だから再会を願って強がって笑って別れるんだ、という、ヒゲオヤジ譲りのエステルの達観が胸に残る。彼らとも、またきっと「どこか」で会えるだろう。
三部作完結という事で、やり終えた感もひとしお。
奇を衒わない、わりと地味目の王道展開が大変好みに合っていたと思う。
英雄伝説の6はこうして幕を下ろしたが、彼らの舞台と時代を引き継いだ、軌跡シリーズは、英雄伝説7、8へと続いている。テイストもシステムも変遷していくこともあるだろうけど、続いて追いかけてみたい。
黒帯エンジニアが教えるプロの技術 Android開発の教科書/筒井俊祐他
6月に出た新しい本を早速ざっと読んでみた。
初学者が、Android開発というドメインの全体を広く浅く見渡すのにうってつけの本だろう。
この本で具体的な何かを学ぶ、と言うことでは無く、この本で、何を学んだら良いのかを学ぶ、という事である。
ITの世界はドッグイヤーだが、特にAndroid開発に関するトピックは、実に変遷が激しい。最先端の技術を一冊の書で学ぶなんて事はもちろん、最先端の技術にはどんなものがあるのかを知ることすら、一冊の書のボリュームでは難しくなってきている。
本書では、Android Studio、基本コンポーネントのActivity/Fragment/ContentProviderなど、Support Libraryの位置づけ、設計手法、ビルドシステムとGradle、ユニットテストとUIテスト、CI、アプリデザイン、Material Design、セキュリティ、プロファイリングと最適化、マネタイズ、リリースなどなど、アプリを開発するための「外堀」の概要を知ることができるだろう。本書はそれなりに分厚い本だが内容が多岐にわたるので各話の内容が薄いのは構成上仕方ない。それぞれのトピックは、それぞれまた専門の入門書を入手して学ぶべしである。また、開発の中心工程であるプログラミング自体を学ぶには、それなりにまとまった量のテキストを読む必要があるだろう。いずれにしても地図さえあれば後は歩くだけなので、こんなに楽なことは無い。
間違っても古い類書を選ばないことである。地図は最新で無いと意味が無い。読んでも益無しどころか、むしろ読んだら害がある。初学者が2,3年前の出版といった骨董本で目標地点を定めてしまうと悲惨な末路が待つだろう。
WiiU/スターフォックス ガード/任天堂
購入から1週間、楽しく(激しく?)遊んでいるが、昨日、一応ストーリーをクリアした。
全基本ステージが出現し、それらを一通りはクリアした、と言う事である。エンドロールも見た。
まだ、エクストラステージが20面ほど残っているし、シンボル図鑑という名のクリアゲッターがそびえているし、あと、ユニットを作成してのネット対戦があるので、まだまだ遊べそうである。1500円なら文句なしのボリュームだろう。
しかし、終盤ステージのエクストラは結構難しい。かなり工夫して攻略してようやく1日1ステージ制覇できれば御の字だろう。しかも、出現させるにもある程度稼ぎが必要だ。
ネット対戦は、それほど期待してなかったのだが、自作のユニットが攻撃成功すると結構嬉しい。もう少しやり込むかも。
とりあえず、気楽に続けようかな。目標としては、コツコツ稼ぎながら解放して全エクストラステージを1回はプレイしよう。さすれば自然とランク50程度にはなるだろう。
ハケンアニメ!/辻村深月
タイトルは以前から認識しており、図書館の書架で見かけた時に、おっと思って手に取った。アニメ業界の話、という事だけは知っていた。以前読んだ、ドラえもんを核にした「凍りのくじら」の著者であるので、なるほど、アニメ漫画には造詣の深い著者ならではの作品なのだろうと興味を持っていたのだ。ただ、今ネットでちらと調べた限りではそれほどマニアというわけでもないようだ。
さて、このタイトルである。ハケンと来てアニメ業界小説と聞けば、過酷な労働環境をテーマにした小説に違いないと早合点しても無理は無いだろう。しかし、これは、「覇権」の事だった。アニメファン業界では当然の用語らしいのだが、その節のシリーズアニメのうち、放送後もっともDVD売上げを挙げた作品を讃えて「覇権アニメ」と称するのが狭義らしい。知らんがな。まあネットでは一般用語なのだろう。本作は「覇権」を狙う若者達の熱くて爽やかなお話であったが、ドロドロブラックなハケン労働の方も読んでみたかったなあ。しかし、それならハケンでは無く、バイトや請負などになるだろうしこの言葉は違うか。
上にも書いたように、読後感は、スッキリ爽やか。若者が夢を追って頑張る業界小説として、アニメファンにもファンで無い人にもまんべんなく勧められるエンタテインメントである。プロデューサー、監督、アニメーターと、結局良い人しかいない世界に配された3人の女性主人公も、彼女らを適切にサポートする男性陣も、anan連載という経緯を踏まえた上手い構成だろう。
ただ、それだけに、タイトルにもある「ハケン」至上主義の業界構造と、それを若さ故の情熱でうまく覆い隠して見て見ない振り、といった地に足の付きすぎている女性誌らしいリアリティの落とし所が、長所でもあり短所でもあると思った。如何せん綺麗すぎるのだ。
世の中との隔絶を強く意識する主人公が、きっかけを掴んでそれと向き合い、やがて世界に自分の居場所を見つける、というポイントが、どうやら著者の持ちテーマらしいと、前著から読んで感じた。
特に若年層にはフックしやすいのでは。
過分に伏線を張ってドミノ展開で盛り上げるミステリ調の終盤構成も著者の十八番だろう。
ただ、本作に限っては、若干無理構成が目立つような…。初対面時に副理事長の名前を聞かないとかあり得ないでしょう。もっとエンタメ色を抜いて、落としたトーンで流しても味が出たと思う。
ゲームファンでもあるらしいので、同じような構成でゲーム業界も斬って欲しい所。
- 辻村深月
- ハケンアニメ!
シロアリ 女王様、その手がありましたか!/松浦健二
先月から、好蟻性昆虫の本や図鑑を楽しんできたが、ついでにシロアリにも寄ってみた、と言うわけである。
シロアリが蟻の仲間で無い、という事は結構常識だろうが、意外とそれ以外の詳しいシロアリ知識は持っていないものだと気付かされる。この本で語られるそうしたシロアリの秘密の数々が実に楽しくかつ蒙を啓いてくれる。シロアリの社会には女王だけで無く王がいるとか、王の方が長生き、というより巣の寿命=王の寿命だとか、割合短命な女王はすぐ死んで多数の二次女王に置き換わっているとか、二次女王は王の娘では無く、女王の分身(≒クローン)であって、近親交配では無いとか、シロアリのワーカーは幼虫であって、羽を持って結婚飛行に飛び立つ成虫達は陽光を防ぐべくメラニンを生成するから白くないとか、まあ、目からポロポロ鱗が落ちた。
特に、昆虫=短命という思い込みについて。昆虫の年齢を測定する技術は未だ無い、という事実。つまり、周期的に寿命を迎える昆虫以外は、どれほど長生きするか誰も知らないと言う事である。シロアリの王は、数十年は確実に、ヘタをすると数百年を生きる可能性があるという。
すごい。鳥肌が立つほど驚いた。
Javaによる関数型プログラミング Java 8ラムダ式とStream/Subramaniam
しかし、単にJDKをアップしたと言うだけで、中身については見て見ぬ振りで特に何も対応していなかった。そろそろやらないとなあ、と言う事で、早速読んだ本がこれ。
Java8の中でも特に目玉機能であるラムダ式とStreamを使った関数型プログラミングの項目に特化した解説である。
何故今関数型プログラミングが注目されているのか、よく分かった。
Java5でジェネリクスが導入されて以来の大きな変革であり、今後のJavaでのコーディングの変革を迫るのは間違いない。目から鱗を落とすことたびたびだった。
しかし、本書自体の内容はというと、どちらかというとショーケース的な記述が多く、ほら凄いでしょと啓蒙には向くが、いざ学んで実践で活用しようとするなら、もっとちゃんとしたリファレンス的な教科書が必要だろう。それでも大筋捉える分には一読する価値はあるだろう。
主役はダーク 宇宙の究極の謎に迫る/須藤靖
相変わらず(というか元からか)、哲学系の言説には容赦ない斬り捨て様で笑った。
内容は、宇宙論を中心とした最新理論科学を紹介するので、目から鱗を落としてください、という方向性を目指した連載エッセイか。軽妙洒脱な文章が大変面白いものの、洒脱すぎて、どこまで脱線していくのだという軽文が長く厚く、時に、あれなんでこんな話になったんだっけ、と主題を忘れるほど。こうした部分をカットして主題だけを淡々と語ったら多分1/4程度の分量になると思われる。人によっては大変読みづらい印象を受けるだろうとも思う。
普通程度の科学好きが何か新しい知見を得られる様な本では無い。ちょっと正直誰向けに書いたものかよく分からなかったが、科学っぽい内容の楽しい本が読みたいという中高生には良いかも知れない。筒井康隆なんかが好きな今時奇特な少年には合うかも。
3Dゲームをおもしろくする技術/大野功二
3Dアクションゲームの設計製作にあたっての教科書と言えるような内容。
アンチャーテッド、ベヨネッタ2、スーパーマリオ3Dワールド、COD、ギアーズオブウォー、ダークソウルなどなど、最近のゲームを俎上に、具体的にかつ丁寧に、現役のゲームデザイナーが、ゲームを面白くする技術を詳解する。
あくまで設計に関しての概念的な技法に集中した内容で、実装にまつわる制約などの話は皆無であるが、企画やレベルデザイナーを目指す人には役立つ内容だろう。手元に置いて、繰り返し参照したいと思う。